JPS6022086A - 回転ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベーン型回転ポンプのベーンおよびその近傍の
構造に関するものである。

ベーン型回転ポンプは、ハウジング内に、直接または回
転スリーブを介してロータをハウジングと偏心させた状
態で回転自在に挿入し、ロータ外周に設けた径方向に延
びるベーン溝にベーンを出没方向に摺動自在に嵌挿させ
たものから成り、ロータを回転させてベーンをハウジン
グ内周面または回転スリーブ内周面に摺接させ、ベーン
のロータ回転方向後側の作動室に流体を吸入し、ロータ
回転一方向前側の作動室から流体を吐出する。

ベーン型回転ポンプにおいては、センタハウジングもし
くは回転スリー・ブの内周面に対するベーンの追従性を
向上させると共にベーンにベーン溝からの円滑な出没運
動をさせることが必要である。

本発明は、このような必要性を満足させるために、摺動
面への追従性に優れ、出没運動が円滑なベーンを備えた
回転ポンプを提供することを目的とする。

この目的を達成するために、本発明の回転ポンプにおい
ては、ロータのベーン溝に出没方向に摺動自在に嵌装し
たベーンに、ロータ回転方向後側の面にベーン出没方向
に延びる縦溝が形成されている。そして、望ましくは、
ベーンには、〇−タ回転方向前側の両端角部にＲ加工が
施されている。また望ましくは、ロータにはロータ回転
方向後側のベーン溝出口にもＲ加工が施されている。

このような構造のベーン型の回転ポンプにおいては、ベ
ーンがベーン溝から遠心力によって飛出すときに、ベー
ン溝底は負圧になろうとするが、ベーン後方作動室の流
体がベーン後面の縦溝を通ってベーン溝底に流入し、ベ
ーン溝底が負圧になることを防止するので、ベーンの飛
出し性は向上される。反対に、ベーンが溝底に没入する
ときには、縦溝がなければベーン溝底の流体が圧縮され
てベーンの没入を阻止しようとするが、縦溝が存在づ゛
るためベーン溝底の流体が１１１１を介してベーン後方
作動室側に流出し、ベーン溝底に流体がとじ込められて
圧縮されることが無いため、ベーンのベーン溝底への没
入が容易となる。この両方の効果によって、ベーンの出
没運動が円滑かつ良好になる。

さらに、ベーンの両端にＲ加工を施すとベーンとサイド
ハウジングとの摩擦は低減し、ベーン溝出口にＲ加工を
施すとベーンとベーン溝出口との摩擦も低減するので、
ベーンの出没性は更・に円滑なものとなる。

以下に、本発明の回転ポンプの望ましい実施例を図面を
参照して説明する。

第１図ないし第２図は本発明の一実施例に係る回転ポン
プを示している。図中、１はセンタハウジング、２はセ
ンタハウジング１内に設けられたロータであり、該ロー
タ２は、ロータ２と一体に形成された回転軸３部でベア
リング４゜５を介して、フロントサイドハウジング６、
リヤサイドハウジング７により、回転自在に支持されて
いる。フロントサイドハウジング６、リヤサイドハウジ
ング７はセンタハウジング１と共にハウジングを構成し
ており、リヤサイドハウジング７の外側にｉＱｔノられ
たリヤカバー８と共にセンタハウジング１を貫通するボ
ルト９によって、センタハウジング１に締結されている
。

ロータ２の回転軸３は、フロントサイドハウジング６に
ベアリング１０を介して回転自在に支持されたプーリ１
１と回転部材１２を介して連結されている。そして、プ
ーリ１１には図示を省略した駆動装置、たとえばエンジ
ンクランクシャフト等、から回転駆動力が伝達される・
。

ロータ２は、第２図に示すように、センタハウジング１
の軸心１３から偏心した位置にその軸心１４を有してい
る。ロータ２には、ロータ２の半径方向に延びセンタハ
ウ・ジンク１の内周面方向に向けて６１口する有底のベ
ーン溝１５が複数形成されており、ベーンＦ！　１５に
はセンタハウジング１の内周面に向かって出没自在にベ
ーン１６が嵌挿されている。

ベーン１６とセンタハウジング１の内周面との間には、
センタハウジング１の軸心１３と実質的に同一の軸心を
有する環状部材から成る回転スリーブ１７が回転自在に
内装されている。

回転スリーブ１７の外周面とセンタハウジング１の内周
面との間のクリアランスは空気軸受室１８を形成してい
る。空気軸受￥１８は回転スリーブ１７の外周面全面に
わたって形成されており、回転スリーブ１７はセンタハ
ウジング１内に空気軸受室１８を介して浮動支持さ・れ
ている。この空気軸受室１８には、センタハウジング１
の内周面に回転スリーブ１７の軸と平行方向に延びる直
線スリット状に形成された気体の流入口１９および流出
口２０が、開口している。

