JPS631951B2 - - Google Patents

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JPS631951B2
JPS631951B2 JP54138685A JP13868579A JPS631951B2 JP S631951 B2 JPS631951 B2 JP S631951B2 JP 54138685 A JP54138685 A JP 54138685A JP 13868579 A JP13868579 A JP 13868579A JP S631951 B2 JPS631951 B2 JP S631951B2
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JP
Japan
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group
hydroxyl
formula
protecting group
groups
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JP54138685A
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Hamao Umezawa
Shinichi Kondo
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Microbial Chemistry Research Foundation
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Publication date
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Publication of JPS5663992A publication Critical patent/JPS5663992A/ja
Publication of JPS631951B2 publication Critical patent/JPS631951B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は半合成アミノ配糖体抗生物質として有
用な新規化合物である3′・4′・4″・6″−テトラデ
オキシアミカシンに関し、またその化合物を製造
する方法に関する。 本発明者らは、アミカシン、ジベカシンおよび
1−N−(L−4−アミノ−2−ヒドロキシブチ
リル)ジベカシンなどの6″位または4″・6″位の水
酸基をデオキシ化して、いずれも聴器毒性が低
く、原料抗生物質と同程度の抗菌作用を示す有用
な半合成アミノ配糖体抗生物質を発見した。すな
わち、本発明者らは特願昭54−54733号の発明で
新規物質、6″−デオキシアミカシン及び4″・6″−
ジデオキシアミカシンを合成し、また特願昭54−
119323号の発明で新規物質、6″−デオキシジベカ
シン及び4″・6″−ジデオキシジベカシン並びにこ
れらの1−N−(L−4−アミノ−2−ヒドロキ
シブチリル)誘導体を合成することに成功した。
また、本発明者らは、耐性菌に広く有効な半合成
アミノ配糖体抗生物質として、3′・4′−ジデオキ
シカナマイシンAと3′・4′−ジデオキシアミカシ
ン〔すなわち1−N−(L−4−アミノ−2−ヒ
ドロキシブチリル)−3′・4′−ジデオキシカナマ
イシン〕を特願昭54−11402号の発明で合成した。
そこで、本発明者らは3′・4′−ジデオキシアミカ
シンの4″・6″位の水酸基をさらにデオキシ化し
て、3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミカシン
を新らたに合成し、本化合物は急性毒性のみなら
ず聴器毒性が低く、各種の耐性菌に広く有効であ
