JPH0228210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、内容料を収納した折畳式の容器に
関するもので、気密保持に優れたものであり、特
にマスカラー、アイライナー等の化粧料を収納し
た化粧用具に好適なものである。

従来、この種の化粧用具は、夫々単独の容器に
構成され、塗布具も使用上、柄の長いものに構成
されているため、化粧用具全体が嵩張り、携帯、
保管が極めて不便であつた。

そこで、この考案は、上記従来の欠点に鑑みな
されたものであつて、ヒンジ部を挾んで両側に取
付けた蓋体を一直線に開きうるように開閉自在に
枢着し、また夫々の蓋体に内容料を充填した容器
体を着脱自在に連結することにより、２種の化粧
料を同時に携帯、保管することができると共に、
折畳まれた容器体を塗布具の柄に兼用することに
より化粧用具全体をコンパクトに構成して使い勝
手を便利にした折畳式化粧用具を得ることを目的
としたものである。

この考案の構成を図面に示す各種実施例につい
て以下詳細に説明する。

第１図および第２図はこの考案の基本的な第１
実施例、第３図乃至第６図は第２実施例、第７図
および第８図は第３実施例である。

まず第１実施例について説明すると、１ａ，１
ｂは共に蓋体であつて、夫々天板２を有する略円
筒形で、その天板２の一側に夫々ヒンジ部３ａ，
３ｂを形成し、ピン４によつて両蓋体１ａ，１ｂ
を回動自在に枢着する。両蓋体１ａ，１ｂには下
面に夫々ネジ孔５を穿設し、また天板２の外端側
に互に係合する係止突起６ａと係止凹部６ｂを形
成する。７ａはマスカラー用の塗布具であつて、
基板８ａに塗布ブラシ９ａを取付けた塗料棒１０
ａを突設する。７ｂはアクライナー用の塗布具で
あつて、基板８ｂに塗布穂先９ｂを取付けた塗料
棒１０ｂを突設する。そして両塗布具７ａ，７ｂ
は前記蓋体１ａ，１ｂの夫々のネジ孔５内に基板
８ａ，８ｂを強圧嵌入して固定する。１１ａ，１
１ｂは容器体で、小径の口部１２ａ，１２ｂをも
つた有底円筒形に形成され、容器体１１ａ内部に
はマスカラー用の化粧液Ａ、容器体１１ｂにはア
イライナー用の化粧液Ｂを充填する。また口部１
２ａ，１２ｂには外周に前記蓋体１ａ，１ｂのネ
ジ孔５に螺合するネジ１３ａ，１３ｂが刻設され
ている。１４ａ，１４ｂは共にしごき体であつ
て、弾性材よりなり、上端にパツキン効果をもつ
鍔１５と、中間部に係止リング１６を有する円筒
体で、かつ下端は内方に向つて絞られた円錐形の
しごき部１７に形式され、両しごき体１４ａ，１
４ｂは夫々容器体１１ａ，１１ｂの口部１２ａ，
１２ｂ内に嵌合固定する。

このように構成されているので、常時は両蓋体
１ａ，１ｂのネジ孔５内に垂下されている塗布具
７ａ，７ｂを夫々容器体１１ａ，１１ｂ内に挿入
すると共に、ネジ孔５と容器体１１ａ，１１ｂの
口部のネジ１３ａ，１３ｂとを緊密に螺着して、
蓋体１ａ，１ｂに夫々容器体１１ａ，１１ｂを連
結垂下して携帯または保管する。また使用する際
は、蓋体１ｂを回転して天板２を蓋体１ａの天板
２上に重接して係止凹部６ｂを係止突起６ａに係
合し、塗布具７ｂと容器体１１ａとを一直線に固
定し、使用側の容器体例えば容器体１１ｂを蓋体
１ｂより抜取る。その際しごき体１４ｂは塗布具
７ｂに塗布された化粧液Ｂを適当量にしごいて容
器体１１ｂと分離し、容器体１１ａを手に持つて
塗布具７ｂを操作でき、所定のアイライナーを引
くことができる。

つぎに第２実施例の場合は、蓋体２１ａ，２１
ｂを半円筒形に形成し、また両蓋体２１ａ，２１
ｂのヒンジ２２ａ，２２ｂを別に設けたヒンジ体
２３の上端のヒンジ部２４にピン２８によつて
夫々連結する。またヒンジ体２３は上端のヒンジ
部２４に続いて隔壁板２５を有し、その下端は左
右に水平に受板２６ａ，２６ｂを延設し、両受板
２６ａ，２６ｂに係止突起２７を突設する。さら
に蓋体２１ａ，２１ｂにはネジ孔の代りに半円形
状の嵌合孔２９を形成し、この嵌合孔２９に夫々
塗布具３０ａ，３０ｂの半円形状の基部３１を嵌
合固定する。塗布具３０ａ，３０ｂは夫々第１実
施例と同様、塗布棒３２ａ，３２ｂおよび塗布ブ
ラシ３３ａ、塗布穂先３３ｂを有すると共に、
各々基部３１より下方に向つて２本の挾着片３
４，３４を垂下し、夫々内面に係合ボス３５を突
設する。容器体３６ａ，３６ｂは共に半円筒形
で、その口部３７ａ，３７ｂには外側面に前記係
合ボス３５に係合する係合突起３８を突設し、さ
らに下底面には前記受板２６ａ，２６ｂの係止突
起２７に係合する係合凹部３９を形成する。なお
両口部３７ａ，３７ｂ内には第１実施例と同様、
しごき体４０を各々取付ける。

