JPS6316878Y2 - - Google Patents

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JPS6316878Y2
JPS6316878Y2 JP1983010733U JP1073383U JPS6316878Y2 JP S6316878 Y2 JPS6316878 Y2 JP S6316878Y2 JP 1983010733 U JP1983010733 U JP 1983010733U JP 1073383 U JP1073383 U JP 1073383U JP S6316878 Y2 JPS6316878 Y2 JP S6316878Y2
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rotor
roller
pump chamber
space
pump
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JP1983010733U
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、たとえば自動車用燃料ポンプとし
て使用される比較的小形の回転式液体ポンプのう
ち、とくに、ローラタイプの回転式容積形ポンプ
(以下、ベーンポンプという。)に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、この種のベーンポンプには、その一例が
第1図、第2図に示されるように、円筒状壁面1
aで囲まれたポンプ室を有するポンプハウジング
1の両端面にそれぞれ、そのポンプ室を密閉する
遮蔽部材2,3を固着し、上記ポンプ室に回転可
能にロータ4を配置するとともに、このロータ4
の外周の等角度おきの複数個所に形成された溝部
5にそれぞれ、ローラ6を出退自在に保持させた
ものがあつた。
このようなベーンポンプにおいて、ロータ4
は、ポンプ室の円筒状壁面(以下、ポンプ室壁面
という。)1aの中心O1に対し、偏心して配置
されている(第3図参照)。そして、ロータ4が、
第1図における矢印Aのように反時計方向に回転
されたとき、このロータ4の溝部5に保持されて
いるローラ6がその遠心力によつて溝部5より突
出してポンプ室壁面1aに接触し、ロータ4の回
転中心O2〔第3図参照)の周りで、自転される
構成となつている。
また、ポンプハウジング1の両端面と遮蔽部材
との間には、液体溜り用の1対の凹所7,8が形
成されており、そのうちの一方の凹所7がポンプ
室壁面1aの中心O1とロータ4の回転中心O2
とを通る仮想平面Xによつて区画される上記ポン
プ室壁面1aの一側に開口されているのに対し、
ポンプ室壁面1aの他側に、他方の凹所8が開口
されている。
なお、第2図において、9は通孔10を経て上
記した一方の凹所(以下、吸込側凹所という。)
7に連通された流体入口管、11はブラケツト1
2を介して上記遮蔽部材3に固着されたヨーク、
13はヨーク11に固着された流体出口管であ
り、この流体出口管13は、通孔14,15、ヨ
ーク11の内部通路11aおよびヨーク11の通
孔16を経て、上記した他方の凹所(以下、吐出
側凹所という。)8に連通されている。また、1
7はヨーク11の内部通路11a中に配置された
電機子であり、その出力軸17aが上記したロー
タ4に結合されている。
従来のベーンポンプは、以上の構成であるの
で、電機子17に給電してその出力軸17aない
しロータ4を、たとえば、矢印Aのように反時計
方向へ回転させた場合、ローラ6,6の相互間に
形成されるポンプ室壁面1aとロータ4の外周端
面との間の空間(以下、ローラ間空間という。)
S1は、上記仮想平面Xが、ロータ4の偏心側の
ポンプ室壁面1aと交差する箇所を基点Pとし
て、この基点Pからロータ回転方向に向つて180
度以内の領域(以下、吸引領域という。)Iでは
漸次大きくなり、そのローラ間空間S1では負圧
が漸次大きくなる。したがつて、吸引領域Iで
は、たとえば自動車燃料などの流体Fが、流体入
口管9、通孔10を経て、吸込側凹所7に吸入さ
れ、さらに、上記空間S1に吸入される。他方、
上記空間S1が、吸引領域Iを通過した後、上記
基点Pに戻るまでの領域(以下、吐出領域とい
う。)では、この空間S1が漸次小さくなつて、
吸引領域Iで吸入保持された液体に加圧される。
