JPS6311325Y2 - - Google Patents

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JPS6311325Y2
JPS6311325Y2 JP18160882U JP18160882U JPS6311325Y2 JP S6311325 Y2 JPS6311325 Y2 JP S6311325Y2 JP 18160882 U JP18160882 U JP 18160882U JP 18160882 U JP18160882 U JP 18160882U JP S6311325 Y2 JPS6311325 Y2 JP S6311325Y2
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cooling
outlet
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低質燃料油を使用するデイーゼル機関
に適した燃料噴射弁の耐硫酸腐食装置に関する。
最近舶用デイーゼル機関の使用燃料油は低質油
(B及びC重油)化傾向にあり、特に大型船舶に
おいては新造船の80%〜90%が低質燃料油を使用
している。しかも石油事情の悪化により益々粗悪
油を使用する様になつてきた。この様な理由によ
り低質油を燃料とする場合の問題解決が現在強く
望まれており、その問題の一つに燃料噴射弁の硫
酸腐触がある。これは低質油中に含まれている硫
黄が燃焼後に亜硫酸ガスとなることによるもの
で、亜硫酸ガスが低温の燃料噴射弁に触れると硫
酸となり、そのために燃料噴射弁が腐食されて50
時間程度で使用不能になることがある。
本考案は上記問題を解決するために、燃料噴射
弁を冷却する冷却油の温度を温度調節機構により
硫酸腐食が発生する温度よりもやや高く設定する
ようにしたもので、次のように構成されている。
すなわち本考案は、デイーゼル機関に燃料噴射
弁の周囲を延びる冷却油通路を設け、上記冷却油
通路の入口と出口をデイーゼル機関の外部の外部
設備の冷却油供給部と回収部とにそれぞれ入口通
路と出口通路とを介して接続し、上記機関のシリ
ンダジヤケツトの入口と出口とを上記外部設備の
冷却水供給部と回収部とにそれぞれ入口通路と出
口通路とを介して接続し、上記冷却水の出口通路
に冷却油加熱用の熱交換器を設け、該熱交換器の
加熱媒体通路を上記冷却水出口通路の一部により
形成し、熱交換器の受熱通路を冷却油バイパス通
路の一部により形成し、上記冷却油出口通路に調
節弁を設け、該調節弁に上記バイパス通路の入口
を接続し、冷却油の温度が所定値以下の時に上記
調節弁が冷却油出口通路の上流部を上記バイパス
通路に接続するように構成し、バイパス通路の出
口を上記冷却油入口通路に接続し、上記外部設備
に冷却水温度調節部と冷却油温度調節部とを設
け、該冷却水温度調節部により冷却水の温度を上
記熱交換器において冷却油を加熱できるだけの温
度に設定し、上記冷却油温度調帥部により上記冷
却油通路内の冷却油温度を許容上限値以下に設定
することを特徴としている。
次に図面により実施例を説明する。
図面において1は低質油仕様の舶用デイーゼル
機関、2は機関1とは別に設置された船内設備で
ある。船内設備2には低質油燃料の供給部3、燃
料噴射弁冷却油の供給部4及び回収部4′、冷却
水の供給部5及び回収部5′が設けてある。供給
部3は機関1に取り付けた燃料フイードポンプ
FPの入口通路6に接続しており、ポンプFPの出
口通路7は各気筒毎に設けた燃料噴射ポンプP及
び高圧管8を介して燃料噴射弁9に接続してい
る。なおフイードポンプFPに代えて船体付の電
動モータポンプを使用することもできる。冷却水
供給部5は冷却水ポンプWPの入口通路10に接
続しており、ポンプWPの出口は空気冷却器及び
潤滑油冷却器(共に図示せず)を経てシリンダジ
ヤケツト11の入口に接続し、ジヤケツト11の
出口は通路12,13等を経て回収部5′に接続
している。
冷却油供給部4は冷却油ポンプOPの入口通路
15に接続し、ポンプOPの出口通路16は燃料
