JPS63184642A - 型枠兼用断熱ボ−ドの施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成樹脂フオーム、高密度グラスウール、ロ
ックウールなどの断熱層を有し、かつ型枠を兼用したコ
ンクリート打込用断熱ボードの施工方法に関する。

〔従来の技術〕

近年、ビルや一般住宅の建築施工において、施工作業の
簡略化、および施工費用の低減などを目的として、断熱
層を有し、かつ型枠を兼用した断熱ボードを使用するコ
ンクリート施工が一般に行われている。

この施工に使用される断熱ボードとして、単層または複
層の各種のボードがあるが、いずれのボードも例えば合
成樹脂フオーム、高密度グラスウール、ロックウールな
どの釘打ちに適さない軟質の断熱層を主層としているた
め、施工の際に断熱ボードを仮設用の角材に釘止めして
接合状態を強固に固定維持することができず、実際には
単に縦ばたや横ばたを介したフオームタイおよびセパレ
ータなどの仮設補強材による締着または圧着により施工
されていた。このためフオームタイとセパレータにより
、順次、基板側型枠に締着固定して　　　゛行く施工工
程では断熱ボードの固定強度が弱く、せっかく位置決め
した断熱ボードが、次に接合する断熱ボードの位置決め
調整作業の影響を受けて位置ずれを起こし、断熱ボード
間の接合部に接合隙間や接合ずれなどを発生させていた
。

このため、コンクリートの打込時に前記接合隙間などか
らコンクリートが流出し、断熱ボード型枠としての断熱
欠損を生じるとともに、成形されたコンクリート壁の躯
体寸法にばらつきが発生し、甚だしいときはこれらを原
因として建造物の構造強度も低下していた。ことに、突
き合わせが難しい入隅や出隅を有する折曲部での接合は
、この接合隙間や接合ずれの発生が多かった。

そこで、従来、これらの問題点を解消する先行技術とし
て、本願特許出願人が出願した特開昭５７−１９７３４
７号公報（以下口先行技術ｌ」という）、および特開昭
５９−２１０１４３号公輯（以下［先行技術２Ｊという
）に記載された方法がある。先行技術１の方法は、こと
に折曲部での断熱ボードの移動による接合隙間や接合ず
れなどの発生を防止するもので、可撓性の断熱ボードの
折曲位置に折曲方向に直交するＶ字状の折曲溝を形成さ
せ、この溝を中心に断熱ボードを折曲させ、通常、２枚
の断熱ボードの付き合わせ部となる折曲部を１枚の断熱
ボードで折曲形成させるという方法であり、また先行技
術２の方法は、仮設用の角材と相対する位置の断熱ボー
ド内に、例えば木板などの補強材を埋設させ、この補強
材を介して断熱ボードを仮設用の角材に釘止めさせると
いう方法である。

〔本発明が解決しようとする問題点〕

ところで、先行技術１の方法では、前記のように断熱ボ
ードの折曲位置に折曲方向に直交するＶ字状の折曲溝を
形成させるため、断熱ボードの溝加工に手間がかかり、
かつ断熱ボードがコスト高になる恐れがある。

また、先行技術２の方法では、前記のように仮設用の角
材と相対する位置の断熱ボード内に補強材を埋設させる
必要があるため、この補強材の埋設位置の設定を含む断
熱ボードの設計製作に手間がかかり、かつコスト高とな
るため、同じ間取りの画一化した部屋が多い高層ビルな
どの施工には有効だが、多様な間取りを有する住宅など
の大多数の建物には不向きである。

本発明は、このような従来技術を背景になされたもので
、断熱ボードに特殊構造を施すことなく、コンクリート
施工時における断熱ボードの接合部に接合隙間や接合ず
れなどの発生を防止でき、これによる躯体寸法の確保が
実現できるとともに、施工作業性の向上も実現でき、ま
たどのような間取りの建造物にでも使用が可能で、しか
もこれらを低価格でなすことができる型枠兼用断熱ボー
ドの施工方法を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段〕 すなわち、本発明は、隣接する断熱ボードを互いに接合
して断熱ボード側型枠を形成しつつ、該断熱ボード側型
枠を仮設補強材を介して他方の基板側型枠と所定間隔で
配置させてコンクリート打込空隙を形成させ、該コンク
リート打込空隙内にコンクリートを打ち込み充填して前
記断熱ボードと一体化したコンクリート壁を成形させる
型枠兼用断熱ボードの施工方法において、前記隣接する
互いの断熱ボードを接合用テープで貼着して施工させた
ことを特徴とする型枠兼用断熱ボードの施工方法を提供
するものである。