流入口１９の開口は、ジクザグ状に延びるスリットある
いは回転方向に頂点を有する二等辺三角形状の開口であ
ってもよい。流入口１９は、リャサー１′ドハウジング
７内に形成された気体供給孔２１を介してリヤカバー８
内に形成された吸入室２２と連通している。

吸入室２２は、リヤサイドハウジング７内に形成され第
２図に示すようにロータ２側が円弧状に開口した吸入孔
２３を介して、ロータ２と回転スリーブ１７どの間の吸
入側作動室２４と連通している。

一方、流出口２０は、すＡ７サイドハウジング７内に形
成された気体排出孔２６を介してリヤカバー８内に形成
された吐出室２７と連通している。吐出室２７は、吐出
弁２８を介してリヤサイドハウジングフ内に形成された
吐出孔２９と連通している。該吐出孔２９は、ロータ２
側に円弧状に間口してロータ２ど回転スリーブ１７との
間の吐出側作動ｆｆ１３０と連通している。

なお、前記気体の流入口１９と流出口２ｏどは、第２図
に承りように、ロータ２の回転方向Ａにみて吐出側作動
領域の９ｆ＋端側と終端側とに設けられている。

回転スリーブ１７の両端部に取付けられるフロン１〜サ
イドハウジング６およびリヤサイドハウジング７の内側
面には、回転スリーブ１７側に開口する環状の溝３２．
３３が形成されており、溝３２．３３には、環状で無潤
滑の摺動部材３４が嵌着されている。摺動部材３４は、
カーボン系の自己潤滑材から成っている。

第３図はベーン１６とロータ２のベーン溝１５の近傍を
拡大して示しており、第４図および第５因はベーン１６
のみを取出して示している。

図に示すように、ベーン１６には、ロータ回転方向Ａの
後側の面１６ａに、ベーン出没方向已に延びる縦溝２５
が形成されている。この縦溝２５はベーン出没方向Ｂと
直角方向Ｃに少なくとも１本（図示例では３本）設けら
れ、中央に対して互に対称の位置に配置される。縦溝２
５はベーン１６の外周端を除き、外周端の近傍からベー
ン１６の下端まで延びている。また、縦溝２５の断面形
状は任意であり、凹状であれば矩形、半円等加工上有利
な形状を選定してさしつかえない。

ベーン１６のロータ回転方向４前側でかつベーン出没方
向Ｂと直角方向Ｃの両端には、Ｒ加工３１が施されてい
る。このＲ加工３１は通常施される面取りより大の丸味
を有し、形状は部分円形である。

また、ベーン溝１５にもロータ回転方向Ａ後側の出口角
部にＲ加工３５が施されている。このＲ加工３５も通當
茄される面取りより大の丸味を有し、形状は部分円形で
ある。　′つぎに、上記のように構成された回転ポンプ
における作用について説明する。

まず、回転ポンプの作動についてであるが、エンジン等
から駆動力がプーリ１１に伝達され、回転ノコがプーリ
１１、回転部材１２、回転軸３を介してロータ２に伝達
され、ロータ２が回転される。ロータ２の回転に伴ない
、ベーン１６が遠心力によって半径方向外側に押し出さ
れ、回転スリーブ１７の内周面に押しつけられる。

ロータ２、ベーン１６の回転により、吸入至２２から吸
入孔２３を通して気体が吸入側作動室２４に吸入される
。吸入された気体は、ロータ２の回転に伴なって吐出側
作動室３０にくると、回転方向Ａにロータ２と回転スリ
ーブ１７内周面間が徐々に狭くなっているのでこの間で
圧縮され、圧縮された気体は吐出孔２９を通して吐出室
２７から吐出される。

また、回転スリーブ１７は、ベーン１６との摺接による
摩擦力が、回転スリーブ１７とセンタハウジング１内周
面との摩擦力よりも大となったときに、ベーン１６とど
もに回転する。そして、流入口１９を通して気体が空気
軸受室１８に吸入され、回転スリーブ１７が空気軸受に
よってセンタハウジング１内に浮動支持されると、回転
スリーブ１７とセンタハウジング１間の摩擦は激減し、
円滑な回転が得られる。

ロータ２の回転に伴ない、そして回転スリーブ１７とロ
ータ２との間に相対回転があるときには、ベーン１６は
ベーン溝１５に対して出没運動を繰り返す。このときベ
ーン溝１５の溝底とべ、−ン１６との間の空間３６は、
縦溝２５がなければ、ベーン１６の出没に合わして負圧
になったり高圧になったりしてベーン１６の出没を妨た
げる作用をする。

