JP4821673B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

本発明はベーンポンプに関する。
従来のベーンポンプ1は、図8のようにケーシング10に形成したポンプ室2の偏心位置にロータ3を収納し、ロータ3に放射状に伸びるベーン溝19を複数形成し、各ベーン溝19に先端がポンプ室2の内周面2aに摺接されるベーン4をロータ3ジアル方向にスライド自在に設けている。またポンプ室2の内周面には吸入口20及び吐出口21を設けてあり、ケーシング10には吸入口20及び吐出口21に連通する吸入経路6及び吐出経路7を形成している。吸入経路6の入口部及び吐出経路7の出口部はケーシング10の外側面から突設した接続管部で構成してあり、図示しないホース等の管を接続可能としてある。なお、図中26はベーン溝19に設けたばね材である。
上記ロータ3を回転駆動すると、各ベーン4はロータ3の遠心力の作用でロータ3ジアル方向の外側にスライドして各ベーン4の先端部はポンプ室2の内周面2aに摺接し、これによりポンプ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれた作動室5の容積が大小変化し、この作動室5を介して吸入口20から作動流体を吸入すると共に吐出口21から作動流体を排出する。
ところで、上記吸入口20及び吐出口21はポンプ室2の内周面2aにおいてベーン4からロータ3のスラスト方向にずれた位置に形成することが好ましい。この理由は、ベーン4がポンプ室2の周方向において吸入口20及び吐出口21に対応する位置にある時に、ベーン4のポンプ室2の内周面2aに対する接触面積を確保して作動流体を効率良く吸引・吐出でき、またベーン4が摺動する内周面2aに吸込口20及び吐出口21がなく滑らかに形成できるためベーン4の磨耗を防止できるからである。
また上記吸入経路6及び吐出経路7は流路抵抗を低減するために吸入口20及び吐出口21を含めた流れ方向における全長に亘る断面積を一定にする必要があり、従来では断面形状を流れ方向の全長に亘って同一断面形状にすることで断面積を一定にしていた。なおこの吸入口20を含めた吸入経路6及び吐出口21を含めた吐出経路7の夫々の断面形状は管が接続される入口部及び出口部の断面によって決定される。
ここで吸入経路6及び吸入口20を共にロータ3のラジアル方向から見て重複する位置(即ちスラスト方向においてポンプ室2と同位置)に形成した場合にはケーシング10の薄型化に支障はないが、前述したように吸入口20をベーン4からロータ3のスラスト方向にずれた位置に配置した場合には、吸入口20の寸法分だけケーシング10が厚くなってしまい、特に流路抵抗を低減するために吸入口20を吸入経路6の入口部と同一断面形状に形成した場合には吸入経路6の入口部の径の分だけケーシング10が厚くなってしまい、ケーシング10の薄型化に支障をきたす。
実開昭59−154881号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、吸入口をポンプ室の内周面においてベーンからロータラスト方向にずれた位置に配置して、ベーンのポンプ室の内周面に対する接触面積を確保して作動流体を効率良く吸引でき、ベーンの磨耗を防止し、尚且つ、ケーシングを薄型化したベーンポンプを提供する。
上記課題を解決するために本発明に係るベーンポンプは、ケーシング10内に形成したポンプ室2と、ポンプ室2に収納したロータ3と、ロータ3の周方向に複数設けられて先端がポンプ室2の内周面2aに摺接するベーン4と、ポンプ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室5を備え、ポンプ室2の内周面2aに容積拡大過程の作動室5に連通する吸入口20及び容積縮小過程の作動室5に連通する吐出口21を形成し、吸入口20をロータ3ラジアル方向から見て各ベーン4と重複しないようロータ3ラスト方向において各ベーン4とずれた位置に配置し、ケーシング10内に吸入口20に連通する吸入経路6と吐出口21に連通する吐出経路7を形成すると共に、これら吸入経路6及び吐出経路7をロータ3ジアル方向から見てポンプ室2と重複する位置に形成し、吸入口20のロータ3ラスト方向における寸法を吸入経路6の入口部の直径よりも短くすると共に該吸入口20のポンプ室2の内周面2aに沿った方向の寸法を吸入経路6の入口部の直径よりも長くし、吸入口20をロータ3スラスト方向から見てポンプ室2に沿った弧状に形成し、吸入経路5の下流側端部を、ロータ3スラスト方向における一端部が吸入口20に対向して連通すると共にロータ3スラスト方向から見て前記弧状の吸入口20に沿う弧状流路部38で構成し、弧状流路部38の底面を下流側となるロータ3回転方向の前側に行く程徐々にロータ3スラスト方向における吸入口20側に向かって上り傾斜したスロープ30としたことを特徴とする。