JPS6319151A

JPS6319151A - 徐放性揮散剤

Info

Publication number: JPS6319151A
Application number: JP61162721A
Authority: JP
Inventors: 伊藤　仙次郎; 中野　靖司; 志村　冨士子; 貞夫小林
Original assignee: KOBAYASHI KORYO KK; KOBAYASHI PERFUMERY CO
Current assignee: KOBAYASHI KORYO KK; KOBAYASHI PERFUMERY CO
Priority date: 1986-07-10
Filing date: 1986-07-10
Publication date: 1988-01-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は液体は透過しないが気体は透過する無孔質性の
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シートを使った徐放性
揮散剤に関する。そして常温揮散性物質が香料である徐
放性揮散剤は芳香剤として利用することが出来る。

〈従来技術及び発明が解決しようとする問題点〉従来、
香料のような液体を徐放揮散させる場合、取り扱い上、
こぼすなどのトラブルを避ける為に種々の型体が採用さ
れ実際に用いられている。すなわち液体をゲル化して固
化させた型体、アルミナなどの吸着物質に吸着させた型
体、プラスチック樹脂に含浸吸収させた型体、あるいは
液体をガラス容器等に収納し、吸芯をふたの代りに用い
て一時に大量にこぼれ出ることを防ぐ型体、等種々用い
られている。

しかしながら上記のような型体は、各々長所を具えてい
るものの、製造時に加熱する必要がおったり、基材に対
する液体の添加量が限定される不利かあったり水分に直
接、接触したとき本来の目的か達し得なかったり、徐放
揮散させる為に多くの部品を必要とする繁雑さかおった
。

その上、空気中に揮散された物質の各成分の比が経時的
に著しく変化するという問題点、例えば芳香剤を具体的
な例として挙げれば揮散する香りが経時的に変化すると
いう問題点を有していた。

揮散する香りが経時的に変化する問題点に関し、次に例
を挙げて更に具体的に説明する。

プラスチック樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂ペレットに香料を直接含浸吸収させた芳香剤が知られ
ているが、その時、香料は極性が小さいものほど吸収さ
れやすく、−担吸収されたものは揮散しやすいこと、一
方極性の大なるものほど吸収されにくく、また−担吸収
されたものは揮散じにくいという事実が知られていた。

従って、単にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂ペレット
に香料を含浸吸収させた芳香剤では使用中において、経
時的に揮散する香りが変化してくるという問題点が存在
していた。

〈発明の目的〉本発明の目的は前記のような従来技術の欠点がない、実
質的に液体は透過しないが気体は透過する徐放性揮散剤
を提供することにおる。

〈発明の構成〉本発明者らは前記目的を達成する為に種々検討した結果
、少くとも一部に無孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂シートを使った容器に常温揮散性物質を必須成分
として含有する液体を収納し密封したとき、従来技術の
諸問題が解消された徐放性揮散剤が得られることを見出
し本発明を完成したものである。

更に詳細に説明すれば、無孔質性のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂シートは厚さが約０．０３〜約１ミリメー
トルであり、酢酸ビニル含量が実質的に３〜４６重量％
のとき本発明の目的が達成できることを見出し本発明を
完成したものである。

本発明において常温揮散性物質としては、従来より殺虫
、殺菌、誘引、忌避、防虫、防カビ、賦香、消臭等の目
的に使用されている各種のものが使用出来る。賦香の目
的の為に使用する常温揮散性物質について詳しく説明す
れば、香料産業において使用される各種の香料、すなわ
ち合成香料、天然香料、調合香料などを使用することが
出来る。

また溶剤として使用される各種のもの、例えばリモネン
、ピネン、ＩＰソルベント１６２０゜２０２８、エタノ
ール、ジエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジブ
チルフタレート、ジプロピレングリコール、３−メチル
−３−メトキシブタノール、トリアセチン、トリエチル
シトレート、安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、
イソプロピルミリステート、プロピレングリコール、ジ
エチレングリコール七ノ、エチルエーテル、植物油等を
任意に混合して使用することも出来る。

又、所望により常温揮散性物質中へ酸化防止剤、着色剤
等をあらかじめ混合溶解させ商品的価値を高めることも
可能である。

本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シー
トとしては、従来より工業的に製造され使用されている
各種のものが使用できるが、厚さが約０．０３ミリメー
トル以下のときは強度に難点が生じるので好ましくない
。約１ミリメートル以上であるとヒートシール等の製造
工程で作業性が劣ることになるので好ましくない。

また更に、酢酸ビニル含量が実質的に３重量％以下のと
きは気体を透過させる上で難点が生じる為、また４６重
量％を越えると液体かにじみ出てくる場合かめるので適
当でない。

従って、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂シートは、厚さが約０．０３〜約１ミリメートルで
あり、酢酸ビニル含量が実質的に３〜４６重量％である
範囲で適宜選択して使用することが必要である。そして
所望により、あらかじめ着色されたシートを使用すれば
いっそう商品的価値を高めることが出来る。

