JPS63219939A - ローラチェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、動力の伝達に使用されるチェーンに関し、
特にリンク同士の屈曲をころがり接触によって許容する
構成のチェーンに関するものである。

従来の技術 この種のチェーンとしてサイレントチェーンが知られて
おり、その一般的な構成は、スプロケットに噛合する１
対の歯を有するリンクプレートを縦方向および横方向に
多数枚配列するとともに、その左右両側に１列置きに歯
のないガイドプレートを配置し、一方のガイドプレート
から他方のガイドプレートに至る長さのピンを横方向に
貫通させるとともに、それより短いロッカーピンを横方
向に並んだリンクプレートに貫通させ、そして前記ピン
の両端部をかしめることによりリンクプレートとガイド
プレートとを一体に綴じ込んだ構成であり、前記ピンと
ロッカーピンとが凸曲面で互いに接触していることによ
り、この凸曲面での相対的な転動によってリンクプレー
ト同士の屈曲を許容するようになっている。このような
構成であれば、部材間の摩際が減るために、動力損失や
発熱を防止することができるが、従来、上記の一般的な
構成ではロッカーピンとリンクグレートに形成した孔と
の接触による摩耗が原因となってピッチの延びが生じる
不都合がある、との認識の下に、ロッカーピンに替わる
凸曲面をリンクプレートの孔の内部に形成してロッカー
ピンを廃止したサイレントチェーンが、特開昭５８−１
６６１５３号によって提案されている。これは第６図に
示すように、ガイドプレート１が設けられていない列（
非ガイド列）のリンクプレート（内リンク）２に、中心
側に向けた凸曲面である接触面３同士の間隔をチェーン
としてのピッチＰに設定したピン孔４を形成し、その接
触面３と同じ曲率半径の曲面を持ったピン５をピン孔４
に貫通させて各リンクを連結した構成であり、接触面３
による転動でリンク同士の屈曲を行なわせるものである
。

発明が解決しようとする問題点 しかるに上記の提案によるサイレントチェーンでは、接
触面３の間隔がピッチとなっているから、ガイド／レー
ト１が設けられている列（ガイド列）のリンク（中間リ
ンク）６には、前記内リンク３にｄ３けるピン孔４とは
異なる形状および位置にピン孔７を形成しなければなら
ない。したがって上記の従来のサイレントチェーンでは
、内リンク３と中間リンク６との形状・構造が異なるた
めに、２種類のリンクが必要となり、その結果、部品の
生産やその管理などが繁雑になり、また組付性に劣るな
どの問題がある。さらに内リンク３と中間リンク６との
構成、特にピン孔５，７の位置が異なるために強度バラ
ンスが悪くなり、特に中間リンク６では三日月形のピン
孔７が長手方向での中心側を向くことになるために、第
６図に破線Ａで示す部分で破断が生じ易くなるおそれが
あった。

この発明は上記の事情を背景としてなされたもので、サ
イレントチェーンとした場合には全てのリンクプレート
を同一構成とすることができ、また強度および耐久性を
向上させることのできるチェーンを提供することを目的
とするものである。

問題点を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、リンクプレ
ートを連結するピンを、その軸心間距離がチェーンとし
てのピッチとなるよう配置し、またそのピンを貫通させ
るピン孔を、中心側に向けて凸となる凸曲面を内周の一
部に形成した形状として全てのリンクプレートで同一形
状とし、その凸曲面がピンの外周で転動することにより
リンクプレート同士での屈曲を行なわせるよう構成した
ものである。より具体的には、多数のリンクを少なくと
も縦方向に配列するとともに横方向に貫通するピンによ
ってそれらのリンクを相互に屈曲するようかつ環状に連
結したチェーンにおいて、前記リンクが、ピンと実質的
に一体の第１リンクおよびその第１リンクに対してピン
を中心に回動する第２リンクであって、中心部に向けて
凸となる凸曲面が内周の一部に形成された同一形状のピ
ン孔が、第１リンクおよび第２リンクのそれぞれに１対
づつ形成され、前記ピンがその軸心間距離をピッチに一
致させた状態でこれらの第１リンクおよび第２リンクの
ピン孔を貫通するとともに、前記凸曲面が転動する転動
面が前記ピンの外周の一部に形成されていることを特徴
とするものである。

作　　　　用 この発明のチェーンでは、縦方向で互いに隣接するリン
クは１本のピンによって連結され、そのピンは軸心間距
離がチェーンとしてのピッチとなる間隔で第１リンクに
取付けられ、第２リンクはそのピンを中心に回動するこ
とにより第１リンクに対して屈曲自在となっている。そ
して第２リンクの第１リンクに対する屈曲は、ピン孔の
内周に形成した凸曲面がピンの外周で転動することによ
り生じ、したがってころがり接触となるので摩耗や発熱
が抑制される。またピンの軸心間距離がチェーンとして
のピッチとなっているから、第１リンクと第２リンクと
のピン孔は同一形状でかつ同一の位置に形成してよく、
換言すれば全てのリンクを同一形状とすることができる
。またピン孔には１本のピンが挿入されるのみであるか
ら、ピンを必要十分な太さのものとして強度を確保する
ことができる。