このように吸入口20をロータ3ラジアル方向から見て各ベーン4と重複しないようロータ3ラスト方向において各ベーン4とずれた位置に配置することで、ベーン4がポンプ室2の周方向において吸入口20に対応する位置にある時において、ベーン4のポンプ室2の内周面2aに対する接触面積を確保して作動流体を効率良く吸引でき、またベーン4の磨耗を防止するといった効果が得られる。また吸入経路6及び吐出経路7をロータ3ジアル方向から見てポンプ室2と重複する位置に形成し、吸入口20のロータ3ラスト方向における寸法を吸入経路6の入口部の直径よりも短くすると共に該吸入口20のポンプ室2に内周面2aに沿った方向の寸法を吸入経路6の入口部の直径よりも長くすることで、ケーシング10の厚み寸法(ロータ3ラスト方向の寸法)を短くでき、また吸入口20の断面積を充分に確保できる。
また、作動室5のロータ3転方向における前側の端部が吐出口21に連通した状態にある時に、該作動室5が形成されるポンプ室2の領域を加圧領域とし、前記吸入口20をロータ3転方向において加圧領域の直前まで形成することが好ましい。吸入口20をロータ3転方向において加圧領域の直前まで形成することで、吸入口20のポンプ室2に内周面2aに沿った方向の寸法を長くでき、吸入口20の断面積を充分に確保しながらケーシング10の厚み寸法をさらに短くできる。
また、前記弧状流路部38は吸入口20に対向する内側面40を備え、該内側面40と吸入口20との間の距離をロータ3転方向における前側に行く程徐々に短くすることが好ましい。内側面40により作動流体を吸入口20側に誘導できる。
また、前記弧状流路部38は吸入口20に対向する内側面40を備え、該弧状流路部38の底面を、ロータ3ラジアル方向において吸入口20側に行く程底が深くなる傾斜面41とすることも好ましい。傾斜面41により作動流体を吸入口20側に誘導できる。
請求項1に係る発明では、吸入口をロータラジアル方向から見て各ベーンと重複しないようロータラスト方向において各ベーンとずれた位置に配置することで、作動流体を効率良く吸引できるといった効果が得られ、またケーシングを薄型化でき、尚且つ吸入口の断面積を充分に確保して吸入口における流路抵抗を低減でき、これにより吸入経路を流れる作動流体をポンプ室にスムーズに導入できる。
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、吸入口のポンプ室に内周面に沿った方向の寸法を長くでき、吸入口の断面積を充分に確保しながらケーシングの更なる薄型化を実現できる。
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、弧状流路部の内側面により、作動流体を吸入口側に誘導でき、一層スムーズに作動流体をポンプ室に導入できる。
また請求項4に係る発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、弧状流路部の底面により、作動流体を吸入口側に誘導でき、一層スムーズに作動流体をポンプ室に導入できる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1乃至図7に示す本実施形態の一例のベーンポンプ1は、ケーシング10内に形成したポンプ室2にロータ3を偏心させて収納し、先端がポンプ室2の内周面2aに摺接される複数のベーン4をロータ3に設け、ロータ3をステータ23により回転駆動することでポンプ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれた作動室5の容積を大小変化させ、これにより作動室5を介して吸入口20からの作動流体を吐出口21から排出するものである。なお以下ではロータ3ラスト方向(ロータ3の軸方向)の一方を上方、反対側の他方を下方として説明する。
