JPS6312731Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば、カメラ、双眼鏡等の携帯用
機器の収納ケースに係り、特にストラツプの一端
と連結された携帯用機器を収納するためのケース
に関するものである。

カメラ、双眼鏡等の機器は、携帯中に損傷を受
けたり汚れたりすることのないように非使用時に
は、ケース中に収納しておかれる。この種の機器
を収納するケースとしては、従来から種々のもの
が提案されているが、ハーフサイズカメラやコン
パクトカメラ用のケースとしては、比較的簡素な
ものが多く例えば、ストラツプの一端と連結され
たカメラを収納しフアスナ等によりカメラの出し
入れ口を閉じるようにしたものがある。しかしな
がら、このようなケースは、撮影時において、カ
メラをケースから取り出すと、カメラとケースが
完全に分離してしまうので、カメラを保持すると
きケースが邪魔となり、そのケースを撮影者が自
分の衣服のポケツトやバツグ等に収納しておくか
あるいは手近なところに置いておくかしなければ
ならない。このため、ポケツトなどからの脱落や
置き忘れによる紛失が生じ易いという問題があつ
た。

従来、このような問題に対処し得るものとして
は、カメラに連結された吊り下げ用のいわゆるハ
ンドストラツプを、ケースの一部に設けた穴に通
して外部へと引き出し、非撮影時には、カメラを
ケース内に収納し、ケース内より引き出された前
記ストラツプによりカメラとケースを吊下げ保持
できるようにし、撮影時には、カメラのみをケー
スより取り出し、前記ストラツプはそのままケー
スの穴へ通したままで手にかけるなどして撮影を
行なう形式のものがある。しかしながら、このよ
うにした場合、ケースを紛失してしまうという事
態は免かれるが、カメラを構えて撮影をすると
き、カメラとこれを保持する手との間にケースが
介在し撮影操作がしずらくなり、また場合によつ
てはケースの一部が写し込まれるといつた新たな
問題を生ずる。さらに、前記ストラツプがケース
の穴より抜け易く、一旦抜け出てしまうと再びケ
ースの穴に前記ストラツプを挿入する作業が非常
に面倒であつた。

本考案は、このような事情に鑑みなされたもの
で、携帯用機器の使用時におけるケースの保管上
の煩わしさや紛失等の問題および携帯用機器の保
持、操作上の不具合を効果的に解決し得ると共
に、携帯用機器の不使用時における携帯性をも併
せて向上し得る携帯用機器収納ケースを提供する
ことを目的としている。

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図は、本考案の一実施例の構成を示す斜視
図であり、カメラがケース内に収納されている状
態を示している。同図において、カメラ１（第１
図には現われていないが、後に説明する第３図に
示してある）と一端が連結されたストラツプ２
が、ケース３の一部に設けられたストラツプ引き
出し口４よりケース３の外部へと導出されてい
る。ここで前記ストラツプ引き出し口４は、ケー
ス３の側周壁のほぼ三方にわたつて設けられたフ
アスナ（スライドフアスナ）５の開閉に支障なく
且つフアスナ５を開いたときストラツプ２を自由
に取り出せるように、フアスナ５の開口始端側に
設けられている。ケース３の前記ストラツプ引き
出し口４が設けられた側の近傍位置には、連結部
材としてのナス鐶６が取付片７によつて取り付け
られている。このナス鐶６は周知の如く一部が切
り離された鈎状部を有し且つこの鈎状部を閉塞ま
たは開放する閉塞部材６ａを有している。

第２図は、第１図示の実施例におけるストラツ
プ２をナス鐶６に掛けた状態を示す斜視図であ
る。ストラツプ２をナス鐶６に掛けるには、先
ず、閉塞部材６ａをスライドさせ鈎状部を開放し
ストラツプ２を鈎状部内に通し、再び閉塞部材６
ａを逆方向にスライドさせ鈎状部を閉塞する。

このように構成された上記実施例によれば、カ
メラ１をケース３に収納して携帯する場合、第１
図に示すように、ストラツプ２とナス鐶６とを連
結しない状態にして、肩や首に掛けることがで
き、また第２図に示すように、ストラツプ２とナ
ス鐶６とを連結した状態にして、ストラツプ２の
輪状になつた空間８に手を通して持ち歩くことも
できる。そして、また第２図の状態からも、片側
のストラツプ２を引つばることにより、肩や首に
かけることができ、装着の仕方を即座に様々に楽
しめる。一方、撮影時には、ストラツプ２をナス
鐶６に掛けた状態で、空間８に手を通したままカ
メラ１をケース３より取り出すと第３図に示すよ
うに、手にストラツプ２が巻き付く。このように
カメラを保持すれば、ケース３が撮影操作の邪魔
になつたり、ケース３の一部が写し込まれるとい
つた不都合は生じない。さらに、ストラツプ２と
ケース３とを、ナス鐶６を介して連結しておくこ
とにより、ケース３の保管上の煩わしさや粉失の
虞れが解消される。また、ストラツプ２をナス鐶
６に掛けない場合でも、ナス鐶６を用いて、ケー
ス３を、ズボン等のベルト通し用ループに掛けた
り、バツグ等にも吊り下げることができるので、
同様の効果が得られる。

