JPS63212092A

JPS63212092A - すみ肉潜弧溶接用シ−ムレスフラツクス充填ワイヤ

Info

Publication number: JPS63212092A
Application number: JP4402587A
Authority: JP
Inventors: Masao Kamata; 政男鎌田; Tatsumi Hosono; 細野　辰美; Akitomo Sueda; 明知末田; Takashi Kato; 隆司加藤
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1987-02-26
Filing date: 1987-02-26
Publication date: 1988-09-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明はすみ肉潜弧溶接用シームレスブラックス充填ワ
イヤに関し、特に赤さびの発生した鋼板、あるいは防錆
プフイマを塗布した鋼板などのすみ肉潜弧溶接に使用す
る耐ビット性に優れたすみ肉潜弧溶検用ンームレス７ラ
ックス充填ワイヤに関する。

（従来の技術）鉄骨、橋梁等のすみ肉潜弧溶接において現場施工上量も
重要な問題点は、鋼板表面に発生した赤さび、あるいは
防錆のために塗布されたプフイマに起因するビットの発
生である。このビットの発生原因は、すみ内継手の上板
（ウェブ材）と下板（７？ンノ材）との重なり部および
その近傍（溶接部）に存在する赤さびやブフイマがｆ＃
接熱によって分解あるいは燃焼してガス化し、このガス
の一部が溶融金属中に多量に溶解し、さらに比較的小人
熱ｔ＃接条件で打なわれるすみ肉潜弧溶按においては溶
融金属の凝固速度が大きく、溶解したガスは凝固過程で
外部へ放出しきれず２、ガスの放出孔が閉じる前に周囲
の溶融金属が凝固してしまうことによりビード表面に口
を開いたものと考えられる。従って、ビットを発生しに
くくするためには、溶融金属中へのガスの溶解量をで終
るだけ少なくすることと同時に、溶融金属中に溶解した
ガスについても速やかに外部へ放出しやすくすることが
必要となり、従来上りこの観点から溶接方法および溶接
材料の両面より種々の提案がなされている。

例えば、特公昭５６−１４３９９号公報は、水平すみ肉
潜弧溶接におけるビット発生防止のために上板端面を開
先加工し、ガス逃げ用空隙を設けて行なう溶接方法が効
果的であることを開示している１本発明者らも上板と下
板を仮組溶接する際に若干の間隙を設けた場合、ビット
の発生がかなり抑制できることを確認しているが、鋼板
の開先加工や１１以下の間隙を残して仮組溶接を行なう
ことは困難であり、製造コストおよび能率面から現場的
な実用性に欠けるものである。

ｆ＃接接材画面はこれ主で主に溶接用アップクスについ
て検討され、ブラックスの低水素化とともに成分として
ＣａＦ、を含有させ、ＣａＦ２→Ｃａ＋２Ｆ、Ｈ＋Ｆ→
ＨＦの反応により赤さびやプライマから発生した水素を
弗化水素として捕捉し、溶融金属中へのがスの溶解量を
少なくすることが耐ビット対策として有効であることが
知られている。

さらに特公昭５７−２００７９号公報においては弗化黒
鉛（（ＣＦ）ｎ）を含有する溶接用７フツクスを提案し
、弗化黒鉛の作用としてアーク雰囲気中の水素分圧を下
げる効果以外に、溶融金属の攪拌効果によりいったん溶
融したガスの外部への放出が容易になることを開示して
いる。しかし、ビットの発生を防止しようとして溶接用
７ラツクス中にＣａＦ、を多量に含有させた場合、スラ
グが流れやすくなるためと一ド形状が不良となり、＊た
弗化黒鉛を含有する溶接用７ラツクスについても赤さび
発生やプライマ塗布鋼板のすみ肉潜弧溶接に使用した場
合、耐ビット性は十分でない。

