JPS6314802Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内視鏡の柄部に関する。

内視鏡は、曲折自在な可撓管と柄部とから成
り、この柄部にあるアングルダイアルの操作によ
つて可撓管先部の曲折操作を行なつている。

従来の柄部とアングルダイアルについて第１図
から第３図に従つて説明すると、上下および左右
方向の操作用の２つのアングルダイアル１，２を
同軸状に設け、かつ内側のアングルダイアル１の
外径を外側のアングルダイアル２の外径よりも大
きくし、また、各々のアングルダイアル１，２と
連動する回転子も柄部３内において同軸状に配置
していた。

しかしこのような構成によると、アングルダイ
アルをコンパクトにまとめることができる利点を
有する反面、操作性が悪く、特に外側の方のアン
グルダイアル２には第３図に示す如く指がとどか
ない欠点があり両手の操作となり、鉗子等との同
時操作が行なえない欠点を有すると共に構造が複
雑となる欠点を有している。

本考案は上記の欠点を解決することを目的と
し、柄部の中程に中空部を設け、その中空部にア
ングルダイアルを配置することによりアングルダ
イアルをグリツプを握つている手の少なくとも親
指によつて操作することができるようにしたこと
を特徴とする。

以下に本考案の一実施例を図面に従つて説明す
る。

第４図および第５図は本考案の平面図と側面図
であり、４は中程でわずかに曲折した柄部であ
り、５は接眼レンズ部であつてその他端には可撓
管６の導中部が接続されており、その接続側をグ
リツプ部７としている。８は上面から下面に向け
て設けた中空部であり、上記グリツプ部７の延長
上に位置している。

９，１０はこの中空部８内に回動可能に設けた
アングルダイアルであつて、両アングルダイアル
９，１０共に同径となつている。

このようにした柄部４のグリツプ部７の中心線
と接眼レンズ部５側の中心線とは中程で互に多少
ずらしてあつて第５図に示す如くグリツプ部７の
中心線の位置が下方にあり、その結果上記した如
く柄部４は多少中程で曲折させてある。

なお、上記のアングルダイアル９，１０に連結
する柄部４内の駆動機構は従来の駆動機構と同機
構でよく、例えばラツクとピニオンによる構造ま
たはドラムによる構造等がある。

また、柄部４には従来の柄部についている機
構、例えば鉗子導入孔、送気・送水切換スイツチ
等の種々な装置がその使用目的に応じて付いてい
るが本考案とは直接に関係がないために省略す
る。

以上の構成による本考案の柄部によると、第６
図および第７図に示す如くグリツプ部７を握つた
手の少なくとも親指で両方のアングルダイアル
９，１０を個別に回動操作することができる。ま
た、図面ではグリツプ部７を左手で握つているが
本考案の柄によると右手で握つても同様に扱うこ
とができ、左右どちらの手でも使用可能である。

アングルダイアル９，１０の操作にあたつては
柄部４を曲折させたことにより、アングルダイア
ル９，１０の軸心位置がグリツプ部７の中心線よ
り上方にあるために、親指でアングルダイアル
９，１０の操作を行なうときに負担が少なく、握
りのバランスも良く安定した操作が可能となる。
したがつて、例えば大腸鏡は一方の手がよごれる
ので他方の手だけのアングル操作が必要となる
が、そのような場合にも充分に操作が可能とな
る。

なお、上記実施例のアングルダイアルの所望の
一方のアングルダイアルにゴムまたはプラスチツ
ク製のリングを嵌めることによりその外径を変更
させることが可能である。

以上の構成、作用を有する本考案によると、柄
部の中程に設けた中空部にアングルダイアルを配
置したことにより、グリツプ部を握つた手の少な
くとも親指で回動操作が可能となると共に左・右
どちらの手でも握ることが可能となり、確実に片
手で操作できるためにもう一方の手で例えば鉗子
の操作等が行なえることになり、以上の諸効果に
よつて内視鏡の取扱いが非常に容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術を示す側面図、第２図は平面
図、第３図は第１図−線断面図、第４図は本
考案の一実施例を示す平面図、第５図は同側面
図、第６図は操作状態を示す側面図、第７図は同
平面図である。 ４……柄部、５……接眼レンズ部、７……グリ
ツプ部、８……中空部、９，１０……アングルダ
イアル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 後端に接眼レンズ部を有し、先端を可撓管に
   接続した内視鏡の柄部において、中程に上面か
   ら下面にぬける中空部を形成すると共に可撓管
   接続側にグリツプ部を形成し、上記中空部内に
   アングルダイアルを設けたことを特徴とする内
   視鏡の柄部。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項において、グ
   リツプ部の後部を接眼レンズ部側の柄部に対し
   て側面から見て下方向に曲折させたことを特徴
   とする内視鏡の柄部。