JP3476116B2 - ステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒 - Google Patents
ステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒Info
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Description
に使用される被覆アーク溶接棒に関し、特に、溶接母材
と同等の優れた高温特性を有する溶接金属を得ることが
できると共に、溶接金属のスラグ剥離性を向上させるこ
とができるステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒に関す
る。
性、耐食性、耐酸化性及び耐熱性等が優れていることか
ら、石油精製、化学及び食品等の各種プラントの関連機
器等に広く適用されている。従って、ステンレス鋼は、
常温常圧条件から高温高圧の腐食雰囲気までの多種の条
件下で使用されている。
被覆アーク溶接棒についても、従来より、使用環境に合
わせたものが設計されており、これにより、所望の特性
を有する溶接金属を得ることができる。例えば、溶接棒
中の硫黄量及び酸素量を低減すると共に、フェライト含
有量を調整することにより、高温において高い機械的性
能を保持することができる溶接金属を得ることができ
る。
する不純物が、溶接棒中に存在すると、その含有量が極
めて微量であっても、高温における機械的性能が低下す
ることが開示されている。即ち、室温から高温までの環
境に使用される溶接材料については、溶接金属中のBi
及びこのBiと同様の影響がある硫黄を可能な限り低減
することにより、得られる溶接金属の機械的性能を向上
させることができる。
化物であるBi2O3の状態で溶接棒中に添加されている
と、溶接作業性、特に、スラグ剥離性が極めて優れたも
のとなることは、公知である。また、溶接棒の被覆剤中
に硫黄又はセレンの単体を添加することにより、スラグ
の剥離性を向上させることができることも提案されてい
る(特開昭57−130797号公報)。
ための元素を溶接棒中に添加すると、高温における機械
的性能の劣化を招き、この機械的性能を高めるために酸
化Bi又は硫黄の溶接棒中の含有量を低減すると、スラ
グの剥離性が低下することになる。即ち、スラグの剥離
性及び高温における機械的性能を共に向上させることが
できる被覆アーク溶接棒については、未だ提案されてい
ない。
のであって、高温において良好な機械的性能を保持する
ことができると共に、スラグ剥離性等の溶接作業性が優
れた溶接金属を得ることができるステンレス鋼溶接用被
覆アーク溶接棒を提供することを目的とする。
鋼溶接用被覆アーク溶接棒は、Ni−Crステンレス鋼
からなる心線の表面に被覆剤が塗布されている被覆アー
ク溶接棒において、被覆剤全重量あたり、Ti酸化物:
TiO2換算値で40乃至50重量%、金属炭酸塩:C
O2換算値で5.0乃至11.0重量%、金属弗化物:
F換算値で1.0乃至4.0重量%及びSi酸化物:S
iO2換算値で4乃至10重量%を含有すると共に、N
i粉、Cr粉、Mn粉及びMo粉からなる群から選択さ
れた少なくとも1種の金属粉が総量で35重量%以下に
規制された被覆剤を、溶接棒全重量あたり、25乃至6
0重量%の被覆率で心線に被覆したものであって、溶接
棒全重量あたり、Ti(酸化物を除く):0.2乃至2
重量%を含有し、Biが0.01重量%未満、Pbが
0.01重量%未満、Sが0.01重量%未満及びNが
0.05重量%未満に規制されていることを特徴とす
る。
(酸化物を除く):0.7乃至5重量%含有することが
好ましい。
た溶接により得られた溶接金属に高温引張試験を実施す
ると、引張強さ及び0.2%耐力は、試験温度の上昇に
伴って緩やかに下降する。この現象において、溶接棒中
のBi及びPb等の低融点酸化物の有無による影響は殆
ど認められない。また、溶接金属の伸びについては、通
常、試験温度が約650℃までは緩やかに下降するが、
更に試験温度が上昇すると、溶接金属の伸びは向上する
傾向にある。
場合は、この伸びの回復傾向は認められない。更に、絞
りについては、溶接棒中にBi等を含有する場合、試験
温度が約650℃になると、急激に低下する。これは、
