JPS6319292Y2

JPS6319292Y2 -

Info

Publication number: JPS6319292Y2
Application number: JP1983039900U
Authority: JP
Priority date: 1983-03-18
Filing date: 1983-03-18
Publication date: 1988-05-30
Also published as: JPS59165406U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、周縁縫合部からの漏れを防止するよ
うに工夫したおむつカバーに関する。

外面から内面へ表生地、防水シート、吸水布を
順に重合させてなるカバー本体部を有する従来の
おむつカバーは、その周縁縫合部が、上記表生
地、防水シート、吸水布の縁部を縁布によつて包
み込む状態に一体に縫合させた構造となつてい
た。したがつて、かかる従来のおむつカバーで
は、排尿によつて吸水布が漏れると、その水分が
吸水布を伝播して周縁縫合部へ達し、毛細管現象
により縫合糸に浸透したり、縫目（ミシン目）を
透過し、この周縁縫合部から外部に漏れてしまう
という問題があつた。

本考案は、上記した問題を解消せんとなされた
もので、その目的とするところは、吸水布から周
縁縫合部への水分の伝播を防止して、この周縁縫
合部からの漏れを防止させ、特に、おしめの漏れ
がひどい夜間等においても周縁縫合部からの浸み
出しを確実に防止することができるおむつカバー
を提供することにある。

即ち、この目的を達成するために、本考案のお
むつカバーは、外面から内面へ表生地、防水シー
ト、全周を防水シート片で囲繞させた吸水布を順
に重合させてなるカバー本体部を有するおむつカ
バーであつて、前記防水シート片をカバー本体部
の周縁に縫合させることにより、前記吸水布をカ
バー本体部の周縁縫合部から離した構成とした。

従つて、上述のように構成された本考案のおむ
つカバーでは、吸水布の全周に設けた防水シート
片を介して、吸水布がカバー本体部の周縁縫合部
から隔離されるので、吸水布からの水分の伝播は
防水シート片によつて阻止され、吸水布を伝播し
た水分が周縁縫合部から浸み出すといつた不都合
を防止することができるものである。

以下、本考案の実施例を図面に示して説明す
る。

第１図は本考案の一実施例であるおむつカバー
Ａの展開内面図であり、また第２図は第１図の
−断面図、第３図は同−断面図である。

このおむつカバーＡは、カバー本体部１と、同
本体部１の左右脇縁部から延設させたバンド２，
２と、本体部１の足囲り部に設けたダム片３，３
と、を備えたオープン型おむつカバーに形成され
ている。

上記カバー本体部１は、外面に表生地４を配
し、中央に防水シート５を配し、内面に吸水布６
を配した三重構造に形成されている。そしてこの
場合、上記吸水布６の全周縁に防水シート片７を
溶着ａにより接合させて、この防水シート片７で
吸水布６の全周を囲繞させ、かつ本体部１の周縁
縫合部８においてこの防水シート片７の周縁を表
生地４および防水シート５の周縁と一体に縫合さ
せている。尚、本実施例では、上記ダム片３は、
その折返し部を防水シート片７の上に溶着ｂさせ
るとともに、基端縁を本体部１の周縁縫合部８に
一体に縫着させた取付け構造となつている。

尚、図中９で示すものは、本体部１の腰縁内部
に設けたゴムバンドで、両端を周縁縫合部８に一
体に縫着させている。また、１０は腰縁部の中央
部分に設けた折返しフイルムで、中程部分を吸水
布６の内面に溶着ｃしておき、次に上記ゴムバン
ド９を包む状態にして両端を周縁縫合部８に一体
に縫着させることにより、この折返しフイルム１
０でゴムバンド９の中央部を吊持させている。ま
た、１１，１１は面フアスナーである。

従つて、実施例のおむつカバーＡでは、吸水布
６を周縁縫合部８に縫着させることなく、しかも
吸水布６と周縁縫合部８との間には防水シート片
７が介在していることから、吸水布６に吸水され
た尿等の水分はその伝播を防水シート片７によつ
て阻止され、水分が周縁縫合部８に達することに
よる漏れを防止することができるのである。

尚、ゴムバンド９の取り付け構造について、実
施例で示したように、ゴムバンド９の両端部のみ
縫着して中央部を折返しフイルム１０によつて吊
持させると、ゴムバンド９のずれを防止させなが
らも、その縫着作業を簡便に行なうことができ
る。

以上、本考案の一実施例について説明したが、
本考案の具体的な構成は上記した図示例に限定さ
れるものではない。

例えば、第４図に示すように、ダム片３の溶着
部ｂは、吸水布６と防水シート片７との溶着部ａ
から外方にずらした位置でもよく、又、第５図、
第６図に示すように、吸水布６の周縁を防水シー
ト５に直接に溶着a′してもよく、この場合は、同
溶着部a′から外方の防水シート部分５′が本案で
いう防水シート片として兼用されることになる。
また、ダム片の取付けについては、第３図、第４
図に示す以外に、第５図に示すように、ダム片３
の基端縁を溶着ｂのみさせてもよく、第６図に示
すように、中程部を溶着することなく、基端縁を
周縁縫合部８に縫着のみさせるようにしてもよ
い。

また、おむつカバーの形態についても、オープ
ン型パンツ型の制限はなく、また平面裁断でも立
体裁断でもよい。

また、実施例では吸水布６と防水シート片７と
を溶着により接合させているが、縫着による接合
でもよく、また、防水シート片７の幅についても
適宜に決定できる。

更に、おむつカバーの全体構造について、例え
ば、本体部１内面の腰部および腹部にポケツト或
いは当て布を設けておむつのズレを防止させるよ
うにすればより一層の防水効果が得られる。

また、素材について、本実施例では、表生地４
に撥水加工した繊維生地を用い、また防水シート
５に合成樹脂シートを用い、防水シート片７に防
水樹脂をコーテイングした繊維生地を用い、吸水
布６に綿によるニツト生地を用いているが、この
ほか、例えば、防水シート片と防水シートとに同
一素材を用いたり、また、別異の繊維生地に防水
樹脂をコーテイング又はラミネートしたり、或い
は撥水加工生地を用いることができるし、その他
表生地や吸水布についても、従来おむつカバーに
使用されている素材を適宜に選択使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例であるおむつカバー
の展開内面図、第２図は第１図の−断面図、
第３図は同−断面図、第４図、第５図、第６
図はそれぞれ他の実施例を示す断面図である。Ａ……おむつカバー、１……カバー本体部、４
……表生地、５……防水シート、６……吸水布、
７……防水シート片、８……周縁縫合部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

外面から内面へ表生地、防水シート、全周を防
水シート片で囲繞させた吸水布を順に重合させて
なるカバー本体部を有するおむつカバーであつ
て、前記防水シート片をカバー本体部の周縁に縫
合させることにより、前記吸水布をカバー本体部
の周縁縫合部から離したことを特徴とするおむつ
カバー。