JPS63125697A - 鏡面反射機能を付与されたアルミニウム製品の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルミニウム素材の表面に鏡面反射機能を付
与するための新規な方法に関する。

従来、鏡としては一般にガラスを素材とする鏡が用いら
れるが、ガラス鏡は重く、破損しやすく、曲げ又は打抜
き等の加工が困難であるなどの欠点を有する。合成樹脂
の表面にアルミニウムを蒸着して得られる鏡は、軽量で
容易に加工できるが、回分的操作のため生産性が劣り高
価であり、合成樹脂を素材とするためもろく充分な耐候
性を有しない欠点がある。

さらにアルミニウムを素材とし、これにニッケル電気メ
ッキ及びクロム電気メッキを施すことにより得られる鏡
（例えば特公昭５７−２２９９８号公報参照）は、前記
の欠点を有さす鏡面性能にも優れているが、光沢電気メ
ッキを必要とするため比較的高価であり、またガラス鏡
に比して映像が若干暗いことが欠点である。

本発明者は、アルミニウム素材の表面に経済的な手段で
優れた鏡面反射機能を付与する方法を種々研究した結果
、特定の研磨法を組合せ、さらに陽極酸化を行うことに
より、前記の目的を達成しうろことを見出した。

本発明は、特殊研磨又は特殊圧延により光輝性を付与さ
れたアルミニウム素材を電解研磨又は化学研磨したのち
、陽極酸化することを特徴とする、鏡面反射機能を付与
されたアルミニウム製品の製法である。

本発明においてアルミニウム素材としては、純アルミニ
ウムのほか種々のアルミニウム合金も用いられる。さら
に合成樹脂の板もしくはシートの片面又は両面にアルミ
ニウム又はその合金の板もしくはシートが接合されたア
ルミニウム複合板も使用できる。アルミニウム素材は例
えば板、棒、管、球、線その他の任意の形状を有するも
のであってよい。

アルミニウム素材は特殊圧延又は特殊研磨により表面に
光輝性が付与される。特殊圧延は、例えばアルミニウム
板を、鏡面様に仕上げされた圧延ロールを用いて軽質油
を注ぎながら数回圧延することにより行うことができる
。その際冷間圧延時にエツチングにより表面を調整する
ことが好ましい。特殊研磨は、例えばパフ研磨法及び／
又はベルト研磨法により行うことができ、その際数回の
研磨工程において順次に粒子の小さくなる研磨材が用い
られ、表面に光輝性が付与される。

光輝アルミニウム素材は、次いで電解研磨又は化学研磨
される。電解研磨又は化学研磨は、金属表面の電気化学
的又は化学的な溶解を利用して、平滑で光沢を有する表
面を形成する方法であり、既知の手段により行うことが
できる。

電解研磨には例えば下記の浴組成及び条件が用いられる
。

（１）燐酸ナトリウム２５〜７５ｇ／ｌ、炭酸ナトリウ
ム１００〜２ｏｏ、９／６．電圧５〜２０ｖ１電流密度
２〜８Ａ／ｄｍ２、温度５０〜９０°Ｃ１時間５〜１０
分。

（２）硼弗酸１０〜３０９／１１、電圧５〜３０Ｖ、電
流密度２〜８Ａ／ｄｍ２、温度２０〜８０℃、時間５〜
１５分。

（３）燐酸６５〜８５％、硫酸０〜４５％、クロム酸０
〜１０％、電流密度６〜２０Ａ／ｄｍ２、温度６０〜９
０°Ｃ１時間５〜１０分。

化学研磨には例えば下記の浴組成及び条件が用いられる
。

（１）燐酸１０００〜１５０［１／ｌ、硝酸２０〜８０
＆／ｌ、銅０．１〜０．２　ｇ／　７、温度８０〜１２
０°Ｃ１時間１〜８分。

（２）燐酸６０〜８０％、硫酸５〜２５％、硝酸塩２〜
５％、硝酸アンモニウム２〜５％、温度８０〜１２０°
Ｃ１時間１〜８分。

電解研磨及び化学研磨の研磨浴には、必要に応じ普通に
用いられる添加物を添加してもよい。

電解研磨又は化学研磨されたアルミニウム素材は、次い
で陽極酸化され、アルマイト皮膜が形成される。陽極酸
化には一般に透明皮膜を生成する硫酸系の浴が用いられ
る。陽極酸化も通常の方法により行われ、浴組成及び条
件の例は下記のとおりである。

Ｈ２Ｓｏ４５〜２０％、Ａ］＋−１−十ｏ、　２〜１％
、電圧１０〜２０Ｖ、電流密度０．５〜２　Ａ　／　ｄ
ｍ２、温度１５〜６０°０１時間５〜６０分。

陽極酸化に要する時間は、アルマイト皮膜の厚さにより
定められる。皮膜の厚さは一般に２〜６０〃ｍ好ましく
は５〜１０μｍである。陽極酸化の電解浴に着色成分を
添加することにより、電解着色法又は自然発色法により
、あるいは有機又は無機染料でアルマイト皮膜を染色す
ることにより、着色アルマイト皮膜を形成するとともで
きる。陽極酸化ののち、常法により封孔処理を行うこと
が好ましい。