図3に示すように、ロータ3を収納するケーシング10は平面視略矩形状であり、上方に位置する上ケース11と下方に位置する下ケース12を合わせることで形成されている。なお図中14は上ケース11と下ケース12を締結させる締結具用の孔である。
上ケース11には下ケース12との合わせ面から上方に凹没した上凹所15を形成してあり、下ケース12には上ケース11との合わせ面から下方に凹没して上凹所15に連通する下凹所16を形成してある。上凹所15の底面の中央部には嵌込部24を突設してあり、嵌込部24の外周部の周方向に180度離れた二箇所には切欠24aを形成している。上凹所15には円環状のリング材17を嵌入してあり、このリング材17の中央孔17aの上端部には前記嵌込部24が嵌入される。このようにリング材17を嵌入した上凹所15と下凹所16を合わせることでロータ3を収納するポンプ室2を形成しており、即ちポンプ室2は、嵌込部24の下面を含む上凹所15の底面と、リング材17の内周面と、下凹所16の内面とで構成される。
ロータ3は平面視円形に形成してあり、上部のロータ本体8と下部の永久磁石からなるマグネット部22(図7参照)で構成してある。図1に示すようにロータ3は、ロータ本体8の外周面8aがポンプ室2の内周面2a(リング材17の内周面)に対向し、且つ一方のスラスト面となるロータ本体8の上面がポンプ室2の内底面(即ち嵌込部24を含む上凹所15の底面)に対向するようポンプ室2に収納される。
平面視円形のロータ本体8の上面にはロータ3ジアル方向に伸びるベーン溝19を周方向に等間隔で複数条(本例では4条)放射状に形成してあり、各ベーン溝19はロータ本体8の外周面8aから開口している。各ベーン溝19には直方体形状のベーン4をロータ3ジアル方向に摺動自在に収納してあり、これにより各ベーン4の先部はロータ本体8の外周面8aから出入自在となっている。なお各ベーン4の上面は上凹所15の底面に対向する。
ロータ本体8の外周面にはロータ3ジアル方向の外側に突出する歯部25を周方向に多数並設してあり、これら歯部25は吐出時における作動室内の圧力を高める役割を果たす。またロータ本体8の下端部には歯部25よりもロータ3ジアル方向の外側に突出するフランジ部27を周設してあり、フランジ部27の外周部は図7(a)に示すようにリング材17の内周面よりも外側に突出してリング材17の下面に対向する。またマグネット部22は下凹所16に収納されている。下凹所16の底面からは上方に軸32を突出しており、軸32はロータ3の中心に挿入されてロータ3を回転自在に支持している。
リング材17の内周面で構成されたポンプ室2の内周面2aの上端部には作動流体を作動室5に引き込む吸入口20と作動流体を作動室5から排出する吐出口21を形成している。吸入口20及び吐出口21はポンプ室2の内周面2aにおいて互いに対向する位置に形成してあり、前記嵌込部24に形成した各切欠24aに対向して連通している。また吸入口20及び吐出口21は同レベルに位置し、且つロータ3に設けた各ベーン4よりも上方に位置している。これによりベーン4がポンプ室2の周方向において吸入口20及び吐出口21に対応する位置にある時において、ベーン4のポンプ室2の内周面2aに対する接触面積を確保して作動流体を効率良く吸引・吐出でき、またベーン4の磨耗を防止できるといった効果がある。またケーシング10内には吸入口20及び吐出口21の夫々に連通する吸入経路6及び吐出経路7を形成している。
図2のように下ケース12の下面にはステータ収納凹所34を形成してあり、ステータ収納凹所34にはステータ23を配設している。そして、このポンプ室2外に配置したステータ23の電磁力によりケーシング10を介してマグネット部22を回動することで、ポンプ室2内のロータ3を軸32を中心に図1の矢印aに示す方向に回転駆動できるようになっている。
