JPS63172660A - ワイヤドット印字ヘッドの製造方法 - Google Patents

ワイヤドット印字ヘッドの製造方法

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JPS63172660A
JPS63172660A JP333887A JP333887A JPS63172660A JP S63172660 A JPS63172660 A JP S63172660A JP 333887 A JP333887 A JP 333887A JP 333887 A JP333887 A JP 333887A JP S63172660 A JPS63172660 A JP S63172660A
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大森 靖雄
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安藤 紘一
Iwao Hashimoto
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/22Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of impact or pressure on a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/23Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of impact or pressure on a printing material or impression-transfer material using print wires
    • B41J2/235Print head assemblies
    • B41J2/25Print wires

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインパクトプリンタに用いられるワイヤドツト
印字ヘッドに関するもので、特に印字ヘッドにおける印
字ワイヤに関するものである。
〔従来の技術〕
情報処理システム等における出力装置として用いられる
インパクトプリンタにおいては、近年特に情報量の増大
に伴う印字の高速化の要求や、漢字化の進展、及び母形
印字に近い高品質印字の要求が強くなり、これらの要求
に応えるために、印字ヘッドの多素子化が推し進められ
ている。
この場合、多素子形のワイヤドツト印字へノドにおいて
は、文字形成のだめの印字画素の増加からくる高速化や
、更には多素子のうちの1つの素子に、材料の疲労等か
ら生じる破損、あるいは印字の繰返しにより生じる印字
ワイヤの摩耗等の不具合を生じても、印字ヘッドとして
使用に供することができないことから、高信頼性、特に
長寿命でかつ特性のバラツキが小さく、安定した品質と
することが重要な課題となっている。
また、多素子形のワイヤドツト印字ヘッドでは、各部の
構成要素となるべき素子の数が増加することから、各素
子、特に印字ワイヤの廉価性ということも大きな課題の
1つになっている。
ここで、多素子形のワイヤドツト印字ヘッドの一例とし
て、特公昭58−56354号公報に示されるバネチャ
ージ型のワイヤドツト印字ヘッドについて説明する。
第5図はこのワイヤドツト印字ヘッドの側面図で、構造
を明確にするため、下半分を折面にして示している。
図において1は印字ワイヤで、その基部はアーマチュア
2の先端に固定されており、このアーマチュア2の基部
はバイアス用の板バネ3の先部に支持されていて、更に
この板バネ3の基部はアーマチュアサポータ4に固定さ
れている。
5は第1ヨーク、6は磁性スペーサ、7は第2ヨーク、
8は永久磁石、9はベースで、これらは所定の順序で積
層されており、そして前記アーマチュアサポータ4が前
記第1ヨーク5、磁性スペーサ6、及び第2ヨーク7と
接するように固定されている。
10は前記アーマチュア2の背面と対向するようにベー
ス9に設けられたコアで、該コア10には消磁コイル1
1が装着されている。
この構成における印字動作は以下の通りである。
まず、消磁コイル11を励磁しないときは、永久磁石8
の磁束が第2ヨーク7、磁性スペーサ6、第1ヨーク5
、アーマチュア2、コア10及びベース9を通シ、その
際生じる磁気吸引力によ)アーマチュア2が板バネ3を
撓ませながらコア1゜に吸引される。
そこでこの状態から、次に消磁コイル11を励磁すると
、該消磁コイル11の磁束により前記永久磁石8の磁束
