JP2628167B2 - 常温揮散性液剤 - Google Patents

常温揮散性液剤

Info

Publication number
JP2628167B2
JP2628167B2 JP62153977A JP15397787A JP2628167B2 JP 2628167 B2 JP2628167 B2 JP 2628167B2 JP 62153977 A JP62153977 A JP 62153977A JP 15397787 A JP15397787 A JP 15397787A JP 2628167 B2 JP2628167 B2 JP 2628167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
display
vaporthrin
room temperature
additive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62153977A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63316706A (ja
Inventor
隆良 岡野
祐司 新田
Original Assignee
株式会社 大阪製薬
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 大阪製薬 filed Critical 株式会社 大阪製薬
Priority to JP62153977A priority Critical patent/JP2628167B2/ja
Publication of JPS63316706A publication Critical patent/JPS63316706A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2628167B2 publication Critical patent/JP2628167B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、期間表示器用に適した4−メチル−4−ヘ
プテン−1−イン−3−イルd−シス,トランス−クリ
サンテマート(以下、「ベーパースリン」という。)を
主成分とする常温揮散性液剤の改良組成に関する。
[従来の技術] ベーパースリンは、常温で液状を呈し、比重d200.93
2、蒸気圧1.62×10-3mmHg(30℃)の揮散性を呈し、し
かも害虫特にアカイエ蚊成虫に対する基礎効力として局
所施用法にてLD50が0.078(μg/頭)示す。
従来、このベーパースリンの特性を利用して、含有液
剤の存否に応じてシート状基材の表面が透明状態から不
透明状態に変化することによって期間表示機能を発揮す
る表示器への含浸液剤として利用がなされてきた。な
お、ベーパースリンの揮散ガスはその特性から防虫作用
を発揮する。
[発明が解決しようとする問題点] 上記したベーパースリンの表示器への含浸液剤として
の利用において、その揮散量はその含有量に応じて次第
に減少してしまうことから、季節的な要因も併せて厳密
な表示期間の設定ができず、その利用範囲を制限する理
由となっていた。また防虫作用を意図する場合には、ベ
ーパースリンの比較的低い蒸気圧から特に初期効果に劣
り、使用期間全般に亘り安定した効果を発揮させること
ができず、また上記した表示の終了時点において相当量
の残留をきたすことになり、ベーパースリンが高価であ
ることも考え合わせると経済的な利用ができなかった。
本発明は、ベーパースリンの表示器への含浸利用にお
いて、ベーパースリンの揮散量を促進して使用期間中、
表示器を構成するシート状基材からのベーパースリンの
揮散量を安定化させることができる期間表示器用の常温
揮散性液の新規な組成を提供することを目的とした。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記した目的を達成するため、期間表示器
用の常温揮散性液剤につき、次の組成とした。
即ち、含有液剤の存否に応じてシート状基材の表面が
透明化状態から不透明化状態に変化することによって期
間表示機能を発揮する表示器の前記シート状基材中に揮
散可能に含有される液剤が、ベーパースリンと、ジエチ
ルトルアミド、オクタクロロジプロピルエーテル及びオ
クタメチルシクロテトラシロキサンから選択される1つ
との混合剤であることを特徴とする。
上記した本発明に係る常温揮散性液剤の製法は、各成
分を単純混合し、均一化する方法によることができる。
また、上記した添加成分であるジエチルトルアミド
は、 の化学構造式で示され、常温では液体で、比重d200.995
〜1.005、沸点165〜170℃(15mmHg)の物質であり、昆
虫に対し忌避効果を有することが確認されている。
