JPS6319281Y2 - - Google Patents

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JPS6319281Y2
JPS6319281Y2 JP1983026411U JP2641183U JPS6319281Y2 JP S6319281 Y2 JPS6319281 Y2 JP S6319281Y2 JP 1983026411 U JP1983026411 U JP 1983026411U JP 2641183 U JP2641183 U JP 2641183U JP S6319281 Y2 JPS6319281 Y2 JP S6319281Y2
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JP
Japan
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pheromone
preparation
sheet
backing
polymer
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JP1983026411U
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JPS59133601U (ja
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフエロモン製剤に関し、詳しくは、害
虫の交信撹乱に用いるのに適するフエロモン製剤
に関する。
環境汚染を引き起こさない害虫防除方法とし
て、近年、昆虫の性フエロモン又はその類似物質
を含有させた製剤を野外に散布放置し、フエロモ
ンを大気中に放散させることにより、昆虫の雄が
雌を感知し、配偶行動をとるのを撹乱させる所謂
撹乱法が注目されている。
このための製剤として、ポリエチレン等のよう
な合成樹脂からなる小管にフエロモンを充填し、
封止してなる製剤が既に知られているが、かかる
製剤は野天に放置して使用する際に、フエロモン
の放出速度が日光の直射等においてよつて大きく
影響を受けるのみならず、分解が促進され、かく
して、長期にわたつて安定にフエロモンを放出さ
せることができなかつた。また、かかる製剤の施
用に際しては、単に散布するか、或いは紐、針金
等にて樹木に固定したりするが、特に、果樹の害
虫は樹木の上部においてその活動が活発であり、
有効に害虫を防除するには、樹木の上部に製剤を
取付ける必要があるので、従来の製剤はこのよう
な施用には著しく不便であつた。
本考案は上記に鑑みてなされたものであつて、
直射日光の照射等の環境条件の変動にもかかわら
ず、安定にフエロモンを保持し、且つ、長期にわ
たつて徐放することができると共に、害虫の活動
が活発な樹木の上部にも簡単に取付けることがで
き、かくして、害虫の交信撹乱効果にすぐれるフ
エロモン製剤を提供することを目的とする。
本考案によるフエロモン製剤は、フエロモンを
含有するシート状製剤の一面にフエロモンを拡散
透過させず、且つ、遮光性であるバツキングが積
層され、このバツキングが外側になるように筒状
に形成されていることを特徴とする。
本考案において、フエロモンを含有するシート
状製剤としては、連続した貫通孔を有する多孔質
体中にフエロモンを含浸させ、これを樹脂袋内に
封入したもの、フエロモンを樹脂と混練し、シー
ト状としたもの等、従来より知られているものが
任意に用いられる。尚、本考案において、フエロ
モンはその類似物質を含むものとする。一方、こ
のシート状製剤の一面に積層されるバツキング
は、フエロモンを拡散透過させず、且つ、遮光
性、特に紫外線不透過性であることを要し、好ま
しくは、金属の箔や薄いシート、不透明な樹脂フ
イルム等が用いられる。本考案において、シート
状製剤の形態、構造は上記したように、特に制限
されるものではないが、フエロモンを実質的に一
定の速度で放出させる徐放性にすぐれる点から、
好ましくは、重合体と、この重合体に対して常温
で限られた溶解度を有する常温で液状のフエロモ
ンを、これらフエロモン及び重合体の両方を溶解
し得ると共に、上記フエロモンよりも易揮発性の
有機溶剤に溶解し、この溶液を適宜の支持体の表
面に塗布し、上記溶剤を蒸発させて、上記重合体
の層内に液状フエロモンを微小な液滴状に分散含
有させることによつて製造される。尚、シート状
製剤の製造において、支持体として、予めバツキ
ングを用いれば、フエロモン含有シート状製剤と
バツキングが一体となつた本考案の製剤を簡単に
得ることができる。しかし、フエロモンを含有す
るシートを製造した後、これの一面に別にバツキ
ングを接着積層してもよい。
上記多孔質重合体層をなす重合体は、用いる液
状フエロモンに対して限られた溶解度を有するこ
とが必要である。ここに、溶解度とは、重合100
重量部に溶解し得るフエロモンの最大量を意味
し、本考案においては、フエロモンの溶解度が5
重量部以下、好ましくは0.01〜2重量部の範囲で
ある重合体が好ましく用いられる。このような重
合体は、用いるフエロモンに応じて適宜に選ばれ
