JPS6316351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、チユーブ容器のコンパクト化に関す
るものである。

従来、クリーム状、乳液状のメイキヤツプ化粧
料は硝子瓶や合成樹脂製容器等に収納されるのが
殆どで、外出先等での化粧直しを目的としてハン
ドバツグなどに携帯する場合は、容器が重かつた
り、かさばるなど極めて不便であつた。また近
年、油性クリームタイプのメイキヤツプ化粧料が
開発され、該化粧料を金皿等に充填した後コンパ
クト容器に収納させて、携行して使用するのに便
利な形態で消費者に供給する事も可能になつてき
ている。しかしながら、クリーム状、乳液状のメ
イキヤツプ化粧料の多くは容器の気密性を極めて
高く必要とする為、金皿等に充填しコンパクト容
器に収納させた製品は化粧料の変質を防止する機
能としては不適当な面がある。一方、チユーブ容
器に化粧料を収納させた場合は、チユーブ容器本
体を指で把持して使用しなければならず、例えば
通常のチユーブ容器をそのままコンパクト等の別
容器に収納させた状態で使用しても、使用する度
に取出すという手間や過つて化粧料を別容器内へ
零してしまうという使用上の問題が大きかつた。

本考案者等は斯る点に鑑み、従来製品に類を見
ない斬新な形態と優れた携帯性、使用性を有する
容器を得んとして鋭意検討の結果、本考案を完成
するに至つた。

すなわち、本考案は、チユーブ容器のキヤツプ
の側面に開口部を形成し、ヒンジ部を介して前記
キヤツプと一体に成形した蓋体にて前記開口部を
閉塞させると共に、前記キヤツプの頭部にヒンジ
部を介して取付けたカバー体を、前記チユーブ容
器の尾部と係合させたことを特徴とするコンパク
ト型チユーブ容器である。

以下本考案の構造を実施例を示す図面に従つて
説明する。

１は扁平な形態を有するチユーブ容器で、２は
その本体である。３はキヤツプで、開口部４を本
体２の中心軸線に対して略垂直方向に形成させ、
また蓋体５はキヤツプ３の側端部にヒンジ部６を
介して一体に成形してある。７は蓋体５を開閉す
る際に指を掛ける為の指掛部である。蓋体５の内
面には開口部４に対応する位置へ該開口部４を閉
塞する突部８を突設させており、内容物の漏出防
止や高い気密性を保証し得る。更に指掛部７付近
に係止突部９を突設させ、ヒンジ部６の反対側端
に形設した係止溝１０と係合するように構成すれ
ば、常に開口部４の閉塞状態を保持できる。

１１はカバー体であり、前記キヤツプ３の頭部
に形設したヒンジ部１２に、ヒンジピン１３によ
り回動可能に装着されている。１４はチユーブ容
器１の尾部１５に形設した係合突子であり、チユ
ーブ容器１に内容物を充填後、溶着等で尾部１５
を封止する時に同時に形設することもできる。ま
た、係合突子１４に対応するカバー体１１の内面
には係合溝１６を形設し、係合突子１４と係合さ
せるいわゆるフツク構造を成している。カバー体
１１の端部１７の一部に設けた切欠１８は、カバ
ー体１１の開閉の便を考慮したものであるが、そ
の形状はコンパクトのデザインにより適宜選択す
ればよい。

さらに、第２図に示す如くカバー体１１の内面
に鏡１９を取り付けると共に、カバー体１１とチ
ユーブ容器１との間に適当な収納空間を設け、塗
布体２０を収納可能に構成すれば、外出先等での
化粧直しが極めて簡単にでき便利である。

本考案は前記の様な構成であるから、これを使
用する際は、まず係合突子１４と係合溝１６の係
合を解除してカバー体１１を開蓋し、塗布体２０
を取り出す。次いで蓋体５を開け、本体２を押圧
して化粧料を使用量だけ押し出せれば、カバー体
１１の内面に取り付けられた鏡１９を見ながら、
直ちに化粧操作に移ることができる。

以上詳述せる如く、本考案のコンパクト型チユ
ーブ容器は、キヤツプの側面に、本体の中心軸線
に対し略垂直方向に開口部を形成してあるので、
使用時にカバー体及び蓋体を開蓋すれば、通常コ
ンパクト容器で化粧操作を行なうのと同様に簡便
に使用することができる。すなわち、従来のチユ
ーブ容器の如く、使用の際にいちいちキヤツプを
はずすという操作をする必要がなく、また化粧料
が雰れないように容器を傾けて開口部を上にする
必要もない。また、カバー体の内面に鏡を取り付
ければ、鏡を見ながら化粧操作を行なうこともで
きるので、外出先等での化粧直しが非常に便利に
なる。更に、カバー体とチユーブ容器との間に塗
布体を収納可能にすれば、塗布体を別に持ち歩く
必要もなく、携帯性にも優れたものである。この
ように、本考案は従来の壜状あるいはチユーブ状
の容器に比して携帯性、使用時の簡便性が遥かに
優れ、また、使用者がややもすればおかしがちな
使用後のキヤツプの締め忘れや、キヤツプの紛失
の恐れもなく安心して携行でき、どこでも手軽に
化粧を楽しめるという利点がある。しかも容器の
形状を従来考えられなかつた美麗なコンパクト型
として提供できるので、便利さのみならず、斬新
な印象をも同時に与えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は本考案の別の実施例を示す断面図である。 １……チユーブ容器、２……本体、３……キヤ
ツプ、４……開口部、５……蓋体、６……ヒンジ
部、１１……カバー体、１２……ヒンジ部、１５
……尾部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体２とキヤツプ３とから成るチユーブ容器１
   と、カバー体１１とから構成されるコンパクト型
   チユーブ容器であつて、前記キヤツプ３の側面に
   前記本体２の中心軸線に対し略垂直方向に開口部
   ４を形成し、ヒンジ部６を介して前記キヤツプ３
   と一体に成形した蓋体５にて前記開口部４を閉塞
   させると共に、前記キヤツプ３の頭部にヒンジ部
   １２を介して取付けたカバー体１１を前記チユー
   ブ容器１の尾部１５と係合させたことを特徴とす
   るコンパクト型チユーブ容器。