溶接金属の粒界に偏析したBi等の低融点物質が、その
融点付近まで加熱されることにより液化するためであ
る。
の高温における機械的性能とBi添加量との関係を把握
するために、種々実験研究を行った結果、被覆アーク溶
接棒中のBi及びPb含有量を、夫々、溶接棒全重量あ
たり0.01重量%未満にすることが効果的であるとい
う知見を得た。また、溶接金属中のSを低減することに
より、高温における機械的性能は更に改善されることも
見い出した。このためには、被覆アーク溶接棒中のS含
有量を、0.01重量%未満にする必要がある。
i及び硫黄の含有量を低減すると、全姿勢溶接を可能に
するライムチタニヤ系の被覆アーク溶接棒を使用した場
合、スラグ剥離性が著しく劣化することも確認された。
そこで、本願発明者等は、スラグ剥離性の向上に有効で
あるフラックス系及びBi又は硫黄と同様の効果を有す
る他の元素を見い出すと共に、その適切な添加量及び添
加方法を得るために、鋭意研究を重ねた。その結果、被
覆アーク溶接棒中にTiを添加することにより、高温に
おける良好な機械的性能を保持することができると共
に、スラグ剥離性が劣化することがないステンレス鋼溶
接用被覆アーク溶接棒を得ることができた。
被覆アーク溶接棒の被覆剤に含有される化学成分及びそ
の組成限定理由について説明する。
0重量% Ti酸化物には、アークの安定性を向上させると共に、
再アーク性を良好にする効果も有する。また、スラグに
適切な流動性を与えて、ビード形状を向上させる効果も
有している。これらの効果を得るためには、溶接棒の被
覆剤中に、Ti酸化物を被覆剤全重量あたり、TiO2
換算値で40重量%以上添加する必要がある。一方、被
覆剤中へのTi酸化物の添加量がTiO2換算値で50
重量%を超えると、スラグの流動性が過剰になって、立
向溶接及び上向溶接が困難になると共に、スラグが固く
なって剥離性が低下してしまう。従って、被覆剤中のT
i酸化物の含有量は、被覆剤全重量あたりTiO2換算
値で40乃至50重量%とする。なお、Ti酸化物源と
しては、ルチール、イルミナイト、チタン酸カリウム及
びチタン酸カルシウム等がある。
1.0重量% 被覆剤中に金属炭酸塩を添加すると、溶接中に発生する
CO2ガスのシールド効果によってブローホール及びピ
ット等の溶接欠陥の発生を抑制することができると共
に、スラグの塩基度を上げて溶接金属中のS量を低減す
ることができる。被覆剤中の金属炭酸塩の含有量が被覆
剤全重量あたり、CO2換算値で5.0重量%未満であ
ると、十分な効果を得ることができない。一方、被覆剤
中の金属炭酸塩の含有量が被覆剤全重量あたり、CO2
換算値で11.0重量%を超えると、スパッタの発生量
が増加して、溶接作業性が悪くなる。従って、被覆剤中
の金属炭酸塩の含有量は、被覆剤全重量あたり、CO2
換算値で5.0乃至11.0重量%とする。なお、金属
炭酸塩としては、石灰石、炭酸バリウム、炭酸マグネシ
ウム及び炭酸マンガン等がある。
重量% 被覆剤中に金属弗化物を添加すると、アークの吹き付け
を強く広げる効果を得ることができる。被覆剤全重量あ
たりの金属弗化物の含有量が、F換算値で1.0重量%
未満であると、この効果を得ることができない。一方、
被覆剤中の金属弗化物の含有量が、F換算値で4.0重
量%を超えると、アークが不安定になって、スパッタ発
生量が増加すると共に、棒焼け現象が顕著に発生する。
従って、被覆剤中の金属弗化物の含有量は、被覆剤全重
量あたり、F換算値で1.0乃至4.0重量%とする。
なお、金属弗化物源としては、蛍石、氷晶石、弗化ナト
リウム、弗化バリウム及び弗化ストロンチウム等があ
る。
重量% 被覆剤中にSiO2源を添加すると、スラグの粘性が高
められて、ビード形状が良好になると共に、アークに集
中性を与える効果を得ることができる。被覆剤中のSi
酸化物がSiO2換算値で、被覆剤全重量あたり4重量
%未満であると、その効果を十分に得ることができな
い。一方、Si酸化物がSiO2換算値で、10重量%
を超えると、スラグの流動性が悪くなってビード形状が
劣化すると共に、スラグの焼き付きの発生により剥離性
が低下する。従って、被覆剤中のSi酸化物は、被覆剤
全重量あたり、SiO2換算値で4乃至10重量%とす
る。なお、Si酸化物源としては、珪砂、マイカ、長石
及び珪灰石等の珪酸塩化合物があり、また、フラックス
