JPS6311454A - 自動車用ブレ−キ装置の制動液圧保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車用ブレーキ装置の制動液圧保持装置に関
するものである。

従来の技術 自動車において、登坂中での制動保持および坂路発進を
容易に行えるようにするために、マスタシリンダより各
車輪のブレーキ装置に至る制動管路中に励磁時には該制
動管路を閉塞し消磁時には開く電磁弁装置を設け、該電
磁弁装置を作動させる回路に、走行検出計の出力信号に
応動して停車時には閉じ走行時には開くリレースイッチ
と、アクセルペダルに連動して踏込み時に開き離脱時に
閉じるアクセルスイッチとを介装し、ブレーキをかけて
停止しアクセルペダルから足を離したとき電磁弁装置が
作動し自動的に制動液圧が保持され、アクセルペダルの
踏み込みにより制動液圧保持状態を解除するようにした
制動液圧保持装置は既に開発されている（例えば実公昭
４９−２００４６号公報参照）。

発明が解決しようとする問題点 上記のような制動液圧保持装置は、ブレーキをかけて停
止しアクセルペダルから足を離したときに自動的に制動
液圧が保持されるところからパーキングブレーキと同じ
機能を果すことができると考えてしまいがちであるが、
安全上の見地から上記制動液圧保持装置をパーキングブ
レーキとして使用することは法規で禁止されている。

そこで登板路で一時停止したさいの制動液圧保持装置の
作動に基づく制動保持状態にてパーキングブレーキをか
け忘れて降車しようとしてドアを開いたとき警告ブザー
が吹鳴してパーキングブレーキの掛は忘れを警告するよ
うに構成されているのが普通である。

ところが、このような構成を採るものにおいては警告ブ
ザーが吹鳴しパーキングブレーキをかけた場合制動液圧
保持装置の制動力が働らいており既に車体は坂路にて停
止しているので、パーキングブレーキが十分に効く程度
にパーキングブレーキレバーを確実に操作したかどうか
が判りにくいという問題を有している。

本発明はこのような諸問題を解決することを目的とする
ものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、マスタシリンダより各車輪のブレーキ装置へ
の制動液圧配管中に作動時バルブを閉とする制動液圧保
持ソレノイドバルブを設けた自動車において、シートベ
ルトを装着したとき作動するバックルスイッチと、ギヤ
位置を後退位置以外としたとき作動するギヤ位置センサ
と、登坂中に停止したとき自動車に働らく重力により自
動車が下方へ移動したとき作動する移動センサとを設け
、そのいずれかが作動しなかったとき又はイグニッショ
ンスイッチをオフとしたとき上記制動液圧保持ソレノイ
ドバルブを非作動とするよう構成したことを特徴とする
ものである。

作　　　用 本発明は上記のような構成を採ることにより、シートベ
ルトを装着しバックルスイッチが作動している状態にお
いて登坂中に自動車を停止させれば制動液圧検ソレノイ
ドバルブのバルブは閉となり作動液圧は保持されるので
ブレーキペダルから足を離しても自動車の下方への移動
は起らない。

又、登板路で自動車を停車させパーキングブレーキをか
けずに降車しようとしてシートベルトを外すとバックル
スイッチが非作動となるため制動液圧保持ソレノイドバ
ルブは作動しないのでバルブは開となり制動液圧保持は
行われない。

実施例 本発明の一実施例を附図を参照して説明する。

図において、１はブレーキペダル、２はマスタシリンダ
で、ブレーキペダル１を踏み込むことによりマスタシリ
ンダ２が作動し、フロントブレーキ３およびリヤブレー
キ４のホイールシリンダに液圧が供給され、ブレーキが
かがるようになっている。

５は段付孔を有するシリンダ部５ａと、該シリンダ部５
ａに摺動自在に嵌合する段付ピストン５ｂ等から構成さ
れた差圧ホールドバルブで、該差圧ホールドバルブ５の
段付ピストン５ｂの両側に形成された圧力室のうち大径
部の方はマスタシリンダ２からフロントブレーキ３への
液圧配管ａと連通し、小径部の方はマスタシリンダ２か
らりャブレーキ４のホイールシリンダへの液圧配管すの
途中に介装され、マスタシリンダ２の作動時には上記両
圧力室の受圧面積差により段付ピストン５ｂは付勢スプ
リング５Ｃに抗して小径部側に移動しりャブレーキ４の
ホイールシリンダへ連通ずる通路５ｄを閉とし、その後
はリリーフバルブ５ｅよりリヤブレーキ４のホイールシ
リンダに液圧が供給されるよう構成されている。

６は上記差圧ホールドバルブ５より下流の液圧配管す中
に介装された制動液圧保持ソレノイドバルブで、該制動
液圧保持ソレノイドバルブ６のソレノイドに通電が行わ
れるとバルブは閉となりブレーキペダルｌから足を離し
てもホイールシリンダに供給された制動液圧は保持され
るが、ソレノイドへの通電が断たれるとバルブは開とな
り制動液圧保持機能は失われる。