そのため、吐出領域Oでは、流体が、上記空間S
1から吐出側凹所8へ吐出された後、通孔14,
15、ヨーク11の内部通路11a、ヨーク11
の通孔16を経て、流体出口管13から吐出さ
れ、周知のポンプ作用が行なわれる。また、上記
吸引領域Iを、ロータ4の溝部5に保持されてい
るローラ6が移動している間は、このローラ6が
ポンプ室壁面1aにガイドされつつ、上記溝部5
から漸次突出されるため、それに伴つて生じるロ
ーラ6の背部空間(以下、ローラ背部空間とい
う。)S2が漸次大きくなり、このローラ背部空
間S2においても、負圧が漸次大きくなる。
ところで、一般に、ローラ背部空間S2の容積
増大時の立上りは、上述したローラ間空間S1に
おける容積増大時の立上りよりも急勾配であるた
め、ローラ背部空間S2の内圧が、ローラ間空間
S1の内圧よりも小さくなつて、その差圧に相応
する溝部5内への押し込み方向の力(押込力)が
ローラ6に作用するという現象が生じることがあ
る。他方、ローラ背部空間S2に対しては、ロー
ラ6と溝部5の壁面との〓間やロータ4と遮蔽部
材2,3との、動面の〓間などを通して、ローラ
間空間S1から流体が流入するので、上記現象
は、常に生じることはなく、一時的に生じるに過
ぎない。
[考案が解決しようとする問題点] ところが、上記従来の回転式容積形ポンプで
は、上記溝部5内へのローラ6の押し込み現象が
断続的に生じて、ローラ6がポンプ室壁面1aに
断続的に衝突し、不規則な運動を繰り返す。その
ため、従来のベーンポンプでは、ポンプ室壁面1
aに、ローラ6が断続的に衝撃を与えることにな
り、ポンプ室壁面1aやローラ6に摩耗が生じや
すく、そのポンプ性能が早期に低下するばかりで
なく、ローラ6の不規則運動に誘発されて、他の
構成部品に振動が発生し、騒音が高くなる欠点が
あつた。また、ローラ6が不規則に運動すると、
ローラ間空間S1の負圧が不規則に変動するた
め、流体の吐出圧力の乱れと、その波動の高低差
の増大をきたすという欠点もあつた。
そのため、他の従来例として、実開昭51−
82006号公報に開示されているように、羽根が挿
入される溝部の底部に、ポンプ室に通じる開口を
形成し、この開口を介してポンプ室から溝部に圧
力流体を流入させ、これにより、羽根の不規則な
運動を防ぐようにしたものが知られている。
ところが、上記他の従来例では、隣接する2つ
のポンプ室が羽根で互いに仕切られた構成である
ため、吸込側凹所を通過する以前のポンプ室およ
び上記開口には容積増大に伴なう負圧が生じ、こ
のため、ポンプ室が吸込区域を通過する時点で、
流体が上記ポンプ室および開口へ急激に流入する
不都合がある。このため、羽根がポンプ室内壁に
強く押し付けられ、羽根とポンプ室内壁との接触
が不安定となり、振動、騒音の発生や部品の摩耗
を生じ、ポンプ作用が著しく低下する欠点があつ
た。
この考案は従来の欠点を改善するためになされ
たもので、ローラとポンプ室壁面との安定した接
触が常に得られ、これにより、良好なポンプ作用
を得ることができる回転式容積形ポンプを提供す
ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この考案に係る回転式容積形ポンプは、円筒状
壁面で囲まれたポンプ室を有するポンプハウジン
グに、そのポンプ室を密閉する遮蔽部材を固着す
るとともに、上記ポンプ室に回転可能にロータを
配置し、このロータの外周に形成された複数の溝
部にそれぞれ、ローラを出退自在に保持させると
ともに、上記溝部におけるロータ回転方向前方側
の角部に、上記ローラ間空間とローラの背部空間
とを連通する連絡路を設けている。さらに、上記
遮蔽部材には、上記ロータの複数の溝部を吸引領
域でのみ連通させる円弧状の通路を設け、この通
路の後端部を、吸込側凹所の後縁部よりもロータ
回転方向後方側に延ばしたことを特徴とするもの
である。
[作用] この考案によれば、遮蔽部材に設けた通路の後
端部を、吸込側凹所よりもロータ回転方向後方側
に延ばすようにしたので、吸込側凹所を通過する
以前のローラ間空間には、上記通路を介して吸込
側凹所からの流体が流入する。したがつて、上記
ローラ間空間とこれに連らなるローラの背部空間
には容積増加に伴なう負圧は発生せず、上記ロー
ラ間空間が上記凹所を通過する時点で、上記各ロ
ーラ間空間およびローラ背部空間に、流体が急激