ロータ3をステータ23にて回転駆動させた際には、各ベーン4はロータ3が回転することによる遠心力の作用を受けてロータ本体8の外周面8aから外方へ突出し、その先端をポンプ室2の内周面2aに摺接させる。この時、ポンプ室2には、ポンプ室2の内面(内周面2a及び内底面)とロータ本体8の外周面8a及びフランジ部27とベーン4とで囲まれた作動室5が複数形成される。ロータ本体8はリング材17の内側に形成されるポンプ室2の偏心位置にあるから、ポンプ室2の内周面2a(リング材17の内周面)とロータ本体8の外周面8aとの距離はロータ3の回転位置に応じて異なると共にベーン4のロータ3からの突出量もロータ3の回転位置に応じて異なり、ロータ3を回転駆動させることで各作動室5はロータ3の回転方向に移動しながらその容積を大小に変化させる。即ち、各作動室5は吸入口20に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が増大し、吐出口21に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が減少するようにされる。これにより、ロータ3を回転駆動すれば、作動流体が吸入経路6を介して吸入口20からこれに連通する作動室5内に流入し、この作動室5内で圧縮された後に吐出口21から吐出経路7を介して吐出され、ポンプとして機能する。
以下、吸入口20及び吐出口21と、これに連通する吸入経路6及び吐出経路7について詳述する。
吸入口20は、リング材17の上面の内周縁部に沿って形成されてリング材17の内周面から開口した弧状凹所26と、弧状凹所26の上方を閉塞する上凹所15の底面とで構成してある。吸入口20はリング材17の周方向の約1/4の範囲に形成されて平面視弧状であり、またポンプ室2側から見て横長の長方形状に形成されている。吐出口21は、リング材17の上面に形成した吐出側流路溝28のポンプ室2側の開口縁部と、同部の上方を閉塞する上凹所15の底面とで構成してある。吐出口21はリング材17の周方向の約1/4の範囲に形成されて平面視弧状であり、またポンプ室2側から見て横長の長方形状に形成されている。なお吸入口20及び吐出口21のリング材17の内周面に沿った幅方向の寸法は、リング材17の内周面に沿った方向におけるベーン4の先端間の距離よりも短くしてある。
吸入経路6及び吐出経路7は吸入口20よりも吐出口21に近い位置にある上ケース11の同一側面からロータ3側に向かって水平に伸び、吸入口20及び吐出口21の夫々に連通している。吸入経路6及び吐出経路7は共にロータ3ジアル方向から見てポンプ室2と重複する位置に形成されている。
吸入経路6は吸入側上流部6a及び吸入側下流部6bからなる。上流側の吸入側上流部6aは上ケース11に形成した孔からなり、上ケース11の外側面から上凹所15の内周面に至っている。下流側の吸入側下流部6bは、リング材17の上面に形成したリング材17の外周面から内周面に至る吸入側流路溝29と、吸入側流路溝29の上開口を閉塞する上凹所15の底面とからなる。吸入経路6の上流側端部となる入口部は上ケース11の外側面から突出した吸入側接続管部35の断面円形の内面で構成してあり、該吸入側接続管部35にはホース等の吸入側の管が接続される。
図3(b)に示すように吸入口20は吸入側上流部6aの上端部と同レベルに位置している。吸入口20の断面形状は吸入経路6の入口部の断面形状と異なっている。具体的には、吸入口20の断面は、ロータ3ラスト方向における上下寸法(図3(b)中eで示す寸法)が吸入経路6の入口部の直径(図1のfで示す寸法)よりも短く、またポンプ室2に内周面2aに沿った方向の幅方向の寸法(図1のdで示す寸法)が吸入経路6の入口部の直径よりも長い長方形状である。なお図示例の吸入口20の図1のdで示す幅方向の寸法は吸入経路6の入口部の半径をrとすると、π×rよりも長い。
このように吸入口20の上下寸法を吸入経路6の入口部の直径よりも短くしてあるので、ポンプ室2の内周面に吸入口20を形成したにも拘わらずケーシング10の上下寸法を抑えることができる。また吸入口20の幅方向の寸法は吸入経路6の入口部の直径よりも長くしてあるので、吸入口20の断面積を吸入経路6の入口部と略同じとすることができ、吸入口20における流路抵抗を低減し、吸入経路6を流れる作動流体を吸入口20を介してポンプ室2にスムーズに導入できる。
また作動室5のロータ3の回転方向における前側の端部が吐出口21に連通した状態にある時に、該作動室5が形成されるポンプ室2の領域(即ち図1中矢印bに示す範囲に形成される領域で、作動室5内の作動流体が加圧される領域)を加圧領域とすると、吸入口20はロータ3の回転方向において加圧領域の直前まで形成してある。なお吸入口20は、減圧領域、即ち作動室5のロータ3の回転方向における後側の端部が吐出口21に連通した状態にある時に、該作動室5が形成されるポンプ室2の領域の直後から形成してある。このように吸入口20をロータ3の回転方向において加圧領域の直前まで形成することで、吸入口20のポンプ室2に内周面2aに沿った方向の寸法を長くでき、吸入口20の断面積を充分に確保しながらケーシング10の厚み寸法をさらに短くできる。
