JPS63152305A - 加熱蒸散用殺虫組成物 - Google Patents

加熱蒸散用殺虫組成物

Info

Publication number
JPS63152305A
JPS63152305A JP62201030A JP20103087A JPS63152305A JP S63152305 A JPS63152305 A JP S63152305A JP 62201030 A JP62201030 A JP 62201030A JP 20103087 A JP20103087 A JP 20103087A JP S63152305 A JPS63152305 A JP S63152305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insecticidal
mat
ester
mixture
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP62201030A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukinobu Yamamoto
山本 志延
Kunihiro Okada
岡田 邦浩
Satoru Oi
大井 哲
Shiro Oyama
大山 史朗
Koji Takei
康治 武井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUMAKIRAA KK
Fumakilla Ltd
Original Assignee
FUMAKIRAA KK
Fumakilla Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUMAKIRAA KK, Fumakilla Ltd filed Critical FUMAKIRAA KK
Publication of JPS63152305A publication Critical patent/JPS63152305A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱蒸散用殺虫組成物に関し、さらに詳しく
は、電熱器などの適当な方法で加熱して殺虫成分を揮散
させるタイプの殺虫方法に供され、比較的に小量の有効
殺虫成分を含有する場合においても、含浸用マットに滴
下、含浸させたときに拡散性に優れると共に適度の退色
性及び揮散性を有する加熱蒸散用殺虫組成物に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来より、電気蚊取器に代表される加熱蒸散殺虫方法は
、蚊取線香、油剤、エアゾール剤などと同様に、一般家
庭で広く利用されている。
この方法は、ピレスロイド系殺虫組成物をパルプ、石綿
、多孔質無機物質、多孔質合成樹脂などの含浸用マット
に塗布、含浸させ、このマットを電熱器などで約120
〜200℃の温度で加熱し、一定量の殺虫成分を長時間
にわたって有効に揮散させる方法である。また、最近で
はメタノール−触媒酸化反応型の携帯蚊取器などが、キ
ャンプ、野外作業などにおいて利用されている。
このような加熱蒸散殺虫方法は、加熱により長時間にわ
たって殺虫成分を揮散せしめ、長時間にわたって殺虫効
力を発揮させることを目的とするから、これに使用する
殺虫マットの処方は、殺虫成分として熱揮散性殺虫剤、
一般にピレスロイド系殺虫剤が使用され、これに適当量
の揮散調節剤、さらに酸化防止剤、香料、色素等が配合
されたものであり、また充分な殺虫効果をあげるために
比較的に多量、通常、殺虫マット1枚当り40mg以上
の殺虫成分が含浸されている。
このような殺虫剤組成物から加熱蒸散用殺虫マットを製
造する方法としては、溶剤乾燥法と非乾燥法がある。溶
剤乾燥法は、上記殺虫剤組成物を有機溶剤に溶解させ、
これにマットを浸漬するか、あるいはマットに上記有機
溶剤溶液を適量滴下し、マットに殺虫剤組成物の必要量
を吸収させ、ついで乾燥させて有機溶剤を蒸発させ、そ
の後包装する方法である。しかしながら、この方法は、
特に浸漬法の場合にはマット1枚当り約1 mlの多量
の有機溶剤を使用する必要があり、しかも殺虫剤組成物
をマットに吸収させた後に有機溶剤を乾燥により蒸発さ
せるため、有機溶剤として低沸点(C6程度)のものを
使用する必要がある。このため、殺虫剤組成物を溶解さ