本発明の徐放性揮散剤は常温揮散性物質を容器に収納す
るが、容器は無孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂シートのみを使用しても良いし、一部分は他の材質、
例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の合成
樹脂、あるいはガラス等でおっても差しつかえない。

そして本発明によれば、無孔質性のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂シートに香料のような液体が直接接触して
も実質的にもれ出てくることはな＝　６− い。また水分に直接接触しても収納した液体中に混入し
てくることはない。

〈実施例及び比較例〉次に実施例と比較例を記載して本発明をいっそう具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例によってなんらの
制限を受けるものではない。

実施例１厚さが０．３　ｍｍ、酢酸ビニル含量が１９重量％であ
る無孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シートで
作った４　Ｘ　５　ｃｍの大きさの袋中にレモン系調合
香料（Ｌｅｍｏｎ６７７−２　＞　　（小林香料株式会
社製）５ｇを収納した後、ヒートシールにて密封した。

そして、室温（約２５℃）における揮散状態について試
験を行った。結果を図１に示す。

比較例１実施例１と同様のレモン系調合香料（ＬｅｍＯｎ６７７
−２）（小林香料株式会社製＞５ｇをエチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂ペレット（商品名ウルトラセン６３４、
東洋曹達工業株式会社製）１５９に含浸吸収させた。得
られた２０ｇについて、室温（約２５°Ｃ）における揮
散状態について試験を行った。結果を図１に示す。

実施例２厚さが０．３Ｍ、酢酸ビニル含量か１９重量％である無
孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シートで作っ
た４　Ｘ　５　ｃｍの大きさの袋中へ表１に示す組成の
香料混合物ＮＭ５９を収納した後、ヒートシールをして
密封した。

表１そして室温（約２５°Ｃ）における揮散状態について試
験を行った。結果を図１に示す。

実施例３厚さが０．６ｍ、酢酸ビニル含量が１４重量％である無
孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シートで作っ
た８、５×２ｃｍの大きざの袋中へ表１に示す組成の香
料混合物ＮＭ２９を収納しヒートシールにて密封した。

このものについて製造直後、２日室温放置後、４日室温
放置後のヘッドスペース分析を行った。図３−１〜図３
−３及び図４−１〜図４−３に結果を示す。同時にブラ
ンクとして香料混合物ＮＭ２１を直接バイエルびんに入
れてヘッドスペース分析を行った。結果を図２に示す。

ピーク番号と香料基の関係は下記のとうりである。

ピーク番号　　　香料基１　　　　リーフアルコール２　　　　イソアミルアセテート３　　　　ベンズアルデヒド −〇　− ４リモネン５　　　　アセトフェノン６　　　　β−フェニルエチルアルコール７　　　　ベ
ンジルアセテート８　　　　シトラール比較例２表１に示す組成の香料混合物ＮＭ２ｇをエチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂ベレット（商品名ウルトラセン６３４
、東洋曹達工業株式会社製）８９温敢置後のヘッドスペ
ース分析を行った。結果を図３−１〜図３−３、および
図４−１〜図４−３に示す。

ヘッドスペース分析におけるピーク番号と香料基の関係
は実施例３と同様である。

〈発明の効果〉本発明による徐放性揮散剤は次の様な種々の利点を有す
る。

く１）製造が簡単で、取り扱い上、倒しても液体が漏れ
出るおそれがない。

（２）直接、水分に接触しても収納した常温揮散性物質
に悪影響を及ぼすことがないので、市内、自動車内はも
とより、野外、風呂場内のような環境下でも使用するこ
とが可能である。

く３）常温揮散性物質が香料である芳香剤では使用中に
おける香りの経時的変化が少いという価値おる利点を有
する。

（４）本発明の徐放性揮散剤は、揮散表面積を大きくす
ることが出来るので連敗速度を早めることも可能である
。

【図面の簡単な説明】

図１は揮散状態を示すグラフである。図２は実施例３に
おけるブランクの香料のヘッドスペースガスクロマトグ
ラムである。図３−１〜図３−３は比較例２と実施例３
における製造直後、２日室温放置後、４日室温放置後に
測定した各々のヘッドスペースガスクロマトグラムであ
る。図４−１〜図４−３は図３−１〜図３−３のへラドスペ
ースガスクロマトグラムの各々のピークの面積比を各々
グラフに示したものである。特許出願人　　　　　　　小林香料株式会社図４−１（製造直後）１８開昭６３−１９１５１（７）図４−２（２日後）

Claims

【特許請求の範囲】

（１）常温揮散性物質を必須成分として含有する液体を
、少くとも一部に無孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シートを使つた容器に収納し密封したことを特徴とする徐放性揮散剤。
（２）無孔質性のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シー
トは、厚さが約０．０３〜約１ミリメートルであり、酢
酸ビニル含量が実質的に３〜４６重量％である特許請求の範囲第１項記載の徐放性揮散剤。
（３）常温揮散性物質が香料である特許請求の範囲第１
項記載の徐放性揮散剤。