JPS6318070B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、被覆可撓管と継手本体とをロツク
ナツトによつて締結して接続する気密型継手装置
において、電気接地効果を大にするため金属接触
面が大で、かつ耐引張り強度を大きくした電気接
地型気密可撓管継手装置に関するものである。

従来この種継手装置においては、弾性材による
環状グランドパツキンの断面が楔状をしているた
めロツクナツトを締めて行くと被覆可撓管に冠装
した金属ターミナルキヤツプの端部を下方に押圧
することになり、ターミナルキヤツプと継手本体
との接触が疎となり、電気接地が不十分になると
いう欠点があつた。また、金属ターミナルキヤツ
プと可撓管の金属導管との接触も不十分であり、
加うるに可撓管にPVC電線等を通す場合、ター
ミナルキヤツプの内筒部の端部で電線の被覆を傷
つけるという不具合があつた。

そこで、この発明においては、気密型の可撓管
継手において、ターミナルキヤツプの先端部を拡
開している空間部にグランドパツキンを介装し、
その片側部をターミナルキヤツプの先端部の拡開
部に当接し、他端部はテーパスリーブの斜欠部に
当接してグランドパツキンを挾着し、ロツクナツ
トで締着するようにした可撓管継手において、上
記グランドパツキンの巾方向中間外周に１個以上
の溝を形成し、該グランドパツキンを上記ターミ
ナルキヤツプとテーパスリーブにより、上記ロツ
クナツトでグランドパツキンの溝の内壁面が接触
する位まで締めつけて、グランドパツキンの内周
面が中心方向に大きく突出して可撓管を押圧して
可撓管を締着できるようにしたものであつて、タ
ーミナルキヤツプとテーパスリーブとの間に中間
部外周に溝を設けたグランドパツキンを介装し、
ロツクナツトで上記の溝が接着する位まで締め込
むことによりグランドパツキンの内周面の中央部
を膨出せしめ、挿通されている可撓管の凸凹部を
強圧して密着するように工夫したものである。

以下、この発明を実施例の添付図面に従つて詳
述する。第１図に示すようにこの継手装置１は軟
質合成樹脂等の外被を有する可撓管２の端末にま
ず継手装置１のロツクナツト３を挿入貫通し、更
に断面がグランドパツキン５に接面する傾斜面を
もつＬ型をなす環状のテーパスリーブ４と断面が
山形状で外周に溝を有する弾性材からなる環状の
グランドパツキン５とを順次挿入貫通し、可撓管
２の端末には外筒部と内筒部を一体で成形したタ
ーミナルキヤツプ６を冠装して継手本体７の漏斗
状に面取り形成された内腔部に挿入嵌合せしめ、
前記ロツクナツト３を継手本体７の接続螺部に螺
合し締結することにより接続が完了するように構
成されている。

次に第３図Ａに従つてターミナルキヤツプ６を
詳説する。金属よりなるターミナルキヤツプ６は
被覆可撓管２の管体を挾叉するように一体化に成
形され、内筒部には金属導管２ａの螺旋溝に螺合
するようにねじ山状の隆起突部が周設されてお
り、更に端部PVC電線等を通す場合、電線の被
覆を損傷しないように折り曲げられ、かつ前記金
属導管２ａの螺旋溝に入り込むように端末処理が
なされている。又、ターミナルキヤツプ６の外筒
部の端部は継手本体７の内腔部の傾斜面とグラン
ドパツキン５の傾斜面とに挾まれ、夫々の面に接
面するように外開きにテーパをつけて形成されて
いる。

なお、ターミナルキヤツプ６の別例として第３
図Ｂに示すように、外筒部と内筒部を別体にする
こともできる。例えば被覆可撓管の種類によつて
は外径は一定であるが、被覆の厚さが軸芯に対し
て扁肉的に被覆されている場合があり、特に大口
径管に見られるが、その場合は、扁肉の厚さに応
じて調節して冠装させることができる。それによ
り扁肉であるにもかかわらず継手本体との接面は
均一肉の場合と同様な気密性と金属接触効果が得
られる。又、加工上、コスト低減になる場合は、
図面に示した矢印部を電気抵抗溶接等適当な方法
で一体化して使用してもよい。その使用効果は、
本実施例のターミナルキヤツプ６と同様の効果を
もつものである。