ることを確認して本発明を完成した。 第一の本発明の要旨とするところは、新規化合
物として次式() で表わされる3′・4′・4″・6″−テトラデオキシア
ミカシンおよびその酸付加塩にある。この新規化
合物の理化学的ならびに生物学的性状は次のとお
りである。3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミ
カシンの二炭酸塩は白色粉末で、分解点124−129
℃で、〔α〕23 D+66゜(c0.33、水)を示す。元素分析
値はC22H43N5O9・2H2CO3の理論値(C44.65%、
H7.34%、N10.85%)に合致する。シリカゲルの
薄層クロマトグラフイーで、ブタノール・エタノ
ール・クロロホルム・17%アンモニア水(4:
5:2:5容比)を展開溶媒としてRf0.29に、ま
た、クロロホルム・メタノール・濃アンモニア
水・水(1:4:2:1容比)を展開溶媒として
Rf0.43にそれぞれ単一スポツト(ニンヒドリン発
色)を示す。 本発明で得られた3′・4′・4″・6″−テトラデオ
キシアミカシンの抗菌スペクトルをアミカシンと
比較して第1表に示した。
【表】
【表】
【表】 第一の本発明による3′・4′・4″・6″−テトラデ
オキシアミカシンは通常、遊離塩基または水和物
または炭酸塩として得られるが、通常の方法によ
り薬学的に許容できる酸を加えて任意の無毒性の
酸付加塩とすることができる。付加すべき酸とし
ては塩酸、臭化水素酸、硫酸、燐酸、硝酸などの
無機酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、アスコルビ
ン酸、メタンスルホン酸などの有機酸が用いられ
る。 第二の本発明の要旨とするところは、3′・4′−
ジデオキシアミカシン(特願昭54−11402号)を
出発原料として、特願昭54−54733号に述べたと
同様の方法で4″と6″位の水酸基をデオキシ化し、
3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミカシンを製
造する方法にある。すなわち、第二の本発明にお
いては、次式() で表わされる3′・4′−ジデオキシアミカシンの4
個のアミノ基を公知のアミノ保護基で保護して次
式(′) 〔式中Aは水素原子で、Bは1価のアミノ保護基
であるか、あるいはA、Bが一緒になつて2価の
アミノ保護基1個を示す〕で表わされるアミノ保
護体を生成し、続いて4″と6″位の二個の水酸基を
同時に、2価の水酸基1個で保護して次式(″) 〔式中A、Bは前述と同じ
【式】の2価の水 酸基保護基を表わし、X、Yはそれぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基又はO−アルキル基
であるか、または
【式】でシクロアルカンで ある〕で表わされる保護体を生成し、さらに残り
の2′・2″および2位の3個の水酸基、または
2′・2″、および2位の4個の水酸基を公知の1
価の水酸基保護基で保護して、次式() 〔式中、A、B、X、Yは前述と同じ、Dはアシ
ル基の形の水酸基保護基を示し、Eは水素原子ま
たはアシル基の形の水酸基保護基を示す。〕で表
わされる化合物を生成し、次いで4″・6″位の水酸
基保護基を除去して次式() 〔式中、A、B、D、Eは前述に同じ〕で表わさ
れる化合物を生成する。次に4″と6″位の両水酸基
をデオキシ化するために、これらを同時にスルホ
ニル化剤でスルホン酸エステル化して次式(′) 〔式中、A、B、D、Eは前述と同じ、Gは低級
アルキル基、p−メチルフエニル基又はフエニル
基の如きアリール基又はベンジル基の如きアラル
キル基である〕で表わされるジスルホン酸エステ
ル誘導体とし、それぞれのスルホン酸エステル基
をアルカリ金属沃化物又は臭化物で処理してヨー
ド又はブロム置換してジヨード又はジブロム誘導
