JPS6311341A - 平版印刷用メツシユロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ）産業上の利用分野 この発明は、インキの定量供給が可能なメツシュロール
（別称アニロックスロール、アミロール、スクリーント
ロールともいう）を平版印刷に利用し得るように改造し
た特殊なメツシュロールに関する。

ｂ）従来の技術 印刷機のインキ供給機構にメツシュロールを使うと、そ
れによって多数のインキングロール群を省略することが
でき、従って、印刷機構が著しく小型軽亀、簡素低廉化
されることは周知である。

そこで、更に」二記の考えを一歩進めて、メツシュロー
ルを平版すなわちオフセット及び石版の印刷に使えるよ
うにすると、ここで問題が生じる。

周知のように、オフセットの印刷では、版胴にインキの
ほか、水を供給することを要する。

メツシュロールの使用によってインキの供給が簡略化さ
れると、その給水から生じる余剰水がインキ付はロール
を経由してメツシュロール面に逆流しインキファウンテ
ン内に侵入してインキの濃度を稀釈させ、鮮明な印刷を
阻害する。

そればかりか、メツシュロールの周面にドクターブレー
ドを圧接して終始インキ掻取用の線圧を負荷させておく
構造上から、その周面を耐摩耗性の材質、すなわち、ク
ロム加工してあり、そのクロムが親水性のため水を呼ん
でインキを阻害し、インキ定量供給用のメツシュ（セル
）内が水に浸されるに至ると、インキの正常な供給がも
はや不可能となる。

そこで、メツシュロール周面の少なくともメツシュのセ
ル内への浸水を阻止してインキの定量供給を確保するた
めに、そのセルの内表面を親油性の物質、例えば、銅を
メッキして表面処理することが提案された（特開昭５８
−４２４ｆ１３、特開昭５９−２０４５５８）。

次に、ドクターブレードによる線圧が負荷されるメツシ
ュロール外周面の耐摩耗材に親水性のクロムを使用する
ことを回避し、その外周面への浸水をも阻止するために
、メツシュロールの全外周面にベリリウム銅層を溶着し
、セル以外の周面表層部を熱硬化処理することが提案さ
れた（特開昭５８−５８８５８）。

しかしながら、上記したようにメツシュロールの外周面
を表面処理する場合に、親水性のクロムに換えて親油性
の銅合金を熱硬化させて使用しても、ドクターブレード
による線圧摩耗への耐久性が劣り、交換修復の手数と時
間を要し、その間、印刷不能に陥るなど業務遂行上看過
できない不都合が生じる。そこで、その不都合を一掃し
て、少なくとも従来型より１０倍以」−の耐摩耗性を備
えた非親木性（親油性）物質によるメツシュロールの表
面処理が望まれる。

ロールの周面に耐摩耗性をイ・１与させるために、その
周面をセラミックスでコーティングする考えが、以ドに
小すように、公知である。

米国特許第４，３０１．７３０号は、アニロックスロー
ルの周面にセラミックを溶射コーティングした後、その
孔をポリマー系シール材で封じて耐腐食性をもたせるこ
とを提案した。

特開昭５８−５６８５５号は、メツシュロールの周面に
セラミックス層を設け、そのピンホール内に油を含浸さ
せて、耐摩耗性と親油性とを兼備させた。

特開昭６０−４４３９４号は、通常型インキロールの周
面に多孔質セラミックを溶射すると共に、その孔を親油
性樹脂で処理することを提案した。

しかしながら、上記は、いずれもロールの周表面におい
て超硬物質セラミックスと混在する親油性材質が流体の
油であったり、ポリマー乃至樹脂であって、それらは、
材質上、封孔処理が容易であるとはいえ、平版印刷用メ
ツシュロールに最も必要である親油性かつ非親水性とい
う点で銅あるいは銅合金より劣る。また、一般にポリマ
ー乃至樹脂は、熱伝導性が銅あるいは銅合金より低く、
ドクターブレードの間断なき線圧によるＡ温が銅あるい
は銅合金より大きく、ロール面」−の薄膜状インキに対
し溶媒蒸発等の悪影響をもたらすと共に、ポリマー乃至
樹脂自体の劣化も進行しやすく、その結果前記線圧に対
する耐性が銅あるいは銅合金のように長時間安定してお
らず、欠損、裂損の発生をまねきやすく、印刷面の品質
安定性を欠くものであった。

