JPS6238584Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、化粧水、乳液、美容液、液状フアン
デーシヨン等の液状化粧料容器の改良に関し、そ
の意図するところは、本考案を利用し携帯性、使
用性に富んだ容器を提供せんとするものである。

従来、液状化粧料の容器形態としては、キヤツ
プにより密封した壜体もしくはチユーブ体がその
殆どであつた。それ故、消費者が液状化粧料を使
用する場合、いちいちキヤツプを外さなければな
らず、しかも外したキヤツプをともすれば紛失し
たりすることがあり、この点の改善が切望されて
いた。加うるに、通常の壜体、キヤツプ体にあつ
ては、形状的に新味に乏しく、消費者の多様な嗜
好に答えるには不充分であつた。

本考案者らは斯る点に鑑み、鋭意検討の結果、
本考案を完成するに至つた。すなわち、本考案
は、液状化粧料を容入する容体を弾性を有する合
成樹脂で形成し、該容体の開口上部に密閉可能に
被着される弾性蓋体と、該弾性蓋体の中央部に複
数の通液孔を設けた液状化粧料用カートリツジ体
に於て、前記複数の通液孔の外側、且つ、前記容
体の内部に垂下する蛇復状弾性体を前記弾性蓋体
と一体に形成した液状化粧料用カートリツジ体で
あり、従来製品に類を見ない新な形態と優れた携
帯性、使用性を有する容器を提供するものであ
る。

更に、該液状化粧料用カートリツジ体を収容体
中に交換可能に収容すれば使用上便利な液状化粧
料容器が得られるのである。

以下に本考案を、その実施例を示す図面ととも
に説明する。

第１図に示す如く、１は液状化粧料２を容入す
る液状化粧料用カートリツジ体であつて、容体３
と該容体３に対し密閉可能に被着される弾性蓋体
４と該弾性蓋体４に一体に形設された蛇復状弾性
体５と、該弾性蓋体４の中央部に設けた通液孔６
とから構成さている。容体３及び弾性蓋体４は、
ともに、適度の弾性反発力を有するポリエチレン
等の合成樹脂で成型することが好ましい。

また、容体３の内底面は中央が若干抵くなる如
く傾斜させてあり、消費されて残存量が少なくな
つた液状化粧料が悉く中央部に集まり易くしてあ
る。また、弾性蓋体４に一体に形設された蛇腹状
弾性体５の下部と容体３の底面との間に間〓１３
を設け、容体３に容入された液状化粧料２が中央
部へ流入可能となる様に構成してある。７は弾性
蓋体の周縁部に設けた係止リブである。８は容体
３と弾性蓋体４との接合部であり、接合の方法と
しては高周波若しくは超音波による溶着方法が一
般的である。

更に、蛇腹状弾性体５の上部に通気部１６を形
成すれば、該蛇腹状弾性体５で仕切られた外側の
空間１７への空気の流入を助け、弾性蓋体の押圧
を解除した際、液状化粧料の蛇腹状弾性体５の内
側への移動を容易ならしめる事が可能となる。通
気部１６の形状は、小孔或いは蛇腹状弾性体５を
円周方向に対して一部を切り欠いた、いわゆる切
り欠き状としても良く、その具体的形状は問わな
い。

第２図は前記液状化粧料用カートリツジ体１を
コンパクト容器本体１０に収容した実施例を示す
ものであり、９はコンパクト容器蓋体、１１は該
蓋体に取り付けた鏡、１２は液状化粧料２を使用
するスポンジパフ等の塗布体である。１８は液状
化粧料用カートリツジ体１をコンパクト容器本体
１０に固定する為の側壁１９に突設した固定リブ
であり、該液状化粧料用カートリツジ体１の弾性
蓋体４の周縁部に形設した係止リブ７を弾性を利
用して取り付け固定する為のものである。