せた有機溶剤溶液は室温で引火する危険があり、乾燥工
程が必要であるという煩雑さの他に、この乾燥工程をよ
り慎重に行なわねばならないという欠点がある。
一方、非乾燥法は、前記殺虫剤組成物(油状物)を、有
機溶剤を使用せずにそのままマットに適量滴下し、室温
でそのまま包装する方法であり、1〜3日以内にマット
全体に拡散して均一な色のついたマットを得ることが必
要となる。
したがって、この方法の場合には、有機溶剤を使用しな
いため上記溶剤乾燥法の欠点は解消できるが、滴下量が
少ない場合はマットに均一に拡散しない(このことは、
着色した殺虫剤組成物を用いればはっきり観察できる)
という欠点があり、さらに色素の退色及び消失が不均一
となり、殺虫効力表示が不明確になるという欠点がある
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記したような殺虫剤も、将来は使用量を少なくして使
用される傾向にある。例えば、自動車内やキャンプのテ
ント内などでの狭い空間での使用や、野外作業での短期
使用など、殺虫剤=  4  = 少量使用の場が増加している。さらに、最近では健康管
理が重要な問題となっており、安全性及び低汚染性の面
から殺虫成分を低濃度で含有する殺虫マットの開発が望
まれている。殺虫成分の使用量を少なくすることはまた
製造コスト等の低減になり、経済的にも有利である。
また、近年では、殺虫効力が著しく高いピレスロイド系
殺虫剤、すなわち2−メチル−4−オキソ−3−(2−
プロピニル)シクロペンタ−2−エニル−クリサンテマ
ートが開発され、極少量で充分な殺虫活性を示し、マッ
ト中の殺虫成分量が従来の使用量に比べて半減さらには
もっと減少しても充分な殺虫効果を発揮させることが可
能となった。
しかし、薬剤量を少なくした場合、前記した従来の殺虫
マット製造技術では充分な対応ができなくなる。特に、
溶剤乾燥法に比べて種々の利点を有する非乾燥法が実際
上適用困難となる。
殺虫マットへの殺虫成分や色素等の拡がり不良が生じた
場合、加熱使用時の薬剤揮散不良につながり、重要な問
題となるが、薬剤量を少なくした殺虫マットの製造に前
記非乾燥法を適用した場合にはこの問題がさらに大きく
なる。従って、薬剤使用量が少ない場合においても、マ
ット全体へ均一かつ早期に拡散できるような処方の殺虫
組成物の開発が望まれる。さらに、少量の殺虫剤を含有
する殺虫マットを加熱使用する過程で、上記マット中へ
の拡散不均一性にも起因して、殺虫成分が充分残存して
いるにも拘らず色素の退色が早くなったり、あるいは色
素の退色及び消失が不均一になり、殺虫効力表示が不明
確になる。
従って、本発明の目的は、上記のような問題を解消し、
比較的に少量の有効殺虫成分を含有する場合においても
、含浸用マットに滴下、含浸させたときに拡散性に優れ
ると共に、薬効残存に応じた適度の退色性を有し、また
充分な殺虫効果を有する加熱蒸散用殺虫組成物を提供す
ることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、前記目的は、特定の殺虫成分を使用し
、これに色素と共に特定の化合物を単独もしくは2種以
上組み合わせて配合することにより達成されることが見
い出された。
すなわち、本発明の加熱蒸散用殺虫組成物は、(A)有
効殺虫成分として2−メチル−4−オキソ−3−(2−
プロピニル)シクロペンター2−エニル−クリサンテマ
ート、3−フェノキシベンジル−クリサンテマート、α
−シアノ−3−フエノキシベンジルークリサンテマート
、[(ペンタフルオロフェニル)−メチル]−3−(2
,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチル−シクロ
プロパンカルボキシレートのうちの少なくとも1種、 (B)色素、及び (C)(イ)30℃で液状の炭素数13〜25の脂肪酸
エステル、フタル酸エステル、安息香酸エステル及び二
価アルコールエステルから選ばれた少なくとも1種のエ
ステル化合物と共力剤との混合物、 −7= (ロ)炭素数12〜16の脂肪族炭化水素と共力剤との
混合物、 (ハ)炭素数20〜24の脂肪酸エステルもしくはフタ
ル酸エステル、及び (ニ)炭素数20〜24の脂肪酸エステルもしくはフタ
ル酸エステルと炭素数12〜16の脂肪族炭化水素との
混合物 のうちの少なくとも1種の混合物もしくは化合物 を含有してなることを特徴とするものである。
