JPS63159586A - 耐熱性アラミド繊維の捺染方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、耐熱性アラミド繊維またはそのセルロース混
紡品の捺染方法に関する。

より詳細には、耐熱性アラミド繊維またはそのセルロー
ス混紡品を、スチーミングを行う際にバット染料をバッ
ト酸の形態で染着せしめることを特徴とする捺染方法で
あって、と（にアルカリ不存在下に還元剤、バット染料
およびキャリヤー剖を印捺し、スチーミングを行なって
捺染する方法に関する。

近年、特に繊維製品の分野では、難燃化の要請が高まり
、これに応えて難燃性素材の開発が行われてきた。これ
ら素材は他の繊維品と同様に着色が必要である。

（従来の技術） 難燃性素材は、融点が高く難燃性が高いという特性に伴
い、繊維構造が緻密でありその着色は掻めて困難である
。このような耐熱性繊維の着色に関しては、これまで多
数の着色方法が検討されている。しかし、その多くは極
性の強いキャリヤー染色であったり、アセトフェノンの
ような特殊の有機溶媒で前処理して着色するか、有機溶
媒の存在下に溶剤染色するものである。

（発明が解決しようとする問題） 前記のような極性の強いキャリヤー類や特殊の有機溶媒
を使用する着色法では、作業環境の保全や周囲の環境の
保全という面から適切な染色方法とは言えず、また適用
染料種属も主としてカチオン、分散あるいは酸性染料で
あり、その吸尽性も劣るため実用的に満足できる染料も
限定される。

本発明の課題は、上記のような作業環境に悪影響を与え
る極性の強いキャリヤーまたはアセトフェノンのような
特殊な溶媒を使用することな（、芳香族ポリアミド系耐
熱繊維またはそのセルロース混紡品をバット染料を用い
て実用的濃度に捺染する方法を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本発明者等は上記課題の解決のため鋭意検討し、その結
果、耐熱性アラミド繊維またはそのセルロース混紡品に
アルカリ不存在下、バット染料、還元剤およびキャリヤ
ー剤を含有する捺染糊を印捺し、高温高圧下に蒸熱して
実用濃度の捺染柄が得られることを見出し、本発明を完
成させた。

即ち、本発明は耐熱性アラミド繊維またはそのセルロー
ス混紡品にバット染料、還元剤およびキャリヤ剤を含有
してなる色糊を印捺し、高温の高圧蒸気で蒸熱すること
によりバット染料をバット酸の形態で染着せしめること
を特徴とする耐熱性アラミド繊維の捺染方法である。

本発明の方法の対象となる耐熱性アラミド繊維は、特に
一般式（１）、（Ｉ［）または（Ｉ［［）（ｎは重合度
を示す整数である）で表される構造単位を有するもので
ある。この芳香族ポリアミド繊維については未だ満足す
べき捺染方法が提供されていない。

本発明の方法に使用されるバット染料としては、好まし
くは分子量が比較的小さく、且つ耐光堅牢度の良好なも
のが選ばれる。

このような染料を前記繊維に印捺するに当たっての捺染
糊組成としてはバット染料の他、還元剤とキャリヤー剤
を含有せしめる。しかし、通常のバット染料の捺染では
使用されるアルカリ剤は添加しない。

還元剤としては、ヒｒ、ロキシメタンスルフィン酸の亜
鉛塩（デクロリンの名前で公知）またはヒドロキシメタ
ンスルフィン酸ナトリウム（ロンガリットＣの名前で公
知）等の強力還元剤が多用され、またキャリヤー剤とし
ては、芳香族エーテル、芳香族エステル、フェニルフェ
ノール系化合物またはその混合物が有効である。

本発明の方法に使用される捺染糊は、一般的には次のよ
うな組成である。すなわち、色糊１００部中にバット染
料１〜１０部、還元剤５〜２５部、キャリヤ剤５〜１５
部、糊剤１０〜２０部と水を含有させてなるものである
。

また、糊剤としては、通常の捺染糊に使用される加工天
然ガム、加工澱粉またはカルボキシメチルセメロース等
の糊剤を水で膨潤させたものを添加し、適度の粘度に調
製して色糊とする。

