JPS63138952A - 密封可能な袋体 - Google Patents

密封可能な袋体

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JPS63138952A
JPS63138952A JP27466186A JP27466186A JPS63138952A JP S63138952 A JPS63138952 A JP S63138952A JP 27466186 A JP27466186 A JP 27466186A JP 27466186 A JP27466186 A JP 27466186A JP S63138952 A JPS63138952 A JP S63138952A
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JP
Japan
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bag
fluororubber
thermoplastic elastomer
film
acetone
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Pending
Application number
JP27466186A
Other languages
English (en)
Inventor
義隆 左村
梶原 景三郎
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーをベース
と覆る成形体の製造時に用いられる密封可能な袋体に関
し、さらに詳しくはアセトンなどの有機溶剤に対しても
極めて優れた耐溶剤性を示す、フッ素ゴム系熱可塑性エ
ラストマーをベースとする成形体の製造時に用いられる
密封可能な袋体に関する。
発明の技術的前日ならびにその問題点 フッ素ゴムは、優れた耐熱性、耐薬品性、耐油性を有し
ているため、特殊ゴムとしてパツキン、ガスケット、ダ
イヤフラム、ホームなどの工業製品に広く利用されてい
る。とくに過酷な条件で使用されるゴム製品としてのフ
ッ素ゴムに対する需要は近年ますます増加しつつある。
しかも近年に至って高成長をとげている半導体業界では
、ICエツヂンダグ液るいは洗浄液として、強酸、アル
カリ液が高温状態で使用されることがあるため、ゴム材
料としてはフッ素ゴムしか用いることができないのが現
状である。
このフッ素ゴムに対して熱可塑性を与えようとする試み
がなされ、近年その開発に成功した。このようなフッ素
ゴム系熱可塑性エラス1〜マーは、エラストマー性ポリ
マー鎖セグメントと非エラストマー性ポリマー鎖セグメ
ントとを含んで構成されており、一般のフッ素ゴムとし
ての特徴を有しているほかに、次のような特徴を有して
いる。
(a)他のフッ素ゴムとはちがって、加硫剤、安定剤、
充填剤を用いなくとも成形加工できるため、得られるゴ
ム成形体は化学的に純粋でおり、半導体産業用、食品工
業用、医療用材料として優れている。
(b)複雑な加硫工程か不要で通常のプラスチックと同
様に成形加工できる。
(C)成形加工時に生ずる屑を再利用できる。
上記のフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーからたとえば
シール材などを形成するには、金型内に上記エラストマ
ーを充填して加熱すればよいが、このままでは三次元の
架橋が行なわれていないため、機械的強度が弱くしかも
圧縮永久歪が大きく、特開昭59−62.635号公報
に提案されているように、成形後放射線照射により架橋
反応を起こさせて、上述のような欠点を克服しなければ
ならない。
ところで一般に、熱可塑性を有するウレタンゴム必るい
は加硫剤を用いて加熱圧縮されてなるフッ素ゴムに対し
てそのゴム特性を改良するために放射線を照射すること
は従来性なわれてきたが、この放射線照射は空気中ある
いは窒素ガスが充填されたポリエチレン袋中で行なわれ
てきた。
また上記の特開昭59−62..635@公報において
も、フッ素ゴム系加熱可塑性エラストマーの放射線の照
射は、どのような雰囲気下で行なってもよいと記載され
、真空中、空気中、窒素中さらにはモノマーの存在下で
行ないうると記載されている。
ところがフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーから1qら
れる予備成形品に上記のような通常の方法で放!iFJ
線を照射して架橋反応を行なわせると、冑られる成形品
はその表面がべとべととした粘着性を帯びた状態となり
、かつ硬度および引張強度が低いという問題点があった
。しかも得られる成形品は、ケトンなどのカルボニル化
合物類に対して成形品表面が溶解してしまうという致命
的な問題点を有していることがわかった。たとえばフッ
素ゴム系熱可塑性エラストマーから金をによって予備成
形品を製造し、これに空気中であるいは窒素ガスを満た