このように構成されているので、常時は、両蓋
体２１ａ，２１ｂの嵌合孔２９内の塗布具３０
ａ，３０ｂを夫々容器体３６ａ，３６ｂ内に挿入
すると共に、塗布具３０ａ，３０ｂの挾着片３４
の係合ボス３５と容器体３６ａ，３６ｂの口部３
７ａ，３７ｂの係合突起３８とを係合し、さらに
容器体３６ａ，３６ｂの底面の係合凹部３９をヒ
ンジ体２３の受板２６ａ，２６ｂの係止突起２７
に係合することによつて、容器体３６ａ，３６ｂ
の口部３７ａ，３７ｂはしごき体４０の鍔４０
ａ，４０ｂを強圧してヒンジ体２３に緊密に固定
する。また使用の際はヒンジ部２４を中心に使用
側の容器体３６ａを回動してヒンジ体２３の係止
突起２７より外し、ついで蓋体２１ａより容器体
３６ａを下方に引抜いた後、蓋体２１ａを蓋体２
１ｂ側に回動して両者を係合固定し、塗布具３０
ａと容器体３６ｂとを一直線に形成して、塗布具
３０ａにより化粧をする。

さらに第３実施例の場合は、第２実施のヒンジ
体２３の代りにヒンジ体４１を用いる。このヒン
ジ体４１は上端にヒンジ部４２を有し、これに続
いて比較的短かい隔壁板４３を垂下し、その下端
の両側に夫々左右に側片４４を突設し、該側片４
４の対面する内側に係止突起４５を突設する。一
方容器体４６ａ，４６ｂには夫々側面に前記側片
４４が嵌合する凹所４７と、該凹所４７に前記係
止突起４５が係合する係止凹孔４８を形成する。
その外の構造は、第２実施例と同様に構成されて
いる。即ち、蓋体４９ａ，４９ｂをヒンジ体４１
に回動自在に枢着すると共に、塗布具５０ａを嵌
合固定し、また塗布具５０ａには夫々係合ボス５
１を有する挾着片５２を有し、塗布棒５３ａおよ
び塗布ブラシ５４ａを具備している。さらに容器
体４６ａ，４６ｂには口部５５ａ，５５ｂに係合
突起５６および内面にしごき体５７を取付けてい
る。

このように構成されているので、常時は、両蓋
体４９ａ，４９ｂの塗布具５０ａの挾着片５２に
容器体４６ａ，４６ｂの口部５５ａ，５５ｂが取
付けられ、また容器体４６ａ，４６ｂの凹所４７
および係止凹孔４８が夫々ヒンジ体４１の側片４
４および係止突起４５に係合されて、容器体４６
ａ，４６ｂはヒンジ体４１に緊密に固定されてい
る。また使用の際は、ヒンジ体４１より使用側の
容器体４６ａを外し、さらに蓋体４９ａから引抜
いて後、蓋体４９ａを回動して蓋体４９ａと係合
固定し、塗布具５０ａと容器体４６ａとを一直線
に形成して、塗布具５０ａにより化粧をする。ま
た容器体４６ｂには、払拭液を充填し、化粧落し
液として使用できる。

以上、各種実施例により詳述したように、この
考案は、２種の化粧液を一体に取付けたものであ
るから、嵩張らず、保管に便利であり、その際、
螺合、係合による係止手段によつて容器体がみだ
りに分離することなく確実に固定されると共に、
化粧液の漏洩も確実に防止し気密の保持に優れた
ものである。さらに使用時には容器体が塗布具と
一直線に形成され、容器体が塗布具の柄としての
機能を兼ねるものであるから従来の如く塗布棒を
長く構成することなく、化粧用具全体をコンパク
トに形成できるものである。その上容器体として
は、シヤンプー、リンスとの組合せ容器等の応用
も可能であつて、極めて使い勝手の優れた化粧用
具を得ることができる効果を具有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１実施例の斜視図、第２
図は同じく縦断側面図、第３図は第２実施例の斜
視図、第４図は同じく一部切欠平面図、第５図は
同じく縦断側面図、第６図は同じく蓋体と塗布具
の分解斜視図、第７図は第３実施例の斜視図、第
８図は同じく一部を切欠した分解斜視図を示す。 １ａ，１ｂ…蓋体、３ａ，３ｂ…ヒンジ部、４
…ネジ孔、６ａ，６ｂ…塗布具、１０ａ，１０ｂ
…容器体、１１ａ，１１ｂ…口部、１２ａ，１２
ｂ…ネジ、Ａ，Ｂ…化粧液。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヒンジ部を挟んで両側に取付けた蓋体を開閉自
   在に枢着すると共に、一直線に開いて一時係止を
   可能とし、また、夫々の蓋体に内容料を充填した
   容器体を着脱自在に連結すると共に、少なくとも
   一方の蓋体には先端に塗布体を取付けた塗料棒を
   有する折畳式容器。