７は移動センサで、該移動センサ７はドラムブレーキ４
のブレーキトルクを受けるアンカーを摺動式とし、該摺
動アンカーにかかるブレーキトルクの向きが登板時と登
坂中に停止した時とで逆転することによる摺動アンカー
の逆方向への移動を検知してオンとなり移動信号を発す
るようになっている。

すなわち、車体側に固定されたバックブレー）４１には
ホイールシリンダ４２が固定されており、これに弓形の
リーディングシュー４３ａ、トレーリングシュー４３ｂ
の上端部が枢着されており、また下端部は摺動アンカー
４４の両側部４４ａ、４４ｂに当接している。摺動アン
カー４４はバックプレート４１に固定されたアンカ一本
体４５の貫通孔に摺動自在に嵌装され、両端部４４ａ、
４４ｂがアンカ一本体４５に当接することにより摺動ア
ンカー４４の右方往動位置および左方往動位置が規制さ
れる。附図では右方往動位置が示されている。一方の端
部４４ｂにはスイッチ作動ロッド４６が固定されており
、該スイッチ作動ロッド４６はアンカ一本体４５に固定
された移動センサ７の作動子７ａに当接している。作動
子７ａは図示しないばね部材により右方に付勢されてお
り、図示の状態ではオフとなっている。尚番号はつけて
いないがリーディングシュー４３ａ。

トレーリングシュー４３ｂを内側に向けて付勢する２本
のリターンスプリングと、シュー４３ａを摺動アンカー
４４の一端部４４ａに常時当接する方向に付勢するばね
が設けられており、リーディングシュー４３ａ、）レー
リングシュ−４３ｂのがたつきによる移動センサ７の誤
差動を防止するようになっている。

８は電源で、該電源８から制動液圧保持ソレノイドバル
ブ６のソレノイドへの通電回路にイグニッションスイッ
チ９およびシートベルトの装着を検知しオンとなるバッ
クルスイッチｌＯ９常閉型リレー１１と上記移動センサ
７とが直列に介装され１、上記常閉型リレー１１を作動
させる回路に、図示しないギヤセレクトレバーを後退位
置に操作したときオンとなるリバーススイッチ１２が設
けられる。

上記リバーススイッチ１２と常閉型リレー１１により後
退位置以外のギヤセレクト位置およびニュートラル位置
でオンとなり後退位置でオフとなるギヤ位置センサー３
を構成している。

尚１４は制動液圧保持ソレノイドバルブ６が付勢されブ
レーキカガ保持されていることを表示する表示ランプで
ある。

上記において前進登坂中に自動車を停止させようとして
ブレーキペダルｌを踏み込むとフロントブレーキ３には
マスタシリンダ２により直接に制動液圧が供給されると
共にリヤブレーキ４のホイールシリンダ４２にはマスタ
シリンダ２より差圧ホールドバルブ５および制動液圧保
持ソレノイドバルブ６を介して制動液圧が供給され、リ
ーディングシュー４３ａ、）レーリングシュ−４３ｂの
ブレーキライニングが図示しない車輪と共に回転するブ
レーキドラム等の回転体に圧接される。リーディングシ
ュー４３ａ、）レーリングシュ−４３ｂと回転体との間
には回転体の回転方向（矢印Ａ方向）とは逆方向に摩擦
力が生じ、これによりブレーキ力が得られるが、摩擦力
と同じ大きさで反対方向（すなわち矢印Ａ方向）の反力
がブレーキ反力として作用し、リーディングシュー４３
ａは、ホイールシリンダ４２のピストンからの押圧力と
反力とが加算されて摺動アンカー４４の一端部４４ａに
当接し、トレーリングシュー４３ｂは、ホイールシリン
ダ４２のピストンからの押圧力と反力との差で他端部４
４ｂに当接する。また、リーディングシュー４３ａはセ
ルフサーボ作用により、より強く一端部４４ａに当接す
る。これにより摺動アンカー４４を図において右方に押
す力の方が大きいので、摺動アンカー４４は図示の右方
往動位置を採りつづけ、後方移動センサ７はオフのまま
である。

前進登板を行っていた自動車が停止し、クラッチを切る
と重力の作用により車輪は矢印Ａとは反対方向に回動力
を受ける。即ち、自動車を下方に移動させようとするバ
ックトルクを受ける。リーディングシュー４３ａ、）レ
ーリングシュ−４３ｂと回転体との間に働く摩擦力の方
向は逆転し、前記とは逆に摺動アンカー４４は図におい
て左方へ摺動し左方往動位置を採る。これにより移動セ
ンサ７の作動子７ａは押され該移動センサ７はオンとな
るが、このときシートベルトが装着されバックルスイッ
チ１０がオンであれば、電源８よリイグニッションスイ
ッチ９．バックルスイッチ１０．常閉型リレー１１のリ
レ一端子、移動センサ７を経て制動液圧保持ソレノイド
バルブ６に至る通電回路が閉成するので該制動液圧保持
ソレノイドバルブ６のバルブは閉となりホイールシリン
ダ４２に供給された制動液圧は保持されブレーキペダル
１から足を離しても自動車の後退は起こらない。