が打消され、アーマチュア2が吸引力から解放される。
これによシ仮バネ3が復旧するため、アーマチュア2に
固着されている印字ワイヤ1が図示した矢印の方向に駆
動され、その先端が図示しないプラテン上の媒体にイン
クリボンを介して衝突することで、媒体上にインクのド
ツトが画素として印字される。
そして、印字ワイヤ1は前記の衝突後、その反発力によ
シ前記矢印と逆の方向へ復帰動作を開始し、前記消磁コ
イル11の励磁が停止されることにより、アーマチュア
2が永久磁石8の磁束により再びコア10に吸引される
ことで1回の印字動作を終了する。
尚、前記印字ワイヤ1は、アーマチュア2、板バネ3、
コア10、及び消磁コイル11等と組合わせて所定の本
数設けられ、各印字ワイヤ1が選択的に駆動されること
によシ、前記と同様に印字動作することで、媒体上にド
ツト構成の文字等が記録される。
このようなワイヤドツト印字ヘッドにおいて、従来は印
字ワイヤを、例えば“「粉体および粉末合金(第32巻
第4号)J(1985)粉体粉末冶金協会P152’に
示される超硬合金や、あるいは鉄系金属、例えば高速度
鋼(JIS −G−4403)、ステンレス線(JrS
 −c−4309)等によ多形成していたが、印字動作
の高速化、及び信頼性の向上という面で、それぞれ以下
のような不都合があった。
すなわち、この種のワイヤドツト印字ヘッドにおいて、
印字動作の高速化を計るKは、例えば′「信学技報JE
MC84−2,P9’に示されるように、印字ワイヤを
含む可動部を軽量化することが重要な要素であるが、前
記の如く印字ワイヤを超硬合金で形成した場合、この超
硬合金はタングステンカーバイドを70〜85重量%含
有することから、その密度が13.5〜1417cm”
 と重く、そのため印字ワイヤの軽量化が困難で、高速
印字ができないという不都合を有している。
そこで、高速印字を実現するには、密度が約8Ii/c
rIL3と軽い、高速度鋼等の鉄系金属で形成した印字
ワイヤが使用されることに′なるが、この鉄系金属によ
る印字ワイヤは耐摩耗性に欠けることから、印字ヘッド
の寿命が短かくなり、信頼性が劣るという不都合があっ
た。
そこで、これらの不都合に対撚するため、合金中の炭化
物、例えば炭化バナジウムや炭化タングステン、あるい
は炭化モリブデン等の耽を増加させることによシ、合金
の硬度を上げて耐摩耗性を向上させつつ、その一方で重
要な要素の1つである廉価性の観点から、量産性に優れ
る伸線加工法により形成される怪量な耐摩耗性高速度鋼
ワイヤが印字ヘッドとして最近多用され始めてきている
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述した耐摩耗性高速度鋼ワイヤによる
印字ワイヤを具備したワイヤドツト印字ヘッドにおいて
も未だ以下に述べる問題がある。
すなわち、一般に金属材料における疲労強度は、その材
料の硬さや、表面状態等に大きく依存することが、例え
ば“「材料力学(上巻)」(昭5O−3−1)養賢堂P
347〜P352’ に示されているように、既に周知
であシ、また伸線加工法による被加工物の表面には、例
えば′「金属の塑性加工と変質」(昭38−1l−30
)誠文堂新光社P157〜P159′に示されているよ
うに、微細な割れを含む欠陥が発生することも周知の通
シである。
そのため、前記のように合金中の炭化物を増加させるこ
とにより、合金の硬度を上げて耐摩耗性を向上させた、
耐摩耗性高速度鋼ワイヤにより形成した印字ワイヤでは
、前記の伸線加工法によるワイヤ表面の欠陥に依存して
、早期に疲労破損を招く恐れがあることから、ワイヤ表
面を研削加工によって除去し、これKよりワイヤ表面の
欠陥層を取除くことが行われている。
ところが、このように研削加工を行った場合、例えば1
「切削加工技術便覧」(昭45−1−30)日刊工業新
聞社P697’に示されるように、研削砥石の粒によっ
てワイヤ表面に新たに生じる条痕や、研削液の汚濁等に
よって生ずるスクラッチ等、ワイヤ表面に新たな欠陥が
発生してしまい、その結果疲労強度の向上を計ることが
できなくなるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたも
ので、耐摩耗性高速度鋼ワイヤによる印字ワイヤの疲労
強度を向上させ、これにより長期間安定して高速印字動
作を行うことが可能なワイヤドツト印字ヘッドを実現す
ることを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上述した目的を達成するため、本発明は炭化バナジウム
、炭化タングステン、炭化モリブデン等の合金中の炭化