体〔式′のGSO3−がヨード又はブロムになつ
た場合に相当〕となし、それぞれを接触還元して
脱ハロゲン化し、ジデオキシ誘導体(式′の
GSO3−が水素原子になつた場合に相当〕に変換
し、必要により、残存の水酸基保護基、さらにア
ミノ基保護基を脱離することにより目的とする次
式() で表わされる3′・4′・4″・6″−テトラデオキシア
ミカシンおよびそれらの酸付加塩を製造するので
ある。 次に、第二の本発明の方法の実施態様を述べ
る。 アミカシンのアミノ基を保護する保護基として
は従来ペプチド合成で常用されているアミノ保護
基を使用しうるが、本発明において製造される
3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミカシンのア
ミノ保護誘導体から保護基を脱離させる反応を行
なうに当つてグリコシド結合、アミド結合などを
実質的に破断させない反応条件または操作で容易
に脱離できるものでなければならない。本発明の
方法で使用しうる適当な一価のアミノ保護基とし
ては、第三ブトキシカルボニル基、第三アミロキ
シカルボニル基などのアルキルオキシカルボニル
基、シクロヘキシルオキシカルボニル基などのシ
クロアルキルオキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカ
ルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル
基、トリフロロアセチル基などの低級アルカノイ
ル基、オルトニトロフエノキシアセチル基などの
アシル基などがあげられる。また二価のアミノ保
護基としては、サリチリデン基などのシツフ塩基
が好ましい。これらのアミノ保護基を導入するに
は、公知の方法、例えば酸ハライド、酸アジド、
活性エステルなどによる方法で容易に行なうこと
ができる。 4″と6″位の水酸基2個を同時に保護する2価の
水酸基保護基としては、従来糖化学で1・3−グ
リコールの水酸基の閉塞に多用されている保護基
を使用しうるが、本発明の方法において適当な保
護基
【式】としてはメチレン、エチリデ ン、イソプロピリデンの如きアルキリデン基又は
ベンジリデンの如きアラルキリデン基など(環状
アセタールの形で保護する)、シクロヘキシリデ
ンなどのシクロアルキリデン基(環状ケタールの
形で保護する)、アルコキシメチレンなどの低級
アルコキシアルキリデン基(環状オルトエステル
の形で保護する)などがあげられる。これらの保
護基を導入するには、公知の方法、例えば、酸触
媒の存在下アルデヒドまたはケトンと反応させる
ことにより、またアセタール、ケタールまたはオ
ルトホーメートとの交換反応により容易に行なう
ことができる。 残りの4個のすべてまたは一部の水酸基を保護
する1価の保護基(D、E)としては一般に用い
られる保護基としてアセチル基、ベンゾイル基な
どのアシル基特に低級アルカノイル基又はベンゾ
イル基があげられる。これらの保護基を導入する
には、公知の方法、酸無水物、酸ハライド、活性
エステルなどの方法で容易に導入することできる
が、アミカシンの5位の水酸基は一般に反応性が
低いので、2′・2″・2−トリ−O−アシル誘導
体が得られることが多い。本発明の方法において
は、このトリーO−アシル誘導体がテトラ−O−
アシル誘導体と同様に使用できる。 かくして得られる式()の化合物の4″・6″位
の水酸基の保護基
【式】を選択的に脱離 する方法は、弱酸、例えば酢酸水で処理すること
により容易に進行し、本発明における有用な中間
体である式()の化合物が得られる。 次いでこの式()の化合物の4″と6″位の水酸
基2個を除去する(4″・6″−ジデオキシ化)ので
ある。このジデオキシ化のためには、式()の
化合物を無水ピリジンなどの溶媒中で、一般式
GSO2−X(Gは前記の意味をもちXは塩素又は
臭素である)で示されるスルホニル化剤、特に塩