を捏和する際に増粘剤として添加する水ガラス中の珪酸
塩も含まれる。
る群から選択された少なくとも1種の金属粉の総量:3
5重量%以下 本発明において、被覆剤中に添加される金属粉は、酸化
消耗分を補って成分調整する効果を有する。この被覆剤
中への添加量は目的に応じて決定されるが、被覆剤中の
上記金属粉の総量が35重量%を超えると、アークが弱
くなって、溶接作業性が低下する。従って、被覆剤中の
Ni粉、Cr粉、Mn粉及びMo粉からなる群から選択
された少なくとも1種の金属粉は総量で、被覆剤全重量
あたり35重量%以下とする。
被覆アーク溶接棒の被覆率の限定理由について説明す
る。
は、25重量%未満であると、アーク安定性が悪くなる
と共に、棒焼け現象が発生して保護筒が劣化するので、
良好な溶接作業性を得ることができない。一方、被覆率
が60重量%を超えると、スラグが過剰になって、スラ
グが先行するので、開先内の溶接に不適であり、スラグ
剥離性も低下する。従って、被覆率は25乃至60重量
%とする。
被覆アーク溶接棒の全体に含有される化学成分及びその
組成限定理由について説明する。
温度をとって、溶接棒中のBi含有量が溶接金属の機械
的性能に与える影響を示すグラフ図である。但し、図1
中において、○はBi含有量が0.01重量%以下、●
はBi含有量が0.05重量%である溶接棒を使用した
場合の溶接金属の伸びを示し、△はBi含有量が0.0
1重量%以下、▲はBi含有量が0.05重量%である
溶接棒を使用した場合の溶接金属の絞りを示す。
重量%である溶接棒を使用した場合、得られる溶接金属
の伸び及び絞り等の機械的性能は、650℃以上の温度
領域において急激に劣化する。溶接棒中のBi含有量が
0.01重量%を超えると、この高温における機械的性
能の劣化現象が起こり、この劣化現象は、フラックス中
にBiを含有する場合と、心線中にBiを含有する場合
との双方で確認される。従って、被覆アーク溶接棒中の
Bi含有量は、溶接棒全重量あたり0.01重量%未満
に規制する。
られる溶接金属の伸び及び絞り等の機械的性能が、65
0℃以上の温度領域において急激に劣化する。この高温
における機械的性能の劣化現象は、フラックス中にPb
を含有する場合と、心線中にPbを含有する場合との双
方で確認される。従って、被覆アーク溶接棒中のPb含
有量は、溶接棒全重量あたり0.01重量%未満に規制
する。
黄)含有量を低減することにより、溶接金属の高温にお
ける機械的性能を改善する効果を得ることができる。溶
接棒中のS含有量が、溶接棒全重量あたり0.01重量
%以上であると、この効果を得ることができない。従っ
て、溶接棒中のS含有量は、溶接棒全重量あたり0.0
1重量%未満に規制する。なお、近時の精錬技術の発展
に伴って、ステンレス鋼中のS含有量は、極めて低いも
のとなっており、約数10ppmである。また、フラッ
クス中においては、Sは金属粉及びルチール中の不純物
等から混入する。
が、このN含有量が溶接棒全重量あたり0.05重量%
以上であると、スラグがビードの表面に焼き付き、剥離
性が著しく劣化する。従って、溶接棒中のN含有量は、
溶接棒全重量あたり0.05重量%未満に規制する。
は、溶接金属中の脱酸を目的として溶接棒中に添加され
ているが、本願発明者等は、スラグ剥離剤を抑制した本
発明に係る被覆アーク溶接棒において、Tiはスラグ剥
離性を改善するための必要不可欠の元素であることを見
い出した。被覆アーク溶接棒中のTi含有量が、溶接棒
全重量あたり0.2重量%未満であると、この効果を十
分に得ることができない。一方、Ti含有量が2重量%
を超えると、スパッタの発生量が増加し、溶接作業性が
低下する。従って、溶接棒中のTi含有量は、溶接棒全
重量あたり0.2乃至2重量%とする。なお、このTi
は、心線中に含有されるTi以外に、フラックス中に金
属Ti及びFe−Ti合金等として添加することができ
る。しかし、Ti酸化物としてフラックス中に添加して
も、スラグ剥離性を向上させる効果を得ることはできな
いので、Ti酸化物はTiとして換算しないものとす
る。
含有量を規定すると、より一層溶接作業性を向上させる
ことができる。以下に、その規定範囲及び限定理由につ
いて説明する。
接金属のスラグ剥離性を向上させる効果を得ることがで
きるが、特に、被覆剤中のTi含有量が、被覆剤全重量
あたり0.7乃至5重量%であると、スラグ剥離性をよ
