JPS6315005B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に液体流れ管路用の取外し可能な
フイルタに関し、特に雌牛の乳腺炎の検知のため
の取外し可能なフイルタに関する。本発明のこの
用途において、このフイルタは搾乳装置の牛乳流
れ管路内に嵌入され、かつ乳腺炎を病んでいる雌
牛からの牛乳の特徴であるか牛乳のかたまり（ク
ロツト）の存在を検知するのに役立つ。各雌牛か
らの牛乳が個々に監視されるように搾乳装置の各
作業位置ごとに別々のフイルタが使用される。

フイルタ要素の除去または検査のためフイルタ
本体を開放することを伴う取外し可能なフイルタ
は周知である。違つたやり方でフイルタを分解す
ることなく、フイルタ本体から抜取られることが
可能でありまた内部に置き直されることが可能で
あり、かつ交換した場合にフイルタスライド部材
が自動的に密封するように交換しうるスライド内
にフイルタ要素が担持されているフイルタを提供
することが本発明の目的である。

したがつて、本発明の最も一般的な形態は、フ
イルタ要素を担持したスライド部材を受け入れる
みぞ孔を有する中空本体を含み、上記スライド部
材が本体みぞ孔内に嵌入された場合に本体部分内
に自動的に密封するようにされる液体流れ管路用
の取外し可能なフイルタである。

この型式の取外し可能なフイルタの一例におい
ては、平たい円形状の本体部分はスライド部材を
受け入れる。側方みぞ孔を有する。前記スライド
部材はその頂面と底面とにＯリングシールを備
え、また前記みぞ孔は内方にテーパを付けられ、
スライド部材が、本体みぞ孔に嵌入された場合、
本体部分内で自動的に密封するようにされてい
る。

他の例においては、液体流れ管路用の取外し可
能なフイルタはスライド部材を受け入れるみぞ穴
を備えた中空本体から成り、該スライド部材はフ
イルタ要素を担持し、上記フイルタ要素は前記み
ぞ孔の１つの横断面の平面内のみぞ孔面全体と密
封するため前記スライド部材の周りに嵌入される
円周方向のＯリングを有する。

酪農場の牛群に関し、乳腺炎を回避するには、
連続的な検査が必要である。乳腺炎で、動物から
採取された牛乳内のかたまりが生成されないうち
に乳腺炎の存在を示すテストが存在している。し
かしながら、牛乳内のかたまりの存在は乳腺炎の
徴候であり、かつ搾乳中容易に連続的に監視する
ことのできる徴候である。本発明の一形式は搾乳
時に牛乳のかたまりを検知するフイルタを提供す
る。牛乳のかたまり源が明らかとなるように、搾
乳されている各の牛ごとに別個なこの種のフイル
タが使用される。この形式のフイルタはフイルタ
要素バイパス開口を有し、上記フイルタ要素自体
が、牛乳のかたまりで閉塞されるようになつた場
合に搾乳管路が閉塞されて真空が失われることの
ないようにされている。

本発明はまた前記の本発明による取外し可能な
フイルタを嵌入されている流れ管路に真空を作用
させてこの流れ管路を通つて牛乳を流動させる工
程と、上記フイルタ要素上に保持されているかも
しれない牛乳のかたまりに関して前記フイルタ要
素を検査する工程とを含む牛乳のかたまり（クロ
ツト）を検知する方法を有する。

同様な要素が同じ参照番号で示されている第１
図および第２図において、フイルタは平たく、円
形の中空フイルタ本体１を含み、このフイルタ本
体１はフイルタスライド部材３を受け入れるみぞ
孔２を片側に有する。スライド部材３は本体１の
みぞ孔２内に矢印５の方向に挿入される。みぞ孔
２は内方にテーパを付けられた上方と下方の面を
有し、またスライド部材３は、みぞ孔内に挿入さ
れた場合、スライド部材３の頂面と底面とにＯリ
ングを備えていることで、自動的に密封する。頂
部Ｏリングは符号４で示されている。両方のＯリ
ングは円形のみぞに引込められて保持されること
で前記スライド面内に固定される。