しかし、本発明ではベーン１６に縦溝２５が設けられて
いるので、ベーン１６がベーン溝１５から出る時にベー
ン１６のロータ回転方向Ａ後側の作動室３７（吸入側作
動室２４と一致することが多い）の流体が縦溝２５を通
ってベーン溝底の空間３６に流入し、該空間３６が負圧
になることを防止する。したがってベーン１６の飛び出
し性が良好になる。

また、ベーン１６がベーン溝１５に没入するときには、
ベーン溝底の空間３６の流体が縦溝２５を通ってベーン
１Ｇのロータ回転方向Ａ後側の作動室３７に流出し、ベ
ーン溝底の空間３６の流体が圧縮されることがないため
、ベーン１６のベーン溝１５への没入は容易に行なわれ
る。この場合、流体は、高圧側の吐出側作動室３０では
なく、吸入側作動室２４から成る作動室３７に流出する
ので、流体の流出は円滑である。縦溝２５は出没両方向
に対して流体を流通させ、これによってベーン１Ｇの出
没運動が円滑になり、ベーン１６の摺動が良好になる。

また、ベーン１６の後面１６ａはロータ回転一方向Ａ後
側のベーン溝１５出口にあたるが、ベーン溝１５のこの
部分にはＲ加工３５が施されているので、ベーン１６ど
の摺動が良好になり、ベーン１６出没運動の際の摩擦が
低減′するので、一層ベーン１６の出没運動が円滑にな
る。

さらに、ベーン１６のロータ回転方向Ａと直角方向Ｃの
角部にＲ加工３１が施されているので、サイドハウジン
グ６．７と接触する際または摺動部材３４に接触する際
の摩擦も低減され、回転スリーブ１７内周への追従性が
向上される。

なお、上記実施例では、回転ポンプとしてセンタハウジ
ング１とロータ２どの間に回転スリーブ１７を有し、ベ
ーン１６が回転スリーブ１７に摺接するタイプのものを
例示したが、回転ポンプは回転スリーブ１７を有さない
タイプのものであってもよい。回転スリーブ１７を有さ
ない回転ポンプにおいては、図示は省略するが、ベーン
１６はハウジング１と直接接触する。そしてロータはハ
ウジングに対して偏心されているので、ロー・夕の回転
に伴なってベーンはベーン溝に出没する。このときベー
ンには縦溝が、ベーン両端にはＲ加工が、ベーン溝にも
Ｒ加工が、それぞれ形成されること（よ前記の通りであ
り、これらの作用も約２の通りである。

以上説明したように、水元１１１１の回転ポンプは、ベ
ーンの〇−タ回転方向後側の面に縦溝を形成したものか
ら成るので、本発明によるときは、ベーンの出没性が良
好となり、ベーンの回転スリーブまたはハウジングｌ＼
の追従性を向上させることができるという効果が得られ
る。

また、ベーンの両端角部にＲ加工を施したり、ベーン溝
出口にＲ加工を施せば、ベーンとハウジング、ベーンと
ベーン溝間の摩擦を低減でき、ベーンの出没性、回転ス
リーブまたはハウジングへの追従性をさらに良好にでき
るという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る回転ポンプの断面図、 第２図は第１図の回転ポンプのｎ−ｍ５に沿う断面図、 第３図は第２図のうちベーンとベーン溝近傍の断面図、 第４図はベーンの斜視図、 第５図はベーンの平面図、 である。 １・・・・・・センタハウジング（ハウジング）２・・
・・・・ロータ ６．７・・・・・・サイドハウジング（ハウジング）１
５・・・・・・ベーン溝 １６・・・・・・ベーン １７・・・・・・回転スリーブ １８・・・・・・空気軸受室 ２４・・・・・・吸入側作動室 ２５・・・・・・縦溝 ３０・・・・・・吐出側作動室 ３１・・・・・・Ｒ加工 ３５・・・・・・Ｒ加工 ３６・・・・・・ベーン溝底の空間 ３７・・・・・・ロータ回転方向後側の作動室Ａ・・・
・・・ロータ回転方向 Ｂ・・・・・・ベーン出没方向

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ハウジング内にロータをハウジングと偏心させて回転自
   在に挿入し、ロータ外周に設けた半径方向に延びるベー
   ン溝にベーンを出没方向に摺動自在に嵌装したベーン型
   の回転ポンプにおいて、前記ベーンのロータ回転方向後
   側の面に前記出没方向に延びるｆｆ１ｌｉを形成したこ
   とを特徴とする回転ポンプ。 （２）　前記ベーンの前記ロータ回転方向前側でかつ前
   記回転方向と直交する方向の両端角部にＲ加工を〜施し
   た特許請求の範囲第１項記載の回転ポンプ。 （３）　前記ベーン溝の前記ロータ回転方向後側の出口
   角部にＲ加工を施した特許請求の範囲第１項記載の回転
   ポンプ。