印捺物は、通常のように６０〜１１０°Ｃで中間乾燥後
、高圧スチーマ−中で蒸熱して染料をバット酸の形で繊
維に染着せしめる。この場合、蒸熱温度は１２５”Ｃ−
１４０℃、蒸熱時間は２０〜４０分が望ましい、又蒸熱
後の捺染物は、バット染料の通常の後処理と同様に酸化
、ソーピングを行うが、セルロース繊維の場合に比し酸
化が困難であるので、酸化温度は８０℃以上とするのが
好ましい。

（作用および効果） 構造が緻密で極めて難染性の芳香族ポリアミド繊維にお
いて、本発明の方法を適用すればバット染料による実用
濃度の捺染柄が得られ、これらの繊維の捺染物において
最も問題になっている酎光堅牢度も良好である。

（実施例） 以下、本発明を実施例により説明する。

実施例１ ミツイバットレッドＢＫスーパーファイン（三井東圧染
料社製　バット染料）４０部を少量の温湯で良（ペース
ト化し、次にハイプリントＴＨ（林化学社製　糊剤）３
０％を含む元糊５００部、デクロリン　２００部、カッ
ロンＡＣ（勝又化成社製　芳香族エーテル系キャリヤー
）１００部および水を混合して１０００部としだ色糊を
通常公知の方法でノーメックス＠（デユーボン社製　芳
香族ポリアミド系耐熱性繊維）上に印捺し、熱風下８０
℃で乾燥する０次に印捺乾燥布をスタースチーマ−を用
いて１３５°Ｃの温度の飽和蒸気中で２０分間蒸熱し発
色する０発色布は水洗後、過硼酸ソーダ５％を含む９０
°Ｃの浴中で３０分処理して酸化する。引き続きモノゲ
ンペースト（第一工業製薬社製　アニオン界面活性剤）
３％を含む９５°Ｃのソーピング浴中で１０分処理した
のち水洗、乾燥する。その結果、濃色且つ鮮明な紫色の
捺染柄が得られて耐光堅牢度が優れていた。

実施例２ 実施例１において、ミツイバットレッドＢＫスーパーフ
ァインのかわりにミツイバットプルーＡＣＥスーパーフ
ァイン（三井東圧染料社製　バット染料）４０部を、芳
香族ポリアミド繊維としてノーメックス［有］のかわり
に下記式（ＩＩＩ）で表される耐熱アラミド繊維を用い
、その他は実施例１と同様の条件で処理した場合、得ら
れた捺染柄は濃色な青色に染色され耐光堅牢度も良好で
あった。

実施例３ 実施例１においてカッロンＡＣのかわりにテリールキャ
リャーＢＥＬ　（明放化学社製　フェニルフェノール系
キャリヤー）１００部を用い、その他は実施例１と同様
の条件で処理した場合、得られた捺染柄を実施例１と同
様の色調で耐光堅牢度も優れたものであった。

実施例４ 実施例１においてミツイバットレッドＢＫスーパーファ
インのかわりにミケスレンブリリアントグリーンＦＦＢ
スーパーファイン（三井東圧社製バット染料）４０部を
、芳香族ポリアミド繊維としてノーメックス［Ｆ］のか
わりにコーネックス［有］織物（音大社製　芳香族ポリ
アミド系耐熱性繊維）を用い、その他は実施例１と同様
の条件で処理した場合、得られた捺染柄は青味の緑色に
染色され耐光堅牢度も良好であった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）耐熱性アラミド繊維またはそのセルロース混紡品に
   バット染料、還元剤およびキャリヤ剤を含有してなる色
   糊を印捺し、高温の高圧蒸気で蒸熱することによりバッ
   ト染料をバット酸の形態で染着せしめることを特徴とす
   る耐熱性アラミド繊維の捺染方法。 ２）耐熱性アラミド繊維が、一般式（ I ）、（II）ま
   たは（III） ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） ▲数式、化学式、表等があります▼（II） ▲数式、化学式、表等があります▼（III） （ｎは重合度を示す整数である）で表される構造単位を
   有する芳香族ポリアミド繊維である特許請求の範囲第１
   項に記載の方法。