るが、例えば、具体例として、ポリスルホン、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタ
クリレートを含むポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリフツ
化ビニリデン、セルロースエステル、再生セルロ
ース、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポ
リ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエンブロツ
ク共重合体等の1種又は2種以上の混合物を挙げ
ることができる。
また、本考案によるフエロモン含有シート状製
剤を製造するに際して用いる有機溶剤は、用いる
液状フエロモンと重合体を共に溶解させ得ると共
に、このフエロモンよりも易揮発性であつて、沸
点が低いことを要し、用いるフエロモンと重合体
の種類に応じて適宜に選ばれるが、具体的には、
例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素等の低級脂肪族ハロゲン化炭化水素、メタノー
ル、エタノール等の低級脂肪族アルコール、これ
らの酢酸エステルのほか、アセトニトリル、アセ
トン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
1種又は2種以上の混合物が用いられる。特に、
塩化メチレンのような低級脂肪族ハロゲン化炭化
水素が好ましく用いられる。
液状フエロモンと重合体とを含有する溶液にお
けるこれらの合計量の濃度は、通常、10〜40重量
%が適当であり、好ましくは15〜30重量%であ
る。この溶液は、前記したようにバツキングを含
む適宜の支持体、例えば、樹脂フイルム、金属の
箔や薄いシート、これらの積層物等の上に塗布さ
れた後、有機溶剤が蒸発除去される。
有機溶剤を蒸発させる際の温度は、通常、0〜
100℃、好ましくは15〜70℃の範囲であつて、且
つ、溶剤の沸点以下の温度である。通常、常温で
よいが、必要に応じて、加熱してもよい。また、
減圧下に蒸発させてもよい。このようにして、有
機溶剤を蒸発させるに従つて、液状フエロモンは
重合体に対して限られた溶解度を有するのみであ
るから、フエロモンと重合体の間で相分離が生
じ、フエロモンの微小な液滴が重合体マトリツク
ス中に均一に分散され、従つて、重合体は独立し
た多数の微孔を有する多孔質層を形成し、この微
孔内に液状フエロモン活性物質が封入されること
となる。通常、重合体多孔質層の表面において
は、溶剤の蒸発に伴つて重合体濃度が高まり、遂
には上記多孔質層と一体化された緻密な薄層が形
成される。このようにシート状製剤がその厚み方
向に異方性を有する場合には、バツキングは緻密
層を有しないシート状製剤の裏面側に積層され
る。しかし、溶剤の蒸発を加湿雰囲気下に行なう
と、通常、表面に緻密な薄層を有しない均質な多
孔質膜を得ることができ、この場合は、そのいず
れの面にバツキングが積層されてもよい。
かかる方法によつて得られるシート状製剤にお
いて、多孔質重合体層中に形成される微孔は、通
常、厚み0.1〜5μの隔壁によつて区画された独立
孔であり、その孔径は0.5〜10μ程度である。ま
た、多孔質重合体層は30〜80%程度の空孔率を有
するので、最大70重量%程度までの液状フエロモ
ンを含有することができる。また、多孔質重合体
層の厚みは何ら制限されるものではないが、通
常、10〜500μの範囲にある。
上記のようなシート状製剤においては、重合体
層の微孔内に封入されている液状フエロモンが、
重合体に対して限られた溶解度を有するから、重
合体中への拡散が抑えられ、かくして、環境雰囲
気への放出が抑えられるので、フエロモンは制御
された速度で放出される。
必要に応じて、多孔質重合体層の上に、液状フ
エロモンに対する拡散性が重合体層よりも小さい
重合体フイルムを積層し、フエロモンの環境雰囲
気への放出速度を制御する制御層とすることがで
きる。かかる制御層には、一般にポリエチレンや
ポリエチレンテレフタレートからなるフイルムが
好ましく用いられる。
第1図は本考案によるフエロモン含有製剤の一
実施例を示す要部横断面図を示し、シート状製剤
1を構成する多孔質重合体層2は独立した多数の
微孔3を有し、この微孔内に液状フエロモンが封
入されており、このようなシート状製剤の裏面側
にバツキング4が積層されている。必要に応じ
て、シート状製剤の表面には制御層5が積層され
る。第2図は本考案のフエロモン製剤の一実施例
を示す斜視図であり、シート状製剤1を内側に、
バツキング4を外側にして無端の中空円筒状に形
成されている。第3図は別の実施例を示す斜視図
であり、シート状製剤1を内側に、バツキング4
を外側にしてしている点は上記と同じであるが、
自由端6,6を有する中空円筒状に形成されてい
る。
以上のように、本考案のフエロモン製剤によれ
ば、フエロモンを含有するシート状製剤の一面に
遮光性を有するバツキングが積層されていると共
に、このバツキングを外側として中空円筒状に形
成されているので、シート状製剤中のフエロモン
は直射日光による変質や分解を生じず、長期にわ
たつて安定に保持されつつ、内側壁から実質的に