吸入側下流部6bは、吸入側上流部6aと同様に平面視直線状に形成された上流側の直線状流路部37と、吸入口20に沿った平面視弧状に形成された下流側の弧状流路部38とで構成してあり、弧状流路部38はその上端部が吸入口20に対向して連通している。図3に示すように弧状流路部38の底面のロータ3の回転方向の前側端部(即ち下流側端部)は吸入口20の底面と同レベルに位置している。吸入側下流部6bの底面は下流側に行く程徐々に上り傾斜した上りスロープ30となっており、この吸入経路6に形成した上りスロープ30を介して弧状流路部38の下流側端部とこれよりも下方に位置する吸入側上流部6aの底面とが滑らかに連続している。
図1に示すように吸入経路6の下流側端部を構成する弧状流路部38は吸入口20に対向する内側面40を備えているが、該内側面40は内側面40と吸入口20との間の距離(図1中gに示す寸法)がロータ3の回転方向における前側に行く程徐々に短くなるよう傾斜している。さらには吸入側下流部6bの前記上りスロープ30で構成される底面は図7(a)及び図7(b)に示すように内側面40側から吸入口20側に行く程徐々に底が深くなる傾斜面41となっている。これにより弧状流路部38の内側面40及び傾斜面41よりなる底面で、弧状流路部38に流れてきた作動流体を吸入口20側に誘導でき、加えて吸入側下流部6bの弧状流路部38よりも上流側の部分の傾斜面41よりなる底面で、一層スムーズに作動流体をポンプ室2に導入できる。
一方、吐出経路7は吐出側上流部7a及び吐出側下流部7bからなる。上流側の吐出側上流部7aは、リング材17の内周面から外周面に至る前記吐出側流路溝28と、吐出側流路溝28の上開口を閉塞する上凹所15の底面とからなる。下流側の吐出側下流部7bは上ケース11に形成した孔からなる。吐出経路7の下流側端部となる出口部は上ケース11の吸入側接続管部35を形成した外側面から突出した吐出側接続管部36の断面円形の内面で構成してあり、吐出側接続管部36にはホース等の吐出側の管が接続される。なお、吐出経路7の出口部の断面積は吸入経路6の入口部の断面積よりも小さくなっているが、ロータ3ラスト方向において吐出経路7の出口部と吸入経路6の入口部の中心位置は同じ位置にあり、ずれていない。また吸入側接続管部35及び吐出側接続管部36は共に上ケース11のロータ3ジアル方向の外側に位置する同一外側面から垂直に突出している。
図2に示すように吐出口21は吐出側下流部7bの上端部と同レベルに位置している。吐出口21の断面形状は吐出経路7の出口部の断面形状と異なっている。具体的には、吐出口21の断面は、ロータ3ラスト方向における寸法(図2中で示す高さ寸法)が吐出経路7の出口部の直径(図2ので示す寸法)よりも短く、またポンプ室2に内周面2aに沿った方向の寸法(図1のjで示す幅寸法)が吐出経路7の出口部の直径よりも長い長方形状である。なお図示例の吐出口21の図1のjで示す幅寸法は吐出経路7の出口部の半径をrとすると、π×rよりも長い。
このように本例では吐出口21の上下寸法を吐出経路7の出口部の直径よりも短くしてあるので、ポンプ室2の内周面に吐出口21を形成したにも拘わらずケーシング10の上下寸法を抑えることができる。また吐出口21の幅方向の寸法は吐出経路7の出口部の直径よりも長くしてあるので、吐出口21の断面積を吐出経路7の出口部と同じとすることができ、吐出口21における流路抵抗を低減し、ポンプ室2内の作動流体を吐出口21を介してスムーズに導出できる。
図2に示すように吐出側上流部7aの底面は下流側に行く程徐々に下り傾斜した下りスロープ42となっており、該吐出経路7に形成した下りスロープ42を介して吐出口21の底面とこれよりも下方に位置する吐出側上流部7aの底面とが滑らかに連続している。また図6(a)及び図6(b)に示すように吐出口21及び吐出側上流部7aで構成される流路は、ロータ3ラスト方向から見た幅方向の寸法(図中kで示す寸法)が下流側に行く程徐々に短くなっており、これにより吐出口21及び吐出側上流部7aで構成される流路の断面積を作動流体の流れ方向の全長に亘って一定とし且つ吐出経路7の出口部の断面積と同一としている。つまり吐出経路7及び吐出口21からなる流路の断面積は作動流体の流れ方向の全長に亘って一定となっている。従ってポンプ室2内の作動流体をより一層スムーズに導出できる。