他方、この種のすみ肉潜弧溶接用のワイヤについては、
通常ソリッドワイヤが使用されているが、上記特公昭５
７−２００７９号公報の実施例中には弗化黒鉛を含有す
る半自動溶接用の７ラツクス充填ワイヤの記載がある。

またがスシールドアーク溶接用の７ラツクス充填ワイヤ
に弗化物を含有させることは従来上り一般的であり、こ
れれば耐ビット性に対しては前記７ラツク人中に弗化物
を含有させることと同様の効果をもつと考えられる。

なお、最近の特開昭６１−１７３９５号公報は水ガラス
を添加、造粒して製造する７ラツクスで問題となる固着
強度の改善のために０１イオンを含有する溶接用７フツ
クスを提案したものであるが、その実施例中に、多量の
弗化物とともに極めて微量のＣＩイオンを含有するブラ
ックス充填ワイヤの記載がある。しかし、これらの７ラ
ツクス充填ワイヤを赤さびの発生した鋼板やプライマ塗
布鋼板のすみ肉潜弧溶接に使用した場合、いずれもソリ
ッドワイヤを使用した場合と同様に耐ピツト性が十分で
なく、ビード波形も粗くなるなどの間層がある。

このため、赤さびの発生した鋼板や防錆プライマ塗布鋼
板のすみ肉潜弧溶按は、最近の工数低減、能率向上の要
求にもかかわらず赤さびやプライマをグフィングーなど
で除去してから溶接が行なわれている。

（発明が解決しようとする問題点）そこで、本発明は赤さびや防錆プライマを除去しないで
すみ肉潜弧溶按を行なりな場合でもビット欠陥が発生し
にくいすみ肉潜弧溶接用材料の提供を目的とする。

（問題点を解決するための手段）本発明の要旨は、ワイヤ総重量に対し、塩化物をＣｌ換
Ｗ、量で０．０２〜０．２０％、および弗化物をＦ換ｉ
ｔで０．１０〜２．００％含有することを特徴とするす
み肉潜弧溶接用ジームレスフ？ックス充填ワイヤにある
。

（作用）本発明者らは、赤さびあるいは防錆プライマ塗布鋼板の
すみ肉潜弧：／＃接において問題となるビットの発生を
防止するたｈＩ：溶接材料面から種々検討した結果、極
めて微量の塩化物と弗化物とを共存させてそれぞれ適量
の範囲で含有するシームレス７フアクス充填ワイヤによ
り所期の目的を達したものである。

まず、本発明のシームレス７フツクス充填ワイヤに塩化
物と弗化物とを共存させて含有させることは、溶接時の
これらの分解反応により生成する塩素と弗素の相互作用
を利用し、赤さびやプライマから発生する水素をアーク
雰囲気中で極めてスムーズに弗化水素として捕捉し、溶
接金属中への水素の溶解量を少なくするためである。

例えば塩化物としてＮａＣｌ、弗化物としてＣａＦｚを
含有させた場合、ＮａＣｌ−＊Ｎａ＋ＣＩ、Ｃｔ　Ｆ　
２→Ｃａ千２Ｆの分解反応によりアーク雰囲気中には塩
素および弗素が生成し、これらと水素は次のような反応
を起こす。アーク直下では塩素と水素との反応が先行し
塩化水素を生成し、この塩化水素は弗素と速やかに反応
する性質をもつため以下の反応により容易に弗化水素と
なり得る。

Ｈ十ＣＩ−ＨＣｌ、ＨＣｌ＋Ｆ→ＨＦ＋ＣＩ。つまり、
塩化物と弗化物とをワイヤ中に共存させる効果は、弗化
物のみをワイヤ中に含有させた場合に比べ極めてスムー
ズに水素を弗化水素として捕捉することが可能となる。

また、すみ肉溶接に使用される溶接用７フツクスは通常
Ｃａ　Ｆ　ｔを少量含有しているが、その分解温度が高
く水素と反応して弗化水素となる弗素の供給が不十分で
あるのに対し、ワイヤ中に含有させることによりアーク
の高温下でＣＩＬＦ２→Ｃａ＋２Ｆの分解が促進される
。