噴射弁9の周囲を通る冷却油通路17の入口に接
続し、通路17の出口は合流通路19を介して冷
却油回収部4′に接続している。更に機関1には
ワツクスタイプの自動温度調節弁20とバイパス
通路21と冷却油熱交換器22とが設けてある。
調節弁20は通路19の途中に設けてあり、バイ
パス通路21は調節弁20の分岐出口25と前記
入口通路15部分をつないでいる。熱交換器22
は通路21の途中に設けてあり、調節弁20から
の冷却油が熱交換器22の受熱通路23を流れる
ようになつており、又加熱媒体通路24の入口と
出口はそれぞれ前記冷却水通路12,13に接続
している。
調節弁20の設定温度は70〜80℃であり、冷却
油の温度が70〜80℃よりも低くなると調節弁20
の分岐出口25が開いて通路21へ冷却油が流れ
るようになつている。又船内設備2には冷却水の
温度調節部(図示せず)が設けてあり、機関出口
26において冷却水の温度が約75℃となるように
なつている。
上述の各部により燃料噴射弁9は次のように一
定温度に保たれる。まずポンプFPにより供給部
3から送られてきた燃料はポンプPから燃料噴射
弁9へ供給され、燃料噴射弁9からシリンダ一内
へ噴霧されて燃焼される。冷却水は供給部5から
ポンプWPによりジヤケツト11へ供給され、エ
ンジン各部を冷却して高温となつた後に通路1
2,24,13から回収部5′へ排出され、再び
供給部5からジヤケツト11へ送られる。冷却油
はポンプOPにより供給部4から通路15,16
を経て通路17へ供給され、通路17を流れる間
に燃料噴射弁9を冷却し、通路17から通路19
を経て回収部4′へ流れ、回収部4′から供給部4
を経て再び通路15へ流入する。そして通路19
において冷却油の温度が70〜80℃よりも低い場合
は、調節弁20の分岐出口25が開いて一部(又
は全部)の冷却油がバイパス通路21へ流入し、
熱交換器22内において高温冷却水により約75℃
まで加熱された後に通路15の途中へ流入し、通
路16を経て通路17へ流入する。従つて通路1
7を流れる冷却油は常に比較的高い温度に保た
れ、燃料噴射弁9は70〜80℃程度の最適温度に保
たれる。すなわち硫酸腐食が発生する最高温度
(例えば65℃)よりも高く、かつ過熱を防止でき
るだけの温度に燃料噴射弁9は維持される。なお
供給部4から供給される冷却油は異常に高温(例
えば80℃以上)にならないように船内設備2内で
温度が調節されており、上述の如くバイパス通路
21等を利用して通路17内の冷却油を常に最適
な温度に保つことができるようになつている。
以上説明したように本考案によると、燃料噴射
弁用冷却油の流通通路に温度調節機構(自動温度
調節弁20、バイパス通路21、熱交換器22)
を設け、温度調節機構により燃料噴射弁に送られ
る冷却油の温度を燃料噴射弁9に硫酸腐食が発生
する温度よりもやや高く(過熱を防止できる範囲
で高く)設定したので、燃料噴射弁9の硫酸腐食
を防止でき、耐久性を向上させることができる。
本考案の効果を別の観点から説明すると次の通
りである。
すなわち一般に舶用のデイーゼル機関1では、
図示のように、燃料噴射弁9の周囲を延びる冷却
油通路17を設け、上記冷却油通路17の入口と
出口をデイーゼル機関1の外部の外部設備2の冷
却油供給部4と回収部4′とにそれぞれ入口通路
15と出口通路19とを介して接続し、上記機関
1のシリンダジヤケツト11の入口と出口とを上
記外部設備2の冷却水供給部5と回収部5′とに
それぞれ入口通路10と出口通路12,13とを
介して接続し、外部接備2に冷却水温度調節部と
冷却油温度調節部を設け、上記冷却水温度調節部
により冷却水の温度を適当な値に設定し、上記冷
却油温度調節部により上記冷却油通路内の冷却油
温度を許容上限値以下に設定している。
そして本考案では、上記構造のエンジンに対し
て以下の構造を付加することにより、燃料噴射弁
の耐硫酸腐蝕装置が構成されている。
すなわち、上記冷却水の出口通路12に冷却油
加熱用の熱交換器22を設け、該熱交換器22の
加熱媒体通路24を上記冷却水出口通路12,1