したポリエチレン袋中で放射線を照射して架橋反応を行
なわせて得られる成形品を、アセトン中に室温で98時
間浸漬すると、成形品はアゼトン中に溶解して単位面積
当り1.5cm−%以上もの体積減少率が認められてし
まう。
もしこのような表面がべとべとし、硬度および引張強度
に劣り、しかもアセトンに代表されるカルボニル化合物
に対して溶解性を示すJ:うなゴム成形品を用いると、
成形品同士が互いに付着して取扱いが困難となり、かつ
成形品表面に付着跡が残って商品価値が著しく低下して
しまう。↓だ成形品がホースである場合には、ホースの
内面同士が付着してホースとしての役割を果たすことが
できなくなってしまう。さらに成形品がシール材である
場合には、シール材がアセトン、エステル類なとめ溶剤
に溶解して流体を汚染させるばかりでなく、シール性を
保持することができなくなってしまう。その上、硬度お
よび引張強さが小さいため、高圧がかかる所にはシール
材として使用できない。
本発明者らは、上記のようなフッ素ゴム系熱可塑性エラ
ストマーから得られる予備成形体に放射線を照射して成
形体を製造すると、その表面がべとついたり、おるいは
アセトンなどのカルボニル化合物類に溶解性を示す原因
について鋭意研究したところ、以下のような事実を見出
した。
(+>フッ素ゴム系熱可塑性エラス1〜マーから得られ
る成形体に放射線を照射する場合には、ウレタンゴムあ
るいは加硫剤を用いて成形されたフッ素ゴムに放射線を
照射する場合とは異なり特巽的な現象が認められる。す
なわち、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーの場合には
、放射線を照射する際に少量の酸素あるいはオゾンが存
在すると、放射線照射後にjqられる成形体はその表面
がべとつくが、この現象はフッ素ゴム系熱可塑性エラス
トマーに特有であって、ウレタンゴムあるいは通常のフ
ッ素ゴムの場合には、空気中で故Ql線を照射してしそ
の表面かべとつくというような現象は認められない。ま
たこの成形体は、アルコールなどに対しては充分な耐溶
剤性を有するにもかかわらず、アセトン、メブールエチ
ルケトンなどのカルボニル化合物に対してひどく侵され
てしまう。
(ii )フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーから得ら
れるゴム成形体に対する放射線の照射を窒素ガスを満た
したポリエチレン袋中で行なっても、得られるゴム成形
体の表面がべとついたり、アセトンに対して溶解性を示
してしまうのは、窒素ガスを満たしたポリエチレン袋中
に空気中の酸素が微量ではあるが浸透してしまうためで
ある。
発明の目的 本発明は、上記のような問題点を解決しようと覆るもの
で必って、表面がべとついたり、ケトンなどのカルボニ
ル化合物に対しても溶解性を示さないような、フッ素ゴ
ム系熱可塑性エラストマーをベースとする成形体の製造
時に用いられる密封可能な袋体を提供することを目的と
している。
発明の概要 本発明に係る密封可能な袋体は、フッ素ゴム系熱可塑性
エラストマーをベースとする予備成形体を密封し、この
予備成形体に電離性放射線を照射する際に用いられる熱
融盾可能な重合体フィルムからなる袋体であって、この
手合体フィルムの酸素ガス透過係数をPとし、その厚さ
を王としたとき、P/ T (ccx 10−9/cr
i ・Sec I cmHg)が常温で15以下である
ことを特徴としている。
本発明に係る密封可能な袋体中に、フッ素ゴム系熱可塑
性エラストマーをベースとする予備成形体を窒素などの
不活性ガスあるいはメタン、エタン、エヂレンなどの炭
化水素とともに密封して、該予備成形体に電離性放射線
を照射すると、表面がべとべとすることがなく、しかも
アセトンなどのケトン類と接触しても溶解してしまうこ
とがないような、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーを
ベースとする成形体を得ることができる。
発明の詳細な説明 以下本発明に係る密封可能な袋体について具体的に説明
する。
本発明に係る密封可能な袋体は、フッ素ゴム系熱可塑性
エラストマーをベースとする予備成形体を密封し、この
予備成形体に電離性放射線を照射する際に用いられる。
この袋体は、少なくとも内面が熱融着可能な重合体フィ
ルムから形成されている。すなわら本発明に係る袋体が
重合体フィルムの積層体である場合には、その外周面は
必ずしも熱融着可能な重合体フィルムから形成されてい
る必要はないが、内周面は、この袋体を密封するために
熱融着可能な重合体フィルムから形成されている必要が
ある。もちろん袋体を一種類の熱融着可能な重合体フィ
ルムから形成することもできる。
本発明では、このような袋体を形成する重合体フィルム
の酸素ガス透過係数をP(CC−H/C屑・sec −
cm HCJ )とし、その厚さをT(#)とした場合
に、P/ T (ccx 10’/ci ・sec  
−Cml−I Q >が常温で15以下好ましくは10