フイルタ本体１は、前記スライドが組立てられ
た位置にある場合、フイルタ要素を検査しうるよ
うに、透明プラスチツク材料から作られている。

フイルタ本体１は、それぞれ入口パイプ７と出
口パイプ８とを受け入れる頂面と底面とに互いに
相反する角度にされたカラーを有する。

スライド部材３は円形リングとして成形され
て、フイルタ要素９を保持し、かつ分岐ハンドル
１０を有し、このハンドルによりスライド部材３
がフイルタ本体１に挿入されたり除去されたりす
る。

第１図に示すフイルタの一般的形態において
は、フイルタ要素９の性質はフイルタの用途いか
んで定まり、したがつて被覆され、または被覆さ
れていない金網、穿孔されたシートまたはエキス
パンデツドシートあるいはキヤリア内に保持され
た使い棄て要素であつてもよい。図示の実施例で
は、フイルタ要素９は金網である。プラスチツク
の網もまた使用できる。

第２図に示す実施例では乳腺炎検知器としての
用途が企図され、スライド部材３の円形開口がバ
イパス開口１２を残すようにブリツジ１１により
分割されている。

第２図の実施例において、本体１は透明なナイ
ロンプラスチツク材料から作られ、したがつて透
明である。スライド３はPPOまたはABSのよう
な樹脂材料から作られている。

本体１は入口パイプと出口パイプの端部の間で
長さが約85mmであり、また全直径が約65mmであ
る。牛乳管路の入口パイプ８と出口パイプ７の直
径は18mmである。

フイルタ要素９は、面積が約11平方センチメー
トルで開口の大きさが約150ミクロンである、P.
T.F.E.被覆のステンレス鋼の金網である。バイパ
ス開口１２の面積は搾孔管路の横断面積に等し
い。Ｏ形リング４はニトリル材料から作られてい
る。

使用において、従来の搾乳装置の各ステーシヨ
ンにおいて搾乳管路がつめ（クロウ）の後方で記
録器びんの近くで切断される。第２図のフイルタ
が搾乳管路の切断端部をパイプ７および８へ引き
込むことにより挿入され、かくして牛乳の流れが
パイプ７を通つて進入しパイプ８を通つて出る。
スライド３が挿入された状態で、フイルタ要素９
は透明部分での透明フイルタ本体１を通して第２
図におけるカラー６の右方へ見ることができる。

P.T.F.E.被覆に起因して、フイルタ要素９は黒
色の外観を有し、牛乳のかたまり（クロツト）が
容易に検知できる。上記フイルタの金網区域が完
全に詰まり、特にこの状態の下にある場合、牛乳
はバイパス開口１２を通つて流れ、したがつて牛
乳管路は詰まつたフイルタ要素により閉塞されな
い。バイパス開口１２のため、雌牛も搾乳工程フ
イルタ要素の詰まりにより影響されず、特に、乳
首カツプが吸気圧の損失に起因して雌牛から落下
しない。

第２図による別個なフイルタが搾乳装置の各の
搾乳ステーシヨンで使用される。フイルタに牛乳
のかたまりが存在していることはしたがつて対応
したステーシヨンにいる特定の雌牛と関連され
る。

同様な要素を類似の参照番号で示す第３図と第
４図において、このフイルタは平たい中空のフイ
ルタ本体２１を含み、また上記本体はフイルタス
ライド部材２３を受け入れるみぞ孔２２を有す
る。第３図と第４図において、みぞ孔２２は最上
方にある。両方の図面において本体２１より上方
に示すスライド部材２３は矢印２５で示すように
下向きに挿入される。

スライド部材２３はみぞ孔内に位置決めされ、
かつスライド部材２３のまわりに延びたＯリング
２４を有し、かくしてスライド２３がみぞ孔２２
内に挿入された場合に、Ｏリング２４が上記みぞ
孔の１つの横断面においてみぞ孔の内面全体を密
封する。

フイルタ本体２１は透明プラスチツク材料から
作られて、スライド２３が前記フイルタ本体に組
立てられた場合に、前記フイルタ要素の検査がで
きる。

フイルタ本体２１は液体の流れ管路の可撓ホー
スへ取付けるスタブパイプ２７，２８を有し、こ
のフイルタを流れ管路内に容易に挿入することが
できる。スタブパイプ２７，２８は本体２１の両
側に接続して、それらの間の接続がフイルタ要素
を介してなされる。スタブパイプ２７，２８は共
通軸線上にないが、各がそれぞれの側に向かつて
段をつけられ、パイプ２７用の２６のような重ね
合わせ部分を提供している。この特色は後に詳し
く述べる。

