JPH046660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、乳液・クリーム・ゲル状化粧料・リ
キツドフアンデーシヨン等のペースト状化粧料の
収納容器の改良に関し、その意図するところは、
本考案を利用し携帯性、使用性、経済性に富んだ
容器を提供せんとするものである。

［従来の技術］ 従来、ペースト状化粧料の収納容器形態として
は、キヤツプにより密封した壜体もしくはチユー
ブ体がそのほとんどであつた。

［考案が解決しようとする問題点］ それ故、消費者がペースト状化粧料を使用する
場合、いちいちキヤツプを外さなければならず、
しかも外したキヤツプをともすれば紛失したりす
ることがあり、この点の改善が切望されていた。
加うるに、通常の壜体、チユーブ体にあつては、
形状的に新味に乏しく、消費者の多様な嗜好に答
えるには不充分であつた。

［問題点を解決する為の手段］ 本考案者らは係る点に鑑み、従来製品に類を見
ない斬新な形態と優れた携帯性、使用性を有する
容器を得んとして鋭意検討の結果、本考案を完成
するに至つた。すなわち、本考案は、１個の小孔
を穿設すると共に開口部を有するドーム状の弾性
を有し復元力を有する弾性帽体と、該弾性帽体の
開口部を封止する平面状の底部材とから構成され
るペースト状化粧料収納容器である。

本考案に於けるドーム状の弾性帽体は、弾性を
有し復元力を有するものであつて、合成ゴム・天
然ゴム・シリコンゴム等のゴムや、弾性を有する
合成樹脂等をドーム状に成型したものである。

また、ドーム状の弾性帽体に１個の小孔を穿設
するが、該小孔の形状・大きさは、収納されるペ
ースト状化粧料の種類、粘性や一回の使用量等の
条件に応じて適宜選定されるものである。

尚、ペースト状化粧料の充填方法は、ドーム状
の弾性帽体に開口部を上向きにして充填し、その
後底部材を超音波による溶着、もしくは接着剤に
よる接着をして閉塞するか、或いは、ドーム状の
弾性帽体と底部材を先ず接合させておき、あらか
じめ底部材の一部に設けておいた充填口よりペー
スト状化粧料を充填し、別途用意した封止材にて
閉塞するものである。

［作用］ 本考案は以上の如く構成したので、ドーム状の
弾性帽体を手指にて押圧し、これを内側に押し撓
めれば、ドーム状の弾性帽体内に収納されていた
ペースト状化粧料は小孔を通つて滲出する。次い
で、これを手指或いは塗布体で擦取すれば、直ち
に化粧操作に移ることができる。尚、ドーム状の
弾性帽体に加えられている押圧力を解除すれば、
それまで内側に撓んでいたドーム状の弾性帽体は
直ちにその形状を復元し、ペースト状化粧料の小
孔からの滲出も停止される。

［実施例］ 以下本考案の構造をその実施例を示す図面に基
づき説明する。

１はペースト状化粧料２を収納するドーム状の
弾性帽体であつて、該弾性帽体１の底部の開口部
３は平面状の底部材４にて封止されている。５は
ドーム状の弾性帽体１に穿設された１個の小孔で
ある。

ペースト状化粧料２の充填方法は、ドーム状の
弾性帽体１をその開口部３を上向きにしてペース
ト状化粧料２を充填する。その後、底部材４にて
開口部３を被覆し、超音波にてドーム状の弾性帽
体１に底部材４を溶着させる。

また第３図に示すように、ドーム状の弾性帽体
１の開口部３の外周縁に鍔部６を形設すれば、ド
ーム状の弾性帽体１と底部材４との接合がより容
易に行なえると共に、ペースト状化粧料２の充填
もより容易に行なわれ得る。

また第４図に示すように、別体のリング体７を
設けた場合でも、ドーム状の弾性帽体１と底部材
４との接合並びにペースト状化粧料２の充填がよ
り容易となる。この場合、リング体を設けること
により、ペースト状化粧料収納容器は堅牢な容器
となると共に、デザイン性にも優れ、更に実用性
の高い容器となる。