〔発明の態様及び作用〕
前記有効殺虫成分にはカルボン酸成分に起因する幾何異
性体、カルボン酸成分およびアルコール成分の不斉炭素
に起因する光学異性体が存在し、本発明においては、こ
れらの各種異性体およびその混合物が有効成分として使
用し得る。
本発明で用いる前記した殺虫成分、特に2−メチル−4
−オキソ−3−(2−プロピニル)シクロペンタ−2−
エニル−クリサンテマートは、従来使用されているピレ
スロイド系殺虫剤、例えばピナミンフォルテ等に比べて
殺虫活性が著しく高く、また使用濃度範囲が広く、低濃
度にしても実用効果があるなどの極めて優れた特性を示
す。従って、このような優れた殺虫成分を用いることに
よって低濃度、例えば5〜20■/マツト(マットの大
きさ22 X 35 X 2 +++mを基準として)
の割合で使用することができ、殺虫剤少量使用というニ
ーズに充分に応えることができる。
しかし、特にこのような少量の殺虫成分を含有する殺虫
組成物により殺虫マットを調製した場合、前記したよう
に、含浸用マット中への殺虫成分の拡散性、及び色素の
退色性の点で問題がある。この問題を解決するため、本
発明によれば前記した(イ)〜(ニ)のいずれかの混合
物もしくは化合物の少なくとも1種が併用される。
まず前記(イ)、(ハ)、(ニ)でいうエステル化合物
としては、脂肪族−塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エ
ステル、フタル酸エステル、二価アルコールエステル等
があるが、30℃で液体のものに限定される。その理由
は次のとおりである。すなわち、含浸用マット中での薬
剤拡散効果は、多少に拘らず殆んどのエステル化合物に
おいて観察される。しかし、30℃で固体のエステル化
合物は前記殺虫成分に溶解して薬剤増量効果による拡散
効果を有しても、エステル化合物自身は30℃で固体で
あるため、殺虫剤など他の成分に溶解した状態となり、
殺虫組成物の粘度を上昇するため拡散効果が劣ってくる
。さらに製造時の塗布工程あるいは滴下含浸工程を困難
にするため不適当である。
さらに上記エステル化合物は、炭素数13以上25以下
のものに限定される。その理由は次のとおりである。す
なわち、本発明の目的とする加熱蒸散用殺虫組成物及び
これを含浸させた殺虫マットには、商品の異臭が殆んど
ないこと、毒性が低いこと、及び引火の危険性がないこ
とが要求される。このような商品の臭い、毒性及び引火
の危険性を考慮すると、一般に炭素数が少ない程揮発性
が高く、刺激臭や芳香を発し、さらに毒性も高くなり、
引火の危険性も増してくるため、少なくとも炭素数13
以上に限定される。引火性のデータの一例を示すと以下
のとおりである。
エステル化合物    ilL 麩(区 分エチレング
リコールモノ  1060° 第2石油類メチルエーテ
ルアセテート エチレングリコールモノ  1266° 第2石油類エ
チルエーテルアセテート ジエチレングリコールモノ 1B  11.0° 第3
石油類エチルエーテルアセテート 上記区分は消防法上窓めらでいる危険物の区分であり、
危険物の取扱い、貯蔵上の規制がこの区分によって異な
る。従って、第2石油類であるよりは第3石油類の方が
、設備上および保安上好ましいと同時に、作業環境上も
好ましくなる。
また、炭素数が少ない程マットの退色が著しく早くなり
、さらに加熱するとマット表面に色素が浮き上がる現象
が生じ、退色ムラを生じて退色が不明確となるので不適
当である。
一方、エステル化合物の炭素数が26以上の場合には、
マットの退色が著しく悪くなり、殆んど退色せず、使用
前後の退色が区別できなくなるので不適当であり、さら
に薬剤の拡散性も悪くなり生産性に影響を及ぼす。
脂肪酸エステル及びフタル酸エステルの場合には、炭素
数20〜24のものであれば色素の退色性及び薬剤の拡
散性共に良好であり、従って前記(ニ)に示すように単
独で用いることができる。もちろん、2種以上併用する
こともできる。このような炭素数20〜24の脂肪酸エ
ステルもしシはフタル酸エステルとしては、パルミチン
酸ブチル、オレイン酸ブチル、ステアリン酸イソプロピ
ル、ステアリン酸ブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、
フタル酸ジー2−エチルヘキシル等がある。
なお、このような炭素数20〜24の脂肪酸エステル及