〔作用〕

本発明は、まず隣接する断熱ボードを互いに接合用テー
プで接着接合して断熱ボード側型枠を形成しつつ、該断
熱ボード側型枠を仮設補強材を介して他方の基板側型枠
と所定間隔で配置させてコンクリート打込空隙を形成さ
せる。

そののち、コンクリート打込空隙内にコンクリートを打
ち込み充填して前記断熱ボードと一体化したコンクリー
ト壁を成形させるものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

本発明の実施例の型枠兼用断熱ボードの施工方法は、第
１図〜第３図に示すように、隣接する断熱ボードを互い
に粘着テープＴ（接合用テープ、第１〜３図には図示せ
ず）で接着接合して内型枠（断熱ボード側型枠）１０を
形成しつつ、この内型枠１０を仮設補強材２０を介して
外型枠（基板型枠）　３０と所定間隔で配置させてコン
クリート打込空隙４０を形成させ、このコンクリート打
込空隙４０内にコンクリートを打ち込み充填して前記断
熱ボードと一体化した図示しないコンクリート壁を成形
させるものである。

前記内型枠１０は、柱正面用ボード（断熱ボード；以下
「ボード」は、全て断熱ボードである）１０１、柱側画
用ボード１０２、壁用ボード１０３〜１０７、柱側画用
ボード１０Ｂ、柱正面用ボード１０９、梁底画用ボード
１）０、梁正面用ボード１）１柱側面用ボード１）２．
１）３、および壁用ボード１）４．１）５からなり、こ
れらを粘着テープＴにより、順次、接着接合しつつ、か
つ、仮設補強材２０であるフオームタイ２１、セパレー
タ２２、縦ばた２３、および横ばた２４で補強しながら
組み立てたものである。

なお、この内型枠１０の組み立てにあたっては、まず第
２図および第４図に示すように柱側画用ボード１０２と
壁用ボード１０３とを粘着テープＴでＬ字形に接合させ
、これらを外型枠３０に突出されたセパレータ２２に差
し込んでフオームタイ２１により締着させる。同様に、
柱側画用ボード１０７と壁用ボード１０８を粘着テープ
Ｔで接合させ、これらを外型枠３０に締着させる。その
のち、第２図および第５図に示すように壁用ボード１０
４をセパレータ２２に差し込んで壁用ボード１０３の連
接方向の先端に密着させ、これらを粘着テープＴで接着
固定させてフオームタイ２１で締着させる。同様に、残
りの壁用ボード１０５．１０６も粘着テープＴで接着さ
せたのちフオームタイ２１で締着させる。そののち、第
２図、第６図、および第７図に示すように、柱側画用ボ
ード１０２．１０８、および壁用ボード１０３〜１０７
の上端に梁底画用ボード１）０を載置させ、各ボードを
粘着テープＴで接合させる。次に、梁正面用ボード１）
１を柱側画用ボード１０２と壁用ボード１０８との上端
に載置させ、これら柱側画用ボード１０２、壁用ボード
１０Ｂ、および梁底画用ボード１）０を粘着テープＴで
接合させる。

このとき、梁正面用ボード１）１に図示しないスラブ型
枠接合用横木を取り付けておくことが好ましい０次に、
柱側画用ボード１）２と壁用ボード１）４とを粘着テー
プＴで接着固定させ、これらを前記柱側画用ボード１０
２と壁用ボード１０３とに所定間隔で相対させてフオー
ムタイ２１で外型枠３０に締着させる。同様にして、第
１図および第２図に示すように柱側画用ボード１）３と
壁用ボード１）５とを壁用ボード１０７および柱側画用
ボード１０８に所定間隔で相対させて外型枠３０に締着
させる。次に、これら相対する柱側画用ボード１０２−
１）２および１０８−１）３の各先端に、柱正面用ボー
ド１０１と柱正面用ボード１０９とを架は渡し、これら
柱正面用ボード１０１と柱正面用ボード１０９とを、外
型枠３０にフオームタイ２１で締着したのち、粘着テー
プＴで前記柱側画用ボード１０２−１）２および１０８
−１）３に接着固定させて組み立てられる。