以下ざらに好ましくは5以下である。
具体的には、ナイロンフィルム、ポリビニリデンクロリ
ドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リビニルフロライドフィルム、三フッ化塩化エチレン樹
脂フィルム、アセタール樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂
フィルムなどが用いられ、それぞれフィルムの酸素ガス
透過係数に応じて厚みが決定される。たとえばナイロン
フィルムの場合には酸素ガス透過係数Pが0.38CC
・/!1fflX 10−10/cm2・sec −c
ml−1に]であるため、厚さ15μmのナイロンフィ
ルムからなる袋体は、P/Tが2. 5  (’ccx
  ’I  O−”/cri  −SeC−cmHQ 
 )となり、本発明で用いられうる。またポリごニリデ
ンフィルムの場合にはPがO,Q5cc−gxl 0−
10/ci −sec −Cmli gであるため、厚
さ15μmのポリどニリデンフイルムからなる袋体は、
P/Tが0.33 (ccx 10’/cttt ・s
ec ・cm t−1q)となり、本発明で用いられう
る。ざらにまたポリエチレンテレフタレートフィルムの
場合には酸素ガス透過係数Pが0.3CC−sX 10
” /crA−sec −cmHQであるため、厚さ1
5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる
袋体は、P/Tが2 (ccx 10’/ctrr ・
SeC” CmHg)となり本発明で用いられる。
これに対して厚さ50μ瓦のポリエチレンフィルムから
なる袋体は、ポリエチレンフィルムの酸素透過係数Pが
20(CC−#×10−10/cIi−sec −cm
Hg>であるため、P/Tは40(cc× 10’/c
nf ・SeC−cmHCJ )となり、本発明では使
用できない。
本発明では、前述のように積層体からなる袋体を用いる
こともでき、具体的にはポリエチレンフィルムの表面に
ナイロンフィルムを積層したもの、などが用いられる。
このような積層体フィルムを用いる場合にも、いずれか
一方のフィルムのP/Tが15以下であることが必要で
ある。特にポリエチレンフィルムの表面にナイロンフィ
ルムを積層してなる袋体は、ナイロンによって酸素の透
過が防止され、ポリエチレンフィルムによって容易に熱
融着させることができるため好ましい。
本発明に係る袋体は、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
ーをベースとする予備成形体を密封し、この予備成形体
に電離性放射線を照射する際に用いられるため、あまり
厚くなると電離性放射線が袋体に吸収されてしまうため
好ましくなく、したがってその厚みは200μm以下好
ましくは100μm以下であることが望ましい。
このような袋体には、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマ
ーをベースとする予備成形体を密封し、この際袋体内を
窒素等の不活性ガスあるいはメタン、エタン、エチレン
等の炭化水素などの酸素を含んでいない気体で置換し、
次いでこの袋体を密封する。
このような状態でフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーを
ベースとする予備成形体に電離放射線を照射することに
よって、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーをベースと
する成形体を得ることができる。
本発明に係る袋体を用いて製造される成形体は、フッ素
ゴム系熱可塑性エラストマーをベースとしている。この
フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーは、室温付近の温度
では加硫してゴム弾性を有し、加熱により塑性流動を示
し、エラストマー性ポリマー鎖セグメントおよび非エラ
ストマー性ポリマー鎖セグメントとを含み、これらのう
ち少なくとも一方は含フツ素ポリマー鎖セグメントであ
る。
エラストマー性ポリマー鎖セグメントと非エラストマー
性ポリマー鎖セグメントとの比率は重量化で40〜95
:60〜5望ましくは70〜90:30〜10であるこ
とが好ましい。
このフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーの具体的構造は
、上記のエラストマー性ポリマー鎖セグメントと非エラ
ストマー性ポリマー鎖セグメントとからなる連鎖と、こ
の連鎖の一端に存在するヨウ素原子と、該連鎖の他端に
存在するアイオダイド化合物から少なくとも1個のヨウ
素原子を除いた残基とからなっている。エラストマー性
ポリマー鎖セグメントは、(1)フッ化ビニリデン/ヘ
キサフルオロプロピレンまたはペンタフルオロプロピレ
ン/テトラフルオロエチレン(−Eル比40〜90:5