次に、塩化物および弗化物の含有量については試作ワイ
ヤにより詳細に検宙を行なった結果、塩化物はワイヤ総
重量に対し、Ｃｌ換算ｉ＜塩化物中のＣｌｊｉｌｌ、例
えばＮａＣｌの場合、ＮａＣｌ重量×００ＳＯ）で０．
０２％未満では上記弗化物との共存効果はあまり認めら
れず、ビット欠陥の発生防止のためには０．０２％以上
含有させる必要がある。しかし、塩化物は作業環境上で
トるだけ微量であることが好ましいこと、＊た塩化物を
多量に含有させた場合、ビードの均一性が不良となる傾
向を示すことや、前記）１＋ＣＩ−、ＭＣＩの反応で発
生した塩化水素の一部はアーク雰囲気中で鉄蒸気と反応
し塩化鉄を生成するようであり、溶接後の放置によりビ
ード表面に赤かっ色のさび状のものが付着することなど
から、上限を０．２０％に限定した。弗化物は、溶接用
７ラツクス中に通常含有される成分ＣＩにＣａＦｚ）で
あるが、ワイヤ中に含有させろことによってさらに上記
塩化物との共存効果を発揮させることができる。このた
めに弗化物はワイヤ総重量に対し、Ｆ換算量（弗化物中
のＦｉｌ、例えばＣａＦ　２の場合、ＣａＦｔ重ｉ　Ｘ
　０．４９）で０．１０％以上含有させる必要がある。

しかし、弗化物の含有量が多すぎてＦ換算量で２．００
％を超えるとアーク不安定、ビード形状不良、ビード外
観不良（スパッタ付着）、スラグ剥離性不良など溶接作
業性への悪影響が目立つようになる。

なお、上記塩化物および弗化物の種類については待に限
定するものでないが、塩化物としてはＮ　ａＣＩ以外に
ＫＣＩ、Ｃａ　ＣＩ　２、Ｂ１１ＣＩ２、ＭｇＣＩｔな
どでよく、弗化物としではＣａ　Ｆ　２以外にＫＦ。

ＮａＦ％ＬｉＦなどでよい。

また、塩化物および弗化物以外の充ｔｆＩＣブラックス
成分についても特に限定するものでなく、ＳｉＯ２、Ｍ
ｎ○、Ｃａｂ、ＭｇＯ，ＡＬＯｓ、Ｔ　ｉ　Ｏ２、Ｚｒ
Ｏ２などのスラグ形成剤、Ｃａ　ＣＯ３、ＭｇＣ０！、
ＢａＣ０，などのガス発生剤、Ｆｅ−８ｉｓ　Ｆｅ−Ｍ
ｎ５Ａ１などの脱酸剤、Ｎｉ、Ｍｏなどの合金剤、さら
にＦｅ粉などで上いが、ワイヤ総重量に占める充填７フ
ツクス部の割合は溶接作業性および溶着効率を考慮し５
〜３０％程度であることが好ましい。

本発明においては、上記塩化物および弗化物はシームレ
スアップクス入りワイヤに充填するものであるが、これ
は上記成分が潮解性あるいは吸湿性を有する成分で、ｖ
ｌｌ接用７ラツクス中に添加したのでは溶接用７フアク
スの吸湿性が着しく増加し溶接性を損なうことによるも
のである。さらにジ−ムレスフ？ックス入りワイヤに充
填したことにより以下の効果をもつ、前記のように塩化
物と弗化物の共存効果は赤さびや防錆プフイマから発生
するγスを溶融金属中に溶解しにくくすることにあるが
、いったん溶融金属中に溶解したがスを凝固過程で速や
かに外部へ放出させるためにンームレスブラックス充填
ワイヤは極めて有効である。