に流入するのが防止できる。
[実施例] 以下、この考案の実施例を図面にしたがつて説
明する。
第3図はこの考案によるベーンポンプの要部拡
大平面図であり、上記従来のベーンポンプと同一
の構成要素には、同一符号を付して、その詳細説
明を省略する。
第3図、第4図に示された実施例において、第
1図、第2図で説明した従来のベーンポンプと異
なる点は、ロータ4の複数の溝部5を、ポンプ室
の吸引領域Iにおいてのみ連通させる円弧状の通
路18を、ポンプハウジング1の端面に固着され
た遮蔽部材2,3に設けたこと、および、溝部5
におけるロータ回転方向前方側(矢印A方向)の
角部に、凹状の連絡路19を設け、この連絡路1
9によつて、ローラ間空間S1とローラ背部空間
S2とを連通させたことの2点である。
つまり、上記円弧状の通路18は、遮蔽部材
2,3における吸込側凹所7に対応した位置に形
成されており、その後端部18aは吸込側凹所7
の後縁部7aよりもロータ回転方向後方側、すな
わち、矢印Aで示す反時計方向とは反対方向に延
びている。これにより、ローラ間空間S1cは、
吸込側凹所7を通過する以前の段階で、上記通路
18および連絡路19を介して、吸込側凹所7に
連通できるようになつている。
一方、溝部5の角部に設けられた連絡路19
は、この実施例では、溝部5の底部からロータ6
の径方向外方に向けて末広がり状となるように、
三角形状に切除されている。これにより、ローラ
間空間S1cからローラ背部空間S2への流体の
時間当りの吸込量が増大するようになつている。
なお、上記連絡路19は、ロータ4の内部貫通
路としてもよく、さらに、凹条の溝などで構成し
てもよい。
つぎに、たとえば、第3図のように、ロータ4
の回転中に、吸込側凹所7の開口に、先行するロ
ーラ間空間S1aと、これに後続するローラ間空
間S1bとが臨んでいる場合を想定する。
ここで、吸込側凹所7を満たしている流体は、
図中矢印のように分流してこれら2つの空間を満
たす。また、先行するローラ間空間S1aへ吸い
込まれる流体の一部は、連絡路19を通つてロー
ラ背部空間S2へ十分に吸い込まれて、これを満
たす。この場合、ローラ背部空間S2の負圧がロ
ーラ間空間S1aより大きいので、吸込側凹所7
からの流路長さは、ローラ背部空間S2の方がロ
ーラ間空間S1aよりも長いにもかかわらず、2
つの空間S1a,S2は、ほとんど同時に流体で
満たされる。この点は、後続するローラ間空間S
1bと、これに連絡路19を経て連通しているロ
ーラ背部空間S2についても同様である。こうし
て、流体が充満されたローラ背部空間S2には、
通路18によつて、吸引領域Iにある最後続のロ
ーラ背部空間S2が連通しているので、このロー
ラ背部空間S2へも、その負圧によつて、上記通
路18を経て吸い込まれる流体が充満される。
このような作用は、ロータ4の回転中におい
て、吸引領域Iで常に行なわれているので、吸引
領域Iは、ローラ間空間S1よりもローラ背部空
間S2に大きな負圧が発生することはない。した
がつて、吸引領域Iにおいて、ローラ6は、ロー
タ4の回転に伴なう遠心力に見合う力で、ポンプ
室壁面1aに常に接触することになり、不規則に
運動することはない。
上記構成において、遮蔽部材2,3に設けた通
路18の後端部18aを、吸込側凹所7よりもロ
ータ回転方向後方側に延ばすようにしたので、吸
込側凹所7を通過する以前のローラ間空間S1c
には、上記通路18を介して吸込側凹所7からの
流体が流入する。このため、上記ローラ間空間S
1cとこれに連らなるローラの背部空間S2には
容積増加に伴なう負圧は発生せず、上記ローラ間
空間S1cが凹所7を通過する時点で、これら空
間S1c,S2に流体が急激に流入するのが避け
られる。したがつて、ローラ6とポンプ室壁面1
aとの安定した接触が得られ、良好なポンプ作用
が得られる。
上記実施例では、上記通路18を、2枚の遮蔽
部材2,3の双方に設けたけれど、これに限ら
ず、いずれか一方の遮蔽部材のみに設けてもよ
い。また、上記連絡路19も、ロータ4の上下の
端面双方に設ける必要は必ずしもなく、いずれか
一方の端面のみに設けてもよい。
[考案の効果] 以上詳述したように、この考案によれば、ロー
ラ間空間およびローラ背部空間に、流体が急激に
流入するのが防がれるので、ローラとポンプ室壁
面との安定した接触が得られ、これにより、ポン