実施例 つぎにこの発明の実施例を添付の図面を参照して説明す
る。

第１図ないし第３図はこの発明をサイレントチェーンに
適用した一例を示す略解図であって、ここに示すサイレ
ントチェーン１０は、歯１１を有する多数のリンクプレ
ート１２を縦方向および横方向に配列するとともに、ピ
ン１３により全体として湾曲するようエンドレスに連結
し、ざらにスプロケット（図示せず）に対する横方向の
ずれを防ぐためのガイドプレート１４を両側に設けた構
成でおる。すなわち各リンクプレート１２は、第１図に
拡大して示すように、円形を基本にしてその内周の一部
に中心に向けた凸曲面１５を形成しかつ中心間距離がピ
ッチＰとなる１対のピン孔１６を長手方向の両端部に有
するものであって、全てのリンクプレート１２が同一形
状・構成とされている。またピン１３は非円形断面であ
って、図示の状態での左右両側が曲率半径の大きい凸曲
面、言い換えれば緩い円弧面として成形され、その円弧
面が前記リンクプレート１２における凸曲面１５の転動
する転動面１７とされたものである。さらにガイドプレ
ート１４は長さおよび幅かリンクプレート１２とほぼ等
しくかつ歯を有ざない板状体であって、ピン１３の断面
形状とほぼ等しい開口形状の１対の孔１８をピッチＰの
間隔をもって形成されたものであり、このガイドプレー
ト１４はリンクプレート１２の列の両側に１列置きに配
置され、ピン１３の端部をその孔１８に挿入するととも
にその端部をかしめることによりリンクプレート１２と
共に綴じられている。なお、以下の説明では、ガイドプ
レート１４のある列をガイド列と称し、ガイドプレート
１４のない列を非ガイド列と称する。

したがって上記のサイレントチェーン１０では、ピン１
３の軸心間距離がピッチＰとなっており、またその左右
の転動面１７にガイド列および非ガイド列のリンクプレ
ート１２の凸曲面１５がそれぞれ接触している。

上記のサイレントチェーン１０をスプロケット（図示せ
ず）に巻き掛けて駆動した場合、ピン１３を中心とした
リンクプレート１２同士の屈曲が生じて全体が湾曲する
が、その場合、ピン１３はガイドプレート１４に固定さ
れているから、ガイド列のリンクプレート１２とピン１
３との相対運動は生じず、非ガイド列のリンクプレート
１２がピン１３を中心に回動し、その回動動作は、ピン
１３の軸心を中心にして凸曲面１５がピン１３の転動面
１７上を転動することにより生じる。すなわち上記のサ
イレントチェーン１０においても従来のサイレントチェ
ーンと同様にころがり接触によって屈曲を生じさせるか
ら、発熱や騒音の発生を抑制することができる。また従
来のサイレントチェーンとは異なり、１本のピン１３に
よってリンクプレート１２を連結しているから、ピン孔
１６内でのスペース上の余裕ができて充分太いピンとす
ることができ、その結果、ピン強度を高くすることがで
きる。

第４図および第５図はこの発明をローラチェーン２０に
適用した例を示す略解図であって、ピンリンク２１に固
定したピン２２の軸心間距離がチェーンとしてのピッチ
Ｐとなでおり、そのピン２２は上記の実施例におけるピ
ン１３と同一の断面形状であって、外周の一部に転動面
２３が形成されている。このピン２２はピン孔すなわち
ローラリンク２４においてローラ（図示せず）を嵌めた
ブツシュ２５の中心孔２６に挿通されている。またブツ
シュ２５の一部は内周側に撓んでいて、その部分に凸曲
面２７が形成されており、その凸曲面２７がピン２２に
おける転動面２３を転動することにより、ローラリンク
２４がピンリンク２１に対して屈曲するようになってい
る。

このような構成であれば、従来すべり接触により生じて
いたリンク同士の屈曲が、ころがり接触によつ、で生じ
ることになるために、発熱や騒音を低減することができ
る。

発明の効果 ７以上説明したようにこの発明のチェーンでは、屈曲の
際のリンクとピンとの接触をころがり接触とすることが
できるから、摩際の低減によって発熱や騒音を抑制する
ことができ、また特にサイレン１〜チエーンに適用した
場合には、従来用いていたロッカーピンを省略してピン
を十分太くすることができるので、ピン強度を向上させ
、またその耐久性を向上させることができる。さらにそ
の場合、ピンの軸心間距離をチェーンのピッチとして構
成しであるから、全てのリンクプレートの形状・構成を
同一にすることができ、その結果、部品の種類が少なく
なってその製造や部品管理が容易になり、同時に組付性
の良好なものとすることができ、さらには強度バランス
がよく、この点でも耐久性にすぐれたものとすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明をサイレントチェーンに適用した場合
のピンおよびピン孔の一例を示す部分拡大図、第２図は
そのサイレントチェーンの一部断面した部分正面図、第
３図はその一部断面した部分平面図、第４図はこの発明
をローラチェーンに適用した一例を示す一部断面した部
分正面図、第５図はそのピンおよびブツシュの中心孔を
示す部分拡大図、第６図は従来のサイレン１〜チエーン
の部分図で・ある。 １０・・・サイレントチェーン、　　］２・・・１ノン
クプレート、　１３・・・ピン、　１５・・・凸曲面、
　１６・・・ピン孔、　１７・・・転動面、　２０・・
・ローラチェーン、　２１・・・ピンリンク、　２２・
・・ピン、　２３・・・転動面、　２４・・・ローラリ
ンク、　２６・・・中心孔、　２７・・・凸曲面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 多数のリンクを少なくとも縦方向に配列するとともに横
   方向に貫通するピンによってそれらのリンクを相互に屈
   曲するようかつ環状に連結したチェーンにおいて、 前記リンクが、ピンと実質的に一体の第１リンクおよび
   その第１リンクに対してピンを中心に回動する第２リン
   クであって、中心部に向けて凸となる凸曲面が内周の一
   部に形成された同一形状のピン孔が、第１リンクおよび
   第２リンクのそれぞれに１対づつ形成され、前記ピンが
   その軸心間距離をピッチに一致させた状態でこれらの第
   １リンクおよび第２リンクのピン孔を貫通するとともに
   、前記凸曲面が転動する転動面が前記ピンの外周の一部
   に形成されていることを特徴とするチェーン。