一定の速度で放出され、更に、円筒状に形成され
ているために、例えば樹木の上部に取付ける場合
にも、その枝に引つ掛けるだけで取付けることが
できるので、害虫の交信撹乱効果が長期にわたつ
て効果的に持続される。但し、本考案のフエロモ
ン製剤を適宜の支持材料に支持させて使用するこ
ともできる。
以下に本考案の実施例を挙げる。
実施例 昆虫フエロモンの1種である2−11−ヘキサデ
セナール1mlとポリスルホン1g(2−11−ヘキサ
デセナールの溶解度0.7重量部)を塩化メチレン
10mlに溶解し、この溶液を室温にてアルミニウム
箔上に塗布し、塩化メチレンが揮散するまで放置
し、かくして、上記フエロモンを約50重量%含有
し、厚み約40μmであつて、アルミニウム箔をバ
ツキングとするシート状製剤を得た。これを第3
図のように中空円筒状に形成して、本考案による
フエロモン製剤を得ることができた。
また、上記シート状製剤を所定面積の方形に裁
断し、支持枠に水平に保持しつつ、アルミニウム
箔側から40℃の温度にて紫外線を照射し、その重
量減少からフエロモンの放出速度を求めた。結果
を第4図に示す。比較のために、上記と同じフエ
ロモン溶液をガラス板上に塗布し、溶剤を揮散さ
せた後、形成されたシート状製剤をガラス板より
剥離し、所定の面積の方形に裁断した。このシー
ト状製剤を前記と同様に支持枠に水平に保持しつ
つ、40℃の温度でガラス板に接触していた側から
紫外線を照射し、フエロモンの放出速度を求め
た。結果を第4図に示す。本考案のフエロモン製
剤によれば、フエロモンの徐放性にすぐれている
ことが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による製剤の一実施例を示す要
部断面図、第2図はその斜視図、第3図は別の実
施例を示す斜視図、第4図は本考案による製剤に
おけるフエロモンの放出速度を比較例と共に示す
グラフである。 1……シート状製剤、2……多孔質重合体層、
3……微孔、4……バツキング、5……制御層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 独立した多数の微孔を有する多孔質重合体層
    と、常温で上記重合体に対して限られた溶解度を
    有し、上記微孔に液滴として封入されている液状
    フエロモンとからなるシート状製剤の一面に前記
    液状フエロモンを拡散透過させず、且つ、遮光性
    であるバツキングが積層され、このバツキングが
    外側になるように筒状に形成されていることを特
    徴とするフエロモン製剤。
JP2641183U 1983-02-23 1983-02-23 フエロモン製剤 Granted JPS59133601U (ja)

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JP2641183U JPS59133601U (ja) 1983-02-23 1983-02-23 フエロモン製剤

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JP2641183U JPS59133601U (ja) 1983-02-23 1983-02-23 フエロモン製剤

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Publication Number Publication Date
JPS59133601U JPS59133601U (ja) 1984-09-07
JPS6319281Y2 true JPS6319281Y2 (ja) 1988-05-30

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ID=30157327

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JP2641183U Granted JPS59133601U (ja) 1983-02-23 1983-02-23 フエロモン製剤

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4817868A (en) * 1987-06-05 1989-04-04 Dow Corning Corp. Carrier for scented material

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JPS5772904A (en) * 1980-10-27 1982-05-07 Shin Etsu Chem Co Ltd Releasing tube of sex pheromone substance

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JPS604758Y2 (ja) * 1976-07-05 1985-02-12 日本石油化学株式会社 防かび性合成樹脂管状多層フイルム

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