Ｃ）発明が解決しようとする問題点 この発明は、上記の不都合を一掃して、セラミックス乃
至タングステンカーバイドの如き超硬物質と銅の如き理
想的な親油性物質とをロールの周表面において緻密に、
または緻密かつ均質に混在させたメツシュロールを提供
することを目的とする。

因みに、銅のインキ又は水に対する濡れ性を接触角で示
すと、インキに対して約３０°、水に対して約９０°の
値があり、インキへの親和性と疎水性の点で他の物質に
ない極めて優れた特徴を備えている。本発明の提案は、
このような特質を有する銅を超硬物質と、ロールの表面
において、混在させ得る有効適切な手段を創出すること
である。

ｄ）問題点を解決するための手段 本発明は、両地のメツシュロールの全周面に一様に例え
ばセラミックスおよびまたはタングステンカーバイドの
如き超硬物質によるコーティング層を設け、更にそのコ
ーティング層の全周面に一様に例えば銅の如き親油性物
質によるメッキあるいはコーティング層を設ける。その
ように構成することによって前記ロールの周表面とりわ
けセルを除いた周表面に前記超硬物質と親油性物質との
緻密な混在面が形成される。

あるいは本発明は、両地のメツシュロールの全周面に一
様に超硬物質と親油性物質との均質な混合体によるコー
ティング層を設けることによって、そのロールの周表面
に超硬物質と親油性物質との緻密かつ均質な混在面が形
成されるｅ）作　　　用 先ず、両地のメツシュロールの全周面に一様に超硬物質
例えばセラミックス及びまたはタングステンカーバイド
をコーティングした後、更に、その超硬物質層の表面に
一様に親油性物質例えば銅をメッキあるいはコーティン
グする。

すると、メツシュロールの全周表面が水を斥はインキの
濡れがよくなる。（第１図参照）。その状態でメツシュ
ロールをインキ供給系に装着して印刷のため稼動させる
と、ドクターブレードが接する周表面の親油性物質例え
ば銅がブレードの線圧によって徐々に摩耗していき、や
がて、内部の超硬物質層が露出するに至って、その周面
の摩耗が停止する（第２図参照）。

露出した超硬物質層の表面は、本来ならば細孔が多数開
口しているのであるが、前記親油性物質のメッキあるい
はコーティングによってその開口部が埋められているの
で、メッキあるいはコーティング層の摩耗によって露出
した超硬物質層の表面は、超硬物質と親油性（非親木性
）物質とが緻密に混在する（第４図参照）。従ってその
混在表面は耐摩耗性と水を排斥しインキになじむ性質と
の双方を兼備する。

またその場合には、超硬物質表面の細孔がすべて親油性
物質によって埋められて平滑となっているので、ドクタ
ーブレードによるインキ掻取効果もまた良好である。

両地のメツシュロールの全周面に一様に最初から超硬物
質と親油性物質との均質な混合体をコーティングすれば
、そのロールの周表面に超硬物質と親油性物質とが緻密
かつ均質に混在する層が最初から形成され、その混在表
面は、耐摩耗性に秀れていると同時に、水を斥け、イン
キになじむ性質の双方を兼ね備えている。