即ち、シームレスフラックス充填ワイヤの特性として、
ソリッドワイヤを使用した場合に比べ溶込みの浅いビー
ド、つまり浅い溶融池を形成しながら溶接が進行するこ
と、さらに塩化物および弗化物の一部が直接溶融池に吹
きつけられ溶Ｍ金属の攪拌が十分となることによりがス
の放出が促進される。

以下、本発明の効果をさらに実施例により具体的に示す
。

（実施例）第１表に示す成分の充填アラックス（ＣＦＩ〜ＣＦ１１
）をｔＡ２表に示す成分の鋼管７−プ（Ｐｌ）に充填後
、線引、焼鈍（６５０℃）１、線引の工程を経て、第３
表に示す成分のシームレス７フツクス充填ワイヤ（ＦＷ
１〜１３、ワイヤ径２．０ｍｍφ）を試作製造した。な
お、第４表には比較のために供試したソリッドワイヤ（
ＳＷｌ、ワイヤ径２．０−鴫φ）の成分を示す、これら
ワイヤと第５表に示す成分の溶接用７ラツク゛ス　（Ｆ
ｌ、Ｆ２）とを組合せて、ジンクリッチプライマを約２
５μの厚さに塗布した板厚１２，７ａ＋ｍの５Ｍ−５０
鋼を第１図（ａ）に示すように仮組溶接（上板と下板の
間隙は０．１ｍｍ以下）し、ＡＣ電源、３８ＯＡ、３７
Ｖ−５０ｃｍ／曽ｉｎの溶接条件で第１図（ｂ）に示す
ように水平すみ肉潜弧溶接試験を行なった。第６表に試
験結果をまとめて示す。

試験Ｎｏ、１〜８およびＮｏ、１５は本発明によるシー
ムレス７フツクス充填ワイヤ　＜ＦＷ１〜８）を使用し
た場合で、いずれもピットの発生がなく、またスラグ剥
離性、ビードの均一性とも良好であった。これに対し、
Ｎｏ、９−１４およびＮｏ、１６．１７は比較ワイヤ（
ＦＷ９〜１３．５ＷＩ）を使用した場合である。Ｎｏ、
９およびＮｏ、１６はワイヤ（ＦＷ９）の塩化物の含有
量が少なすぎるためにピットが発生し、逆にＮｏ、１０
はワイヤ（ＦＷｌｏ）の塩化物の含有量が多すぎるため
にビードに乱れが生じた。Ｎｏ、１１はワイヤ（ＦＷＩ
Ｉ）に弗化物が含有されていないために、Ｎｏ、１２は
ワイヤ（ＦＷ１２）の弗化物の含有量が少なすぎるため
にそれぞれピットが発生した。Ｎｏ、１３はワイヤ（Ｆ
Ｗ１３）の弗化物の含有量が多すぎるためにスラグ剥離
性不良（スラグ焼付き）、ビードの均一性不良（波目粗
く、形状不良）となった。

Ｎｏ、１４およびＮｏ、１７はソリッドワイヤ（ＳＷｌ
）を使用した場合でいずれもピットが発生した。

Ｆ２：焼成型ブラックス（発明の効果）本発明は、表面に赤さびが発生した鋼板や防錆ブフイマ
塗布鋼板のすみ肉潜弧溶接において問題となっているビ
ットの発生を極めて効果的に防止することを可能にした
すみ肉潜弧溶接用シームレス７フツクス充填ワイヤであ
り、工業的実用性は商い。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は水平すみ肉潜弧溶接試験における仮組状
況、同図（ｂ）はＷ４接順を示す図である。１・・・上板、２・・・下板、３・・・１ｓｔ側溶接金
属、４・・・２ｎｄ＠＠接金属。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ワイヤ総重量に対し、塩化物をＣｌ換算量で０．
０２〜０．２０％、および弗化物をＦ換算量で０．１０
〜２．００％含有することを特徴とするすみ肉潜弧溶接
用シームレスフラックス充填ワイヤ。