3の一部により形成し、熱交換器22の受熱通路
23を冷却油バイパス通路21の一部により形成
し、上記冷却油出口通路19に調節弁20を設
け、該調節弁20に上記バイパス通路21の入口
を接続し、冷却油の温度が所定値以下の時に上記
調節弁20が冷却油出口通路19の上流部を上記
バイパス通路21に接続するように構成し、バイ
パス通路21の出口を上記冷却油入口通路15に
接続し、上記冷却水温度調節部により冷却水の温
度を上記熱交換器において冷却油を加熱できるだ
けの温度に設定している。
以上から明らかなように、本考案では、既存の
エンジン設備に対して、付加機器として、熱交換
器22と、バイパス通路21と、調整弁20(切
換弁)とを設けるとともに、冷却水温度調節部の
温度設定範囲を適当に設定するだけ、耐硫酸腐蝕
装置を構成できる。
このように本考案では、付加機器の数が少な
く、構造が簡単であるとともに、冷却水温度調節
部の温度制御範囲も大幅に変更する必要はない
(冷却水ラジエータの構造等も大幅に変更する必
要はない)。従つて製造コスト(本考案の実施コ
スト)を低減できる。
要するに、本考案は、如何の2点、すなわち硫
酸腐蝕防止のためには冷却油の温度を60〜70度に
保てばよいという点と、エンジン冷却水は例えば
75度に設定しても冷却性能に問題はないという点
に着目し、エンジン冷却水を利用して冷却油の温
度制御を行なうことにより、構造の簡単な耐硫酸
腐蝕装置を完成したものである。
なお温度調節機構としては図示の構造とは別の
ものを採用することができ、例えば調節弁20の
温度測定部を廃止し、通路17に設けた温度セン
サーにより調節弁20を制御するようにすること
もできる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案実施例の配管略図である。 1……デイーゼル機関、2……船内設備(外部
設備)、4……冷却油供給部、4′……冷却油回収
部、5……冷却水供給部、5′……冷却水回収部、
9……燃料噴射弁、10……冷却水入口通路、1
1……シリンダジヤケツト、12,13……冷却
水出口通路、15……冷却油入口通路、17……
冷却油通路、19……冷却油出口通路、20……
調節弁、21……バイパス通路、22……熱交換
器、23……受熱通路、24……加熱媒体通路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. デイーゼル機関に燃料噴射弁の周囲を延びる冷
    却油通路を設け、上記冷却油通路の入口と出口を
    デイーゼル機関の外部の外部設備の冷却油供給部
    と回収部とにそれぞれ入口通路と出口通路とを介
    して接続し、上記機関のシリンダジヤケツトの入
    口と出口とを上記外部設備の冷却水供給部と回収
    部とにそれぞれ入口通路と出口通路とを介して接
    続し、上記冷却水の出口通路に冷却油加熱用の熱
    交換器を設け、該熱交換器の加熱媒体通路を上記
    冷却水出口通路の一部により形成し、熱交換器の
    受熱通路を冷却油バイパス通路の一部により形成
    し、上記冷却油出口通路に調節弁を設け、該調節
    弁に上記バイパス通路の入口を接続し、冷却油の
    温度が所定値以下の時に上記調節弁が冷却油出口
    通路の上流部を上記バイパス通路に接続するよう
    に構成し、バイパス通路の出口を上記冷却油入口
    通路に接続し、上記外部設備に冷却水温度調節部
    と冷却油温度調節部とを設け、該冷却水温度調節
    部により冷却水の温度を上記熱交換器において冷
    却油を加熱できるだけの温度に設定し、上記冷却
    油温度調節部により上記冷却油通路内の冷却油温
    度を許容上限値以下に設定することを特徴とする
    燃料噴射弁の耐硫酸腐蝕装置。
JP18160882U 1982-11-29 1982-11-29 燃料噴射弁の耐硫酸腐食装置 Granted JPS5984266U (ja)

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