この内型枠１０を構成する前記各ボード１０１〜１）１
は、例えば合成樹脂フオーム、高密度グラスウール、ロ
ックウールなどの釘打ちに適さない断熱層を有する耐熱
ボードである。

この耐熱ボードの好ましい例としては、本願特許出願人
の出願により昭和６１年１２月２２日に提出された特許
願（発明の名称；型枠兼用断熱ボードならびに該ボード
を用いるコンクリート打込み型枠パネル構造）の明細書
に記載された、断熱層の少なくとも片面に、断熱層より
、順次、補強層、防湿層、接着層からなる少なくとも３
層構造を有する軟質面材または補強層兼用の接着層の少
なくとも１層構造を有する軟質面材を貼着した断熱ボー
ドであって、ボードの曲げ剛性が７．５×１０’Ｋｇ　
ｃａ＋３（ｌ　ｍ幅）以上を有し、局部圧縮弾性係数が
４０Ｋｇ／　ｃｍ以上を存する断熱ボードを挙げること
ができる。

なお、この断熱ボードの補強層としては、耐水ライナー
、耐水クラフト、アルミニウム箔、鉄箔、ポリエステル
不織布、ポリエステルフィルム、アスベスト紙、炭カル
紙、ガラス不織布、および水酸化アルミニウムを基材を
する不織布の群から選ばれる少なくとも１種のもので構
成されるものが好ましい。また防湿層としては、ポリエ
チレンフィルム、およびポリプロピレンフィルムの群か
ら選ばれる少なくとも１種のもので構成されるものが好
ましい。さらに、接着層としては、ポリエステル不織布
、アスベスト紙、炭カル紙、ガラス不織布、および水酸
化アルミニウムを基材をする不織布の群から選ばれる少
なくとも１種のもので構成されるものが好ましい。さら
にまた、補強層兼用の接着層を採用することも可能であ
り、このものとしては、例えばポリエステル不織布、ア
スベスト紙、炭カル紙、ガラス不織布、および水酸化ア
ルミニウムを基材をする不織布の群から選ばれる少なく
とも１種のもので構成されるものが好ましい。

なお、前記コンクリート打込空隙４０は、スラブ形成空
隙部４１．梁形成空隙部４２、壁形成空隙部４３、柱形
成空隙部４４とから構成されている。

また、粘着テープＴの接着箇所およびその範囲は任意で
よい。さらに粘着テープＴは、例えば一般梱包用の布テ
ープ、またはそれ以上の接着強度を有するテープが好ま
しく、さらにまたこの粘着テープＴは、コンクリート打
ち込みの際にテープ接合部がコンクリート剥離を発生さ
せないために、テープ表面にコンクリートが接着できる
特殊加工を施したものが好ましい。

以上説明してきたように、実施例の型枠兼用断熱ボード
の施工方法にあっては、隣接する断熱ボードを互いに粘
着テープＴで接着接合して内型枠１０を形成しつつ、こ
の内型枠１０を仮設補強材２０を介して外型枠３０と所
定間隔で配置させてコンクリート打込空隙４０を形成さ
せ、このコンクリート打込空隙４０内にコンクリートを
打ち込み充填して前記断熱ボードと一体化した図示しな
いコンクリート壁を成形させるものであるため、たとえ
接合のための特殊構造を施したものでなくとも、コンク
リート施工時における断熱ボードの接合部に接合隙間や
接合ずれなどの発生を防止でき、これによる躯体寸法の
確保が実現できるとともに、施工作業性の向上も実現で
き、またどのような間取りの建造物にでも使用が可能で
、しかもこれら製造される建造物を低価格になすことが
できる。

