JPS6321987Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、溶接組付ラインにおけるロボツト取
出装置に関するもので、特に自動車等溶接組付ラ
インの溶接ステーシヨンにおいて溶接ステーシヨ
ンの天井定盤に吊下げて取付けられた溶接ロボツ
トを取替える際に用いるロボツト取出装置に関す
る。

（従来技術） 従来、自動車溶接組付ラインの溶接ステーシヨ
ンに送られてきた自動車にルーフパネル等を組付
ける場合、溶接ステーシヨンの天井定盤に溶接ロ
ボツトを固着し、該溶接ロボツトに溶接ガンを装
着し、ライン上の自動車とルーフパネルとをスポ
ツト溶接により組付けていた。しかしながら、自
動車の車種の変更または溶接ロボツトの故障等に
より該溶接ロボツトを取替える必要性が生じてく
る。この溶接ロボツトの取替え作業は、溶接ステ
ーシヨンには溶接ロボツト以外の装置が取付けら
れており、しかも、溶接ロボツトの取替えは溶接
ステーシヨンの天井定盤の下部から外部へ向つて
行われるため煩雑であり、また多くの時間（数人
の作業者で約１日）を要するものであつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、従来の問題を解決するために
なされたもので、極めて簡単な構造で、自動車等
組付ラインに設けられた溶接ステーシヨンの天井
定盤に吊下げて取付けられた溶接ロボツトを極め
て容易に取替えることのできるロボツト取出し装
置を提供することにある。

（考案の構成・作用） 本考案は上記目的を達成するために以下の構成
としたものである。すなわち、溶接組付ラインの
溶接ステーシヨンの天井定盤に溶接ロボツトを吊
下げ、該溶接ロボツトにより溶接を行う溶接組付
ラインの溶接ステーシヨンにおいて、一端が前記
天井定盤に固定され、他端が前記溶接ステーシヨ
ンの外部にまで延設されたガイドレールと、前記
ガイドレールにガイドローラを介して案内される
ように吊設してなる溶接ロボツトとからなる溶接
組付ラインにおけるロボツト取出し装置である。

このように構成することによつて、溶接ロボツ
トはガイドレールに沿つて容易に天井定盤の下方
からその外部に引出すことができる。

本考案は自動車等の溶接組付ラインについて主
に説明するが、自動車等の意味は広く理解されて
良い。

（実施例） 本考案の実施例を図面と共に説明することによ
り、本考案の目的は更に明らかなものとなろう。

Ａは溶接ステーシヨンで、基台１と、基台１の
四隅に植立した四本の支柱２と、支柱２により支
持された天井定盤３とで大略構成されている。

４，５，６，７は溶接ロボツトで、夫々溶接ガ
ン８を備えているが、図中では一部省略して示し
ている。溶接ロボツト４〜７は天井定盤３の下面
に固定された断面コ字形のガイドレール９，９に
案内されるように設けられている。１０はガイド
レール支持用のリブである。

ガイドレール９はその一端が目的溶接位置附近
の天井定盤３の下面に取付けられ、その他端は溶
接ステーシヨンＡの外部、すなわち、天井定盤３
の外部にまで延設されている。ガイドレール９，
９の外部延設部の上部には開口１１，１１が夫々
設けられており、後述の溶接ロボツト４〜７の案
内部の取出口となつている。ガイドレール９，９
の一端部と他端部とは溶接ロボツト４〜７の案内
部がガイドレールから脱落しないように閉塞され
ている。

溶接ロボツト４がガイドレール９に案内される
構成について説明する。溶接ロボツト４の上部両
側には一対のガイドローラ１２，１２が回転自在
に設けられており、このガイドローラ１２，１２
が一対のガイドレール９，９のコ字形の溝に係合
した状態で溶接ロボツト４と共に案内される。

溶接ステーシヨンＡの周囲上方には、環状の走
行レール１４が配置されており、この環状走行レ
ールにはチエンブロツク１３が走行自在に装着さ
れている。チエンブロツク１３は下降位置でガイ
ドレール９の開口１１附近に位置するように配置
される。

溶接ステーシヨンＡ内に被溶接物である車体Ｗ
が搬送されて来たとき、この被溶接物を溶接する
ための適宜個所に溶接ロボツト４〜７が天井定盤
３から吊下げられている。いま溶接ロボツト４を
他の構造の溶接ロボツト４に変更しなければなら
なくなつたとすれば、ガイドレール９，９に沿つ
て溶接ロボツト４を溶接ステーシヨンＡの外部に
引出し、溶接ロボツト４のガイドローラ１２，１
２をガイドレール９，９の開口１１，１１に臨ま
し、そして、第１図に示すように、チエンブロツ
ク１３をその上方に導き、チエンブロツク１３に
より溶接ロボツト４を引上げる（４ａ→４ｂの状
態）。そして走行レール１４に沿つて他所に搬送
し、他のチエンブロツク１３を利用して、他の溶
接ロボツトをいまとは逆の順序でガイドレール９
に取付ける。

ガイドレール９の適宜個所に溶接ロボツト４〜
７は位置固定することができ、また、溶接ロボツ
ト４〜７の溶接ガン８はその本体に対しガイドレ
ール９と平行する方向または直交する方向に自由
に位置変更可能に設けられている。

（効果） 本考案は、前述の構成からなるものであるか
ら、天井定盤の下方から溶接ステーシヨンの外部
へ溶接ロボツトを容易に取出すことができるの
で、従来のような煩雑な作業はなく、かつ作業時
間を著しく短縮することができ、しかも、溶接ロ
ボツトの取出しが容易であるということはその他
の装置と接触して損傷を与えるということもなく
すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の正面
図、第２図はその平面図、第３図は本考案の要部
を示す側面図である。 Ａ……溶接ステーシヨン、３……天井定盤、
４，５，６，７……溶接ロボツト、９……ガイド
レール、１２……ガイドロール。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 溶接組付ラインの溶接ステーシヨンの天井定盤
   に溶接ロボツトを吊下げ、該ロボツトにより溶接
   を行う溶接組付ラインの溶接ステーシヨンにおい
   て、 一端が前記天井定盤に固定され、他端が前記溶
   接ステーシヨンの外部にまで延設されたガイドレ
   ールと、 前記ガイドレールにガイドローラを介して案内
   されるように吊設してなる溶接ロボツトと、から
   なる溶接組付ラインにおけるロボツト取出し装
   置。