更にまた、第５図に示すように、底部材４の周
縁に周壁８を立設し、かつ底部材４の一部に充填
口９を設けると共に、該充填口９を封止する封止
材１０を設ける構成としてもよい。この場合のペ
ースト状化粧料２の充填方法は、先ず、ドーム状
の弾性帽体１と底部材４とを接合させる。底部材
４の周縁には周壁８が形成されているので弾性帽
体１との接合が容易かつ確実に行ない得る。収納
容器を裏返しにして底部材４の充填口９よりペー
スト状化粧料２を充填する。その後充填口９を封
止材１０にて封止する。この場合、充填後の封止
作業が容易であるので大量生産に好適である。

本考案は以上の如く構成したので、これを使用
する際は、ハンドクリームの如きペースト状化粧
料２が充填されている場合、手指にてドーム状の
弾性帽体１を押圧するとドーム状の弾性帽体１の
小孔５よりハンドクリームが滲出してくる。適量
の滲出を見て、手指にて擦取して手に塗布する。
それまで撓んでいたドーム状の弾性帽体１は、押
圧力を解除すれば直ちにその形状を復元して、ハ
ンドクリームの滲出が停止される。しかして斯く
の如き迅速な化粧操作が可能となるものである。

また第６図に示すように、口管１１をドーム状
の弾性帽体１と一体成型すれば、内容物であるペ
ースト状化粧料２の種類・性状によつては非常に
使用しやすいペースト状化粧料収納容器となる。

尚、本考案はそのままで使用できる収納容器で
あるが、ペースト状化粧料２がリキツドフアンデ
ーシヨン等である場合には、第７図に示す如く、
コンパクト容器内にスポンジ等の塗布具と共に収
容可能である。更に、不正使用防止を目的とした
合成樹脂フイルム等のシール１２を小孔５を封止
するようにドーム状の弾性帽体１に密着させるよ
うに構成すれば、消費者に安心感を与えるのみな
らず、粘性の低いペースト状化粧料２の輸送時
や、充填時に於ける漏出や水分の蒸発等を防止す
ることが出来る。

また、特に密閉性を要求するペースト状化粧料
２にあつては、第８図に示すように、底部材４の
周縁に周壁８を立設すると共に、周壁８の一端に
ヒンジ部１３を介した蓋体１４を一体成型すれば
密閉性の高い容器として、またコンパクトとし
て、携帯しやすく便利である。また場合によつて
は、小孔５を栓体にて密栓する構成としてもよ
い。

［考案の効果］ 以上詳述せる如く、本考案はドーム状の弾性を
有し復元力を有する弾性帽体内にペースト状化粧
料を収納しているので、ワンタツチで１個の小孔
よりペースト状化粧料の取り出しを、極めて簡
便、かつ速やかに行ない得るものである。

また、従来の壜状或いはチユーブ状の容器に比
して携帯性や使用時の簡便性が遥かに優れ、例え
ば外出先等での化粧直しも非常に便利になるとい
う利点がある。しかも、容器の形状を従来考えら
れなかつた美麗なコンパクトとしても提供出来る
から、便利さのみならず斬新な印象をも同時に消
費者に与えるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は同断面図、第３図〜第５図はそれぞれ別の実
施例を示す断面図、第６図は他の実施例を示す斜
視図、第７図は本考案のペースト状化粧料収納容
器をコンパクトに収容した時の説明図、第８図は
更に他の実施例を示す斜視図である。 １……弾性帽体、２……ペースト状化粧料、３
……開口部、４……底部材、５……小孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １個の小孔５を穿設すると共に開口部３を有す
   るドーム状の弾性を有し復元力を有する弾性帽体
   １と、該弾性帽体１の開口部３を封止する平面状
   の底部材４とから構成されるペースト状化粧料収
   納容器。