び/又はフタル酸エステルと共にさらに炭素数12〜1
6の脂肪族炭化水素を併用することにより、薬剤のマッ
トへの拡散性をさらに向上させることができる。例えば
、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン
、ヘキサデカンあるいはこれらの構造異性体及びそれら
の混合物である。また、拡散性に影響のない範囲であれ
ば、上記炭素数外の炭素数の炭化水素が混入しても差し
支えない。
上記炭素数20〜24の脂肪酸エステル及びフタル酸エ
ステル以外の他の脂肪酸エステル、フタル酸エステル、
安息香酸エステル、二価アルコールエステルの場合には
、マットへの薬剤の拡散性には優れるが、色素の退色性
に劣り、退色ムラが生じるので、共力剤と併用すること
が必要となる。
このようなエステル化合物としては、ラウリン酸ヘキシ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、アジピン酸2−ジブチル、アジピン酸ジヘキシル
、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル等の脂
肪酸エステル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル
、フタル酸ジイソブチル等のフタル酸エステル、サリチ
ル酸p−オクチルフェニル等の安息香酸エステル、ジエ
チレングリコールジベンゾエート、エチレングリコール
モノブチルエーテルラウレート、エチレングリコールモ
ノブチルエーテルオレエート等の二価アルコールエステ
ルなどが挙げられる。
共力剤としては、ピレスロイド用共力剤であるα−(2
−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ)−4,5−メチ
レンジオキシ−2−プロピルトルエン(略称ピペロニル
ブトキサイド)、オクタクロロジプロピルエーテル(略
称S−421) 、N−(2−エチルヘキシル)−ビシ
クロ−C2,2,1)−ヘプト−5−エン−2゜3−ジ
カルボキシイミド(略称MGK−264)、N−(2−
エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−メチルビシ
クロ−[2,2,2]−オクト−5−エン−2,3−ジ
カルボキシイミド(略称サイネピリン−500)などが
使用できる。
一方、炭素数12〜16の脂肪族炭化水素の場合、マッ
トへの薬剤の拡散性については優れるが、単独で使用し
た場合には色素の退色性の点で問題があるので、上記共
力剤と併用するか、あるいはさらに前記したエステル化
合物と併用する。
前記した各成分は適宜の量で使用できるが、前記殺虫成
分のマットへの含浸割合が5〜20mg/マットの場合
、殺虫成分の172〜8倍量、好ましくは1〜6倍量の
範囲で使用する。前記各成分の使用量が少なすぎるとマ
ットへの薬剤の拡散性、色素の退色性において良好な結
果が得られず、また多すぎても同様である。
本発明では従来の殺虫マットの製造に用いられている各
種の色素が使用でき、例えば1−メチル−アミノ−4−
オルトトリルアミノアントラキノン、1,4−ジブチル
−アミノアントラキノン、1−メチル−アミノ−4−メ
タトリルアミノアントラキノン、1.4−ジイソプロピ
ル−アミノアントラキノン等のアントラキノン系油性染
料、その他、特開昭60−19701号及び同80−1
9702号公報に記載のモノアゾ系、ジスアゾ系、トリ
アリルメタン系、ナフタルイミド系の油性染料などであ
り、通常0.1〜2mg/マットの使用量で充分である
本発明の殺虫組成物においては、上記殺虫成分及び各化
合物もしくは混合物の他、従来公知の他の添加剤、例え
ば酸化防止剤、忌避剤、揮散調節剤、香料などを添加す
ることができる。
一般に菊酸エステル系化合物は熱、光、酸化等に対して
安定性に欠ける嫌いがあるので、例えば2,6−ジーt
−ブチル−4−メチルフェノール(BHT) 、3−t
−ブチル−4−ヒドロキシアニソール(BHA) 、2
.2’ −メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)、2.2’−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール) 、4.4’ −ブチリデ
ンビス(5−メチル−6−t−ブチルフェノール) 、