また、実施例では、断熱ボードとしての好ましい態様と
して、断熱層の少なくとも片面に、断熱層より順次補強
層、防湿層、接着層からなる少なくとも３層構造を有す
る軟質面材または補強層兼用の接着層の少なくとも１層
構造を有する軟質面材を貼着した断熱ボードにおいて、
このボードの曲げ剛性が７．５Ｘ１０’Ｋｇｃｎ＋３　
（Ｉｎ幅）以上を有し、局部圧縮弾性係数が４０　Ｋｇ
／ｃｍ以上を有する断熱ボードを使用したため、コンク
リートが硬化するとともに断熱ボードがコンクリート面
に接着されて断熱コンクリート壁面となり、強度的に優
れ、かつ寸法安定性も良好なために、コンクリート打ち
込み時の断熱ボードにがかる側圧にも充分に耐え、従っ
て断熱ボードの接合部に接合隙間や接合ずれなどの発生
を防止効果が向上され、これによる躯体寸法の確保もよ
り向上できる。

以上、本発明の詳細な説明してきたが、具体的な構成お
よび作用はこの実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨を変更しない範囲における設計変更や工程変更
があっても本発明に含まれる。例えば、実施例において
、接合用テープによる断熱ボード間の接着と、仮設補強
材を介しての断熱ボードの基板側型枠への締着との順序
関係は、前述の順序に限定されるものではなく、逆順序
であってもよい。また、接合用テープで全ての断熱ボー
ドどうしを、接合し、断熱ボード側型枠を形成し、これ
を基板側型枠に配置する方法のみを採用してもよく、あ
るいは全ての断熱ボードをまず仮設補強材を介して基板
側型枠に締着し、次いで隣接する断熱ボードどうしを接
合用テープで接合する方法のみを採用してもよい。

さらに、接合用テープで接着される断熱ボードの接合部
の面は前記した面に限定されなくともよい。さらに、実
施例では、前述した効果を有する特殊な断熱ボードを使
用したが、これに限定されるものｔはなく、例えば単層
または複層の他の−般的な断熱ボードなど、どのような
断熱ボードでも使用できる。

本発明の型枠兼用断熱ボードの施工方法は、その他どの
ような間取りのコンクリート建物の施工にも応用できる
ものである。

〔発明の効果〕

本発明は、このように隣接する互いの断熱ボードを接合
用テープで貼着して施工させるため、断熱ボードに特殊
構造を施すことなく、コンクリート施工時における断熱
ボードの接合部に接合隙間や接合ずれなどの発生を防止
でき、これによる躯体寸法の確保が実現できるとともに
、施工作業性の向上も実現でき、またどのような間取り
の建造物にでも使用が可能で、しかもこれらを低価格で
なすことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の型枠兼用断熱ボードの施工方
法を示す全体平面図、第２図は第１図の梁底部用ボード
および梁正面用ボードを透視した平面図、第３図は第１
図の左側面図、第４図は本発明の実施例の仮設補強材を
省略した折曲接合部を示す斜視図、第５図は本発明の実
施例の仮設補強材を省略した平面接合部を示す正面図、
第６図は実施例の仮設補強材を省略した他の折曲接合部
を示す斜視図、第７図は第６図の■−■断面図である。 Ｔ；粘着テープ（接合用テープ） １０；内型枠 １０１．１０８；柱正面用ボード（断熱ボード）１０２
．１０９．１）２．１）３；柱側面周ボード １０３〜１０７．１）４．１）５；壁用ボード１）０；
梁底部用ボード １）１；梁正面用ボード ２０；仮設補強材　　２１；フオームタイ２２；セパレ
ータ　　２３；縦ばた ２４；横ばた　　　　３０；外型枠 ４０；コンクリート打込空隙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）隣接する断熱ボードを互いに接合して断熱ボード
   側型枠を形成しつつ、該断熱ボード側型枠を仮設補強材
   を介して他方の基板側型枠と所定間隔で配置させてコン
   クリート打込空隙を形成させ、該コンクリート打込空隙
   内にコンクリートを打ち込み充填して前記断熱ボードと
   一体化したコンクリート壁を成形させる型枠兼用断熱ボ
   ードの施工方法において、前記隣接する互いの断熱ボー
   ドを接合用テープで貼着して施工させたことを特徴とす
   る型枠兼用断熱ボードの施工方法。