更に、該通液孔６の表面を合成樹脂フイルム１
４で封止している。尚、通液孔６から注入ノズル
等を用いて液状化粧料２を充填する場合は、充填
後通液孔６を封止する。この場合、複数の通液孔
６が空気抜き孔の効果をはたし、容易に液状化粧
料２の充填ができる。また、合成樹脂フイルム１
４を密着させることにより不正使用を防止し消費
者に安心感を与えるのみならず、液状化粧料の輸
送時に於ける漏出等を防止する事が可能となる。

また、合成樹脂フイルムの上に塗布体１２を置
ように構成すれば、携帯時の液状化粧料の漏出お
よび乾燥等を防止することが可能である。

第３図は塗布体１２を用いて弾性蓋体４を押圧
して液状化粧料２を通液孔６から押し出している
状態を示したものである。

本考案に係る液状化粧料用カートリツジ体１
は、上記した構成であるから、この場合の使用方
法としては、コンパクト本体１０の蓋体９を開蓋
し、合成樹脂フイルム７を剥離する。次に手指或
いはスポンジ・パフ等の塗布体により弾性蓋体４
の中央部すなわち通液孔６を押圧し、これを内側
に押し撓めれば、液状化粧料用カートリツジ体１
中に容入されていた液状化粧料２が通液孔６を通
つて滲出する。これを手指或いは塗布体で擦取す
れば、直ちに化粧操作に移る事ができる。また弾
性蓋体４に加えられている押圧力を解除すれば、
それまで内側に撓んでいた弾性蓋体４が直ちにそ
の形状を復元し蛇復状弾性体５に設けた通気部１
６より外気が流入して容器３内の液状化粧料２が
間〓１３を介して蛇腹状弾性体５内へ移動する。
使用後は、弾性蓋体４の上面にカバーあるいはス
ポンジ・パフ等を置き蓋体９を閉蓋する。

一方、消費者が液状化粧料用カートリツジ体１
中の液状化粧料２を消費し尽した場合、あるいは
季節の移り変わりなどにより使用する液状化粧料
を取り換えたくなつた場合などは、それまでの液
状化粧料用カートリツジ体１コンパクト容器本体
１０から外し、、新たな液状化粧料用カートリツ
ジ体１を装着、収容すればよい。

以上詳述せる如く、本考案に係る液状化粧料用
カートリツジ体１をコンパクト１５に収容すれ
ば、その携帯性、使用時の簡便性が従来の壜状あ
るいはチユーブ状のものに比して遥かに優れ、し
かも容器の形状を従来考えられなかつた美麗なコ
ンパクト状とすることが可能となる。さらに、本
考案はカートリツジ式であるから、消費者は一旦
収容体を購入した後は、液状化粧料用カートリツ
ジ体１のみを必要に応じて購入するのみでよいの
で、従来見られた如く、化粧料を消費した後、高
価な容器であつても捨てざるを得ないということ
もなく、省資源的観点からも優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の液状化粧料用カートリツジ体
の断面図、第２図は本考案の液状化粧料用カート
リツジ体を収容したコンパクトの閉蓋時の断面
図、第３図は本考案の液状化粧料用カートリツジ
体を収容したコンパクトを塗布体を用いて押圧し
ている状況の説明図である。 １……液状化粧料用カートリツジ体、２……液
状化粧料、３……容体、４……弾性蓋体、５……
蛇腹状弾性体、６……通液孔、１６……通気部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 液状化粧料を容入する容体を弾性を有する合
   成樹脂で形成し、該容体の開口上部に密閉可能
   に被着される弾性蓋体と、該弾性蓋体の中央部
   に複数の通液孔を設けた液状化粧料用カートリ
   ツジ体に於て、前記複数の通液孔の外側、且
   つ、前記容体の内部に垂下する蛇腹状弾性体を
   前記弾性蓋体と一体に形成した事を特徴とする
   液状化粧料用カートリツジ体。 (2) 前記蛇腹状弾性体の一部に通気部を設けた事
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の液状化粧料用カートリツジ体。