り一層高めることができる。被覆剤中のTi含有量が
0.7重量%未満であると、この効果を十分に得ること
ができない。一方、被覆剤中のTi含有量が5重量%を
超えると、溶接作業性が低下することがある。従って、
被覆剤中のTi含有量は、被覆剤全重量あたり0.7乃
至5重量%であることが好ましい。なお、このTiは、
金属Ti及びFe−Ti合金等により、被覆剤中に添加
することができる。
された被覆アーク溶接棒を使用して溶接するので、スラ
グ剥離性が優れていると共に、高温における機械的性能
が良好である溶接金属を得ることができる。なお、本発
明において使用される心線は、溶着金属がJIS Z3
221に規定されているNi−Cr系ステンレス鋼の組
成と同一の組成となるように調整されていると共に、B
i、Pb、S及びNが上記値を満足するように抑制され
たものである。
アーク溶接棒の実施例についてその比較例と比較して具
体的に説明する。
直径が4.0mm、長さが350mmである心線に、下
記表3乃至7に示す組成を有する被覆剤を塗布して被覆
アーク溶接棒を作製した後、溶接棒全体における特定元
素の含有量を測定した。これを下記表8に示す。そし
て、各被覆アーク溶接棒により、135Aの電流で交流
電源を使用して水平隅肉溶接を実施し、溶接作業性を評
価した。
て、開先角度が45°、ルートギャップが6mmである
開先部を有する溶接母材を作製し、各被覆アーク溶接棒
を使用して、前記開先部を5層9パスで溶接した。な
お、開先部には、使用する溶接棒によって、予め2層バ
タリング溶接を施した。その後、JIS Z3111に
準じて、得られた溶接金属から直径が6mmで標点距離
が30mmである引張試験片を採取し、高温における機
械的性能評価として、700℃の温度で引張試験を実施
し、破断伸び及び絞りを測定した。
し、表中の評価結果欄において、◎は極めて優れている
ことを示し、○は実用上問題にならない程度に良好、△
はやや不良、×は実用が不可能であることを示してい
る。
o.1乃至10は本発明において規定した組成範囲を満
足しているものであるので、溶接作業性及びスラグ剥離
性が良好であると共に、高温における機械的性能も良好
なものとなった。特に、実施例No.1乃至8は、被覆
剤中のTi含有量が本発明の好ましい範囲内であるの
で、溶接作業性がより一層向上した。
i酸化物(TiO2換算値)が本発明範囲の下限未満であ
るので、アークの安定性及びビード形状が劣化した。ま
た、金属粉の総量が本発明範囲の上限を超えているの
で、アークの強さが不十分となって溶接作業性が低下
し、更に、被覆率が本発明範囲の上限を超えているの
で、スラグ剥離性が低下した。比較例No.12は、被
覆剤中のTi酸化物(TiO2換算値)が本発明範囲の
上限を超えているので、スラグ剥離性が低下し、また、
被覆剤中の金属弗化物(F換算値)が本発明範囲の上限
を超えているので、アークの安定性が劣化すると共に、
スパッタ発生量が増加した。更に、溶接棒中のTi含有
量が本発明範囲の下限未満であるので、特に、スラグ剥
離性が低下した。
物(F換算値)が本発明範囲の下限未満であるので、ア
ークの強さ・広がりが劣化し、溶接棒中のBi含有量が
本発明範囲の上限を超えているので、700℃における
伸び及び絞りが著しく低下した。比較例No.14は、
被覆剤中の金属炭酸塩(CO2換算値)が本発明範囲の
上限を超えているので、スラグ剥離性が低下し、溶接棒
中のPb含有量も本発明範囲の上限を超えているので、
700℃における伸び及び絞りが著しく低下した。比較
例No.15は、被覆剤中の金属炭酸塩(CO2換算
値)が本発明範囲の下限未満であるので、シールド効果
が不十分となると共に、脱硫効果が低下した。また、溶
接棒中のS含有量が本発明範囲の上限を超えているの
で、700℃における伸び及び絞りが著しく低下した。
物(SiO2換算値)が本発明範囲の下限未満であるの
で、ビード形状及びアークの集中性が劣化し、溶接棒中
のN含有量が本発明範囲の上限を超えているので、スラ
グの剥離性が低下した。また、溶接棒中のBi含有量が
本発明範囲の上限を超えているので、700℃における
伸び及び絞りが著しく低下した。比較例No.17は、
溶接棒中のTi含有量が本発明範囲の上限を超えている
ので、スパッタ発生量が著しく増加した。比較例No.