4.4’−メチレンビス(2−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4.4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール) 、4.4’−メチレンビス(
2,6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β−(
3゜5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、1,3.5−)リスチル−2゜4.6−
)リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジルベンゼン)、1,1.3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチル)ブタン、テトラキス〔
メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシ
ンナメート)〕メタン、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオジプロピオネート等の酸化防止剤
あるいはベンゾフェノン系、トリアゾール系、サリチル
酸系等の紫外線防止剤を適量加えることによって安定性
を向上させることができる。
本発明に係る殺虫組成物は、ついでパルプ、石綿、多孔
質合成樹脂などの他、ガラス繊維、布、鉱物質粉末物質
、多孔性磁性物質などの多孔性担体に含浸させて加熱蒸
散用殺虫マットが製造されるが、これには前記した非乾
燥法を有利に適用することができる。例えば、一般に使
用されている長方形のマットを連続的に搬送しながら、
上記殺虫組成物を連続的に滴下し、すなわち長方形のマ
ットの中央部に直線(筋)状に滴下し、包装する。これ
によって、殺虫組成物の滴下量にもよるが、1〜3日以
内にマット全体に拡散し、均一に着色されたマットとな
る。
連続的に搬送されている状態の含浸用マット中央部に、
本発明の殺虫組成物を間歇的に滴下することによって、
加熱蒸散用殺虫マットを製造することも当然のことなが
ら可能である。
〔実 施 例〕
つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明は下記実施例になんら限定されるものでない
ことはもとよりである。
実施例1 表−1に示す処方の殺虫組成物を各々、35X 22 
X 2 mmのサイズの含浸用パルプマット中央に直線
状に滴下塗布した。得られた各マットを乾燥せずにその
まま包装し、25℃にて放置後、マット全面に殺虫組成
物が完全に拡がるまでに要する日数(以下、拡散日数と
いう)を調べた。これは、色素が拡がることによる着色
拡散によって確認した。また、発熱体温度165℃で加
熱揮散を行ない、12時間加熱後の退色の状況を調べた
。その結果を表−1に併せて示す。
なお、殺虫成分としては(S)−2−メチル−4−オキ
ソ−3−(2−プロピニル)シクロペンタ−2−エニル
(IR)−シス、トランスークリサンテマート(以下、
プラレスリンと呼ぶ)を用いた。また、使用したエステ
ル化合物は以下のとおりであり、後述する実施例につい
ても下記符号を用いる。
A:アジピン酸ジ−n−ブチル  (C14)B:ラウ
リン酸n−ブチル    (CI 6)C:ミリスチン
酸イソプロピル   (C17)D:ラウリン酸ヘキシ
ル     (C18)E:パルミチン酸イソブチル 
  (C20)Fニステアリン酸n−ブチル   (C
22)G:フタル酸ジ−n−オクチル  (C24)H
:セバシン酸ジ−n−オクチル (C26)表−1 (部数単位=ff1g) 上記結果から明らかなように、炭素数25以下のエステ
ル化合物の添加(例No、 2〜8)により、拡散日数
は著しく短縮された。しかし、退色性については、炭素
数20〜24のエステル化合物の場合には良好であるが
(例No、 6〜8)、炭素数26の脂肪酸エステル(
例No、 9 )の場合には殆んど退色せず、また薬剤
の拡がりも遅かった。一方、炭素数20未満の脂肪酸エ
ステル(例No、 2〜5)の場合、薬剤の拡がりは早
いが、退色性については、−変退色した後マット中央に
色素が浮き上がりムラが生じた。従って、単独で使用す
べきではない。
実施例2 表−2に示す処方の殺虫組成物を用いる以外は前記実施