物を増加させることにより硬度を上げて耐摩耗性を向上
させた耐摩耗性高速度鋼ワイヤによって形成される印字
ワイヤの表面をバレル加工したものである。
〔作用〕
上述した構成による本発明では、印字ワイヤの表面をバ
レル加工することで新たな欠陥を生じることなく、伸線
加工時に発生するワイヤ表面の欠陥層を除去することが
できるので、印字ワイヤの疲労強度を向上させることが
できる。
従って、この印字ワイヤを具備したワイヤドツト印字ヘ
ッドにおいては、信頼性が向上し長期間安定して高速印
字を行うことが可能となる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例として、耐摩耗性高速度鋼ワイヤか
ら成る印字ワイヤの表面をバレル加工した場合の疲労強
度の実験例について説明する。
一般に、金属の耐摩耗性を向上させるには、できるだけ
硬い材料を用いること、及び熱処理によって硬さを増加
させることが有効であることが、例えば′「金属の摩耗
とその対策」(昭5O−6−20)養腎堂P3に示され
ており、現存する鋼種のうちでは、高−速度鋼がこれら
の条件に最も適合し、硬くし得るものと考えられている
また、高速度鋼は合金工具鋼等に比べて、タングステン
、モリブデン、バナジウムを多量に含み、これらの炭化
物によって耐摩耗性を向上させうろことが、例えば“「
金属便覧」(昭57−12−20)丸善P820〜P8
21′に示されている。
そこで、本実施例においては、例えば′「日本金属学会
会報(第25巻第6号)J(1986)日本金属学会P
553〜P555“に示されるように、特に高速度鋼の
硬さに影響を与えるバナジウムの含有量、及びタングス
テン当量に着目し、これらに関して高速度鋼とその表面
状態が疲労強度に与える!¥響について調べた。
まず、バナジウムを3〜9重量%含有する耐摩耗性高速
度鋼ワイヤの疲労強度と疲労破壊の原因について実験に
より調べた。
このときの実験に用いた耐摩耗性高速度鋼ワイヤの詳細
な化学成分を下記の表IK示す。
また、この実験に使用した高速度鋼ワイヤの焼入れ、焼
戻しの熱処理は、それぞれの鋼種について最も疲労強度
が高くなる条件で行った。
また印字ワイヤとしての試料は、直径0.341111
の高速度鋼ワイヤを用い、それぞれの表面状態を、伸線
加工のまま、研削加工(研削砥石の粒度は#1500を
使用、加工代50μm)、及びバレル加工(研摩石はA
l2O5系の丸形のもの、加工時間IH)とし、そして
実験用の装置として、例えば′「金属材料強度試験便覧
」(昭57−7−20)養賢堂P256’に示されるヘ
イ・ロバートソン式線材回転曲げ疲労試験機を使用して
実験を行った。
第1図は、この一連の実験のうち、特にバナジウムを6
,5重量%含有する高速度鋼ワイヤ(表1におけるM5
のワイヤ)における実験の結果を、例えば′「信頼性デ
ータの解析(日科技連ライブラリー〇)J (1974
−2−27)日科技連出版社P80−P82’に示され
るワイプル確率紙によシ表わしたもので、横軸はそれぞ
れ試料の疲労破壊が起きた回数を示し、縦軸は破壊の累
積確率を示している。
ここで、第1図(a)はワイヤの表面状態が伸線加工の
ままのもの、同図(b)はワイヤの表面を研削加工した
もの、同図(C1は本発明の実施例としてバレル加工し
たものであシ、図中の○は試験応力が120 Kp/W
2の場合、△は試験応力が130 K9/n2の場合、
c、jは試験応力が140 K97M2の場合である。
この図に見られるように、ワイヤの表面が研削加工され
たものは、いずれの試験応力においても、ワイヤの表面
が伸線加工したままのものに比べて、破壊の累積確率の
平均寿命ではかなり向上しているものの、そのバラツキ
は大きく、安定性に欠けていることが解る。
一方、本実施例のワイヤの表面がバレル加工のものでは
、いずれの試験応力においても、ワイヤの表面が伸線加
工のままのものに比べ、破壊の累積確率の平均寿命及び
早期破壊のものでも、大幅に向上しており、またそのバ
ラツキは、前記2者に比べて大幅に小さく、安定した品
質のものが得られていると言える。
ここで、疲労寿命の短かい、伸線加工のままのもの、及
び研削加工のものについて、フラクトグラフィ的に、電
子顕微鏡を用いて、破壊の原因を調べた。
その結果、伸線加工のままのものでは、その大多数が、
前述の伸線加工時の、微細な割れを含む表面の欠陥に依
存していた。
また、研削加工のものでは、特に早期に破壊したもので
は、スクラッチに明瞭に依存していることが明らかとな
った。
これに対してバレル加工のものでは、ワイヤ表面に研摩
石による間口が広く、深さの浅す傷は認められるものの
、この傷に依存していないことも解った。