次に第４図に従つてグランドパツキン５を説明
する。この環状のグランドパツキン５は、巾方向
中間部外周に溝５ａを有し、外径側巾方向両端の
肩部５ｂ，５ｂに、テーパスリーブ４の接面及び
ターミナルキヤツプ６の外筒部の端部の接面と接
合するテーパをつけ、内周面は単に同筒状として
いる。挾圧により膨出し間隙を充満し気密性を高
め、かつその状態を維持する。

なお、グランドパツキン５の別例として第４図
に示すように末広がり型Ａ、複数の溝５ａ，５ａ
を設けたＢ型、横巾広で溝の間隔を広くとつたＣ
型及び横広巾で外周面に複数、内周面に一つの溝
を設けたＤ型等を選択使用することができる。上
記各種グランドパツキングの使用効果はいずれも
本実施例のグランドパツキン５と変りなく継手装
置の大きさ及び可撓管の種類、大きさ等に応じて
使い分けることができる。

この発明は、以上のような構成に係るから継手
本体７の取付螺管部７ａを環状パツキン７ｂを介
して制御盤等８の貫孔口に挿入し、取付ナツト７
ｃにて締着するとき、パツキン７ｂはパツキン座
７ｄの間隙に膨出充満して気密にし、取付ナツト
７ｃ側は従来のように平ゴムパツキンを介するこ
とがないので、接面部は制御盤等の金属面と全面
が接触する。又、継手本体７の大径側の接続螺部
にロツクナツト３を螺進させるとき、嵌装したテ
ーパスリーブ４を推進させ、グランドパツキン５
の両肩部５ｂ，５ｂは、継手本体７の内腔部傾斜
面及びターミナルキヤツプ６のグランドパツキン
受け部とテーパスリーブ４とに狭圧され溝５ａが
閉じていき、やがて内周面の巾方向中央部におい
て芯方向に膨出し、この膨出部が挿通されている
可撓管２の被覆部２ｂの凹凸面を強く押圧して密
着する。更に、この押圧力は金属導管２ａとター
ミナルキヤツプ６の内筒部との金属接触をも密に
する。一方、グランドパツキン５の肩部５ｂはタ
ーミナルキヤツプ６のグランドパツキン受け部を
押圧し継手本体７の内腔面とターミナルキヤツプ
６の外筒面とを全面にわたり接触させることにな
る。以上により可撓管２の金属導管２ａは、ター
ミナルキヤツプ６を介して継手本体７の金属面と
全面的に接触することとなり、前記制御盤等８と
継手装置１との金属接触面を通じて可撓管２の接
地導電路が完通し十分なアースがとれることにな
る。

本発明は上述せるようにターミナルキヤツプと
テーパスリーブとの間に、断面山形状とし、中間
部外周に溝５ａを設けたグランドパツキン５を両
肩がテーパスリーブとターミナルキヤツプの受け
部とに接面するように介装したグランドパツキン
を上記の溝が接着する位まで締め込みグランドパ
ツキンの内周面が膨出して可撓管を押圧して密着
し継手接面の全面接触により良好な接地性能が維
持されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す継手装置の要
部を断面で示す平面図、第２図は同上、ナツトを
締結した接続完成時の要部を断面で示す平面図、
第３図Ａはターミナルキヤツプの一部断面の平面
図、第３図Ｂは同上別例の一部断面の平面図、第
４図は別例各種グランドパツキンの断面図であ
る。 符号説明、１……継手装置、２……被覆可撓
管、２ａ……金属導管、２ｂ……被覆部、３……
ロツクナツト、４……テーパスリーブ、５……グ
ランドパツキン、５ａ……溝、５ｂ……肩部、６
……ターミナルキヤツプ、７……継手本体、７ａ
……取付螺管部、７ｂ……パツキン、７ｃ……取
付ナツト、８……制御盤等。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ターミナルキヤツプ６の先端部を拡開してい
   る空間部にグランドパツキン５を介装し、その片
   側部をターミナルキヤツプ６の先端部の拡開部に
   当接し、他端部はテーパスリーブ４の斜欠部に当
   接してグランドパツキン５を挾着し、ロツクナツ
   ト３で締着するようにした可撓管継手において、
   上記グランドパツキン５の巾方向中間外周に１個
   以上の溝５ａを形成し、該グランドパツキン５を
   上記ターミナルキヤツプ６とテーパスリーブ４に
   より、上記ロツクナツト３でグランドパツキン５
   の溝５ａの内壁面が接触する位まで締めつけて、
   グランドパツキン５の内周面が中心方向に大きく
   突出して可撓管を押圧して可撓管を締着できるよ
   うにしたことを特徴とする電気接地型気密可撓管
   継手装置。