JPS63134730A - プレストレスト・コンクリ−ト造の梁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプレストレスト・コンクリート（以下ｒＰＳＪ
という。）造の梁の構造に係り、とくに、梁成が小さい
ときのプレストレス用テンドンの配置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

鉄筋コンクリート造の建築物において、梁成を小さくす
る目的で、梁成に対して幅を大きくした偏平梁が使用さ
れ、梁の端部下方にはハッチを設けるとともに、プレス
トレス用テンドンを配置してプレストレスを導入する構
造設計が採用される。

この構造を第３図によって説明すると、１は鉄筋コンク
リート造の柱であり、２はプレストレス鉄筋コンクリー
ト梁である。この梁２は梁成ｄを小さくするために幅す
を十分大きくとってあり、この幅すの中に上下の主筋２
１を配置しである。

梁２の端部にはハッチ３を設け、端部の成ｄ、を大きく
して応力に対抗し、さらに、断面内にはプレストレス用
テンドン４を配置する。テンドン４は梁中央部で下ば側
に配され、両端部近くでは上ば側に曲げあげられていて
、その高低差ｒをライズと呼び、これによって、梁の全
長に亘ってプレストレスを有効に導入している。５は鉄
筋コンクリートスラブである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述のような梁２にあっては、梁成ｄが小さいために、
梁２の断面内でのテンドン４のライズｒを十分大きく取
ることができず、ライズｒによる吊上げ力のプレストレ
ス効果は大きく取れない。

従って、偏平梁を採用してもその梁成を十分小さくでき
ず、建築物の空間利用効率をあまり向上させることはで
きない。また、梁成の制約を受ける場合には、建築物の
柱間隔ｌを大きくする要望にも対応できない。

一方、このような梁２は全断面をコンクリートスラブ５
の厚さの中に完全に内蔵させることもある。このときハ
ッチ３は建築物の空間利用効率や、高所における上向き
作業の型枠工事を伴い、施工に対して大きな障害となる
。また、スラブの厚さの制約を受けると、テンドン４の
配置におけるライズｒは小さいものとなって、十分なプ
レストレス効果を得ることができない。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上述したような偏平梁における問題点を解決
するために開発され、完成されたもめである。即ち、本
発明は、偏平梁の端部のハッチを梁の上面側に付加し、
プレストレス用のテンドンの配置をこの逆ハッチ内で行
い、テンドンに大きなライズを与えることを要旨として
いる。そして、本発明はテンドンの配置を、梁中央部の
下ば側から梁端に向かって曲げ上げ、その端部を梁の上
面を越えて逆ハッチの上ば端部に配線することを特徴と
している。従ってこの梁のテンドンは従来のライズにハ
ッチ成を加えた新しい高さのライズを有し、プレストレ
スの効果が大きくなり、すぐれた梁を完成させる。

（実施例〕 本発明のｐｓ造の梁を実施例の図面に基づいて詳細に説
明する。

第１図は本発明の梁の立話面図で、第２図は平面図であ
る。図中左半（１）は−船形の梁を示し、右半（２）で
は梁がスラブに内蔵された構造を採用したときの梁を示
す。第３図で与えた参照符号は共通に表示されている。

第１図（１）において、柱１と梁２とは鉄筋コンクリー
トの架構を形成し、梁２にはプレストレス導入用の緊張
材４を配設しである。通常は撚り鋼線をボンド形式また
はアンボンド形式としたテンドンを使用する。６は梁２
の端部に設けたハッチであって、第３図の従来例と異な
って、梁２の上面側に突出させて、いわゆる逆ハッチと
なっている。

このハッチ６の長さＳは、柱１のスパンｌに対して１ノ
３〜１／４に選ばれる。

このように構成した梁２におけるテンドン４の配置は、
梁２の中央部では下ばに位置し、梁２の端部側ではハッ
チ６の先端部で梁２の上ばを通過し先端ではハッチ６の
上面近くに配線される。この配線は、外側柱にあっては
その外面側で常法によって定着される。そしてこのとき
にテンドン４の新しいライズＲはハッチ６の成に対応し
て十分大きな高さとなっている。

第１図（２）と第２図（２）では、スラブ５の表現がそ
れぞれのＴｌ１図と相異している。即ち（２）図例では
梁２の成ｄがスラブ５の厚さＬと等しく、従って、梁２
は全くスラブ５の厚さ内に内蔵されており、梁２の幅す
は点線で表示されていて、スラブ５の下面は平版スラブ
と同じになっている。

