JPS6330335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ペースト状の口紅・アイシヤドウ・
フアンデーシヨン・美容液・ほほ紅等の容器に関
し、その意図するところは、本考案を利用し携帯
性・使用性に富んだペースト状化粧料用容器を提
供するものである。

従来、ペースト状化粧料の容器形態としては、
キヤツプにより密封した壜体もしくはチユーブ体
がその殆どであつた。それ故、消費者がペースト
状化粧料を使用する場合、筆もしくはスポンジチ
ツプ付筆等を必要とし、化粧に手間がかかり不便
であり、この点の改善が切望されていた。加うる
に、通常の壜体、キヤツプ体にあつては、形状的
に新味に乏しく、消費者の多様な嗜好に答えるに
は不充分であつた。

本考案者らは斯る点に鑑み、従来製品に類を見
ない斬新な形態と優れた携帯性、使用性を有する
容器を得んとして鋭意検討の結果、本考案を完成
するに至つた。すなわち、本考案は、口紅型状塗
布体の上部に塗布面を形成し、該塗布面の中央部
を通り前記口紅型状塗布体の長手方向に通液孔を
穿設し、前記口紅型状塗布体の基部に、通液孔を
有する芯材を固着すると共に、該芯材下部に、ペ
ースト状化粧料を収容する容体を連設し、さら
に、該容体の基部に台座を回転自在に連結し、該
台座に螺子杆を立設して前記容体内に起立せし
め、該螺子杆に螺合する螺子筒を下部に吊設して
なる可動受皿を形設し、前記容体６に着脱自在に
キヤツプを嵌着し、該キヤツプの内面中央部に閉
蓋時に前記通液孔を封止する気密用ボスを突設し
た使用上便利なペースト状化粧料用容器を提供す
るものである。

以下、本考案の構造をその実施例を示す図面に
基づき説明する。

１は口紅型状塗布体であり、その上部に塗布面
２が形成されている。３は該塗布面２の中央部を
通り、前記口紅型状塗布体１の長手方向に穿設さ
れた通液孔である。４は前記口紅型状塗布体の基
部に固着された芯材であり、中央に通液孔３′を
有している。口紅型状塗布体１と芯材４との固着
は、例えば止め具５にて芯材４に口紅型状塗布体
１を嵌着させればよいが、その他に接着、融着、
挾着等の手段も利用できる。

６は前記芯材４の下部に連設された内部にペー
スト状化粧料７を収容してなる容体である。芯材
４と容体６の連設方法は、例えばリング状のパツ
キン８を介在させて螺着させればよいが、その他
に嵌着、接着、融着等の手段も利用できる。

９は台座であり、容体６の基部に回転自在に連
結している。また台座９上部中央には螺子杆１０
が立設されており、容体６内に起立せしめられて
いる。さらに螺子杆１０に螺合する螺子筒１１を
下部に吊設してなる可動受皿１２が、容体６内に
嵌合内装されている。該可動受皿１２は台座９の
回転により回動を阻止されて昇降自在となつてい
る。この回動阻止手段は、例えば、容体６と可動
受皿１２とに凹凸条等を縦設して嵌合することに
より行なわれる。

１３はキヤツプであり、容体６に着脱自在に嵌
着している。また、キヤツプ１３内面中央部に
は、閉蓋時に塗布面２中央部の通液孔３を封止す
る気密用ボス１４が突設されており、携帯時に於
けるペースト状化粧料７の通液孔３からの漏出を
完全に防止している。これはペースト状化粧料７
が流動性の高いものであつたり、揮発性の高いも
のであるときには特に有効である。

なお、口紅型状塗布体１の材質としては、天然
ゴム・合成ゴム・合成ラテツクス等の種々のもの
が利用でき、その硬度・弾性力・吸液性等の条件
は、ペースト状化粧料７の種類によつて適宜選択
すればよい。

また、芯材４の材質としては、ポリエチレン・
ポリスチレン・ポリプロピレン・ハイインパクト
ポリスチレン・ポリ塩化ビニール・ポリアセター
ル等種々のものが利用できる。なお、芯材４を透
明樹脂等で成型すれば、収容されているペースト
状化粧料７の色が外から見えて視覚的美感が得ら
れる。

また、通液孔３の大きさはペースト状化粧料７
の粘度及び種類並びに一回の使用量等の条件によ
り適宜選択すればよい。

ペースト状化粧料７の充填は、通液孔３から直
接容体６内へ充填してもよいし、容体６と芯材４
との結合を外し容体６内に充填してもよい。これ
はペースト状化粧料７の粘度及び種類、容器の大
きさ、充填工程の条件等により適宜選択すればよ
い。

本考案は以上の如く構成したので、これを使用
する場合、キヤツプ１３を外し、台座９を回転し
て可動受皿１２を上昇させ、ペースト状化粧料７
を通液孔３から滲出させ、塗布面２にて化粧操作
を行なうことができる。

以上詳述した如く、本考案のペースト状化粧料
用容器は、従来の壜状あるいは、チユーブ状のも
のに比して、その携帯性、使用時の簡便性が遥か
に優れ、外出先等での化粧が非常に便利になる。
すなわち従来、ペースト状化粧料を塗布する場
合、筆もしくはスポンジチツプ付筆等が必要であ
つたが、本考案を利用すれば容器から直接使用部
位に塗布でき便利である。さらに本考案は口紅型
状に形成し、かつ塗布面２を形成しているので容
易に線や面を描いたり、ペースト状化粧料７をの
ばしたりでき、効果的な塗布作用を有しており、
形状による違和感も全くない。また、繰出容器で
もあるので、量の調節も容易であり、気密性にも
優れたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例の縦断面図である。 １……口紅型状塗布体、２……塗布面、３，
３′……通液孔、４……芯材、６……容体、７…
…ペースト状化粧料、９……台座、１０……螺子
杆、１１……螺子筒、１２……可動受皿、１３…
…キヤツプ、１４……気密用ボス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (i) 口紅型状塗布体１の上部に塗布面２を形成
   し、該塗布面２の中央部を通り前記口紅型状塗
   布体１の長手方向に通液孔３を穿設し、 (ii) 前記口紅型状塗布体１の基部に、通液孔３′
   を有する芯材４を固着すると共に、 (iii) 該芯材４下部に、ペースト状化粧料７を収容
   する容体６を連設し、 (iv) さらに該容体６の基部に台座９を回転自在に
   連結し、 (v) 該台座９に螺子杆１０を立設して前記容体６
   内に起立せしめ、 (vi) 該螺子杆１０に螺合する螺子筒１１を下部に
   吊設してなる可動受皿１２を形設し、 (vii) 前記容体６に着脱自在にキヤツプ１３を嵌着
   し、 (viii) 該キヤツプ１３の内面中央部に閉蓋時に前記
   通液孔３を封止する気密用ボス１４を突設した
   ことを特徴とするペースト状化粧料用容器。