以上このことから、バナジウムを6.5重量%含有する
高速度鋼ワイヤの疲労強度を、バラツキ少なく向上させ
るには、伸線加工時のワイヤ表面の欠陥を、バレル加工
によシ除去するのが良いという結論が得られた。
次に、バナジウムを3〜9重量%含有する高速変調ワイ
ヤについて、伸線加工のままのもの、研削加工のもの、
バレル加工のものの、表面欠陥((依存して破壊した割
合(%)を調べた。
第2図はその実験結果、すなわち、ワイヤの表面欠陥に
依存する破壊の割合いを示す図で、横軸は、高速度鋼中
のバナジウムの重量%であり、縦軸は、ワイヤの表面欠
陥に依存して破壊した割合(%)を示している。
図中の一点鎖課は、ワイヤの表面が、伸線加工のままの
もの、点線は、ワイヤの表面が研削加工のもの、実線は
、ワイヤの表面がバレル加工のものである。
また、○は試験応力が120にν12の場合、△は試験
応力が130に9A2の場合、Uは試験応力が140に
ν12の場合である。
ここで、ワイヤの表面が、伸線加工のままのものでは、
高速度鋼中のバナジウムの含有量および、試験応力に関
係なく、いずれの場合にも、はとんどのものが、ワイヤ
の表面の欠陥に依存して破壊していた。
また、ワイヤの表面が、研削加工のものでは、いずれの
試験応力のものでも、バナジウムの含有量が5%未満の
場合には、研削加工によるワイヤの表面の条痕やスクラ
ッチにあまり依存せず、伸線加工時のワイヤの表面の欠
陥を除去することが有効に作用していたが、バナジウム
の含有量が5%以上では、バナジウムの含有量の増加と
共に、研削加工によるスクラッチ等のワイヤ表面の欠陥
に依存して破壊する割合が増大していた。
一方、バレル加工をしたものでは、バナジウム含有量が
8重量%未満では、伸線加工時のワイヤの表面の欠陥を
有効に除去し、かつ、バレル加工時の研摩石によるワイ
ヤの表面の傷の影響も受けず良好に作用していたが、バ
ナジウムの含有量が8重量%以上では、研摩石による傷
に依存して破壊するものが、出始めるに至った。
以上のことから、高速度鋼中にバナジウムを添加して、
合金の硬度を上げて、耐摩耗性を向上させた高速度鋼ワ
イヤのうち、バナジウムを5.0〜8.0重量%含有す
る高速度鋼ワイヤでは、バレル加工によって、ワイヤの
表面の欠陥を除去することで、ワイヤ表面の欠陥に起因
破壊を防止できることが解った。
次に、タングステン当量を12〜32とした耐摩耗性高
速度鋼ワイヤの疲労強度と疲労破壊の原因について実験
によシ調べた。
このときの実験に用いた耐摩耗性高速度鋼ワイヤの詳細
な化学成分を下記の表2に示す。
また、この実験に使用した高速度鋼ワイヤの焼入、焼戻
しの熱処理は、それぞれの鋼種について最も疲労強度が
高くなる条件で行った。
また印字ワイヤとしての試料は、直径0.34111の
高速度鋼ワイヤを用い、それぞれの表面状態を、伸線加
工のまま、研削加工(研削砥石の粒度は#1500を使
用、加工代50μm)、及びバレル加工(研摩石はA1
2Q5系の丸形のもの、加工時間IH)とし、そして実
験用の装置として、前記と同様にヘイ・ロバードブン弐
線材回転曲げ疲労試験機を使用して実験を行った。
第3図は、この一連の実験のうち、特にタングステン当
fi126の高速度鋼ワイヤ(表2におけるM5のワイ
ヤ)における実験の結果を、前記ワイブル確率紙によシ
表わしたもので、横軸はそれぞれ試料の疲労破壊が起き
た回数を示し、縦軸は破壊の累積確率を示している。
ここで、第3図(a)はワイヤの表面状態が伸線加工の
ままのもの、同図(b)はワイヤの表面を研削加工した
もの、同図(c)は本発明の実施例としてバレル加工し
たものであシ、図中のOは試験応力が120Kp/龍2
の場合、△は試験応力が130 K9/m2の場合、り
は試験応力が140Ky/m”の場合である。
この図の場合においても、ワイヤの表面が研削加工され
たものは、いずれの試験応力においても、ワイヤの表面
が伸線加工したままのものに比べて、破壊の累積確率の
平均寿命ではかなり向上しているものの、そのバラツキ
は大きく、安定性に欠けていることが解る。
一方、本実施例のワイヤの表面がバレル加工のものでは
、いずれの試験応力においても、ワイヤの表面が伸線加
工のままのものに比べ、破壊の累積確率の平均寿命及び
早期破壊のものでも、大幅に向上しておシ、またそのバ
ラツキは、前記2者に比べて大幅に小さく、安定した品
質のものが得られていると言える。
ここで、疲労寿命の短かい、伸線加工のままのもの、及
び研削加工のものについて、フラクトグラフィ的に、電
子顕微鏡を用いて、破壊の原因を調べた。
その結果、伸線加工のままのものでは、その大多数が、
前述の伸線加工時の、微細な割れを含む表面の欠陥に依
