JPS6311955Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、枕袋内の特定な嚢体に指圧シートを
巻回することにより、就寝時を利用して効率的な
指圧治療を施しつつ安眠を促進することのできる
枕に関するものである。

従来から、簡易な民間治療法の１つとしてツボ
と称する局部を指などで押圧して神経を刺激し、
血行を盛んにして治療する指圧療法が、偏頭痛、
血行障害、肩こり、疲労等の症状に対して非常に
効果的であるとされており、人体の各局部の形態
に応じた各種の取扱い簡便な指圧器具が開発され
ている。しかしながら、いずれの指圧器具も、
手、足、腰、背部等の局部的治療効果を得るにと
どまり、頭部、頚部に指圧作用を施して快眠を促
進せしめるものではなかつた。

そこで、本考案の目的は、就寝時を利用して頭
部及び頚部を指圧し長時間にわたつて安定した指
圧効果を得ることができるばかりでなく、就寝時
において枕から頭部を脱落させることなく自然な
姿勢で睡眠でき指圧作用によつて深い眠りを誘発
して快眠を促進することのできると共に、頭部、
頚部の発熱、発汗を防止できる保形性の優れた指
圧枕を提供するものである。

本考案は、かかる目的を達成するために次の如
き構造を有するものである。即ち、本考案は、枕
袋内の上方部、下方部、中央部及び両側端部に収
納してなる枕材料を充填した嚢体における丈の高
低関係を、 両側端部＞上方部・下方部＞中央部 とすると共に、該下方部に収納した嚢体に柔軟
性指圧シートを巻回したことを特徴とするもので
ある。

以下、本考案を図面に示した実施例に従つて更
に詳細に説明する。

枕袋１内の上方部２、下方部３、中央部４、及
び両側端部５には、蕎麦殻その他の枕材料を充填
した嚢体２ａ，３ａ，４ａ，５ａを夫々配置して
収納する。そして、該枕袋１の嚢体収脱口６に
は、フアスナー等の開閉手段７を設けてある。更
に、該枕袋１内に収納した夫々の嚢体２ａ，３
ａ，４ａ，５ａは、枕の高さ方向の丈の高低関係
を 両側端部５＞上方部２・下方部３＞中央部４を
満足するように成形する。

次に枕袋１内の下方部３に収納した嚢体３ａに
は、柔軟性指圧シート８を巻回する。そして、該
柔軟性指圧シート８としては、第４図に示すよう
な傘形頂部を有する柔軟性中空突起を表面に多数
点配設してなるもの、若しくは、第５図に示すよ
うな先端球状の弾性丈高突起と丈低突起とを多数
散在配設した表面と丈高突起を背面に凹陥部を形
成した裏面とからなるもの等がある。前者の場合
には、強弱変化のある指圧作用とソフトなクツシ
ヨン作用が得られ、後者の場合は強い指圧作用と
マツサージ作用が得られる。

なお、第６図に示すように、夏季においては枕
袋１の全面、若しくは上面をメツシユ等による通
気性表皮９で構成すれば保冷機能をも具備するこ
とができて使用感が更に一段と向上する。

かくして、得られた本考案の指圧枕は、次の如
き作用効果を奏するものである。

イ 枕袋内の下方部に収納した嚢体に柔軟性指圧
シートを巻回したことにより、就寝時を利用し
て指圧治療が手軽にできるばかりでなく、頭部
及び頚部を指圧するためにその指圧効果を全身
に波及することができる。

ロ 枕袋内の両側端部に収納した嚢体を他の嚢体
よりも丈高に構成したことにより、枕から頭部
を脱落させず、したがつて、頚部に不自然な屈
折を起させないので寝ちがい等の筋肉の凝りを
防止し、安静な睡眠状態を保持することができ
るので、安眠を中断せしめられることなく、就
眠時を通して指圧治療に専念することができ
る。

ハ 枕袋内の中央部に収納した嚢体を上方部及び
下方部に収納した嚢体よりも丈低に構成したこ
とにより、従来の枕において生じる後頭凸部へ
の頭部支持圧の集中を防止して均一な支持圧に
より指圧治療を施しているにもかかわらず、ソ
フトな安定した寝心地が得られる。

ニ 枕袋内の上方部、下方部、中央部及び両側端
部に枕材料を充填した嚢体を夫々収納したこと
により、いかなる就寝姿勢であつても、支持す
る頭部の曲線形態に馴染んだ安定した使用感を
得ることができると共に、枕全体の保形性が良
く、しかも枕袋と嚢体との間に生じる間隙、嚢
体の相互間に生じる間隙、及び柔軟性指圧シー
トと隣接する嚢体との間に生じる間隙が通気路
として機能することによつて、枕袋内に滞留し
がちな加湿空気を循環・放出して長時間にわた
る就寝姿勢での頭部、頚部における発汗・発熱
を抑制し、指圧治療を施しながら安眠を促進す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の指圧枕の実施例を示し、第１図
は斜視図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の側断面図、
第３図は第１図Ｂ−Ｂ線の側断面図、第４〜５図
は本考案に用いた柔軟性指圧シートの使用態様を
示した斜視図、第６図は本考案の他の実施例を示
す斜視図である。 １……枕袋、２……上方部、２ａ……上方部に
収納した嚢体、３……下方部、３ａ……下方部に
収納した嚢体、４……中央部、４ａ……中央部に
収納した嚢体、５……両側端部、５ａ……両側端
部に収納した嚢体、６……嚢体収脱口、７……開
閉手段、８……柔軟性指圧シート、９……通気性
表皮。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 枕袋内の上方部、下方部、中央部及び両側端
   部に夫々収納してなる枕材料を充填した嚢体に
   おける丈の高低関係を、 両側端部＞上方部・下方部＞中央部 とすると共に、該下方部に収納した嚢体に柔
   軟性指圧シートを巻回したことを特徴とする指
   圧枕。 (2) 柔軟性指圧シートが傘形頂部を有する柔軟性
   中空突起を表面に多数点配設してなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の指圧枕。 (3) 柔軟性指圧シートが先端球状の弾性丈高突起
   と丈低突起とを多数散在配設した表面と、丈高
   突起の背面に凹陥部を形成した裏面とからなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の指圧枕。