JPS6314351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧縮性ガスを操作力とした操作装置に
供気する円筒弁の動作を改良したしや断器の操作
機構装置に関する。

一般に高電圧大容量しや断器では電力系統容量
増大に伴い開あるいは閉指令を受けてから接触子
は、開あるいは閉動作を完了するまでの開閉動作
時間が短かいことが要求されるが、そのためには
接触子に大きな駆動力を働らかさねばならない。
操作力として圧縮性高圧ガスを使用した従来のし
や断器の操作機構装置を第１図に示す。図におい
て、開信号により引外しコイル１が付勢され、爪
金キヤツチ２がはずれるとしや断動作ばね部３の
圧縮ばね３ａの力により、しや断動作弁部４の円
筒弁５が開く。この円筒弁５が開くと、圧縮ガス
は高圧ガス貯蔵タンク７より１本の送気管８を通
つてバルブヘツド６に入り、開いた円筒弁５の内
側を通つて操作シリンダ９に入り、操作ピストン
１０を駆動する。操作ピストン１０の運動は連結
ロツド１０ａを介して図示しないしや断器本体の
接触子を駆動する。

一般に開時間を短縮するためには操作シリンダ
９に高圧ガスを大容量かつ短時間に送り込めばよ
い。従来はこの点を解決するために送気管直径を
大きくすることが考えられていた。しかしながら
円筒弁５はその構造上、円筒弁５の動作軸５ａに
対して圧縮ガスを半径方向から供給するため１本
の大径送気管を使うと、円筒弁５が開くとき円筒
弁５内外の圧力差のため円筒弁５を半径方向にお
しつける力が大きく働らき円筒弁５のしや断及び
投入時の動作が不確実になるという改良すべき点
があつた。

本考案は上記の点を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、円滑な弁動作ができ、
かつ開及び閉時間の大幅な短縮をはかることので
きるしや断器の操作機構装置を提供することにあ
る。

以下本考案を図面に示す一実施例を参照して説
明する。第２図において、操作機構部１１は操作
装置１２としや断及び投入動作弁部１３，１４
と、このしや断及び投入動作弁部１３，１４を開
閉するしや断及び投入動作ばね部１５，１６と、
このしや断及び投入動作ばね部１５，１６を夫々
引外す引外し部１７と、しや断及び投入動作の復
帰装置１８と、これらを圧縮ガスタンク１９と連
結する送気管とからなつている。

操作装置１２は操作シリンダ２０と操作ピスト
ン２１とからなり、このの操作ピストン２１に固
着されたピストンロツド２２は図示しないしや断
器のしや断部に連結される操作ロツド２３に接続
され、またピストンロツド２２にはトグル機構部
２４が設けられている。

しや断動作弁部１３はバルブヘツド２５とこの
内部に収められる円筒弁２６とからなり、この円
筒弁２６の動作軸２７はしや断動作ばね部１５の
受座２８と連結され、この受座２８は常時押圧さ
れるように圧縮ばね２９が設けられている。この
受座２８の軸２８ａは引外し部１７に連結されて
いる。

引外し部１７は引外しコイル３１とレバー３２
と引張ばね３３と爪金キヤツチ３４とから構成さ
れる。なお、復帰装置１８は復帰ピストン部３５
と連結レバー３６を介してトグル部３７と連結さ
れ、また連結レバー３６は１点鎖線で示したよう
にしや断及び投入操作弁部１３，１４の円筒弁２
６，２６の夫々の動作軸２７，２７間を連結する
連結レバー３８と連動するように構成されてい
る。

また、操作シリンダ２０のしや断側及び投入側
としや断及び投入操作弁部１３，１４とを径の大
きい送気管３９，３９によつて夫々接続する。そ
してしや断及び投入操作弁部１３，１４の夫々の
バルブヘツド２５，２５の側面には夫々圧縮ガス
タンク１９から径の大きい送気管４０，４１を接
続する。