例1と全く同様にして各殺虫マットを調製し、実施例1
と同様にして拡散日数及び退色性を調べた。その結果を
表−2に示す。
表−2 上記結果から、炭素数14以上20未満の脂肪酸エステ
ルのみでは退色にムラが生じたが(例No、10. 1
2. 14) 、これに共力剤(ピペロニルブトキサイ
ド)を併用することによって良好となり、また拡散性も
良好になった。
実施例3 22X35x2.8+nmのサイズの含浸用パルプマッ
トを用い、表−3に示す処方の殺虫組成物を用いる以外
は前記実施例1と全く同様にして各殺虫マットを調製し
、実施例1と同様にして拡散日数及び退色性を調べた。
その結果を表−3に示す。
表−3 上記結果から明らかなように、C12−C16の脂肪族
炭化水素を添加することにより、拡散日数が短縮される
実施例4 表−4に示す処方の殺虫組成物を用いる以外は前記実施
例1と全く同様にして各殺虫マットを調製し、実施例1
と同様にして拡散日数を調べた。その結果を表−4に示
す。
=  23 − 表−4 上記結果からエステル化合物の添加により、薬剤のマッ
ト中への拡がりが早くなることがわかる。また、実施例
は省略するが、薬剤縁含浸量、揮散特性等を考慮すると
、エステル化合物添加量は10〜80 mgが好ましか
った。
実施例5 22X35X2.8mmのサイズの含浸用パルプマット
を用い、表−5に示す処方の殺虫組成物を用いる以外は
前記実施例1と全く同様にして各殺虫マットを調製し、
発熱体温度を170℃とする以外は実施例1と同様にし
て拡散日数及び退色性を調べた。その結果を表−5に示
す。
表−5 上記に示されるように、プラレスリン量が増加しても退
色性、拡散性共に良好であった。また、エステル化合物
の増加によっても同様に良好であった。
実施例6 殺虫成分として3−フェノキシベンジル−d−シス/ト
ランスークリサンテマート(一般名フエツトリン、商品
名スミスリン:住友化学工業株式会社製)を用い、また
2 2 X 35 X 2.5mmのサイズの含浸用パ
ルプマットを用い、下記表−6に示す処方の殺虫組成物
を用い、発熱体温度195℃で加熱揮散を行なう以外は
、実施例1と同様にして拡散日数及び退色性を調べた。
その結果を表−6に併せて示す。
表−6 (部数単位:mg) 上記に示されるように、殺虫成分としてスミスリンを用
いた場合にも、退色性、拡散性共に良好であった。
実施例7 殺虫成分としてα−シアノ−3−フェノキシベンジル−
d−シス/トランスークリサンテマート(−船名サイフ
ェノトリン)を用い、また22X35X2.Ommのサ
イズの含浸用パルプマットを用い、下記表−7に示す処
方の殺虫組成物を用い、発熱体温度195℃で加熱揮散
を行なう以外は、実施例1と同様にして拡散日数及び退
色性を調べた。その結果を表−7に示す。
表−7 上記に示されるように、殺虫成分としてサイフェノトリ
ンを用いた場合にも、退色性、拡散性ともに良好であっ
た。
実施例8 殺虫成分として[(ペンタフルオロフェニル)−メチル
]−1R,3R−3−(2,2−ジクロロエテニル)−
2,2−ジメチル−シクロプロパンカルボキシレート(
−船名フエンフルスリン)を用い、また22X35X3
.Ommのサイズの含浸用パルプマットを用い、下記表
−8に示す処方の殺虫組成物を用い、発熱体温度150
℃で加熱揮散を行なう以外は、実施例1と同様にして拡
散日数及び退色性を調べた。その結果を表−8に併せて
示す。
表−8 上記に示されるように、殺虫成分としてフェンフルスリ
ンを用いた場合にも良好な結果が得られたが拡散日数は
若干長くなる傾向が認められた。
実施例9 22’X35X2.4romのサイズの含浸用マットに
、表−9の如き処方の薬剤を含浸拡散させて各殺虫マッ
トを調製した。
得られた各殺虫マット、及び比較のために、ピナミンフ
ォルテ40mg、ピペロニルブトキサイド30mgを含
有する市販品Aのマット(サイズ22X35X2.8m
m)を、それぞれ電熱燻蒸器に載置し、発熱体温度16
5℃の条件で、12時間連続して8畳間で加熱揮散を行
ない、加熱開始後3時間目および9時間目に各々アカイ
エカ雌成虫50匹を放飼し、このときのノックダウン数
を測定し、KT50値を求め、同様の試験を3回繰り返
し、平均値を算出した。その結果を表−10に示す。
表−9 表−10 (単位二分秒) 実施例のいずれも、市販品以上のノックダウン効力が得