化メタンスルホニルなどのアルキルスルホニル化
剤、塩化パラトルエンスルホニルなどのアリール
スルホニル化剤または塩化ベンジルスルホニルな
どのアリールメチルスルホニル化剤で処理する
と、6″及び4″位の2個の水酸基がスルホン酸エス
テル化された化合物が得られる。特に、塩化メタ
ンスルホニルを使用すると4″・6″−ジ−O−メシ
ル誘導体(式′においてGがCH3基の場合)が
収率良く得られ、本発明の方法に有用である。 これらのモノ、またはジスルホン酸エステル誘
導体を、無水ジメチルホルムアミドなどの溶媒中
で沃化アルカリ金属例えば沃化ナトリウム又は臭
化アルカリ金属例えば臭化ナトリウムを作用させ
るとヨード又はブロム化されて、ジヨード又はジ
ブロム誘導体が得られる。 続いて、ジオキサン、メタノールなどの溶媒中
で、ラネーニツケル、パラジウム、白金などを触
媒として常法で接触還元を行ない、脱ヨード化又
は脱ブロム化することにより、3′・4′・4″・6″−
テトラデオキシアミカシンの誘導体(式′にお
いてGSO3−が水素原子の場合)が得られる。こ
うしてデオキシ化が達成される。 1価の水酸基保護基として使用したアシル基
(D、E)はアルカリ性例えば12%アンモニア−
メタノールなどにとかして室温で容易に脱離する
ことができる。また、アミノ保護基がアラルキル
オキシカルボニル基である場合は、上記の接触還
元によつて同時にアミノ保護基が脱離される。ア
ミノ保護基がアラルキルオキシカルボニル基以外
のものであれば、通常の方法、例えば弱酸による
加水分解による容易に保護基を脱離せしめて、目
的化合物である3′・4′・4″・6″−テトラデオキシ
アミカシン(式)を得ることができる。 3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミカシンの
精製は、カルボキシル基を活性基とする陽イオン
交換樹脂によるカラムクロマトグラフイーを行な
うのが好ましく、例えばアンバーライトIRC−50
またはCG−50(NH4型またはNH4型とH型の混
合)の塔に吸着せしめ、稀アンモニア水で溶出す
ることが推奨される。 次に実施例を示して本発明を説明する。 実施例 1 (イ) 2′・2″・2−トリ−O−アセチル−3・
6′・3″・4−テトラ−N−第三ブトキシカル
ボニル−3′・4′−ジデオキシアミカシンの合
成: (i) 3′・4′−ジデオキシアミカシン2.0g(3.6
ミリモル)を水10ml、メタノール10ml、トリ
エチルアミン0.5mlの混液にとかし、2−(第
三ブトキシカルボニルオキシイミノ)−2−
フエニルアセトニトリル(米国アルドリツ
チ・ケミカル社製)7.12g(28.8ミリモル)
を加え、室温で19時間撹拌した。反応液に水
200mlを加えて濃縮し、メタノールを溜去す
ると沈澱が生成した。これを取し、200ml
のエーテルで洗浄して、3・6′・3″・4−
テトラ−N−第三ブトキシカルボニル−3′・
4′−ジデオキシアミカシンの白色粉末3.1g
を得た。収率90.5%。 (ii) 3・6′・3″・4−テトラ−N−第三ブト
キシカルボニル−3′・4′−ジデオキシアミカ
シン1.64g(1.7ミリモル)を無水ジメチル
ホルムアミド33mlにとかし、無水パラトルエ
ンスルホン酸7mgと2・2−ジメトキシプロ
パン0.7ml(5.7ミリモル)を加え、室温で18
時間撹拌した。反応液に0.5mlのトリエチル
アミンを加え濃縮乾固して得られた黄褐色粉
末(2.0g)をクロロホルム20mlにとかし、
シリカゲル(ワコーゲンC−200)200gを充
填したカラムに吸着させ、クロロホルム−メ
タノール(40:1)の混液で展開し、3・
6′・3″・4−テトラ−N−第三ブトキシカ
ルボニル−3′・4′−ジデオキシ−4″・6″−O
−イソプロピリデンアミカシンの白色粉末
1.3gを得た。収率76.0%。 (iii) 3・6′・3″・4−テトラ−N−第三ブト
