JPS6314310A - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ＣｏＣｒ合金を主成分とする合金薄膜より成
る磁気記録層を備えた垂直磁気記録媒体に関するもので
あり、さらに詳しくは、ＣｏＣｒ合金を主成分とする金
属薄膜より成る磁気記録層がＣｒ含有率を異にする二層
より構成されている垂直磁気記録媒体に関するものであ
る。

従来の技術 垂直磁気記録は、水平磁気記録が磁気記録媒体の面に平
行に残留磁化が向くように記録するのに対し、磁気記録
媒体の面に垂直に残留磁化が向くように記録する方式で
ある。この垂直磁気記録方式では、記録密度が高くなる
程１反磁界が減少し、記録時の磁化が安定化され、水平
記録に生じる高密度での減磁という欠点が基本的に少な
くなる特徴を有している。上記の特徴を有する垂直磁気
記録方式では、磁気ヘッドと磁気記録媒体の構成が水平
磁気記録方式のそれらとは基本的に異なっており、その
構成は特公昭５８−９１号公報に示されている。上記公
報に示されている磁気ヘッドは単磁極ヘッドと称される
構成であるが、従来の水平磁気記録方式に用いられてい
るリングヘッドでも、垂直磁気記録が可能であることは
公知である。

要するに、磁気・＼ンドが単磁極ヘッドやリングヘッド
のいずれであっても、磁気記録媒体がその面に垂直な方
向に磁化容易軸を持つ磁気特性であれば、基本的に垂直
磁気記録を行うことが可能となる。すなわち、垂直磁気
記録方式では、まさに磁気記録媒体にその主な特徴があ
り、磁気記録媒体の垂直磁気異方性をいかに大きくする
かにより垂直磁気記録の性能が左右される。

垂直磁気記録に用いる垂直磁気記録媒体（は、上記公報
にも示されているように一般にはＣｏとＣｒの合金薄膜
を磁気記録層として基板上、若しくは高透磁率の合金薄
膜上に形成したものである。Ｃ。

Ｏｒ合金薄膜の形成方法として（」、スパッタリング法
や真空蒸着法が主に用いられているが、一部にメッキ法
も用いられている。

いずれの成膜方法を用いてもＣｏＣｒ合金薄膜は本来、
磁化容易軸が膜面に垂直に向く性質を有しているが、優
れた特性、すなわち記録再生特性において高い記録密度
で高い出力が得られる垂直磁気記録媒体の条件として、
異方性磁界Ｈｋが大きく、飽和磁化Ｍｓが大きいことが
必要である。

これら２つの磁気特性は、ＣｏとＯｒの組成比や成膜条
件に左右されるが、特にＣｏとＯｒの組成比は重要であ
り、Ｃｒｆｌを少なくしたＣｏＣｒ合金薄膜はＭ　ｓが
大きくなるが、Ｈｋが低下する傾向となり、また逆にＣ
ｒ量を多くしたＣｏＣｒ合金薄膜はＨｋが大きくなるが
、Ｍ　ｓが低下してしまうことが知られている。そして
従来の垂直磁気記録媒体における磁気記録層として、一
般にはＣｒが１６ｗｔ％〜２３ｗｔ％の組成で用いられ
ている。

発明が解決しようとする問題点 上記のように垂直磁気記録媒体として、優れた特性を得
るには、高いＭ　ｓと大きいＨｋが必要であるが、従来
のＯｏＣ！ｒ合金薄膜より成る磁気記録層では、Ｍｓを
大きく、しかもＨｋを大きくすることが困難である。例
えば、１６　ｗｔ％ＯｒのＣ。

Ｏｒ合金薄膜では、膜厚が０２μｍの場合、Ｍ　ｓカ約
６ＱＯｅｍｕ／テ、Ｈｋ　ｉｉ　約２　Ｋ　Ｏｅ　テＦ
ｒ　リ、Ｃ また２３　ｗｔ％ＯｒのＣｏＣｒ合金薄膜では、膜厚が
０２μｍの場合、ＭＳが約２００ｅｍｕ／　で、ＨｋＣ は約４ＫＯｅとなる。これからも明らかなようにＭｓが
６００．ｅｍｕ／ｚｏと大きく、しかもＨｋが４ＫＯｅ
となるＣｏＣｒ合金薄膜を得ることは困難である。

そこで、本発明は、ＨｋとＭｓの両方を太きくすること
ができ、特性を向上することができるようにした垂直磁
気記録媒体を提供しようとするものである。

問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決するための本発明の技術的な手
段は、基板上に直接、若しくは間接にｃｏＯｒ合金を主
成分とする合金薄膜より成る第１と第２の磁気記録層が
形成され、上記基板側の第１の磁気記録層のＯｒ含有率
が外面側の第２の磁気記録層のＣｒ含有率よりも大きく
なるように構成されたものである。