この送気管４０はしや断操作部１３のバルブヘ
ツド２５の側面に接続され、送気管４１はバルブ
ヘツド２５の送気管４０の接続口４０ａと対称位
置に接続口４１ａを介して接続される。また送気
管４１は分岐して投入操作弁部１４のバルブヘツ
ド２５の両側面に夫々対称位置となるように接続
口４１ｂ，４１ｃを介して接続する。このように
送気管は複数本を夫々バルブヘツド２５の側面に
対称位置、すなわち夫々の円筒弁２６の半径方向
に設ける。なお、１本以上の送気管からバルブヘ
ツド直前で複数本の送気管に分岐して、この分岐
した複数本の送気管を夫々バルブヘツド側面の対
称位置に接続してもよい。

次にこのように構成された本考案の作用効果に
ついて説明する。第２図において、開信号により
引外しコイル３１が付勢され、爪金キヤツチ３２
が外れるとしや断動作ばね部１５の圧縮ばね２９
の力により、しや断動作弁部１３の円筒弁２６が
図示左側に押されて開く。円筒弁２６が開くと、
圧縮ガスタンク１９と接続される送気管４０及び
４１の夫々の接続口４０ａ及び４１ａから圧縮ガ
スがバルブヘツド２５の円筒弁２６の中空部を通
り、送気管３９を介して、操作装置１２の操作シ
リンダ２０のしや断側に流入し、操作ピストン２
１を駆動してしや断動作、すなわちピストンロツ
ド２２に連結される操作ロツドを介して図示しな
いしや断部をしや断する。

送気管４０，４１，３９は従来より径が大きく
形成されているので、送気管が大きく操作ピスト
ン２１の操作速度を大きくすることができる。ま
た、送気管４０，４１夫々の接続口４０ａ，４１
ａはバルブヘツド２５の側面に互に相対した対称
位置に設けられている。すなわち円筒弁２６の動
作軸２７に対して半径方向に対称に夫々接続口が
設けられているから、しや断動作前の接続口４０
ａ，４１ａからの円筒弁２６に対する圧力は、半
径方向の力は相殺されて平衡している。したがつ
て、従来のように片側から押圧されることなく、
この円筒弁２６の駆動開始は円滑かつ偏心するこ
となく動作できるので、操作時間を短縮すること
ができる。

なお、投入動作についても上記と同様に動作
し、同じ効果が得られる。また、しや断及び投入
動作復帰装置１８はしや断及び投入動作に連動し
て夫々の復帰動作を行うが説明は昇略する。

以上説明したように本考案によれば、圧縮ガス
タンクからしや断及び投入動作弁部に給気する送
気管及びしや断及び投入動作弁部から操作装置に
接続される送気管の夫々の径を大きく形成し、か
つ、しや断及び投入動作弁部の夫々の円筒弁の駆
動軸に対して半径方向から対称位置となるように
バルブヘツドに送気管の接続口を設けることによ
つて、円筒弁にかかる半径方向の圧縮ガスの力は
相殺されて、円筒弁は円滑な動作を行うことがで
きるので、複数の送気管からしや断及び投入弁部
に送られた大量の圧縮ガスは短時間に操作装置に
供給され、しや断及び投入時間を大幅に短縮でき
る。

また、円筒弁、操作装置は新たに設計する必要
はなく、在来品をそのまゝ使用することができる
ので、特にしや断及び投入時間短縮を要求される
しや断器に送気管を追加するだけでたりるという
利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の操作機構装置を示す構成系統
図、第２図は本考案のしや断器の操作機構装置を
示す構成系統図である。 １１……操作機成装置、１２……操作装置、１
３，１４……しや断及び投入動作弁部、１５，１
６……しや断及び投入動作ばね部、１７……引外
し部、１９……圧縮ガスタンク、２０……操作シ
リンダ、２１……操作ピストン、２２……ピスト
ンロツド、２３……操作ロツド、２４……トグル
機構部、２５……バルブヘツド、２６……円筒
弁、２７……動作軸、２８……受座、２９……圧
縮ばね、３１……引外しコイル、３２……レバ
ー、３３……引張ばね、３４……爪金キヤツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 指令によりキヤツチを外して蓄勢されていたば
   ねを放勢することにより、円筒弁を開き圧縮性ガ
   スを操作シリンダと操作ピストンとからなる操作
   装置に送気するものにおいて、円筒弁を収容する
   バルブヘツドに前記円筒弁の動作軸に対して半径
   方向より送気管の接続口を対称に配設したことを
   特徴とするしや断器の操作機構装置。