JPS6323492Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は浸透トレンチを構成する際に用いられ
る浸透枠に係り、更に詳しくは長年に亘つて腐触
される恐れのないプラスチツク材、コンクリート
材等よりなる枠体の内周面又は外周面にプラスチ
ツク材、グラスウール材等の無機又は有機材より
なる織布、不織布、有孔シート等よりなる透水シ
ートを取付けて構成したことを特徴とした浸透ト
レンチ用浸透枠に関するものである。

最近になつて例えば月刊下水道1982年４月号等
に示す如く、地表に流れる雨水を地下に浸透さ
せ、雨水の一時的大量流出を抑制しかつこれを地
下水として有効に利用する為の浸透トレンチが広
く実施されつゝあるが、従来のトレンチに於ては
砕石材等よりなる浸透フイルター層と浸透地盤と
が隣接して密着しており、浸透境界面が明確に形
成されていない為に長年使用していると浸透フイ
ルター層の中に周りの浸透地盤の土粒子が浸入
し、フイルター層に目詰りを発生させたりする欠
点があると共に更に浸透トレンチを施工する際に
もトレンチを構成する為に堀削した堀削溝の周り
の土砂がトレンチの施工時に堀削溝内にくずれ落
ちて来る等の欠点があつた。

従つて本件出願人は前述の欠点を改善する為に
堀削溝とフイルター層との間に透水シートを介在
せしめ、これによつて前述の欠点を根本的に改善
せしめる方法を開発し、特許出願したが、本考案
はこの浸透トレンチを施工する際にトレンチの構
成の一部として使用し、かつ施工作業を極めて容
易にした全く新規な浸透枠に関するものである。

図により本考案の一実施例を具体的に説明する
と、第１図に於てはプラスチツク材製の枠体であ
つて、上向コ状材２とこれ等を順に連結する横材
３とによつて篭状に構成され、かつこれ等の枠体
１は浸透地盤に堀削された堀削溝に挿入すること
が可能であると共に多数の枠体１は相互に連結し
得る如く構成されている。

４は多数の小孔が全面に穿孔されたプラスチツ
クシートよりなる透水シートであつて、前記枠体
１の内周面全面に一体的に取付けられて構成され
ている。

本考案に係る浸透枠の使用に当つては第２図に
示す如く、浸透地盤５に堀削した堀削溝６内に本
願の浸透枠を順に挿入すると共にこれ等を相互に
連結し、この浸透枠内に砕石材７を積層すると共
にこの砕石材７によつて構成される浸透フイルタ
ー層の中心部或はその下層部に浸透管８を埋設
し、このフイルター層の上方に埋戻層９、舗装層
１０を積層することによつて浸透トレンチを構成
することが出来る。

上記実施例に於ては上向コ状材２を使用した枠
体１について説明したが、この枠体１は種々の形
状のものが考えられ、例えば側面が三角形状のも
の或はざる状のもの等が考えられ、かつ必ずしも
固定式のものではなく折畳み式のものでも良い。
又透水シート４は予めこの枠体１に固定する必要
がなく、現場に於て取付けても良い。

本考案に係る浸透枠は上述の如く、枠体の周り
に透水シートが一体的に取付けられているので、
単にこれを堀削溝の中に挿入すれば、後から構成
されるフイルター層と溝の周りの浸透地盤との間
に透水可能な境介面を簡単に構成することが出
来、これによつて浸透トレンチの施工作業を極め
て容易にすることが出来る特徴を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願の浸透枠の斜視図、第２図はその
使用説明図である。 １は枠体、４は透水シート、５は地盤、６は
溝、７は石材、８は浸透管である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長年に亘つて腐触される恐れのないプラスチツ
   ク材、コンクリート材等よりなる枠体の内周面又
   は外周面にプラスチツク材、グラスウール材等の
   無機又は有機材よりなる織布、不織布、有孔シー
   ト等よりなる透水シートを取付けて構成したこと
   を特徴とした浸透トレンチ用浸透枠。