プ作用が良好となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のベーンポンプの要部平面図、第
2図は同垂直断面図、第3図はこの考案の実施例
によるベーンポンプの要部拡大平面図、第4図は
第3図の−線に沿う断面矢視図である。 1……ポンプハウジング、1a……ポンプ室壁
面、2,3……遮蔽部材、4……ロータ、5……
溝部、6……ローラ、7……吸込側凹所、7a…
…後縁部、18……通路、18a……後端部、1
9……連絡路、S1,S1a,S1b,S1c…
…ローラ間空間、S2……ローラ背部空間。な
お、図中、同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 円筒状壁面で囲まれたポンプ室を有するポンプ
    ハウジングに、そのポンプ室を密閉する遮蔽部材
    を固着し、上記ポンプ室に回転可能にロータを配
    置するとともに、このロータの外周に形成された
    複数の溝部にそれぞれ、ローラを出退自在に保持
    させ、上記ロータの回転によつて、その遠心力で
    ロータの溝部より突出してポンプ室の壁面に接触
    する複数のローラ相互間の空間が漸次大きくなる
    吸引領域が、上記ポンプ室に形成されるように構
    成した回転式容積形ポンプにおいて、 上記溝部におけるロータ回転方向前方側の角部
    には、上記ローラ間空間とローラの背部空間とを
    連通する連絡路が設けられ、かつ、上記遮蔽部材
    には、上記ロータの複数の溝部を吸引領域でのみ
    連通させる円弧状の通路が設けられ、この通路の
    後端部は、吸込側凹所の後縁部よりもロータ回転
    方向後方側に延びていることを特徴とする回転式
    容積形ポンプ。
JP1073383U 1983-01-27 1983-01-27 回転式容積形ポンプ Granted JPS59116589U (ja)

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JP1073383U JPS59116589U (ja) 1983-01-27 1983-01-27 回転式容積形ポンプ

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JPS59116589U JPS59116589U (ja) 1984-08-06
JPS6316878Y2 true JPS6316878Y2 (ja) 1988-05-13

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ID=30142170

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4821673B2 (ja) * 2007-03-27 2011-11-24 パナソニック電工株式会社 ベーンポンプ
JP4821672B2 (ja) * 2007-03-27 2011-11-24 パナソニック電工株式会社 ベーンポンプ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5332526A (en) * 1976-09-07 1978-03-27 Mitsubishi Motors Corp Automobile power transmission apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49142601U (ja) * 1973-04-02 1974-12-09
JPS5182006U (ja) * 1974-12-24 1976-07-01

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5332526A (en) * 1976-09-07 1978-03-27 Mitsubishi Motors Corp Automobile power transmission apparatus

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JPS59116589U (ja) 1984-08-06

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