JPS6316446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は筆入れの開口部に取付ける吸着具の固
定装置に係り、更に詳しくは筆入れケースの開口
部に天地が開放されたボツクスを形成すると共に
該ボツクスの内壁面に夫々が中央に向つて傾斜突
出した２本の横向突条を一定の間隔を保つて対峙
して突設し、前記横向突条によつて挾持される数
個の突起を所定位置に突設した背板の上下端に縁
板を有する側面コ字状吸引板によつて永久磁石を
保持した吸着具を前記ボツクス内に挿入した筆入
れに於ける吸着具固定装置に関するものである。

従来の筆入れの開口部にボツクスを設けて吸着
具を挿入固定する構造はボツクスの内壁面に突起
を設け、且つ吸着具の吸引板に孔を設けて突起を
孔に嵌入することによつて固定していたが、これ
は吸着具を挿入する際に突起が邪魔になつて吸着
具が挿入しにくく作業性が悪い欠点があつた。

本考案は従来の上記欠点に鑑み開発された全く
新規な技術に関する固定装置である。

図により本考案に係る固定装置の一実施例を具
体的に説明すると、第１図乃至第５図に於いてＡ
は両側開閉式の筆入れケースであつて、蓋１の開
口端部に吸着金具２が取付けられている。また合
成樹脂製の枠体３の開口部内側には天地が開放さ
れたボツクス４が設けられると共に該ボツクス４
の内壁面には夫々が中央に向つて傾斜して突出し
た２本の横向突条ａ・ｂが上下に突設されてい
る。次にＢは前記ボツクス内に挿入される吸着具
であつて、前記突条ａ・ｂによつて挾持される外
方へ突出した数個の突起ｃ・ｄを上下に有する背
板ｅの上下端に縁板ｆを突設した側面コ字状吸引
板５と、背板ｇの略中央に内方に向つて突出した
突起ｈを有する側面コ字状吸引板６と、前記吸引
板６の突起ｈが嵌入する孔ｉを穿孔したブロツク
状永久磁石７とから構成されている。

本考案に係る固定装置の組立構成に当つては第
２図及び第３図に示す如く磁石７の孔ｉに突起ｈ
を嵌合した吸引板６と、吸引板５によつて磁石７
を挾持抱合して吸着具Ｂを組立て、この吸着具Ｂ
を吸引板５とボツクス４の突条ａ・ｂが対向する
様にしてボツクス４内に強制挿入すると吸引板５
の背板ｅに設けた突起ｃ・ｄはボツクス４の上側
に設けた突条ａを乗り越え下側突起ｄがボツクス
４の下側の突条ｂに、また上側突起ｃがボツクス
４の上側の突条ａによつて相互に挾持され、吸着
具Ｂをボツクス４内に装着固定することが出来
る。

尚、上記実施例に於いては吸引板６に突起ｈを
設けると共に磁石７に孔ｉを設けてこれらの嵌合
させる構造について説明したが、突起ｈ及び孔ｉ
は省略してもよく、また吸引板６そのものを省略
した構造であつても本考案に係る固定装置は吸着
具Ｂをボツクス４内に確実に装着固定することが
出来るものである。

本考案に係る固定装置は上述の如く筆入れの開
口部に天地が開放されたボツクスを形成すると共
にその内壁面に中央に向つて傾斜突出した２本の
横向突条を上下に突設し、また吸着具の側面コ字
状吸引板の背板にはボツクスの横向突条によつて
相互に挾持される突起を上下に数個設けたので、
吸着具をボツクスに挿入する際は横向突条の傾斜
面によつてスムーズに挿入出来、挿入後は上下２
本の横向突条によつて吸引板の突起が確実に挾持
されると共に吸引板は上下端に縁板に設けてあり
側面コ字状になつているために永久磁石を確実に
保持出来るので吸着具がボツクスから脱落するこ
とを防止出来、また全体として組立構成が簡単で
あつて作業性がよい等の特徴を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本願装置の構成を示す説明
図である。 Ａ……筆入れケース、Ｂ……吸着具、１……
蓋、４……ボツクス、５，６……吸引板、７……
磁石、ａ，ｂ……横向突条、ｃ，ｄ，ｈ……突
起、ｅ，ｇ……背板、ｆ……縁板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筆入れケースＡの開口部に天地を開放して設け
   たボツクス４と、背板ｅの上下端に縁板ｆを設け
   てなる側面コ字状吸引板５によつてブロツク状永
   久磁石７を保持してなる前記ボツクス４内に嵌入
   される吸着具Ｂとの組み合わせよりなる吸着具固
   定装置に於いて、前記ボツクス４の内壁面に夫々
   中央に向かつて徐々に傾斜突出した２本の横向き
   突条ａ，ｂを一定の間隔を保つて対峙して突設
   し、かつ前記コ字状吸引板５の背板ｅの中央部に
   前記２本の横向き突条ａ，ｂ間に強制的に嵌入固
   定し得る外方に突出した数個の突起ｃ，ｄを上下
   に突設したことを特徴とした筆入れに於ける吸着
   具固定装置。