JPS6316455Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、例えば既設のサツシに容易に取り付
けられるルーバー窓に関する。

従来技術 一般にルーバー窓は、既設のサツシに対して簡
単に取り付けられない。その理由は、サツシおよ
びルーバー窓の開口寸法や型式が各社まちまちで
あるからである。このため既設サツシに対するル
ーバー窓の組み込みの要求が高いにもかかわら
ず、その実現は、上記理由からほとんど困難であ
つた。

考案の目的 ここに本考案の目的は、既設のサツシや異なる
開口寸法のサツシにルーバー窓を容易に組み込め
るようにし、通常のサツシにルーバー窓の機能を
もたせる点にある。

考案の構成 まず、第１図は、一般的なサツシ１を例示して
いる。このサツシ１は、框すなわちたて框２，３
の間に上框４、中框５および下框６を連結して框
組みとし、その框組みの開口部下方に例えばパネ
ル７をはめ込み、また開口部上方にガラス板８を
パツキンやパテなどの保持材９によりはめ込んで
構成してある。

そして、第２図は、上記のサツシ１を既設サツ
シとして、それに本考案のサツシ組み込み用ルー
バー窓１０を取り付けた状態を示している。この
サツシ組み込み用ルーバー窓１０は、一例として
上方側のガラス板８に代わつてそれと同様にパツ
キンやパテなどの保持材９により、たて框２，
３、上框４および中框５の框組みの開口部分に保
持されている。

そして、本考案のサツシ組み込み用ルーバー窓
１０は、第２図ないし第６図に示すように、保持
材９によりたて框２，３、上框４および中框５に
はめ込み可能な２枚１組の枠材１２をガラス板８
の寸法に見合うような所定の長さに予め切断し、
これらの枠材１２を４隅のコーナー連結具１３に
より四辺形状に連結して所定の寸法の支持枠１４
を構成するとともに、この支持枠１４の内部に一
定寸法のルーバー枠１５を配設し、このルーバー
枠１５の外周面に突設してある取付板１６を上記
の枠材１２の間にはめ込んで構成してある。

コーナー連結具１３は、プラスチツク成形品で
あり、第５図および第６図に示すように、四辺形
状で隣り合う２辺の位置に差込片１７，１８を有
し、また他の隣り合う２辺すなわち外側の部分の
表裏面で、縦および横方向に複数の切断溝１９，
２０を形成している。差込片１７，１８は、それ
ぞれ縦方向、横方向の２枚の枠材１２の間に挟持
される。一方、それぞれの枠材１２は、所定の長
さに切断された後、長孔２２に挿入したねじ２１
により、コーナー連結具１３に取り付けられる。
この場合、上下の枠材１２の間隔は、左右の枠材
１２の間で調整でき、また左右の枠材１２は、コ
ーナー連結具１３の横方向幅の範囲で調整でき
る。なお、調整の結果、左右の枠材１２と上下の
枠材１２との間に、すき間が形成されると、体裁
が悪くなるので、このような調整は、あまり好ま
しくない。この調整後に、コーナー連結具１３の
不必要な突出部分は切断溝１９，２０の部分を折
れ線として屈曲させれば、切断用具などを用いな
いで簡単に分離できる。なお、取付板１６と枠材
１２との取り付け位置は、突条２３と溝条２４と
のはまり合いによつて規制できるようになつてい
る。また、コーナー連結具１３の上面に突設して
ある２本の補助片２５は、コーナー連結具１３の
近くで、２枚の枠材１２および取付板１６を挟み
込んで、それらの位置を規制するために付設して
ある。

もちろん、ルーバー枠１５は、予測されるほと
んどのサツシ１に組み込める一定の寸法で製作さ
れており、その内側に水平方向の平行なルーバー
板２６を水平軸周りに回動自在に支持している。
このルーバー板２６は、操作用のチエーン２７を
引くことによつて図示しない駆動装置により任意
の傾斜角に調節できる。