キシカルボニル−3′・4′−ジデオキシ−4″・
6″−O−イソプロピリデンアミカシン960mg
(0.97ミリモル)を無水ピリジン20mlにとか
し、無水酢酸10mlを加え、室温で20時間撹拌
し、さらに40℃で24時間加温した。反応液に
水20mlを加え30分撹拌後、濃縮乾固して、
2′・2″・2−トリ−O−アセチル−3・
6′・3″・4−テトラ−N−第三ブトキシカ
ルボニル−3′・4′−ジデオキシ−4″・6″−O
−イソプロピリデンアミカシンの淡黄色粉末
1.1gを得た。収率100%。 (iv) この粉末1.1g(0.98ミリモル)を酢酸−
メタノール−水(2:1:1)の混液40mlに
とかし、室温24時間放置したのち、濃縮乾固
して淡黄色粉末(1.08g)を得た。これをク
ロロホルム50mlにとかし、0.1N塩酸50ml、
飽和重曹水50mlで2回、飽和食塩水50mlで順
次洗浄後、クロロホルム層を無水芒硝で脱水
し、濃縮乾固して、2′・2″・2−トリ−O
−アセチル−3・6′・3″・4−テトラ−N
−第三ブトキシカルボニル−3′・4′−ジデオ
キシアミカシンの淡黄色粉末1.0gを得た。
収率95.9%。3′・4′−ジデオキシアミカシン
よりの収率66.0%。 (ロ) 3′・4′・4″・6″−テトラデオキシアミカシン
の合成: (i) 実施例1(イ)で得られた2′・2″・2−トリ
−O−アセチル−3・6′・3″・4−テトラ
−N−第三ブトキシカルボニル−3′・4′−ジ
デオキシアミカシン305mg(0.28ミリモル)
を無水ピリジン6mlにとかし、塩化メタンス
ルホニル0.1ml(1.3ミリモル)を加え、室温
で20時間撹拌した。反応液を濃縮乾固し、ク
ロロホルム20mlにとかし、0.1N塩酸30ml、
飽和重曹水30mlで2回続いて飽和食塩水30ml
で洗浄後、クロロホルム層を無水芒硝で脱水
し、濃縮乾固して2′・2″・2−トリ−O−
アセチル−3・6′・3″・4−テトラ−N−
第三ブトキシカルボニル−3′・4′−ジデオキ
シ−4″・6″−ジ−O−メシルアミカシンの淡
黄色粉末346mgを得た。収率100%。 (ii) この粉末197mg(0.16ミリモル)を無水ジ
メチルホルムアミド4mlにとかし、沃化ナト
リウム2.4g(16ミリモル)を加え、90℃で
15時間撹拌し、反応液に水100mlを加え、生
じた沈澱を取した。この沈澱をクロロホル
ム80mlにとかし、20%チオ硫酸ナトリウム水
溶液40ml、飽和重曹水40mlで2回、飽和食塩
水40mlで順次洗浄し、クロロホルム層を無水
芒硝で脱水し濃縮乾固して、2′・2″・2−
トリ−O−アセチル−3・6′・3″・4−テ
トラ−N−第三ブトキシカルボニル−3′・
4′−ジデオキシ−4″・6″−ジヨードアミカシ
ンの白色粉末188mgを得た。収率90.4%。 (iii) この粉末188mg(0.15ミリモル)をジオキ
サン10mlにとかし、少量のラネーニツケルR
−200(日興理化学産業製)を加え、室温で、
パールの還元装置で加圧下(3.6気圧)5時
間水素添加し、反応液の触媒を去後、濃縮
乾固して、2′・2″・2−トリ−O−アセチ
ル−3・6′・3″・4−テトラ−N−第三ブ
トキシカルボニル−3′・4′・4″・6″−テトラ
デオキシアミカシンの白色粉末133mgを得た。
収率88.0%。 (iv) この粉末121mg(0.12ミリモル)を12%ア
ンモニア−メタノール溶液6mlにとかし、室
温15時間放置して脱アセチル化を行ない、反
応液を濃縮乾固した(107mg)。これを90%ト
リフロロ酢酸水溶液1.5mlにとかし、45分間
室温に放置後濃縮乾固し、30mlのエーテルで
2回洗浄した。得られた粉末を2mlの水にと
かし、17%アンモニア水でPH7.2に調整し、
アンバーライトCG−50(NH4型)18mlの塔
(10×210mm)に通過吸着せしめ、水100ml、
0.3Nアンモニア水100mlで洗浄後、0.5Nアン