さらには吐出経路7の上流側を構成する吐出側上流部7aは吐出口21に対向する内側面43を備えているが、該内側面43は内側面43と吐出口21との間の距離(図1中Mに示す寸法)がロータ3の回転方向における前側に行く程徐々に長くなるよう傾斜している。また内側面43は平面視で吐出口21のロータ3の回転方向における後端を通過するリング材17の内周面の接線上に位置し、リング材17の内周面と滑らかに連続している。これにより吐出経路7に流れてきた作動流体を一層スムーズにポンプ室2から導出できる。
なお上記各例のベーンポンプ1の作動流体は、例えば水やアルコール、不凍液等の液体とするが、その他の液体であっても良い。
本発明の実施の形態の一例を示し、ベーンポンプの水平断面図である。 図1のA−Aで一部破断した側面図である。 (a)はベーンポンプの一部破断した斜視図であり、(b)は(a)と同様に一部破断したベーンポンプの側面図である。 同上のベーンポンプの上ケース及びリング材の斜視図である。 同上の上ケースの下側から見た斜視図である。 (a)は図1のD−D断面図であり、(b)は図1のC−C断面図であり、(c)は図1のB−B断面図である。 (a)は図1のF−F断面図であり、(b)は図1のE−E断面図である。 従来のベーンポンプの断面図である。
1 ベーンポンプ
2 ポンプ室
2a 内周面
3 ロータ
4 ベーン
5 作動室
6 吸入経路
7 吐出経路
10 ケーシング
20 吸入口
21 吐出口

Claims (4)

  1. ケーシング内に形成したポンプ室と、ポンプ室に収納したロータと、ロータの周方向に複数設けられて先端がポンプ室の内周面に摺接するベーンと、ポンプ室の内面とロータの外周面とベーンとで囲まれてロータの回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室を備え、ポンプ室の内周面に容積拡大過程の作動室に連通する吸入口及び容積縮小過程の作動室に連通する吐出口を形成し、吸入口をロータラジアル方向から見て各ベーンと重複しないようロータラスト方向において各ベーンとずれた位置に配置し、ケーシング内に吸入口に連通する吸入経路と吐出口に連通する吐出経路を形成すると共に、これら吸入経路及び吐出経路をロータラジアル方向から見てポンプ室と重複する位置に形成し、吸入口のロータラスト方向における寸法を吸入経路の入口部の直径よりも短くすると共に該吸入口のポンプ室の内周面に沿った方向の寸法を吸入経路の入口部の直径よりも長くし、吸入口をロータスラスト方向から見てポンプ室に沿った弧状に形成し、吸入経路の下流側端部を、ロータスラスト方向における一端部が吸入口に対向して連通すると共にロータスラスト方向から見て前記弧状の吸入口に沿う弧状流路部で構成し、弧状流路部の底面を下流側となるロータ回転方向の前側に行く程徐々にロータスラスト方向における吸入口側に向かって上り傾斜したスロープとしたことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 作動室のロータ転方向における前側の端部が吐出口に連通した状態にある時に、該作動室が形成されるポンプ室の領域を加圧領域とし、前記吸入口をロータ転方向において加圧領域の直前まで形成して成ることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記弧状流路部は吸入口に対向する内側面を備え、該内側面と吸入口との間の距離をロータ転方向における前側に行く程徐々に短くして成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベーンポンプ。
  4. 前記弧状流路部は吸入口に対向する内側面を備え、該弧状流路部の底面を、ロータラジアル方向において吸入口側に行く程底が深くなる傾斜面として成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
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