尚、本考案は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、種々の変形実施が可能である。

例えば、上述の実施例においては、ケース３に
連結部材としてのナス鐶６を設けた場合につき説
明したが、ストラツプ２側にナス鐶を取り付けて
おいてもよい。その場合、ケース３側には、ナス
鐶と係合する例えばリング状の吊り鐶を設ければ
よい。

また、着脱自在な連結部材としては、上記実施
例ではナス鐶６を用いているが、例えば、ホツ
ク、マジツクテープ等互いを連結し得るものであ
れば、使用可能である。

また、ケース３の材質としては、樹脂性のハー
ドなものから布や皮などソフトなものまで種々考
えられるが、収納する機器に適したものを自由に
選択すればよい。

さらに、ストラツプ引き出し口４は、上記実施
例の如くフアスナ５の開口始端部に設けず、フア
スナ５とは独立な口穴をケース３に設けてもよ
い。このようにすると、フアスナ５にストラツプ
２が噛まれてフアスナ５が閉じにくくなるといつ
た虞れもなく、ストラツプ２を連結部材に連結し
ておけば、ストラツプ２が前記口穴より抜け出て
しまう虞れもない。

さらに、ストラツプ２とカメラ１とを着脱自在
な連結部材を用いて連結することは全く自由であ
る。

さらにまた、本考案に係るケース３は、上述の
如く、カメラのみならず、双眼鏡、望遠鏡等使用
時にケースから取り出して保持、操作するような
携帯用機器のケースとしても広く適用可能なるも
のである。

以上詳述したように本考案によれば、ストラツ
プの一端と連結された携帯用機器を収納するため
のケースにおいて、側周壁のほぼ三方にわたつて
設けられたフアスナと、このフアスナの開口始端
側またはその近傍に穿設されたストラツプ引出口
とを有し、１本の帯状体を２つに折り返してルー
プ状とした状態でその端部同士が共に一体的に連
結されると共に前記携帯用機器に連結され且つ前
記ストラツプ引出口を通して引出された前記スト
ラツプの他端部に、着脱自在な連結部材を介して
前記ケースが連結されてなり、前記連結部材によ
る前記ストラツプと前記ケースとの連結を切離し
た状態では前記ストラツプの他端側に形成される
ループ状部に腕を通し該ストラツプを肩に掛けら
れ、一方連結部材により連結した状態では前記ス
トラツプの一端側と他端側との間に形成される環
状部に手を通し該ストラツプを手または腕に掛け
られるように構成したから、携帯用機器の使用時
においては、携帯用機器とケースとが相互に連結
されケースの保管上の煩わしさや紛失等の問題お
よび携帯用機器の保持、操作上の不具合を生じる
ことがなく、一方、携帯用機器の携帯時において
は、連結部材によるストラツプとケースとの間の
連結を切離せばストラツプの他端側に形成される
ループ状に頭や腕を通しストラツプを首や肩にか
けることができ、また、連結部材によりストラツ
プとケースとを連結すれば、該ストラツプにより
形成される環状部に手や腕を通し該ストラツプを
手や腕に掛けることができ、従つて、頗る使い勝
手がよくしかも携帯性に優れた携帯用機器収納ケ
ースを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、いずれも本考案の一実施
例の構成を示す斜視図であり、第１図はケース内
のカメラに取り付けられたストラツプを引き出し
た状態、第２図は、第１図示の状態からストラツ
プを連結部材を介してケースに装着した状態、第
３図は、第２図示の状態からカメラを取り出しカ
メラを撮影位置に構えた使用状態、をそれぞれ示
す。 １……カメラ、２……ストラツプ、３……ケー
ス、４……ストラツプ引き出し口、５……フアス
ナ、６……ナス鐶、７……取付片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ストラツプの一端と連結された携帯用機器を収
   納するためのケースにおいて、側周壁のほぼ三方
   にわたつて設けられたフアスナと、このフアスナ
   の開口始端側またはその近傍に穿設されたストラ
   ツプ引出口とを有し、１本の帯状体を２つに折り
   返してループ状とした状態でその端部同士が共に
   一体的に連結されると共に前記携帯用機器に連結
   され且つ前記ストラツプ引出口を通して引出され
   た前記ストラツプの他端部に、着脱自在な連結部
   材を介して前記ケースが連結されてなり、前記連
   結部材による前記ストラツプと前記ケースとの連
   結を切離した状態では前記ストラツプの他端側に
   形成されるループ状部に腕を通し該ストラツプを
   肩に掛けられ、一方連結部材により連結した状態
   では前記ストラツプの一端側と他端側との間に形
   成される環状部に手を通し該ストラツプを手また
   は腕に掛けられるように構成したことを特徴とす
   る携帯用機器収納ケース。