モニア水で溶離し、目的とする3′・4′・4″・
6″−テトラデオキシアミカシン(炭酸塩)の
白色粉末23mgを得た。収率29.7%。2′・2″・
2−トリ−O−アセチル−3・6′・3″・4
−テトラ−N−第三ブトキシカルボニル−
3′・4′−ジデオキシアミカシンよりの収率
23.6%。 参考例 1 本例は本発明の方法で出発物質として用いられ
る3′・4′−ジデオキシアミカシンの製造例を示す
(特願昭54−11402号明細書参照)。 (1) 6′−N−ベンジルオキシカルボニル−1・
3・3″−トリ−N−トシルカナマイシンAの製
造 6′−N−ベンジルオキシカルボニルカナマイ
シンA(前出のジヤーナル・オブ・アンテイビ
オテクス25巻、695〜708頁、1972年)遊離塩基
1.79gと無水炭酸ナトリウム1.1gを水−ジオ
キサン(1:3)の混液50mlに加え、撹拌しつ
つ塩化p−トルエンスルホニル2.0gを加え、
室温で一夜撹拌を続けた。濃縮後、水を加え析
出した沈澱をエチルエーテルで洗つて後乾燥し
固体3.14g(98%)を得た。〔α〕25 D+10゜(c0.4、
アセトン) (2) 6′−N−ベンジルオキシカルボニル−4″・
6″−O−シクロヘキシリデン−1・3・3″−ト
リ−N−トシルカナマイシンAの製造 前項(1)で得た物質1.29gをジメチルホルムア
ミド4mlに溶解してトルエンスルホン酸45mlと
1・1−ジメトキシシクロヘキサン0.86mlを加
え常温で6時間放置した。反応液を大量の炭酸
水素ナトリウム溶液中に注ぎ、析出した沈澱を
遠心分離して採り、よく水洗後、乾燥した。収
量1.35g(98%)。〔α〕25 D+0゜(c0.5、アセトン) (3) 4″・6″−O−シクロヘキシリデン−1・3・
3″−トリ−N−トシル−4′−O:6′−N−カル
ボニルカナマイシンAの製造 前項(2)で得た物質911mgをジメチルホルムア
ミド18mlに溶解し、50%油性水素化ナトリウム
337mgを加え一夜常温で撹拌した。(4′・6′−カ
ルバメート化)。4Nの酢酸3.5mlを加えて後ト
ルエンを加え蒸発した。得られた濃いシロツプ
を大量の水に加え、析出した沈澱を水洗し、さ
らにエーテルで洗滌した。白色固体685mg(85
%)が得られた。 (4) 4″・6″−O−シクロヘキシリデン−4′−O:
6′−N−カルボニル−5・2′−O−イソプロピ
リデン−1・3・3″−トリ−N−トシルカナマ
イシンAの製造 前項(3)で得た物質100mgをジクロロメタン4
mlとテトラヒドロフラン2.5mlの混液に懸濁せ
しめ、これに2・2−ジメトキシプロパン2ml
を加え、さらに0.035Nの塩化水素のジクロロ
メタン溶液6mlを加えて後17分間加熱還流し
た。その際溶液と環流装置の間にモレキユラー
シープ5Aの5mlを入れた管をおきここで蒸溜
してきたメタノールのみを吸着して除去し反応
を速やかに進行せしめた。上記の装置的工夫を
せず単に加熱還流を行なうと後述の2′・3′−O
−イソプロピリデン体の生成比率が極めて大き
くなり目的物は殆んど得られなかつた。反応液
を氷冷後大量の1規定アンモニア水のジオキサ
ン混液に投入し、得られた混液を濃縮した。濃
縮液にエチルエーテルを加えると無色固体が沈
澱した。これをとり水洗後乾燥し固体85mgを得
た。これをシリカゲル5mlのカラムでクロロホ
ルム−エタノール(10:1)を展開系として展
開し精製し固体61mgを得た。これをクロロホル
ム5mlに溶解し加熱すると次第に2′・3′−O−
イソプロピリデン体が析出するので常温にて一
夜放置後これを別し、液を濃縮し乾燥し、
目的物32mgを得た。〔α〕25 D+20゜(c0.5、アセト
ン) (5) 6′−N−ベンジルオキシカルボニル−1・
3・3″−トリ−N−トシル−5・2′−O−イソ
プロピリデン−4″・6″−O−シクロヘキシリデ