18は、被覆剤中のSi酸化物(SiO2換算値)が本
発明範囲の上限を超えているので、ビード形状及びスラ
グ剥離性が劣化し、また、被覆率が本発明範囲の下限未
満であるので、アーク安定性が劣化すると共に、スパッ
タ発生量が増加した。更に、溶接棒中のS含有量が本発
明範囲の上限を超えているので、700℃における伸び
及び絞りが著しく低下した。
被覆剤及び溶接棒全体の化学組成及び被覆率を適切に規
定しているので、スラグ剥離性等の溶接作業性を向上さ
せることができると共に、溶着金属の高温における機械
的性能を高めることができると共に、スラグ剥離性が優
れた溶接金属を得ることができるステンレス鋼溶接用被
覆アーク溶接棒を得ることができる。また、被覆剤中の
Ti含有量を規定すると、スラグ剥離性をより一層高め
ることができる。
験温度をとって、溶接棒中のBi含有量が溶接金属の機
械的性能に与える影響を示すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni−Crステンレス鋼からなる心線の
表面に被覆剤が塗布されている被覆アーク溶接棒におい
て、被覆剤全重量あたり、Ti酸化物:TiO2換算値
で40乃至50重量%、金属炭酸塩:CO2換算値で
5.0乃至11.0重量%、金属弗化物:F換算値で
1.0乃至4.0重量%及びSi酸化物:SiO2換算
値で4乃至10重量%を含有すると共に、Ni粉、Cr
粉、Mn粉及びMo粉からなる群から選択された少なく
とも1種の金属粉が総量で35重量%以下に規制された
被覆剤を、溶接棒全重量あたり、25乃至60重量%の
被覆率で心線に被覆したものであって、 溶接棒全重量あたり、Ti(酸化物を除く):0.2乃
至2重量%を含有し、Biが0.01重量%未満、Pb
が0.01重量%未満、Sが0.01重量%未満及びN
が0.05重量%未満に規制されていることを特徴とす
るステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒。 - 【請求項2】 前記被覆剤は、被覆剤全重量あたり、T
i(酸化物を除く):0.7乃至5重量%含有すること
を特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼溶接用被覆
アーク溶接棒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03658897A JP3476116B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03658897A JP3476116B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10230390A JPH10230390A (ja) | 1998-09-02 |
JP3476116B2 true JP3476116B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=12473947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03658897A Expired - Lifetime JP3476116B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | ステンレス鋼溶接用被覆アーク溶接棒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476116B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
US6608284B1 (en) | 2000-05-17 | 2003-08-19 | Illinois Tool Works Inc. | Weld wire with enhanced slag removal |
-
1997
- 1997-02-20 JP JP03658897A patent/JP3476116B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JPH10230390A (ja) | 1998-09-02 |
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