存していた。
また、研削加工のものでは、特に早期に破壊したもので
は、スクラッチに明瞭に依存していることが明らかとな
った。
これに対してバレル加工のものでは、ワイヤ表面に研摩
石による間口が広く、深さの浅い傷は認められるものの
、この傷に依存していな−ことも解った。
以上このことからタングステン当量26の高速度鋼ワイ
ヤの疲労強度を、バラツキ少なく向上させるには、伸線
加工時のワイヤ表面の欠陥を、バレル加工により除去す
るのが良いという結論が得られた。
次に、タングステン当量12〜32の高速度鋼ワイヤに
ついて、伸線加工のままのもの、研削加工のもの、バレ
ル加工のものの、表面欠陥に依存して破壊した割合(%
)を調べた。
第4図はその実験結果、すなわち、ワイヤの表面欠陥に
依存する破壊の割合いを示す図で、横軸は、高速度鋼中
のタングステン当量であシ、縦軸は、ワイヤの表面欠陥
に依存して破壊した割合(%)を示している。
図中の一点鎖線は、ワイヤの表面が、伸線加工のままの
もの、点線は、ワイヤの表面が研削加工のもの、実線は
、ワイヤの表面がバレル加工のものである。
また、○は試験応力が120KP/1m2の場合、△は
試験応力が130Kf/m=2の場合、りは試験応力が
140に9/m2の場合である。
ここで、ワイヤの表面が、伸線加工のままのものでは、
高速度鋼中タングステン当量、及び試験応力に関係なく
、いずれの場合にも、はとんどのものが、ワイヤの表面
の欠陥に依存して破壊していた。
また、ワイヤの表面が、研削加工のものでは、いずれの
試験応力のものでも、タングステン当量が18未満の場
合には、研削加工によるワイヤの表面の条痕やスクラッ
チにあまり依存せず、伸線加工時のワイヤの表面の欠陥
を除去することが有効に作用していたが、タングステン
当量が18以上では、タングステン当量の増加と共に、
研削加工によるスクラッチ等のワイヤ表面の欠陥に依存
して破壊する割合が増大していた。
一方、バレル加工したものでは、タングステン当量が2
9%未満の場合、伸線加工時のワイヤ表面の欠陥を有効
に除去し、かつバレル加工時の研摩石によるワイヤの影
響も受けず良好に作用していたが、タングステン当量が
29以上では、研摩石による傷に依存して破壊するもの
が出始めるに至った。
以−ヒのことから、高速度鋼中にタングステン及びモリ
ブデンを添加することによシ、合金の硬度を上げて、耐
摩耗性を向上させた高速度鋼ワイヤのうち、タングステ
ン当量が18〜29の耐摩耗性高速度ワイヤでは、バレ
ル加工によってワイヤ表面の欠陥を除去することで、ワ
イヤ表面の欠陥に起因する破壊を防止できることが解っ
た。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、耐摩耗性高速度鋼によ多
形成される印字ワイヤの表面をバレル加工して、ワイヤ
表面の欠陥を除去しているため、印字ワイヤの疲労強度
を大幅に向上させることができると共に、その特性のバ
ラツキを極めて小さく抑えることが可能となり、これに
より長期間安定して高速印字を行うことが可能なワイヤ
ドツト印字ヘッドを実現でき、ヘッドの信頼性を向上で
きるという効果が得られる。
尚、本発明は、バネチャージ型のワイヤドツト印字ヘッ
ドのみでなく、プランジャ形やクラッパ型等のワイヤド
ツト印字ヘッドにも適用可能であり、この場合1、同様
の効果が得られることは無論である。
【図面の簡単な説明】
第1図はバナジウム含有量に関しての印字ワイヤの疲労
破壊寿命と累積確率との関係を示す図、第2図はバナジ
ウム含有量に関しての印字ワイヤの表面欠陥に依存する
破壊の割合を示す図、第3図はタングステン当量に関し
ての印字ワイヤの疲労破壊寿命と累積確率との関係を示
す図、第4図はタングステン当量に関しての印字ワイヤ
の表面欠陥に依存する破壊の割合いを示す図、第5図は
バネチャージ型のワイヤドツト印字ヘッドを示す側面図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、複数の印字ワイヤを備え、これらの印字ワイヤを選
    択的に駆動して媒体上にドットによる印字を行うワイヤ
    ドット印字ヘッドにおいて、各印字ワイヤを耐摩耗性の
    高速度鋼ワイヤで形成すると共に、ワイヤ表面をバレル
    加工したことを特徴とするワイヤドット印字ヘッド。
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JPH0626894B2 (ja) 1994-04-13

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