第１図中の７は上階の床面を示し、スラブ５に対して二
重床を形成し、床下空間８を形成しているから、ダクト
の配置やフリーアクセス二重床などの構成をとることが
できる。

〔作　用〕

本発明の作用を上記実施例の工程に基づいて説明する。

柱１と梁２とスラブ５との鉄筋コンクリート工事の施工
は通常の通り行われるが、この間にハッチ６の形成とテ
ンドン４の配設とが行われる。ハッチ６は梁２の上面に
突出して形成されるから、梁２またはスラブ５の型枠の
上面から梁２またはスラブ５の厚さだけ隔てた型枠を支
持しておいて梁２またはスラブ５のコンクリートに引続
いて打設してもよく、また梁２またはスラブ５の打設後
その上面に型枠を設置して後打ちによって形成してもよ
い。テンドン４には所定の緊張力が加えられて、梁２を
ＰＳ造とする。

このとき、テンドン４にはライズＲが与えられるから、
プレストレスは梁２とハッチ６とにわたって有効に導入
され、とくに大きなライズＲによって大きなプレストレ
ス効果を持たすことができる。

また、梁２をスラブ５の厚さ内に内蔵させる偏平梁とし
ても、ハッチ６によって達成される大きなプレストレス
効果が得られる。

実例として、第１図、２図に示す建築物において、柱１
の間隔２を８ｍ、ハッチ６の長さＳを２ｍ、ハッチ６の
突出高さを２５ｃｎ＋とすると、梁２におけるライズＲ
は Ｒ＝ｒ＋２５ となっｔ、常に２５ｃｍ分のライズの利得があり、柱軸
１ｍに対して梁幅すを１ｍとするようなｐｓ梁では、ス
ラブの構造形式如何に拘わらずを効なプレストレス効果
のあるプレストレスの導入をした梁となっている。

〔発明の効果〕

本発明の梁は上述したような構成と作用により、従来の
ような通常ハッチのＰＳ造の梁と比較して有効なプレス
トレス導入を可能とする。このことはひいては建築物の
基本の設計において、梁成によって規制を受けない階高
の有効な積層を可能とし、さらに、同一の梁成の範囲内
では、柱間隔の増大を可能にし、大型建築物への貢献が
大きい。

また、柱頭部におけるキャピタルの形成に伴う施工を全
廃して逆ハッチの形成に変えたことは著しく施工性を改
善するばかりでなく、ハッチの突出による空間利用効率
も改善する。反面、上階における床を二重床に構成する
ことが必要となるが、スラブ上面で空調ダクトの配管空
間を得られ、スラブ下面での空調ダクトの配管空間に代
えられて従来のものと比べて得失がなく、さらにフリー
アクセスフロアとして利用できる副次効果をも有してい
る。

総じて、本発明のＰＳ造の梁は、ハッチの構成を変化さ
せた以外には従来の梁と同一の梁成、ハッチ成、テンド
ン量、プレストレス導入力としたときでもテンドンのラ
イズを大きくとることができ、それによって基本の設計
に寄与することが誠に大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の詳細な説明するための実施例の概略構造
図である。第１図は本発明の梁を含む建築物の立断面図
、第２図はその平面図であって両図の左半の（１）図は
一般形の梁を示し、右半の（２）図は梁内蔵のスラブ構
造を採用したときの梁を示す。第３図は従来の技術によ
る通常のハッチを有する梁の立断面図である。 １・・・柱、２・・・梁、３・・・ハッチ、４・・・緊
張材、テンドン、５・・・スラブ、６・・・ハッチ、逆
ハッチ、ｄ・・・梁成、ｄ、・・・ハッチ成、ｂ・・・
梁幅、ｔ・・・スラブ厚、Ｒ・・・ライズ、！・・・柱
間隔、スパン。 龍 ゴ術１ 第３図 Ｈ上≠ に８、 や′

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）せいに対して幅を比較的大きくし、プレストレス
   を導入した鉄筋コンクリート梁において、この梁の端部
   には逆ハッチを設け、この梁のプレストレス導入用緊張
   材を梁の中央部の下ば側から曲げ上げて、その端部を、
   このハッチの上面寄りの端部に定着させてあることを特
   徴とするプレストレスト・コンクリート造の梁。
2. （２）鉄筋コンクリート梁は、この梁が支持するコンク
   リート・スラブの厚さ内に内蔵された偏平梁であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のプレストレス
   ト・コンクリート造の梁。