JPS6310972Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車のドア、さらに詳しくは、フロ
ントサイドドアのドアパネル上端前側にコーナブ
ラケツトを設けた自動車のドアに関する。

フロントサイドドアのドアパネル上端前側に設
けるコーナブラケツトの従来の例として、実開昭
55−165824号公報が、ドアパネル上縁部と、窓枠
と、ドアガラス端縁との間に形成される〓間を隠
すためのものであつて、合成樹脂あるいはゴムで
成形したコーナーピースを窓ガラス案内枠と窓枠
とに一体的に取付けた構成を提供している。しか
し、この従来技術は〓間を隠すのみの目的・効果
しか有せずしてドアの補強の効果はなくドアミラ
ーを支持した場合にあつては走行振動等でミラー
が共振するという問題がある。

本考案は上記従来の問題を鑑みなされたもので
あつて、その目的とするところは、ドアの強度を
補強した自動車のドアを提供することである。さ
らに、本考案の目的は、ドアミラーを簡易構造で
かつ確実に取付可能な自動車のドアを提供するこ
とである。

本考案の構成上の特徴とするところは、インナ
パネルと、該インナパネルに接合されたアウタパ
ネルとから成るドアパネルを有するドアにおいて
該ドアパネル上端前側に取付けられた略三角形状
のコーナブラケツト、上記インナパネルの前端に
取り付けられたドアヒンジと、該ドアインナパネ
ルの上記ドアヒンジの取付部に対応した部位の裏
面に接続されたヒンジレインホースメントとを有
し、該ヒンジレインホースメントは上記コーナブ
ラケツトのほぼ全面に接続固定される延長部を有
し、上記コーナブラケツトの上記延長部が接続さ
れた部位に対向する車体外面にはドアミラーが支
持されることである。従つて、本考案によれば、
ドアの強度を有効に補強し、ドアミラーの保持剛
性も向上させる自動車のドアを得ることができ
る。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
フロントサイドドア１は、第１図に示すように、
ドアインナパネル２と、ドアサツシ４と、窓ガラ
ス６と、ドアアウタパネル７と、ドアヒンジ８
と、コーナブラケツト１０とからなり、ドアイン
ナパネル２にはドア開閉機構、ドアロツク機構、
タバコ灰皿、ポケツト、肘掛け等を取付けるため
の複数の孔１２が設けられている。フロントサイ
ドドア１のドアヒンジ８及びコーナブラケツト１
０の附近の構造は、第２図に示すように、ドアア
ウタパネル７の前端１３にドアインナパネル２の
前端１４が接合される。ドアインナパネル２の前
端の左右に延びる面１６の外側面にはヒンジ８が
取付けられ、また同じく左右に延びる面１６の内
側面にはヒンジレインホースメント１８が取付け
られている。ヒンジレインホースメント１８はド
アサツシ４の前方端部２０に達する延長部を有し
ており、ドアインナパネル２とドアアウタパネル
７の上側前端の三角形状部分に取り付けられたコ
ーナブラケツト１０の車内側全面に上記ヒンジレ
インホースメント１８の延長部が接合されてい
る。コーナブラケツト１０の車外側面にはドアミ
ラー３０が支持されると共に、該コーナブラケツ
トには複数のドアミラー取付孔２２及びドアミラ
ー操作ハンドル孔２４が設けられている。ドアミ
ラー３０を有し閉じられた状態のフロントサイド
ドア１のコーナブラケツト１０附近の水平断面
は、第３図に示すように、中空のコーナブラケツ
ト１０の車室内側面にヒンジレインホースメント
１８が取付けられ、これらは樹脂製表皮材３２に
より覆われている。コーナブラケツト１０の複数
のドアミラー取付孔２２を通して複数のねじ３５
によつてドアミラーハウジング３７がコーナブラ
ケツト１０に取付けられている。ドアミラー３０
のミラー部材３８は、コーナブラケツト１０のド
アミラー操作ハンドル孔２４を貫通して車室内に
突出しているドアミラー操作ハンドル３４によつ
て車室内よりその反射方向を操作することができ
る。コーナブラケツト１０の後側（第３図の下
側）にはランチヤンネル３６を介してドアガラス
６が支持され、逆に、コーナブラケツト１０の前
側（第３図の上側）はドアサツシ４に固着され、
ドアサツシ４の前側には変形自在のウエザースト
リツプ４０が取付けられている。一方、車体５０
はピラーアウタ５２とピラーインナ５４とによつ
てフロントピラー５６が構成され、フロントピラ
ー５６の前側にはモール５８と接着材６０を介し
てフロントウインドガラス６２が取付けられ、フ
ロントピラー５６の車室内面はピラートリム６４
によつて覆われている。

上記実施例ではドアサツシユが設けられた形式
のドアについて説明したが、この構成によれば、
ドアサツシユの取付強度が向上する。

なお、本考案は、ドアサツシユ形式のドアに限
らず、サツシユレス（ハードトツプ形式）ドアに
も実施できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はフロン
トサイドドアの斜視図、第２図はドアヒンジ及び
コーナブラケツト附近の斜視図、第３図はドアの
コーナブラケツト附近の水平断面図である。 １……フロントサイドドア、２……ドアインナ
パネル、４……ドアサツシ、６……窓ガラス、７
……ドアアウタパネル、８……ドアヒンジ、１０
……コーナブラケツト、１８……ヒンジレインホ
ースメント、３０……ドアミラー、３４……ドア
ミラー操作ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. インナパネルと、該インナパネルに接合された
   アウタパネルとから成るドアパネルを有するドア
   において該ドアパネル上端前側に取付けられた略
   三角形状のコーナブラケツト、上記インナパネル
   の前端に取り付けられたドアヒンジと、該ドアイ
   ンナパネルの上記ドアヒンジの取付部に対応した
   部位の裏面に接続されたヒンジレインホースメン
   トとを有し、該ヒンジレインホースメントは上記
   コーナブラケツトのほぼ全面に接続固定される延
   長部を有し、上記コーナブラケツトの上記延長部
   が接続された部位に対向する車体外面にはドアミ
   ラーが支持されることを特徴とする自動車のド
   ア。