こゝまでの説明は第３図と第４図の両方の実施
例に関する。

第３図を参照すると、フイルタの実施例はフイ
ルタ要素２９を成形して組込んだほゞ長方形状の
フレームを含む内部部分を有することが判る。フ
イルタ要素２９の性質はこのフイルタの用途に応
じて定まる。上記フイルタ要素２９は金網、P.
T.F.E.で被覆されあるいは被覆されないプラスチ
ツクの網あるいはエキスパンドメタルであつても
よい。

取囲みフレームに成形されたフイルタ要素２９
の代替物として、フイルタ要素が前記フレームに
嵌入されまたこれから除去できるマウント内に保
持しうる。

スライド２３は長手方向のハンドル３０を有
し、スライドがこのハンドルによりみぞ孔２２に
挿入されまた除去され、また上記ハンドルは、ス
ライド２３と本体２１とが組立てられた場合に、
Ｏリング２４より上方にみぞ孔２２から突出す
る。

スタブパイプ２７，２８の端部において、スラ
イド２３のフレームは３４において切欠かれ、フ
イルタ要素２９に出入する通路であつて、スタブ
パイプ２７，２８とほゞ同じ横断面積の自由通路
を提供する。またスタブパイプ２７，２８の延長
３３もまた、フイルタ自体が接続された流れ通路
に沿つた流体の流れを最小範囲に絞るのを確実に
する。

前記スライドフレームは、図面から分るよう
に、本体２１の下方湾曲表面の内側に衝接する停
止部３５を一体に成形されている。停止部３５の
側において、前記フレームの面３６は切り欠かれ
て、前記スライドフレームと本体との間に狭い通
路を提供する。この構造の効果を第４図の実施例
に関して述べる。

容易に理解されるように、第３図の一般的なフ
イルタの実施例のフイルタ要素２９は上流の面に
沈澱物を収集し、よごれたスライド２３はフイル
タ要素２９のそうじまたはスライドの取替えのた
め、管路を通る液体の流れを短かく中断するだけ
で、本体２１から容易に除去される。

第４図の乳腺炎検知器を参照すると、スライド
２３フイルタ要素２９がスライド２３と一体に成
形された内側フレーム３１により提供される中心
の細長いバイパス開口を有することが判る。みぞ
孔２２の内側の面との円周方向の隙間を決定する
フレーム３１の壁の高さは、上記隙間の面積がス
タブパイプ２７と２８の横断面積にほゞ対応し、
また、バイパス開口３２の横断面積もまたほゞ等
しいように定められている。したがつて、スタブ
パイプの内部孔、入口孔３３，３４および２６、
バイパスフレーム３１の各側の隙間およびバイパ
ス開口３２の全てがほゞ同じ横断面積を有する。
使用において、第４図のフイルタが搾乳装置の牛
乳流れ管路内に挿入される。牛乳のかたまりはフ
イルタ要素２９の上流の面に集まる。しかしなが
ら、フイルタの面がつまつた場合でもフイルタの
孔と上記バイパスとの割合は牛乳の流れが絞られ
ないことを確実にする。乳首カツプを搾乳されて
いる家蓄から分離させる結果を生ずる搾乳管路の
真空の軽減が生じない。

第４図による別個なフイルタが搾乳装置の各ス
テーシヨンに使用されている。このようにするこ
とで、フイルタ内のかたまりの存在は対応したス
テーシヨンにおける特定の家蓄と唯一的に関連す
る。

第４図の乳腺炎検知器用の好ましいフイルタ媒
体２９はエキスパンデツドメタルである。この材
料は好ましい向きを有する。斜め方向におけるこ
の材料を通しての目による検査から判るように、
エキスパンデツドメタルの場合金属ランド領域に
対し垂直方向および水平方向にて視野が妨げられ
るので、このエキスパンデツドメタルよりなるフ
イルタ媒体はそこを流過する液流が斜め方向とな
るようにスライド内に配置される。この向きは、
かたまりがフイルタ要素の面に運び込まれ保持さ
れ、かくしてフイルタ要素の面に沿つて洗い流さ
れ、かつバイパス開口を通して運び去られること
はない。さらにバイパス開口３２の周りの壁３１
は牛乳のかたまりが洗い流されるのを防止する。