作　　　用 上記技術的手段による作用は次のようになる。

すなわち、第１の磁気記録層はＣｒ量が多いので、Ｈｋ
が大きく、このＨｋの大きい第１の磁気記録層上にＣｒ
量が少なく、Ｈｋが小さい第２の磁気記録層を形成する
ことにより、第２の磁気記録層が第１の磁気記録層の磁
気的性質に誘導され、第２の磁気記録層のＨｋが大きく
なった。このように磁気記録層をＣｒ量の多い第１層と
、Ｃｒ量の少ない第２層の２層構造とすることにより、
それぞれの単層のみよりなる磁気記録層よりもＩ−Ｉ　
ｋが大きく、しかもＭｓも大きくなった。

この場合、第１の磁気記録層の膜厚はきわめて薄くても
効果があり、約２００Ｘ程度の厚さで、第２の磁気記録
層のＨｋは大きくなった。また第２の磁気記録層の成膜
条件は広範囲に選択することができ、例えば、基板温度
は低くてもよい。第１の磁気記録層のＣｒ量は２３　ｗ
ｔ％〜２６ｗｔ％の範囲で用いるのが望ましく、また第
２の磁気記録層のＣｒ量（１１５ｗ１％〜１７　ｗｔ％
の範囲で用いるのが望ましい。しかし、本発明（ま各層
の磁気記録層のＣｒの組成率を限定するものではなく、
基本的に第１の磁気記録層のＣｒ量が第２の磁気記録層
のＣｒ量より多ければその目的を達成することができる
。また各層の磁気記録層の膜厚に限定をえるものでもな
い。すなわち、本発明における磁気記録層としての主た
る役目は第２の磁気記録層にあり、第１の磁気記録層は
第２の磁気記録層が優れたものとなるための下地となる
効果を果すだけでよい。この意味で、第１の磁気記録層
（才その効果を発揮しさえすれば、膜厚や、Ｈｋの大き
さには限定されない。また磁気記録層に用いる合金薄膜
にはＣｏＣｒ以外の原素を含むこともあり得る。

実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。

図は本発明の一実施例における垂直磁気記録媒体を示す
一部拡大側面図である。図において、１は基板、２は基
板１上に形成された第１の磁気記録層、３は第１の磁気
記録層２上に形成された第２の磁気記録層である。

そして２３　ｗｔ％Ｏｒ含有率のＣｏＣｒ合金ターゲッ
トを用い、Ｄ、Ｃマグネトロンスパッタ装置により、基
板１であるポリエステルフィルム上に第１の磁気記録層
２として、ＣＯＣｒ合金薄膜を約ａｏｏＮ形成した。こ
の第１の磁気記録層２上に１７　ｗｔ％Ｏｒ含有率のＣ
ｏＣｒ合金ターゲットを用い、上記スパッタ装置により
、第２の磁気記録層３として、ＣｏＣｒ合金薄膜を約１
７００　へ〇形成した。各磁気記録層２．３のスパッタ
条件は同一であり、基板温度は１３０°Ｃ、スパッタ時
のＡｒガス圧は１　ｍｍ　ｔｏｒｒであった。この比較
実施例として、ポリエステルフィルム上に単層の磁気記
録層である１７ｗｔ％Ｏｒ含有率のＣｏＣｒ合金薄膜を
上記と同一条件で、約２０００Ａ０形成した。両者のＭ
ｓ、Ｈｋの測定結果を下表に示す。

表　Ｍｓ、Ｈｋの測定結果 この表より明らかなように比較実施例はＭｓが６４３ｅ
ｍｕ／ｃｃと大きいがＨｋが１９ＫＯｅと小さい。゛こ
れに対し、本発明実施例は第１の磁気記録層２の効果の
ため、Ｈｋが３８ＫＯｅと太きくなっている。Ｍｓは両
者はぼ同じ大きさである。すなわち、本発明実施例では
第１の磁気記録層２の下地層としての効果が充分に発揮
されている。

発明の効果 以上述べたように本発明によれば、基板上に直接、若し
くは間接にｃｏＯｒ合金を主成分とする合金薄膜より成
る第１と第２の磁気記録層を形成し、基板側の第１の磁
気記録層のＯｒ含有率が外面側の第２の磁気記録層のＣ
ｒ含有率より大きくなるように構成している。従って第
２の磁気記録層はＭｓが大きく、また第２の磁気記録層
がＨｋの大きい第１の磁気記録層の磁気的性質に誘導さ
れてＨｋが大きくなり、Ｍｓ及びＨｋのいずれをも大き
くすることができ、特性を向上させることができる。す
なわち、記録再生特性において高い記録密度で高い出力
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例における垂直磁気記録媒体を示す
一部拡大側面図である。 １・・基板、２・・・第１の磁気記録層、３・・・第２
の磁気記録層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 基板上に直接、若しくは間接にＣｏＣｒ合金を主成分と
   する合金薄膜より成る第１と第２の磁気記録層が形成さ
   れ、上記基板側の第１の磁気記録層のＣｒ含有率が外面
   側の第２の磁気記録層のＣｒ含有率よりも大きくなるよ
   うに構成されていることを特徴とする垂直磁気記録媒体
   。