ｆ）実　施　例 第５図はメツシュロール４を配設したオフセット印刷シ
ステムの基本的形態を例示する。イフキパン５内のイン
キ６はファウンテンロール７により取り出され、メツシ
ュロール４に移される。そのロール４の周面にはその回
転方向と逆行した姿勢（リバースアングル）でドクター
ブレード８が接触し、それによりロール４の周面のイン
キが掻取られる。従って、ロール４」二に残されたイン
キは、第３図で示すように、多数の微細な例′えば８０
線／ｃ＋ｓ乃至２００線／Ｃ■の大きさのセル９内の定
量インキとなり、それらがフオームロール１０を経由し
て版胴１１の周面に供給される。１２は版胴と接するプ
ランラケット胴、１３は圧胴、１４は印刷用走行紙であ
る。

他方において、版胴１１には水着はロール１５が接触し
、更に該ロールは揺動ロール１６に接触する一方、水た
め１７内の水１８が水元ローラ１９に植設されたブラシ
２０により少量宛取り出され、ブラシ２０はブレード２
１により折り曲げられた反発力で水滴を前記揺動ロール
１６上に供給する。

ｌ このようなオフセット印刷機構において、水着はロール
１５により版胴１１面−Ｌに供給された水がフオームロ
ールｌＯを経由してメツシュロール４にまわってくる。

従来型のメツシュロールはブレードとの摩擦接触に耐え
るように、その周面のセル９をも含めて一様に耐摩耗性
のあるクロムでメッキされている。

ところが、クロムが親水性に富む材質であるため、イン
キよりも水によくなじむから、メツシュロール面に一旦
水が付着するとインキの方がはじかれインキの載りが悪
くなり、適切なインキの供給に支障が生じてくる。

そこで、本発明では、第１図で示すように、鋼環で作成
されているメツシュロール４のメツシュ状のセル９と凸
部２２の表面一様に、先ず、プラズマ溶着等により超硬
物質例えばセラミックスまたはタングステンカーバイド
をコーティングして超硬物質層２３を作る。

次に、その超硬物質層の表面に一様に親油性物質例えば
銅２４をメッキあるいはコーティングする。

第１図で示すメツシュロールをインキ供給系に配置して
印刷稼動させると、そのロールの凸部２２がドクターブ
レード８に接しているので、その線圧によって、接触面
の銅層２４ａが次第に摩耗し、やがて内部の超硬物質層
２３が凸部２２において露出する（第２図参照）。

この超硬物質層２３の露出は、ドクターブレード以外の
他の手段、例えば、回転砥石などで行なうことも勿論可
能である。

メツシュロール４のセル９は、銅のメッキあるいはコー
ティングの層２４の作用により、水をはじき油性のイン
キとなじむので、水に浸されるおそれなくインキを円滑
に定量保留してフオームロールｌＯに供給する。

次ニ、ロール４の表面すなわちメツシュ状ノ凸部２２の
方は、第４図で拡大して示すように、ｌ１ｆＩ硬物質２
３ａと、その物質２３ａの細孔内に入り込んだ鋼質２４
ｂとが緻密に混在した平滑面となっているので、耐摩耗
性と親インキ性（嫌水性）の双方を兼ね備えているばか
りか、ブレードによるインキ掻取もまた円滑に行なうこ
とができる。

また、親油性物質として銅合金を使用しても良い。

本発明の他の実施態様として、第６図で示すように、鋼
環で作成されているメツシュロール４のメツシュ状のセ
ル９と凸部２２の表面に一様にプラズマ溶着等により超
硬物質と親油性物質との混合体をコーティングすれば、
ロール４のセル９、凸部２２を含む全表面には、第７図
で拡大して示すように、超硬物質２３ａと親油性物質２
４ｂとが緻密に混在するので、」−記と同等の作用が得
られ、かつ、ドクターブレード８の線圧による摩耗があ
ってもロール４の表面構成に変化を生じない利点を有す
る。

