JPS63215816A - エンジンの燃焼室構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジンの燃焼室構造に関し、燃焼室内の混
合気を成層化し、低燃費・高出力化を図るエンジンに関
する。

（従来技術及びその問題点） 燃焼室内の点火プラグ近傍に濃混合気を又その周囲に希
薄混合気を分布させて混合気の成層化を図り、低い空燃
比に於いても良好な燃焼性を確保する為に、燃焼室の中
央上部に点火プラグと隣接して配置される燃料噴射弁か
ら吸気行程終期の燃焼室内に燃料を直接噴射することが
考えられている。

しかし乍ら、燃焼室上部の燃料噴射弁から下方に向けて
燃料を噴射すると、噴射焼判が下方への連動エネルギー
を持って燃焼室内に拡散することとなる。この為、燃焼
室下部に濃混合気層が形成されてしまうこととなり、燃
焼室上部の点火プラグ近傍へ濃混合気を偏在させて成層
化を図ることが非常に困難となってくる。

上記の如き問題点を解決せんとして、実開昭５８−５６
１１７号公報開示の如く、シリンダヘッドＦ面と、ピス
トン頂面に形成したキャビティとにより燃焼室をｍ成し
、バックル部材を設置して該燃焼室を一ヒ下２分割する
と共に、点火プラグが臨ませられた上部室内に燃料を直
接噴射することにより、」二部室内にｅｉ混合気層を形
成するよう構成したものが提案されている。

しかし乍ら、上記構成のものでは、燃焼室内に別部材を
配置することとなるが、燃焼時高温に耐える部材を製造
することは事実上不可能であると共に、例え新素材の開
発等により可能となった場合でも、下部室内の希薄混合
気の燃焼性に疑問がある一ヒに、バックル部材が高温化
してヒートポイントとなり、ノッキングを誘発するとい
う問題がある。

（発明の目的） 本発明は、上記の如き事情に鑑み、ピストン頂部のキャ
ビティ以外の部分とシリンダ下面とがピストンの上死点
域（＝圧縮行程末期）で接近することにより、上部室内
から下部室内へ向かラスキッシュ流が発生することに着
目し、このスキッシュ流の流れ方向をうまく設定するこ
とにより、燃焼室内混合気の成層化と着火後の燃焼性を
確保し得るエンジンの燃焼室構造の提供、をその目的と
する。

（発明の構成） 上記目的達成の為、本発明に係るエンジンの燃焼室構造
は、シリンダヘッド下面の間に燃焼室を形成すべくピス
トン頂面に形成されたキャビティ内に、圧縮行程末期に
生成されるスキッシュ流を点火プラグ方向に導く突起部
を形成することにより、スキッシュ流により燃焼室上部
で１７：！濃混合気層の形成を促進させる一方で１着火
後の燃焼促進を図るよう構成したものである。

（発明の実施例） 第１図示エンジンは、吸気パルプｌＯと排気バルブ１１
を２組備えた４バルブ形式のシリンダ内燃料直接噴射式
４ストロークエンジンであり、シリンダブロック１に形
成したシリンダヘッドをピストン２が上下に袢復運動す
るよう構成されている。又、ピストン２の上下方向往復
運動は、コンロッド３を介して図示しないクランクシャ
フトに回転運動として伝達されるよう４Ｍ成されている
。

シリンダブロックｌの上面には、ガスケット８を介して
シリンダヘッド４が固定されており、該シリンダヘッド
鳴の下面は、シリンダＩＡの中央と対応する位置に略半
球状の四部であるプラグホール４２が形成され、それ以
外の部分は平面となっている。そし・で、プラグホール
４２内に先端を突出させて点火プラグ５が設置されると
共に、該点火プラグ５を挟んで前後に吸気バルブｌＯと
排気バルブ１１が夫々２つ配置されている。

ピストン２の頂部中央には、所定深さの略半球状のキャ
ビティ２２が形成されると共に、該キャビティ２２の周
囲には平坦なショルダ一部２１ａが形成されており、こ
のショルダ一部２１ａとキャビティ２２との境界部分は
緩やかな曲面でなだらかに連続している。又、キャビテ
ィ２２の底部中央には、略半球状の突起２３が形成され
ており、他の底面域２２ａとこの突起２３との境界部分
も緩やかな曲面でなだらかに連続している。

シリンダヘッド下面４１とピストン頂面２１のシ、ルダ
ーｆｉ２　ｌａとの間は、ピストン２上死点時に於て所
定間隔となるよう設定され、この時、キャビティ２２と
シリンダヘッド下面４１とにより燃焼室Ｘを形成するよ
う構成されている。