ンカナマイシンAの製造 前項(4)で得た物質48mgを水−ジオキサン
(1:3)2mlに溶解し無水炭酸ナトリウム30
mgを加えた後50℃で1時間加熱して加水分解し
た。この処理で4′・6′位間のカルバメート環が
開裂されて除去された。この溶液にひきつづき
塩化ベンジルオキシカルボニル80mgを加え、常
温で2時間放置後酢酸で弱アルカリ性になるま
で中和し濃縮した(6′−N−ベンジルオキシカ
ルボニル化)。濃縮物に大量の水を加え析出し
た固体をよく水洗しさらにエチルエーテルで洗
滌後乾燥し、固体42mg(82%)を得た。〔α〕25 D
+31゜(c0.5、クロロホルム) (6) 6′−N−ベンジルオキシカルボニル−1・
3・3″−トリ−N−トシル−5・2′−O−イソ
プロピリデン−4″・6″−O−シクロヘキシリデ
ン−3′・4′・2″−トリ−O−ベンジルスルホニ
ルカナマイシンAの製造 前項(5)で得た6′−N−ベンジルオキシカルボニ
ル−1・3・3″−トリ−N−トシル−5・2′−
O−イソプロピリデン−4″・6″−O−シクロヘ
キシリデンカナマイシンA611mgをピリジン12
mlに溶解し氷冷後塩化ベンジルスルホニル320
mgを加え氷冷のまま2時間放置した。反応液に
水0.2mlを加えて後濃縮し残渣に水を加え析出
した固体を充分に水洗し乾燥した。固体795mg
(94%)が得られた。〔α〕25 D+32゜(c1、クロロ
ホルム) (7) 6′−N−ベンジルオキシカルボニル−1・
3・3″−トリ−N−トシル−5・2′−O−イソ
プロピリデン−4″・6″−O−シクロヘキシリデ
ン−2″−O−ベンジルスルホニル−3′・4′−ジ
デオキシ−3′−エノカナマイシンAの製造 前項(6)で得た物質560mgをジメチルホルムア
ミド12mlに溶解し沃化ナトリウム6gを加えて
後100℃で5.5時間加熱した(3′・4′−不飽和
化)。大量のクロロホルムを加えて後遠心分離
し上澄液を濃縮後水を加えた。析出した固体を
充分水洗後乾燥した。この固体をクロロホルム
−メタノール(20:1)を展開系としてシリカ
ゲルカラムで精製し固体218mg(49%)を得た。
〔α〕25 D+11゜(c1、クロロホルム) (8) 3′・4′−ジデオキシカナマイシンAの生成 前項(7)で得た物質453mgを80%酢酸7mlに溶
解し80℃1時間加熱した。反応液を濃縮後、そ
の濃縮物に水を加え析出した固体を水洗し乾燥
した。こうして得られたイソプロピリデン基と
シクロヘキシリデン基が除去された固体413mg
をジオキサン4mlに溶解し酸化白金40mgを加え
3気圧の水素圧下2.5時間常温で振とうした。
反応液を過後濃縮し、固体412mgを得た。こ
の処理により3′・4′間の二重結合が還元され且
つ6′−N−ベンジルオキシカルボニル基も脱離
した。得られた固体を−50℃にて液体アンモニ
ア約150mlに溶解し、金属ナトリウム400mgを加
え、同温度にて1.5時間撹拌した(トシル基の
脱離)。メタノールを加えて後徐々に室温にも
ち来たし、さらに減圧にて過剰のアンモニアを
除去した。残渣を水に溶解し強酸性イオン交換
樹脂ダウエツクス50W×2(H型)を加え中和
した。この樹脂をカラムにつめ1規定アンモニ
ア水で展開するとニンヒドリン活性の物質が溶
出するのでこの部分を濃縮し乾固すると粗3′・
4′−ジデオキシカナマイシンAが得られた。こ
の固体を水に溶解しCM−セフアデツクスC−
25を満たしたカラムにチヤージし0→0.12規定
のアンモニア水で勾配法で展開すると純粋な
3′・4′−ジデオキシカナマイシンA115mg(64
%)が得られた。〔α〕25 D+116゜(c1、水) (9) 3・6′−ジベンジルオキシカルボニル−3′・
4′−ジデオキシカナマイシンAの製造 前項(8)で得られた3′・4′−ジデオキシカナマ
イシンA炭酸塩を8N−アンモニア水に溶解し
空気中の炭酸ガスに接触しない様に濃縮し乾固
した。この得られた3′・4′−ジデオキシカナマ