上記のようなスライド２３内へのエキスパンデ
ツドメタルフイルタ媒体の配置により、斜め方向
の液流はみぞ孔２２中へのスライド２３の挿入方
向とは無関係に（すなわちフイルタ媒体の裏表方
向なしに）確保される。

以上の説明は、停止部３５およびスライド２３
とみぞ孔２２の内側湾曲面との間の漏出通路３６
とに関するものであつた。搾乳管路が搾乳後に洗
浄される場合に、フイルタも同時に洗浄される。
漏出通路３６は、洗浄流体が到達不能な２つのフ
イルタ部分の間にいかなる裂け目も残留しないこ
とを確実にする。

さらに、スライドフレームの壁はＯリング２４
を保持するみぞに直ぐ隣接したみぞ２２の内側表
面からテーパを付けられる。この特色により、搾
乳管路の洗浄中における有効な洗浄を防止するＯ
シールの内面における裂け目の生成が回避され
る。

漏出通路３６は停止部３５が存在しなくとも達
成される。例えば、スライド２３は、スライド２
３が漏出通路３６の必要とされる幅によりみぞ孔
２２の端部から分離された場合に本体２１と係合
する肩部（図示せず）をリング２４より上方に形
成されてもよい。

Ｏリングのシール４および２４が述べられた
が、任意の適当なシールを使用しうる。別個なシ
ールが必要とされずにスライド３および２３が本
体１および２１との係合でこれとシールを形成す
るようにスライド３および２３が密封材料から作
られてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は取外し可能なフイルタの斜視図で、２
つの部分を互いに分離して示す図；第２図は搾乳
の際の乳腺炎検知器として使用するフイルタの、
対応した斜視図、第３図は液体流れ管路内に使用
する取外し可能なフイルタの斜視図で、本体部分
とフイルタスライド部分とを互いに分離して示す
図；および第４図は搾乳の際の乳腺炎検知器とし
て使用するフイルタの対応した斜視図である。 図において、１……中空の本体、２……みぞ
孔、３……スライド部材、４……Ｏ形の密封用リ
ング、７，８……入口および出口のパイプ、９…
…フイルタ要素、１２……バイパス開口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ みぞ孔を設けた中空本体を備えてなる液体流
   れ管路用の着脱自在なフイルタにおいて、このフ
   イルタは前記液体流れ管路用のフイルタ要素と密
   封装置とを支持したスライド部材をさらに備え、
   前記密封装置をスライド部材が前記みぞ孔に嵌入
   された際にセルフシールとなるよう配置すると共
   に、前記密封装置は前記みぞ孔の１つの横断面に
   てみぞ孔の全体を封止するよう配設したリングシ
   ールを備えることを特徴とする液体流れを連続肉
   眼監視するための着脱自在なフイルタ。 ２ スライド部材は、みぞ孔に嵌入された際に、
   フイルタ要素を通る液流に対し平行なバイパス流
   路を備える特許請求の範囲第１項記載のフイル
   タ。 ３ バイパス流路がスライド部材により完全に画
   定されると共に、フイルタ部材により包囲されて
   なる特許請求の範囲第２項記載のフイルタ。 ４ 中空本体が透明であつて入口導管と出口導管
   とを備え、これら導管とバイパス流路とが同じ断
   面積を有する特許請求の範囲第２項記載のフイル
   タ。 ５ 流れ管路に対し減圧を加えることにより牛乳
   を前記流れ管路に流過させ、前記流れ管路には着
   脱自在なフイルタを嵌入させ、このフイルタは前
   記流れ管路用のフイルタ要素と密封装置とを支持
   したスライド部材を備え、前記密封装置をスライ
   ド部材が前記みぞ孔に嵌入された際にセルフシー
   ルとなるよう配置すると共に、前記密封装置は前
   記みぞ孔の１つの横断面にてみぞ孔の全体を封止
   するよう配設したリングシールを備え、さらにス
   ライド部材はみぞ孔に嵌入された際にフイルタ要
   素を通る液流に対し平行なバイパス流路を備え、
   前記フイルタ要素を牛乳クロツトがそこに保持さ
   れたかどうかにつき点検することを特徴とする牛
   乳クロツトの検出方法。