又、燃焼室Ｘ側方のシリンダブロック１頂部には、燃料
噴射方向を燃焼室Ｘ中央上部の点火プラグ５に向けるよ
う水平からやや上方に傾けて燃料噴射弁６が設置されて
おり、シリンダブロック１内壁に形成される燃料噴射弁
用開口部ＩＢも、同様に点火プラグ５に向かって傾斜開
口されている。従って、燃料噴射弁６から噴射される燃
料は、シリンダブロックｌの燃料噴射弁用開口部ＩＢか
ら点火プラグ５に向けて噴射されることとなる。

」：記の如く構成するものでは、吸気行程の末期から圧
縮行程の初期にかけて、燃料噴射弁６から所定量の燃料
を噴射すると、噴射燃料の連動エネルギーが斜め上方と
なる為、シリンダＩＡ上部の点火プラグ５近傍に濃混合
気層を形成することとなる一方、ピストン２の上昇に伴
い、圧縮行程が進行して成層化された状態の混合気がそ
のまま圧縮されることとなる。即ち、本実施例では、シ
リンダ側壁に設置され点火プラグ５に向けて燃料を噴射
する燃料噴射弁６が成層化手段となっているものである
が、所謂マニホールド噴射式のものであっても、マニホ
ールド内燃料噴射タイミングの制御等により成層化を図
るようにする等地のｆ！ｔ、層化手段を採用してもよい
。

一方、ピストン２が上死点近くまで上昇すると、ピスト
ン頂面２１のショルダ一部２１ａとシリンダヘッド下面
４１とが接近し、該ショルダ一部２１ａとシリンダヘッ
ド下面４１との間にある混合気を燃焼室Ｘの中央域に向
けて押し退けることによりスキッシュ流Ｓが発生するよ
うになっている。即ち、シリンダヘッド下面４１とピス
トン頂面２１のショルダ一部２１ａとでスキッシュゾー
ンを形成しているものである。

このスキッシュ流Ｓは、燃焼室上部では中央域に向う流
れとなるが、下部では、キャビティ２２の側周面２２ｂ
に沿って進行し、底面域２２ａを経て突起部２３に到達
すると、該突起部２３の外周面傾斜に沿って上方に向か
う流れが形成される。即ち、突起部２３により、燃焼室
下部から燃焼室上部の点火プラグ５設置城に向かう流れ
が形成されるものであり、その結果、スキッシュｔＱＳ
は、成層化した混合気を下方から点火プラグ５に向けて
押し上げるよう作用することとなる。

又１点火プラグ５により混合気が点火されて燃焼行程に
入ると、点火位置から放射状に燃焼室内に波及する火炎
は、突起部２３の外周面傾斜に沿って底部域２２ａに導
かれた後、側周面２２ｂ方向に伝播されることとなり、
燃焼室Ｘの周縁域の混合気燃焼を促進させることとなる
。

尚、上記実施例では、シリンダヘッド下面４１を平面と
し、又燃料噴射弁６を燃焼室側方に設置したものについ
て説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、
ピストン頂面にキャビティを形成して混合気の成層化を
図るものであればどのような燃焼室構造のものにも適用
可能であることは言うまでもない。

（発明の効果） 本発明に係るエンジンの燃焼室構造によれば、シリンダ
ヘッド下面との間に燃焼室を形成するピストン頂面のキ
ャビティ内に、スキッシュ流を点火プラグ方向に向ける
突起部を設けた為、従来成層化を乱していたスキッシュ
流に方向性を与えて点火プラグ方向に導くことが出来、
これにより燃焼室内での混合気の成層化状態を確保・促
進し得ることとなる。

又、燃焼行程時には、燃焼室周縁域への火炎伝播を促進
して燃焼性を向上させることとな従って、低い空燃比で
も安定した燃焼が可能となり、エンジンの低燃費化−高
出力化を可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るエンジンの燃焼室構造の一実施例
を示す要部縦断面図である。 ２・・・ピストン　　　２１・・・ピストン頂面２２・
・・キャビティ　　２３・・・突起部４・・・シリンダ
ヘッド ４１・・・シリンダヘッド下面

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ピストン頂面に形成したキャビティとシリ ンダヘッド下面とにより燃焼室を形成すると共に、点火
   プラグの先端部をシリンダヘッド下面から該燃焼室に臨
   ませて配置したエンジンに於いて、燃焼室上層部に濃い
   混合気層を形成する成層化手段を設ける一方、シリンダ
   ヘッド下面とキャビティ以外のピストン頂部とで構成し
   スキッシュ流を形成するスキッ シュゾーンを設け、上記スキッシュ流を点火プラグ方向
   に向ける突起部を上記キャビティ内に形成したこと、を
   特徴とするエンジンの燃焼室構造。