JPS6314801Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内視鏡の柄部に関する。

内視鏡は、曲折自在な可撓管と柄部とから成
り、この柄部にあるアングルダイアルの操作によ
つて可撓管先部の曲折操作を行なつている。

従来の柄部とアングルダイアルについて第１図
から第３図に従つて説明すると、上下および左右
方向の操作用の２つのアングルダイアル１，２を
同軸状に設け、かつ内側のアングルダイアル１の
外径を外側のアングルダイアル２の外径よりも大
きくし、また、各々のアングルダイアル１，２と
連動する回転子も柄部３内において同軸状に配置
していた。

しかしこのような構成によると、アングルダイ
アルをコンパクトにまとめることができる利点を
有する反面、操作性が悪く、特に外側の方のアン
グルダイアル２には第３図に示す如く指がとどか
ない欠点があり、両手の操作となり、鉗子等との
同時操作が行なえない欠点を有すると共に構造が
複雑となる欠点を有している。

本考案は上記の欠点を解決することを目的と
し、柄部を中程で曲折させ、グリツプ部の延長線
上にアングルダイアルを位置させることによりア
ングルダイアルをグリツプを握つている手の少な
くとも親指によつて操作することができるように
したことを特徴とする。

以下に本考案の一実施例を図面に従つて説明す
る。

第４図および第５図は本考案の平面図および側
面図を示し、４は中程で曲折した柄であり、５は
接眼レンズ部でその他端は可撓管６の導中部が接
続されており、その導中部接続側をグリツプ部７
としている。このように曲折した柄部４のグリツ
プ部７の中心線と接眼レンズ部５側の柄部の中心
線とは平面から見て左右方向にずれており、その
ずらし量は本実施例においてはグリツプ部７のほ
ぼ巾分だけずらしてある。しかしこの量はこの巾
にこだわるものではない。さらに、第５図に示す
如くグリツプ部７の中心線よりも上方向に接眼レ
ンズ部５側の柄部の中心線はずれており、このず
らし量は上記のずらし量程大きくはない。

このように平面から見て中程から左右および上
下方向に曲折した柄部４の曲折部位もしくはその
付近でグリツプ部７の延長上に本実施例では２個
つまり可撓管６の先端を上下・左右の４方向に操
作するアングルダイアル８，９を同軸線上となる
ように重ねて設ける。

なお、アングルダイアルの代りにアングルレバ
ーであつてもよく、この場合には同軸線上でなく
てもよい。

上記のアングルダイアル８，９に連結する柄部
４内の駆動機構は従来の駆動機構と同機構でよ
く、例えばラツクとピニオンによる構造、ドラム
による構造等がある。

また、柄部４には従来の柄部についている機構
例えば鉗子導入孔、送気・送水切換スイツチ等も
当然付いているが本考案とは直接に関係がないた
めに省略する。

以上の構成による本考案の柄部によると、第６
図から第８図に示す如くグリツプ部７を握つた手
の少なくとも親指によつて内側または外側のアン
グルダイアル８，９の回動操作を行なうことがで
き、また両方のアングルダイアル８，９を同時に
操作することも可能となる。図面ではグリツプ部
７を左手で握つているが本考案の柄部によると右
手で握つても同様に扱うことができ、左、右どち
らの手でも使用可能である。

また、アングルダイアル８，９の操作にあたつ
てはアングルダイアル８，９の中心位置がグリツ
プ部７の中心線位置より上方にあるために親指で
アングルダイアル８，９の操作を行なうときに負
担が少なく、さらに接眼レンズ側の柄部をグリツ
プ部７より上方にしたことにより握りのバランス
が良く安定した操作が可能となる。したがつて例
えば大腸鏡は一方の手がよごれるので他方の手だ
けのアングル操作が必要となるが、そのような場
合にも充分に操作が可能となる。

なお、上記実施例のアングルダイアルにゴムま
たはプラスチツク製等のリングを嵌めることによ
り任意にどちらか一方の外径を変更させることが
できる。

以上の構成、作用を有する本考案によると、柄
部を中程で曲折してグリツプ部と接眼レンズ側と
の柄部とを互にその中心線をずらし、グリツプ部
の延長線上にアングルダイアルを配置したことに
より、左・右どちらの手でも握ることが可能にな
つたと共にその握つた方の手の少なくとも親指で
アングルダイアルの操作を行なうことができるよ
うにしたことにより内視鏡の取扱いが非常に単純
となり、反対の手で他のものの使用例えば鉗子の
操作等が容易となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す側面図、第２図は同平面
図、第３図は第１図−線断面図、第４図は本
考案の一実施例を示す平面図、第５図は同側面
図、第６図は操作状態を示す側面図、第７図は同
平面図、第８図は正面図である。 ４……柄部、５……接眼レンズ部、７……グリ
ツプ部、８，９……アングルダイアル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 後端に接眼レンズ部を有し、先端に可撓管を
   接続した内視鏡において、中程から曲折させて
   可撓管接続側にグリツプ部を形成し、接眼レン
   ズ部側の柄部とその中心線が互いにずれるよう
   にし、そのグリツプ部の延長線上に位置するよ
   うにアングルダイアルまたはアングルレバーを
   接眼レンズ部側の柄部に設けたことを特徴とす
   る内視鏡の柄部。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項において、グ
   リツプ部が接眼レンズ部側の柄部に対してその
   中心軸が上面から見て接眼レンズ部側の柄部の
   中心線の左右のどちらか一方向および側面から
   見て下方向にずれるように中程を曲折したこと
   を特徴とする内視鏡の柄部。