尚差圧ホールドバルブ５はリヤブレーキ４に対する制動
力解除をフロントブレーキ３より遅らせることにより、
自動車を登板路で停止させたとき重力により発生する自
動車を下方に移動させるバックトルクを主としてリヤブ
レーキ４に分担させ移動センサ７のオン作動を早めると
共に確実にするためのものである。

一旦登板路で停止した自動車を発進させる場合に、図示
しないアクセルペダルを踏み込むと車輪すなわちブレー
キドラム等の回転体に矢印Ａ方向の駆動トルクが伝達さ
れ摺動アンカ４４は右方へと移動し、移動センサ７はオ
ン状態からオフ状態に戻り制動液圧保持ソレノイドバル
ブ６への通電が断たれるのでバルブは開となりホイール
シリンダ４２に供給保持されていた制動液圧は解除され
自動車の前方への移動が可能となると共に、ギヤセレク
トレバーな後退位置に操作したときもリバーススイッチ
１２のオンにより常閉型リレー１１が作動し該常閉型リ
レーｌｌのリレー接点がオフとなり制動液圧保持ソレノ
イドバルブ６への通電が断たれるのでバルブは開となり
制動液圧は解除され自動車の後退が可能となる。

次に登板路で停止させパーキングブレーキをかけずに降
車しようとしてシートベルトを外すとバックルスイッチ
ｌＯがオフとなるため電源８より制動液圧保持ソレノイ
ドバルブ６に至る通電回路が閉成されず制動液圧保持が
行われないので自動車はすり下り運動を開始する。この
結果パーキングブレーキが操作されていないことを確実
に乗員に知らせることができる。

上記実施例では電源８から制動液圧保持ソレノイドバル
ブ６への通電回路にシートベルトを外したときオフとな
るバックルスイッチ１０を設けたが常閉型リレー１１を
作動させる回路に設けたリバーススイッチ１２と並列に
シートベルトを外したときオンとなるバックルスイッチ
を接続してもよいことは勿論である。

又前輪側と後輪側とに分割した２系統プレーキ配管方式
の代りにクロス配管方式のものに適用してもよく、移動
センサとしては図示実施例に限らずその他例えば車輪又
はミッション出力軸の回転をスピードメータに伝えるス
ピードメータ駆動軸の回転の向きから前後両方向への移
動を検出するようにしてもよい。

発明の効果 上記のように本発明によれば、シートベルトを装着しバ
ックルスイッチがオンとなっている状態での登坂中の自
動車の一時停止時には通常の制動液圧保持が行われ自動
車の下方へのすり下り現象は起きないが、パーキングブ
レーキを操作せずにシートベルトを外した場合には上記
の制動液圧保持が解除され自動車の下方へのずり下がり
現象が起きることからパーキングブレーキが操作されて
いないことを確実に乗員に知らせることができると共に
、制動液圧保持がされているときにパーキングブレーキ
を操作しても該パーキングブレーキが十分に効いている
かどうか判りにくいという問題も解決できるもので、構
成の簡単なることと相俟って実用上多大の効果をもたら
し得るものである。

【図面の簡単な説明】

附図は本発明の一実施例を示すブレーキ液圧配管および
電気回路系統説明図である。 ｌ・・・ブレーキペダル、２・・・マスタシリンダ、３
・・・フロントブレーキ、４・・・リヤブレーキ、５・
・・差圧ホールドバルブ、６・・・制動液圧保持ソレノ
イドバルブ、７・・・移動センサ、８・・・電源、９・
・・イグニッションスイッチ、１０・・・バックルスイ
ッチ、１１・・・常閉型リレー、１２・・・リバースス
イッチ、１３・・・ギヤ位置センサ、１４・・・表示ラ
ンプ。 以　　　上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. マスタシリンダより各車輪のブレーキ装置への制動液圧
   配管中に作動時バルブを閉とする制動液圧保持ソレノイ
   ドバルブを設けた自動車において、シートベルトを装着
   したとき作動するバックルスイッチと、ギヤ位置を後退
   位置以外としたとき作動するギヤ位置センサと、登坂中
   に停止したとき自動車に働らく重力により自動車が下方
   へ移動したとき作動する移動センサとを設け、そのいず
   れかが作動しなかったとき又はイグニッションスイッチ
   をオフとしたとき上記制動液圧保持ソレノイドバルブを
   非作動とするよう構成したことを特徴とする自動車用ブ
   レーキ装置の制動液圧保持装置。