本発明方法によれば、アルミニウム及びアルミニウム合
金素材の表面に優れた鏡面反射機能を付与することがで
きる。光沢電気メッキを施すことなく経済的な手段で、
このような優れた結果が得られることは予想できなかっ
た。さらに本発明方法により得られる生成物は、光沢電
気メツキ法により得られる製品よりも高い反射率を有し
、より明るい映像を与える。

本発明の製品は軽量で破損し難く安全であり、耐食性及
び耐候性にも優れている。またガラスを素材とする鏡と
異なり二重反射がなく、熱伝導性も良好なため、水蒸気
によりくもったり結露することが少ない。さらに本製品
は、加工性に優れているため曲げ、打抜き、切断、プレ
ス、樹脂への埋込み等の後加工、異形加工、凹凸形成等
の部分加工を行うことができる。

本発明の製品は、表面反射を必要とするが又はこれを利
用する各種の分野に使用することができ、例えば破損を
避けるべき部分及び傷がつきやすい部分への使用、なら
びに重量を軽減すべき分野、法規上ガラス鏡の使用が禁
止されている分野、温度変化の激しい分野等への使用に
好適である。本製品の応用例としては、次のものがあげ
られる。屋内外の建築材料例えば装飾性壁面及び天井等
、各種の鏡例えば浴室用鏡、化粧用コンパクトの鏡、照
明用鏡、鉄道及び車輌用鏡、自動車のバックミラー又は
サイドミラー等、屋外標識、さらにジャー、ポット、レ
ンジ等の日用品。そのほか本発明によれば種々の着色製
品を製造できるので、これを装飾性壁面、展示用壁面、
日用品などに用いて需要者の嗜好に応じることができる
。

実施例１ アルミニウム素材としては、特殊圧延されたアルミニウ
ム板（４００Ｘ６００Ｘ０．５ｆｉ）を用い傘嚇る。特
殊圧延は、常法により８００番の砥石で表面を鏡面様に
仕上げされた鍛鋼圧延ロールを用い、これに軽質油を注
ぎながら圧延加工率１０％の条件下で行われ、その際冷
間圧延時に素材をエツチングして表面を調整する。

この圧延操作を５回繰返すことによりアルミニウム板に
光輝性が与えられる。

この特殊圧延アルミニウム板を常法によりトリクロルエ
チレンで脱脂したのち、燐酸７５容量％、硫酸５容量％
及び残部の水がら成る浴中で、電流密度１０　Ａ／ｄｍ
２及び４０℃において５分間電解研磨を行う。次いでこ
のアルミニウム板を水洗し、１５重量％硫酸水溶液中で
電流密度Ｉ　Ａ／ｄｍ２及び２５℃において８分間陽極
酸化したのち、９８℃の純水（Ｉ）Ｈ７）中に浸漬して
封孔処理を行う。

こうして得られたアルミニウム製品は優れた鏡面反射機
能を有し、特公昭５７−２２９９８号公報に記載の方法
により得られるメッキ製品（反射率６３．６％）より高
い反射率（８９％）を有し、映像は鮮明でより明るい。

反射率はＪＩＳ−Ｄ−５７０５により測定した。

素材としてアルミニウム合金例えばＡｌ−Ｍｇ５ｌ系合
金を用い、前記と同様に操作する場合にも、同様の優れ
た鏡面反射機能が得られる。

特殊圧延及び電解研磨を行わないで、陽極酸化のみを行
ったアルミニウム製品は、ロール目、研磨材の目、ダイ
スマーク等が残り、映像がきわめて不鮮明で鏡面性能を
有しない。

実施例２ アルミニウム素材としては、実施例１と同様の特殊圧延
された光輝アルミニウム板を用いる。

この板をトリクロルエチレンで脱脂したのち、燐酸１２
００　ｇｌ沼、硝酸６ＣＪ９／、Ｉ３及び銅０．１９／
−ｅを含有する浴中で、９５°Ｃで２分間化学研磨を行
う。次いでこのアルミニウム板を水洗し、Ａ〕　を５ｇ
／沼含有する１５重量％硫酸水溶液中で電流密度Ｑ、　
８Ａ　／　ｄｍ２及び２０’Ｃにおいて１０分間陽極酸
化したのち、１００℃の純水（１）Ｈ７）中に１５分間
浸漬して封孔処理を行う。

このアルミニウム製品は実施例１の製品と同様の優れた
鏡面反射機能を有する。

出願人　東京プレイティング株式会社 代理人　弁理士　小　　林　　正　雄 外１名

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 特殊研磨又は特殊圧延により光輝性を付与されたアルミ
   ニウム素材を電解研磨又は化学研磨したのち、陽極酸化
   することを特徴とする、鏡面反射機能を付与されたアル
   ミニウム製品の製法。