イシンA遊離塩基85.4mgをジメチルスルホキシ
ド1.3mlに懸濁し酢酸亜鉛(Zn(CH3CO22
2H2O)187mgを加え窒素を導入後反応容器を
密栓し室温で3時間撹拌した。得られた3′・
4′−ジデオキシカナマイシンAの亜鉛錯体を含
む均一溶液にN−(ベンジルオキシカルボニル)
コハク酸イミド90mgを少しづつ2時間かけて添
加した。エチルエーテル5mlを加え激しく振と
う後静置し上澄液を除去した。下層のシロツプ
状物質に対しさらに上記の処理を5回行なつ
た。得られた粘稠固体を水−ジオキサン(1:
1)30mlに溶解しCM−セフアデツクスC−25
のカラムにチヤージし0.1規定アンモニアを含
む水−ジオキサン(1:1)で展開した。ニン
ヒドリン活性な部分を集め濃縮し無色固体とし
て表題の化合物113mg(83%)を得た。〔α〕25 D
+77゜(c1、水−ジメチルホルムアミド=1:
2) (10) 1−N−(L−2−ヒドロキシ−4−アミノ
ブチリル)−3′・4′−ジデオキシカナマイシン
Aすなわち3′・4′−ジデオキシアミカシンの製
造 前項(9)で得られた物質113mgを水−ジオキサ
ン(1:1)2mlに溶解し、無水炭酸ナトリウ
ム6.8mgを加えて後(L)−2−ヒドロキシ−4−
ベンジルオキシカルボニルアミノ酪酸のN−ヒ
ドロキシコハク酸イミドエステル59.4mgを常温
にて2時間かけて撹拌しつつ徐々に加えさらに
1時間常温にて放置した。反応液を濃縮し残渣
を水で処理し、水に不溶な固体をとり乾燥した
(121mg)。 この固体をジオキサン(2ml)−水(0.5ml)
酢酸(0.05ml)の混液に溶解しパラジウム黒を
加え常温にて1時間1気圧の水素圧下還元を行
つた(ベジルオキシカルボニル基の脱離)。反
応液を過後濃縮し、得られた固体をCM−セ
フアデツクスのカラムにチヤージし0−0.5規
定アンモニア水で展開し、目的物質を含む部分
を集め濃縮し無色粉末状固体として表題の化合
物32mg(1炭酸塩として33%)を得た。これは
明確な融点を示さない。〔α〕25 D+91゜(c1、水)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式() で表わされる3′・4′・4″・6″−テトラデオキシア
    ミカシンおよびその酸付加塩。 2 次式() で表わされる3′・4′−ジデオキシアミカシンの4
    個のアミノ基をアミノ保護基で保護し、4″と6″位
    の2個の水酸基を同時に2価の水酸基保護基1個
    で保護し、さらに残りの2′・2″および2位の3
    個の水酸基、または5・2′・2″および2位の4
    個の水酸基を1価の水酸基保護基で保護して、次
    式() 〔式中Aは水素原子で、Bは1価のアミノ保護基
    であるか、またはA、Bが一緒になつて1個の2
    価のアミノ保護基であり、【式】は2価の水 酸基保護基であり、X、Yはそれぞれ水素原子、
    アルキル基、アリール基またはO−アルキル基で
    あるか、または【式】でシクロアルカンであ り、Dはアシル基の形の水酸基保護基であり、E
    は水素原子またはアシル基の形の水酸基を示す〕
    で表わされる化合物とし、次いで4″と6″位の水酸
    基保護基を除去して、次式() 〔式中A、B、D、Eは前記に同じ〕で表わされ
    る化合物とし、さらにその4″と6″位の両水酸基を
    ともにスルホン酸エステル化し、続いてヨード化
    またはブロム化し、接触還元によつて脱ハロゲン
    化し、必要なれば残存する水酸基保護基およびア
    ミノ保護基を脱離することを特徴とする次式
    () で表わされる3′・4′・4″・6″−テトラデオキシア
    ミカシンの製造法。
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