当該他の実施態様においても親油性物質として銅にかえ
銅合金を使用しても良い。

因みに、本発明の実施例に使用したメッシュロール４の
メツシュは１インチ当り２００乃至４００、セルの深き
は５０ル以下、銅及びセラミックスのパウダーの粒子径
は３０終以下、銅パウダーに対するセラミックスパウダ
ーの容積混合比は５０％以下、銅とセラミックスの混合
パウダーの溶射膜厚さは３０舊以下である。

ｇ）発明の効果 以上詳述したように、本発明は、鋼地のメツシュロール
４の凸部２２の表面すなわち稼動中間断なくドクターブ
レード８でインキを掻き落される表面は、例えばセラミ
ックス質２３ａと鋼質２４ｂとが緻密または緻密かつ均
質に混在した平滑面となっているので、ブレード８の圧
接によっても従来型より約１０倍も耐摩耗性をもつと同
時に、水を斥はインキになじむ性質をも兼備し、しかも
、平滑なためブレードによるインキ掻取もまた優れてい
る。インキを保留すべきセル９の内面はすべて一様に非
親木性すなわち親油性の点で優れた銅２４ｂでメッキあ
るいはコーティングしであるので、水の侵入にあっても
それを斥け、インキの供給を継続するから、常に鮮明な
印刷が保証される。

また、親油性物質として銅合金を使用しても略同等の効
果が得られる。

このような平版印刷専用メツシュロールの導入によりオ
フセット印刷及び石版印刷の機構の大１１１な小型軽量
化と簡素低廉化が現実のものとなった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるメツシュロールの要部の拡大断
面図、 第２図は、第１図のメツシュロールの使用によって表面
に摩耗が生じた状態を示す要部の拡大断面図、 第３図は、本発明によるメツシュロールの周面一部拡大
図、 第４図は、第３図の要部を更に拡大して示した説明図で
あって、第２図の平面図、 第５図は、本発明によるメツシュロールを使用したオフ
セット印刷システムの一例を示す説明図第６図は、本発
明の他の実施態様を例示するメツシュロールの要部の拡
大断面図、 第７図は、第６図の平面図である。 ４・・・・メツシュロール、 ８・・・・リバースアングルドクターブレード、９・・
・・セル、 ２２・・・・凸部、 ２３・・・・超硬物質層、 ２３ａ・・・・超硬物質、 ２４・・・・親油性物質メッキ層、 ２４ａ・・・・取り除かれる親油性物質メッキ層、２４
ｂ・・・・親油性物質。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）周面にインキ保留用の多数の微細なセルが形成さ
   れている鋼地のメッシュロールにおいて、そのロールの
   全周面に一様に超硬物質がコーティングされ、 更に、その超硬物質層の全表面に一様に親油性物質がメ
   ッキあるいはコーティングされている、 平版印刷用メッシュロール。 （２）周面にインキ保留用の多数の微細なセルが形成さ
   れている鋼地のメッシュロールにおいて、そのロールの
   全周面に一様に超硬物質がコーティングされ、 更に、その超硬物質層の全表面に一様に親油性物質がメ
   ッキあるいはコーティングされ、前記ロールのセルを除
   いた周表面に超硬物質と親油性物質とが緻密に混在する
   面が形成されている、 平版印刷用メッシュロール。 （３）周面にインキ保留用の多数の微細なセルが形成さ
   れている鋼地のメッシュロールにおいて、そのロールの
   全周面に一様に超硬物質と親油性物質との均質な混合体
   がコーティングされ、そのロールの周表面に超硬物質と
   親油性物質とが緻密かつ均質に混在する面が形成されて
   いる、 平版印刷用メッシュロール。 （４）超硬物質をセラミックスとした特許請求の範囲第
   １項、第２項または第３項記載のロール。 （５）超硬物質をタングステンカーバイドとした特許請
   求の範囲第１項、第２項または第３項記載のロール。 （８）親油性物質を銅とした特許請求の範囲第１項、第
   ２項または第３項記載のロール。（７）親油性物質を銅
   合金とした特許請求の範囲第１項、第２項または第３項
   記載のロール。