また、オクタクロロジプロピルエーテルは、CCl3−CH
Cl−CH2O−O−CH2−CHCl−CCl3の化学構造式で示さ
れ、常温では液体で比重d201.64〜1.66、沸点144〜150
℃(1mmHg)の物質であり、ピレスロイド系殺虫剤につ
いての優れた効力増強剤として使用されてきた。
また、オクタメチルシクロテトラシロキサンの物性
は、常温で揮発性の液体であり、比重(d25)0.95〜0.9
6、沸点172〜217℃(760mmHg)である。これらの添加成
分はいずれもベーパースリンとは相溶性を呈して均一に
混合できるが、本発明においては、これらの添加成分の
うちから選択された1つをベーパースリンに添加するこ
とによって常温揮散性液剤として組成される。また、こ
の添加成分のベーパースリンは、好ましくは、ベーパー
スリン1重量部に対し0.1〜0.5重量部の範囲で配合され
る。また、このように組成される常温揮散性液剤は、例
えば、白紙の一片面上に液剤が含浸されない塗料により
表示記号層を形成し、さらにこの表示記号層を覆う塗膜
層を形成してなる基材中に含浸されることによって表示
器として構成される。
[作用] 本発明の常温揮散性液剤は、上例のように構成される
表示器において、当初その基材中に含有保持されている
が、使用時にはその常温揮散性によりその基材表面から
外部に順次揮散される。この表示器における揮散に再
し、上記した本発明の常温揮散性液剤によれば、表示期
間の初期段階からその揮散量が効果的に向上すると共
に、その量も表示期間中安定化するように作用する。ま
たこの液剤に含有されるベーパースリンについても相乗
的にその揮散量を増大させる。
また本発明の常温揮散性液剤は、上例のように構成さ
れる表示器の当初の含有状態において、前記した基材の
塗膜層にまで及んでその部分を透明化させるように作用
する。この結果、この表示器の表面上には下層の前記表
示記号が現われる。またこの常温揮散性液剤が揮散消失
し上記の塗膜層中に存在しなくなった時点においてその
部分が不透明化される。この結果、この表示器表面には
記号表示層を隠蔽する状態でその基材自体の呈色が現わ
れる。このような表示器表面における状態変化によって
表示機能が発揮される。
[実施例] (実施例1) 本発明の常温揮散性液剤につき、常温下での揮散性能
を確認するための試験を次のように行なった。
先ず、アセトン中にベーパースリンと、ジエチルト
ルアミド、オクタクロロジプロピルエーテル及びオクタ
メチルシクロテトシロキサンから選択される1つの添加
剤を混入した調製液をそれぞれ得た。なお、この調製液
は、上記した添加剤について各別に調製した。またベー
パースリンとこの添加剤との混合比は次の第1表から第
3表に示すとおりであり、またこの混合剤の混入量はア
セトン2gに対し1gである。次いで、得た各調製液をそ
れぞれクロマト用ろ紙(10cm×10cm、0.25mm厚、吸水
性;140g/m2)上に各別に含浸させた。この得られた各
調製液含浸ろ紙については、それぞれその紙面中央部に
て糸で吊した状態で、暗ドラフト内に一定の間隔で配し
た。この状態で常温(25℃前後)下に、10日間放置し
て後、ベーパースリンの残量を測定した。なお、この測
定法はガスクロマトグラフ法によった。
この測定結果は、添加剤がジエチルトルアミドである
ものについて第1表に、また添加剤がオクタクロロジプ
ロピルエーテルであるものについて第2表に、また添加
剤がオクタメチルシクロテトラシロキサンであるものに
ついて第3表にそれぞれ示した。なお、各表中、配合割
合は液剤1g中の添加剤の混合割合を重量部で示し、また
イニシャルはベーパースリンの当初のg重量値を示す。
また、第1図には、第1表に示したNo.1〜No.6でのベ
ーパースリンの揮散量値を添加剤がジエチルトルアミド
であるときの特性をaとし、第2表に示したNo.7〜No.9
でのベーパースリンの揮散量値を添加剤がオクタクロロ
ジプロピルエーテルであるときの特性をbとし、及び第
3表に示したNo.10〜No.12でのベーパースリンの揮散量
値を添加剤がオクタメチルシクロテトラシロキサンであ
るときの特性をcとして示した。
これらの特性a〜cから、本発明の液剤によれば、ベ
ーパースリンのみの場合と比較してより多量のベーパー
スリンの揮散量が得られることが判る。
次に、本発明の常温揮散性液剤につき、添加剤がジエ
チルトルアミドである場合のベーパースリンの揮散量に
つきその経時的変化を第2図に示した。なお、試験操作
は前記同様にした。また、図中の特性Aは添加剤を全く
含まないもので対照として示した。またベーパースリン
と添加剤との配合割合が重量部比で、0.9対0.1で混合し
たものについて特性B、0.8対0.2で混合したものについ
て特性C、0.7対0.3で混合したものについて特性D、0.