られた。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の殺虫組成物は、殺虫成分として
2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シク
ロペンタ−2−エニル−クリサンテマート等特定の殺虫
成分を使用したものであるため、殺虫マット1枚当りの
殺虫成分含有量を少なくすることができ、低毒性、低汚
染性等の安全性及び経済性が改善されるという効果が得
られる。また、上記殺虫成分に色素と共に特定の化合物
を単独もしくは2種以上組み合わせて配合したものであ
るため、マットに少量の有効殺虫成分を含有する場合に
おいても、含浸用マットに滴下、含浸させたときに拡散
性に優れると共に、薬効残存に応じた適度の退色性を有
し、殺虫効力が明確に表示できるという効果が得られる
。さらに本発明によれば、前記した非乾燥法によって加
熱蒸散用殺虫マットを製造できるため、マット1枚当り
の殺虫組成物の使用量を低減できると共に、乾燥工程も
必要なく、安全にかつ連続的に製造でき、従って安価に
殺虫マットを製造できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)有効殺虫成分として2−メチル−4−オキソ−3
    −(2−プロピニル)シクロペンタ−2−エニル−クリ
    サンテマート、3−フェノキシベンジル−クリサンテマ
    ート、α−シアノ−3−フェノキシベンジル−クリサン
    テマート、[(ペンタフルオロフェニル)−メチル]−
    3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチル
    −シクロプロパンカルボキシレートのうちの少なくとも
    1種、 (B)色素、及び (C)(イ)30℃で液状の炭素数13〜25の脂肪酸
    エステル、フタル酸エステル、安 息香酸エステル及び二価アルコールエステ ルから選ばれた少なくとも1種のエステル 化合物と共力剤との混合物、 (ロ)炭素数12〜16の脂肪族炭化水 素と共力剤との混合物、 (ハ)炭素数20〜24の脂肪酸エステ ルもしくはフタル酸エステル、及び (ニ)炭素数20〜24の脂肪酸エステ ルもしくはフタル酸エステルと炭素数12 〜16の脂肪族炭化水素との混合物 のうちの少なくとも1種の混合物もしくは化合物 を含有して成る加熱蒸散用殺虫組成物。
JP62201030A 1986-08-15 1987-08-13 加熱蒸散用殺虫組成物 Pending JPS63152305A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19152686 1986-08-15
JP61-191526 1986-08-15

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63152305A true JPS63152305A (ja) 1988-06-24

Family

ID=16276129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62201030A Pending JPS63152305A (ja) 1986-08-15 1987-08-13 加熱蒸散用殺虫組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63152305A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2738718A1 (fr) * 1995-09-14 1997-03-21 Sumitomo Chemical Co Preparation insecticide liquide pour fumigation a chaud et methode pour tuer des insectes par fumigation a chaud
ES2129378A1 (es) * 1996-12-24 1999-06-01 Sumitomo Chemical Co Preparacion insecticida liquida para fumigacion termica y metodo para reprimir insectos por fumigacion termica.