考案の作用 組み込みに際し、長い枠材１２は、ガラス板８
の辺長に合わせて、予め所定の長さに切断され、
一定寸法のルーバー枠１５の外側の取付板１６に
２枚１組として表裏からあてがわれ、ねじ２１に
より締め付けられる。この後に、四辺の枠材１２
は、それぞれの端部でコーナー連結具１３の差込
片１７または差込片１８と連結し、一体化し、ガ
ラス板８の外形寸法と対応する大きさの寸法に微
調整して、ガラス板８と同じ要領でサツシ１にパ
ツキンやパテなどの保持板９とともにはめ込まれ
る。このようにして、既設のサツシ１などに本考
案のサツシ組み込み用ルーバー窓１０が当該サツ
シ１の開口寸法に適合した状態で取り付けられ
る。

なお、枠材１２の長さや幅、および取付板１６
の幅は、予測される一番大きな開口部にも組み込
めるよう、大き目に設定される。逆に、ルーバー
枠１５は、予測される小さな開口部にも対応でき
るように、できるだけ小さく製作される。このた
め、予測された大から小までの開口部に対して、
本考案のルーバー窓１０は、枠材１２の長さの調
整、または枠材１２と取付板１６との重なり量の
調節によつて対処できる。

考案の他の実施例 上記実施例は、現在使用中の既設のサツシ１に
取り付けることを目標として開発されたが、工場
生産された段階で、異なる開口寸法のサツシ１に
適用することもできる。また各部材の形状、構造
は、この要旨を逸脱しない範囲で適当に変更でき
る性質のものである。

考案の効果 本考案によれば、次の効果が得られる。

サツシ組み込み用ルーバー窓が現在使用中のサ
ツシあるいは既製のサツシを分解しないまま、サ
ツシの開口寸法に適合した状態で容易に組み込め
るので、一般のサツシがルーバー窓付のサツシに
簡単に改良でき、台所、便所、浴室その他の室に
ルーバーによる通風換気機能が得られる。

しかも、支持枠の寸法が調整式となつているか
ら、寸法の異なる各社のサツシにも取り付けられ
るので、互換性が高く、さらにコーナー連結具が
使用されているから、支持枠の各隅連接部が調整
可能な構造にかかわらず堅牢となつている。

なお、コーナー連結具が切断溝を有している実
施例では、支持枠の寸法調整時に、コーナー連結
具の大きさの調整が切断工具などなくても行える
ので、その作業が能率良く進められる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なサツシの正面図、第２図は一
般的なサツシに本考案のサツシ組み込み用ルーバ
ー窓を取り付けた状態での正面図、第３図はルー
バー枠の取付部分の水平断面図、第４図はルーバ
ー枠の取付部分の垂直断面図、第５図は支持枠の
組み立て時の正面図、第６図はコーナー連結具の
斜面図である。 １……サツシ、２，３……たて框、４……上
框、５……中框、６……下框、９……保持材、１
０……サツシ組み込み用ルーバー窓、１２……枠
材、１３……コーナー連結具、１４……支持枠、
１５……ルーバー枠、１６……取付板、１７，１
８……差込片、１９，２０……切断溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) サツシ１の框２，３，４，５の内周面に保持
   材９によりはめ込み可能な枠材１２を所定の長
   さとしてコーナー連結具１３に対して、上記サ
   ツシ１の開口寸法の縦および横方向に調整可能
   な状態で連結して四辺形状の支持枠１４を構成
   するとともに、この支持枠１４の内部に一定寸
   法のルーバー枠１５を配設し、このルーバー枠
   １５の外周面に形成してある取付板１６と上記
   支持枠１４とを一体的に組み合わせることを特
   徴とするサツシ組み込み用ルーバー窓１０。 (2) コーナー連結具１３は、四辺形状で隣り合う
   ２辺の位置に枠材２の間で挟持される差込片１
   ７，１８を有し、かつ他の隣り合う２辺に、各
   辺に平行な複数の切断溝１９，２０を有するこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のサツシ組み込み用ルーバー窓１０。