6対0.4で混合したものについて特性E、0.5対0.5で混合
したものについて特性Fでそれぞれ第2図に示した。
これらの特性B〜Fと特性Aとの対比から、本発明に
係る液剤によればベーパースリンの揮散量の増大が経時
的にも認められると共に、その揮散がより安定的に得ら
れることも判る。従って、期間表示器用の液剤として適
している。
(実施例2) 次に、ペーパースリン1.0gとジエチルトルアミド0.43
gとをアセトン2g中に混合して液剤αを得た。またベー
パースリン1.0gとオクタクロロジプロピルエーテル0.43
gとをアセトン2g中に混合して液剤βを得た。さらにベ
ーパースリン1.0gとオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン1.0gとをアセトン2g中に混合して液剤γを得た。
また、第3図及び第4図に示す構成の基材1を2つ用
意した。この基材1は、10cm×10cm×0.5mmの白紙2の
一片面上に液剤が含浸しない塗料により表示記号5…を
層状に形成し、さらにこの表示記号5…をも覆うように
この面上に無定形シリカと結合剤とからなる塗膜層4を
形成し、またその他片面はポリプロピレン製シート6に
よりカバーされてなる。なお、3は液剤の含有部であ
り、白紙2と塗膜層4とからなる。この基材1の1つの
液剤αの3.43gを、また他方の基材1に液剤γの4.00gを
それぞれ含浸させ、さらにアセトンに対する散逸処理を
施して各表示器を得た。
これらの表示器は次のように機能動作した。つまり、
液剤が含有部3に含浸されると、その液剤は塗膜層4部
分を透明させる結果、表示記号5…が表面上に現われ
る。この表示器の使用が開始されると、第5図に示すよ
うに含有液剤はその表面から順次揮散されるが、上記し
た透明化状態は塗膜層4中に液剤が存在する期間中継続
する。また含有した液剤の揮散が進行し、塗膜層4中に
液剤が存在しなくなるとその部分は不透明化状態となっ
てこの表示器表面の形態が変わる。このような表面形態
の変化によって表示機能が発揮される。
これらの表示器を冬季から春季にかけて、それぞれ室
内温度が15℃〜20℃の室内の壁面上に沿って吊り下げた
状態で使用した。この結果、各表示器について約3ヶ月
間の経過時に表示面について表示の変化が認められた。
また、液剤βについては、クラフト用ろ紙(10cm×10cm
×0.25mm)にその3.43gを含浸させ、アセトンに対する
散逸処理を施して後、これを多数の通気孔を有するケー
ス内に収容した状態で箪笥内に吊した。この結果、使用
後2ヶ月間に亘って安定した防虫効果が発揮されたこと
を確認した。
【図面の簡単な説明】
第1図……本発明に係る常温揮散性液剤の揮散特性図、 第2図……同液剤の揮散の経時的特性図、 第3図……同の表示器の斜視図、 第4図……同の表示器のイ−イ縦断面図、 第5図……同の表示器の説明的縦断面図。 図面符号の説明 a……添加剤がジエチルトルアミドである場合の液剤の
揮散特性、 b……添加剤がオクタクロロジプロピルエーテルである
場合の同の揮散特性、 c……添加剤がオクタメチルシクロテトラシロキサンで
ある場合の同の揮散特性、 1……表示器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−105602(JP,A) 特開 昭60−139606(JP,A) 特開 昭53−107418(JP,A) 特開 昭48−77020(JP,A) 特開 昭61−50901(JP,A) 特開 昭60−224603(JP,A) 西独国特許公開3421290(DE,A1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含有液剤の存否に応じてシート状基材の表
    面が透明化状態から不透明化状態に変化することによっ
    て期間表示機能を発揮する表示器の前記シート状基材中
    に揮散可能に含有される液剤が、4−メチル−4−ヘプ
    テン−1−イン−3−イル−dシス,トランス−クリサ
    ンテマートと、ジエチルトルアミド,オクタクロロジプ
    ロピルエーテル及びオクタメチルシクロテトラシロキサ
    ンから選択される1つとの混合剤であることを特徴とす
    る期間表示器用の常温揮散性剤。
JP62153977A 1987-06-19 1987-06-19 常温揮散性液剤 Expired - Lifetime JP2628167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62153977A JP2628167B2 (ja) 1987-06-19 1987-06-19 常温揮散性液剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62153977A JP2628167B2 (ja) 1987-06-19 1987-06-19 常温揮散性液剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63316706A JPS63316706A (ja) 1988-12-26
JP2628167B2 true JP2628167B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=15574216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62153977A Expired - Lifetime JP2628167B2 (ja) 1987-06-19 1987-06-19 常温揮散性液剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2628167B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0610125B2 (ja) * 1987-09-09 1994-02-09 大正製薬株式会社 衛生害虫防除組成物