JP2001335407A (ja) * 2000-05-26 2001-12-04 Sumitomo Chem Co Ltd 電気蚊取り用マット

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5948408A (ja) * 1982-09-14 1984-03-19 Fumakiraa Kk 電気蚊取器用殺虫剤組成物およびこれを用いた電気蚊取器用マツトの製造方法
JPS59104303A (ja) * 1982-12-03 1984-06-16 Sumitomo Chem Co Ltd 高薬量電気マツト

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5948408A (ja) * 1982-09-14 1984-03-19 Fumakiraa Kk 電気蚊取器用殺虫剤組成物およびこれを用いた電気蚊取器用マツトの製造方法
JPS59104303A (ja) * 1982-12-03 1984-06-16 Sumitomo Chem Co Ltd 高薬量電気マツト

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2738718A1 (fr) * 1995-09-14 1997-03-21 Sumitomo Chemical Co Preparation insecticide liquide pour fumigation a chaud et methode pour tuer des insectes par fumigation a chaud
ES2129378A1 (es) * 1996-12-24 1999-06-01 Sumitomo Chemical Co Preparacion insecticida liquida para fumigacion termica y metodo para reprimir insectos por fumigacion termica.
JP2001335407A (ja) * 2000-05-26 2001-12-04 Sumitomo Chem Co Ltd 電気蚊取り用マット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4320139A (en) Method of enhancing the activity of fast evaporating insecticides
US7790000B2 (en) Volatilizer
MX2008014470A (es) Papel impregnado con principios activos insecticidas.
AU2019250232B2 (en) Insect pest control product and insect pest control method
GB1587396A (en) Insecticidal composition for electric fumigator
US6447795B2 (en) Gel formulations containing insecticide
AU700100B2 (en) Resin composition and molded product thereof
JPS63152305A (ja) 加熱蒸散用殺虫組成物
JP2533332B2 (ja) 加熱蒸散用殺虫マット
JPS59104303A (ja) 高薬量電気マツト
RU2128436C1 (ru) Инсектицидная композиция для нагревательного окуривания и способ борьбы с вредными насекомыми
JPH11169051A (ja) 害虫防除装置
JP2010090048A (ja) 薬剤揮散体
JP3476238B2 (ja) 有害生物防除用エアゾール組成物
JP4183790B2 (ja) 殺虫線香及び殺虫成分の移行及び散逸防止方法
JPH0774130B2 (ja) 液体式加熱蒸散用水性殺虫剤
ITRM940564A1 (it) "insetticida che vaporizza a caldo, producente esalazioni, per uccide mosche e metodo per uccidere mosche con esso"
JP3449436B2 (ja) 加熱蒸散用殺虫マット
JPS5926601B2 (ja) ピレスロイド系殺虫組成物
AU2016227020A1 (en) Water-based insecticidal composition to be vaporized and diffused by being heated, and method for vaporizing and diffusing said composition by heating
JP2628167B2 (ja) 常温揮散性液剤
JPH0787872A (ja) 薬剤の加熱蒸散方法
JP2004067689A (ja) 加熱蒸散容器、これを用いた加熱蒸散装置および加熱蒸散方法
JPH01161081A (ja) タイムインジケーター
JPS5948408A (ja) 電気蚊取器用殺虫剤組成物およびこれを用いた電気蚊取器用マツトの製造方法