〜50:O〜35)の共重合体、あるいは(2)パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル/テトラフルオロエチレ
ン/フッ化ビニリデン(モル比15〜75:O〜85:
O〜85)の共重合体であって、分子量は30,000
〜1.200.000である。また非エラストマー性ポ
リマー鎖セグメントは、(3)フッ化ビニリデン/テト
ラフルAロエヂレン(モル比O〜100:0〜100)
の共重合体あるいは(4)エチレン/テトラフルオロエ
チレン、/ベキ1ノフルオロプロピレン、3,3.3−
トリフルAロブ[1ピレン−1,2−トリフルオロメチ
ル−3,3,3−l〜リフルオロプロピレン−1または
パーフルオロアルキルビニルエーテル(’Eル比40〜
60 : 60〜40:O〜30)の共重合体であって
、分子量は3.000〜400.000である。
このフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーに関する詳細は
、特開昭53−3,495号公報に記載されてJ3す、
このエラストマーはダイキン工業株式会社からダイエル
なる商品名で発売されている。
フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーから予備成形体を得
るには、常法に従えばよく、たとえばこのエラストマー
を所望形状の金型に充(眞し加熱すればよい。この際、
加硫剤、充填剤を前記エラスヒマー中に添加する必要は
ないが、場合によってはポリオール、パーオキサイドな
どの加硫剤を用いてもよい。
上記のようにしてフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーか
ら得られた予備成形体は、このままで用いることもでき
るが、このままでは三次元架橋構造となっていないため
、機械的強度および圧縮永久歪特性に劣っている。この
ため予備成形体に、X線、ガンマ線、電子線、陽子線、
重陽子線、アルファ線、ベータ線などの電離性放射線を
1〜50Mrad好ましくは5〜15Mrad照射する
予備成形体に電離性放射性を照射するに際して本発明に
係る袋体を用いないと、放射線の照射後に得られる成形
体は、その表面がへとべとにべとつき、しかもケトン、
アセトンなどのカルボニル化合物系溶剤に対して溶解し
てしまうため好ましくない。
なお本発明に係る袋体を用いた予備成形品の電対【性成
射線の照射は、減圧下中でも実施することができる。
予備成形体に対する放射線の照OA罪は前述のごと<1
〜50Mrad好ましくは5〜15Mradであるが、
この照射量が1Mrad未満であると、蔵開線照射によ
る成形体の機械的強度および圧縮永久歪の改善があまり
認められないため好ましくなく、一方50Mradを越
えるとフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーの崩壊反応が
進行し、分子間結合が一部切断されて、得られる成形体
の機械的強度が低下するため好ましくない。
このようにして予備成形体を本発明に係る袋体に密封し
て電離性放射線を1〜5QMrad照則することによっ
て始めて、アセトンに代表されるカルボニル化合物系溶
剤に対する溶解をほとんど示さないフッ素ゴム系熱可塑
性エラストマーをベースとする成形体が得られる。この
成形体は、該成形体をアセトンに代表されるカルボニル
化合物系溶剤に98時間浸漬した後に取出して充分に乾
燥して、その単位面積当りの体積減少率を測定すると、
0.900m−%以内好ましくは0.20cm−%以内
の値を承り。この単位面積当りの体積減少率は下記の式
(1)によって示される。
単位面積当りの体積減少率(cm−%)=照射前の  
   浸漬乾燥後の 成形体の表面積 この単位面積当りの体積減少率が0.90cm−%を越
えると、得られる成形体はアセトンなどのカルボニル系
溶剤に大きく溶解してしまい、実際上これをシール材な
どにして用いることはできない。
なお本発明に係る袋体を用いて電離性放射線が照射され
た予備成形体は、上述のにうにアセトンに代表されるカ
ルボニル系溶剤に対する溶解性が向上するか、同時に熱
水に対する耐久性も著しく向上していることも見出され
た。
発明の効果 本発明に係る密封可能な袋体中に、フッ素ゴム系熱可塑
性エラストマーをベースとする予備成形体を窒素などの
不活性ガスあるいはメタン、エタン、エヂレンなどの炭
化水素とともに密封して、該予備成形体に電離性放射線
を照射すると、表面がべとべとすることがなく、しかも
アセトンなどのケトン類と接触しても溶解してしまうこ
とがないような、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーを
ベースとする成形体を得ることができる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例 1 フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラ
フルオロエチレン(モル比50 : 30 :20>か
らなるエラストマー性ポリマー鎖ゼグメン1〜85重量
%と、エチレン/テ1〜ラフルオロエチレン/ヘキサフ
ルオロプロピレン(−[ル比43:49:8)からなる
非エラストマー性ポリマー鎖セグメント15重量%から
なる、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー(ダイキン工
業(株)ダイエルT−530)を金型に入れ220’C
に加熱してO−リング状の予備成形品を作成した。
得られた予備成形品を、厚さ15μのナイロンフィルム
製袋体中に入れ、この袋体を真空引きした後に、袋中に
窒素ガスを充填し、次いで袋中の窒素ガスをほぼ全71
11械的に押出した。次にこの袋中に再度窒素ガスを充
填した後、再度袋中の窒素ガスの80%程度を機械的に
押出した。そしてこの袋中に窒素ガスを充填し、ヒート
シール法により袋体を密封した。
このようにして窒素ガスが満たされたナイロン袋中に密
封された予描成形体に10Mradの放射線を照射して
、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーをベースとする成
形体を得た。
この成形体を至温でアセトン中に5分間、1時間、98
時間浸漬してその表面状態を観察した。
次に98時間アセトン中に浸漬した成形体の単位面積当
りの体積減少率を以下のようにして測定した。まずアセ
トンに浸漬前に成形体の体積および表面積を測定し、次
にアセトン中に98時間浸漬した後に成形体を取出し、
16時間室温で乾燥し、ざらに70℃で2時間乾燥した
後体積を測定した。
この浸漬前の体積と、浸漬後の乾燥体積と、浸漬前の表
面積とから前記式(1)に塁いて、成形体の単位面積当
りの体積減少率を測定した。また成形体のかたさくJI
SA)、引張強さくkgf/cm” )伸び(%)およ
び引張応力(k!lf/cn+2)を測定した。結果を
表1および表2に示す。
実施例 2 実施例1において、ナイロンからなる袋体の代わりに、
同一膜厚のポリビニリデンクロリドフィルム(商品名サ
ラン)のみからなる袋体を用いた以外は、実施例1と同
様にして成形体を形成して、アセトン浸漬試験を行なっ
た。また成形体の諸物性も測定した結果を表1および表
2に示す。
実施例 3 実施例1において、ナイロンからなる袋体の代わりに、
同一膜厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(商品
名マイラー)のみからなる袋体を用いた以外は実施例1
と同様にして、成形体を形成してアセトン浸漬試験を行
なった。また成形体の諸物性も測定した。結果を表1お
よび表2に示す。
実施例 4 実施例1において、ナイロンからなる袋体の代わりに、
15μmのナイロンフィルムと70μ而のポリエチレン
フィルムの積層体からなる袋体を、ポリエチレンフィル
ムが内面となるようにして用いた以外は、実施例1と同
様にして成形体を形成してアセトン浸漬試験を行なった
。また成形体の諸物性を測定した結果を表1および表2
に示す。
比較例 1 実施例1において、ナイロンフィルムの代わりに、厚さ
50μ雇のポリエチレンフィルムを用いた以外は、実施
例1と同様にして成形体を形成して、アセトン浸漬試験
を行なった。結果を表1および表2に示す。
比較例 2 実施例1において、袋内に充填する気体を空気とした以
外は、実施例1と同様にして成形体を形成して、アセト
ン浸漬試験を行なった。結果を表1および表2に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーをベースとする予備
    成形体を密封し、この予備成形体に電離性放射線を照射
    する際に用いられる少なくとも内面が熱融着可能な重合
    体フィルムからなる袋体であって、この重合体フィルム
    の酸素ガス透過係数をPとし、その厚さをTとしたとき
    、P/T(cc×10^−^9/cm^2・sec・c
    mHg)が常温で15以下であることを特徴とする密封
    可能な袋体。
JP27466186A 1986-11-18 1986-11-18 密封可能な袋体 Pending JPS63138952A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5962635A (ja) * 1982-09-27 1984-04-10 Daikin Ind Ltd 架橋含フツ素熱可塑性ゴム成形品

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5962635A (ja) * 1982-09-27 1984-04-10 Daikin Ind Ltd 架橋含フツ素熱可塑性ゴム成形品

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