DE19622190A1 (de) * 1996-06-03 1997-12-04 Bayer Ag Schädlingsbekämpfungsmittel auf Basis cyclischer Polysiloxane
JP4890798B2 (ja) * 2004-06-24 2012-03-07 エステー株式会社 防虫剤並びにこれを用いる防虫器及び防虫方法
JP2008044853A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Sanwa Insecticide Kk 防虫剤、衣料害虫の防除方法、防虫組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3421290A1 (de) 1983-10-08 1985-06-20 Fumakilla Ltd., Tokio/Tokyo Schaedlingsbekaempfungsblatt und vorrichtung, welche das ende der wirkung anzeigt

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4938817B2 (ja) * 1972-01-24 1974-10-21
JPS602284B2 (ja) * 1977-02-26 1985-01-21 大日本除虫菊株式会社 揮散殺虫剤の効力持続法
JPS60105602A (ja) * 1983-03-11 1985-06-11 Dainippon Jiyochiyuugiku Kk 防虫紙
JPS60139606A (ja) * 1983-12-27 1985-07-24 Sumitomo Chem Co Ltd 蒸散性組成物
JPS60224603A (ja) * 1984-04-20 1985-11-09 Osaka Seiyaku:Kk 表示器兼用防虫材
JPS6150901A (ja) * 1984-08-20 1986-03-13 Osaka Seiyaku:Kk 防虫能表示器兼用防虫材

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3421290A1 (de) 1983-10-08 1985-06-20 Fumakilla Ltd., Tokio/Tokyo Schaedlingsbekaempfungsblatt und vorrichtung, welche das ende der wirkung anzeigt

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63316706A (ja) 1988-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2533327B2 (ja) 加熱蒸散殺虫方法
US4320139A (en) Method of enhancing the activity of fast evaporating insecticides
EP1526770B1 (en) Volatile insect control sheet
JP2628167B2 (ja) 常温揮散性液剤
AU2017213296A1 (en) Pest control product and pest control method
JP5204399B2 (ja) 食品害虫忌避剤
JP2020002173A (ja) 害虫防除製品、及び害虫防除方法
JP3405807B2 (ja) 加熱蒸散用水性薬剤及び加熱蒸散方法並びに加熱蒸散用水性薬剤の揮散性調整剤
JPH06192020A (ja) 殺虫組成物
JPS59139302A (ja) 殺虫剤組成物
JP3417041B2 (ja) 薬剤の加熱蒸散方法
JPS60139605A (ja) 燻蒸組成物
JP2019147744A (ja) 線香及びその製造方法
JPH0460961B2 (ja)
JPH037207A (ja) 液体式加熱蒸散用水性殺虫剤
ITRM940564A1 (it) "insetticida che vaporizza a caldo, producente esalazioni, per uccide mosche e metodo per uccidere mosche con esso"
JP4247417B2 (ja) 殺虫マットの揮散持続剤、および殺虫成分と共に、該揮散持続剤を含有する長時間用殺虫マット
JPH0826908A (ja) 殺蠅用燻焼・加熱蒸散殺虫剤、及びこれを用いた殺蠅方法
JPS63152305A (ja) 加熱蒸散用殺虫組成物
JP3449436B2 (ja) 加熱蒸散用殺虫マット
JPS61152601A (ja) 防虫能表示器兼用防虫材
JPS602284B2 (ja) 揮散殺虫剤の効力持続法
JP7046622B2 (ja) 期間インジケーターおよび期間インジケーターを有する防虫剤および芳香剤
JP2020067520A (ja) 期間インジケーター並びに期間インジケーターを有する防虫剤および芳香剤
JP3552132B2 (ja) 加熱蒸散用マット