JPS63102817A - クランクシヤフトピンの加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はクランクシャフトピンの加工方法に関するもの
である。

（従来の技術） 従来より自動車等に使用されるクランクシャフトを鍛造
成形後、コンロッドと連結するピン部回りを仕上げ加工
する場合、クランクシャフトの径方向の一方側に回転自
在で、加工すべき所定のピン部の方向へ進退自在なカッ
ターを配設した加工機械が多く使用されている。このカ
ッターによるクランクシャフトのピン部の加工方法は、
まずクランクシャフトを回転し所定のピン。部をカッタ
ーより最も遠い位置、即ちカッターの反対側、に配設し
てクランクシャフトを固定した後、第５図に示される如
くカッターを回転させつつピン部まで前進させ、その後
クランクシャフトを回転させて、ピン部をジャーナル部
回りに旋回させると共に、カッターは回転させたままカ
ッターをピン部の外周に沿って進退させてピン部の回り
を加工している。

また第７図はこのカッターを２台備えてクランクシャフ
トのピン部を加工する従来の装置を示したもので、チャ
ック装置（１００）、（ｌｏｌ）でその両端部を回転可
能に把持されたクランクシャフト（Ｗ）の−側方に回転
式カッター（１０２）、（１０３）が配設され、このカ
ッター（１０２）　、　（１０３）は送りネジ（１０４
）。

（１０５）の回転によりクランクシャフト（Ｉｌｌ）の
ピン部（Ｗａｌ）、（Ｗａ２）の方向へ進退自在となっ
ており、前述の如き方法にてクランクシャフト（罰の２
つのピン部（Ｗａｌ）、（Ｗａ２）を、加工するもので
ある。

（発明が解決しようとする問題点） まず１台のカッターをクランクシャフトの一側方に配設
した場合について述べると、このカッターによるクラン
クシャフトの加工時に、クランクシャフトはカッターの
進行方向に大きな切削荷重を欠けるため、クランクシャ
フトには曲げモーメントが働いて撓みが発生し、加工不
良やクランクシャフトの曲りの原因となっていた。また
チャック装置等でクランクシャフトを把持する場合でも
、前記の曲げモーメントに打ち勝つべく、その把持力を
大きくする必要があり、チャック装置の大型化の原因に
なっていた。

次に加工時間を短縮するため第７図の如くクランクシャ
フトの一側方にカッターを２台配設した場合について述
べると、クランクシャツ）　（Ｗ）のピン部（Ｗａ）の
配列によっては２つのカッター（１０２）　、　（１０
３）に対して、それぞれの加工ピン部（Ｗａｌ）、（Ｗ
ａ２）の位置をカッター（１０２）、　（１０３）より
最も遠い側に配設できない場合（第７図のカッター（１
０３）に対するピン部（Ｗａ２）の如き位置）があり、
この場合各カッター（１０２）　、（１０３）で別々に
時間をずらしてピン部（Ｗａｌ）、（Ｗａ２）までの切
削加工をおこない（第５図ａの状態）、その後クランク
シャフト（ｗ）を回転させて加工する場合に始めて両力
ツタ−（１０２）　、（１０３）による同時加工（第５
図す乃至ｆの状態）を、おこなうことができる等十分な
る加工時間の短縮を達成し得ない問題があった。またた
とえ両力ツタ−（１０２）　、　（１０３）によりピン
部（Ｗａｌ）、（Ｗａ２）　　（第５図ａの状態）まテ
ノ同時加工ができても、クランクシャフト（智）には前
記１台のカッターの場合の２倍の切削荷重が働ら〈等の
問題があった。更に、２つのカッター（１０２）　、（
１０３）が同じ側にあるため、カッター（１０２）　、
　（１０３）どうしの干渉が発生して、隣り合せ等の近
接したピン部（Ｗａ）どラレの加工は困難であった。尚
カッター２台の場合は以上の不具合の他にカッター１台
の場合の不具合も生じるのは言うまでもない。

本発明は以上の如き問題点を解決すべくなされたもので
、その目的とする処は、クランクシャフトに不要な切削
荷重を発生させず、且つ加工時間の短縮を図った、クラ
ンクシャフトピンの加工方法を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための方法は、周方向に　１８
０度位相の異なるピン部を宥するクランクシャフトのピ
ン部の加工方法において、前記クランクシャフトの径方
向両側におのおのカッターを配設し、該カッターを１８
０度位相の異なる加工すべきピン部におのおの対向させ
ると共に、このクランクシャフトを回転させて、前記加
工すべきピン部を前記カッターから最も遠い側に位置決
めした後、前記クランクシャフトの両側から前記カッタ
ーを進退させて、前記ピン部をおのおの同時に加工する
ことである。

（作用） 前記方法によれば、クランクシャフトの径方向の両側か
ら、　１８０度位相の異なったピン部をおのおの同時に
加工するため、クランクシャフトに作用するカッター移
動方向の切削荷重は相殺され、クランクシャフトに不要
な荷重をかけることがない、また　１８０度位相の異な
る少くとも２つのピン部を同時に加工するため、加工時
間の短縮をも図れる。

（実施例） 本発明の好適一実施例を添付の第１図乃至第６図を参照
しつつ詳述する。

第１図はクランクシャフトのピン部の加工装置の平面図
、第２図はその側面図であり、第１図中中央部にはその
両端部を左右のチャック装置（５）。

（８）によって把持されたクランクシャフト（Ｗ）（以
下ワークと言う）が左右に長く配設されている。右方の
チャック装置（６）は装置基台（１）に固定されたワー
クヘッド（２）に支持され、左方のチャック装置（５）
は装置基台（１）上に左右に配設されたレール（４）　
、　（４）上を移動可能なテールストック（３）に支持
されており、左右のチャック装置は装置基台（１）上の
ワークヘッド（２）側に固定されたワーク回転モーター
（７）によって回転され１把持したワーク（Ｗ）を回転
可能に支持している。

ワーク（１１）の前後方向にはワーク（Ｗ）のピン部（
Ｗａ）加工用の２つのカッター（１０）、（２０）がワ
ーク（Ｗ）に直交して、該ワーク（Ｗ）を挟み込む如く
対向して配設されており、このカッター（１０）　、　
（２０）はそれぞれワーク（Ｗ）の方へ進退してワーク
（Ｗ）の２つのピン部（Ｗａ）の加工をワーク（１１）
の前後方向から同時に行うと共に、ワーク（誓）の軸方
向、即ち左右方向へ移動して次々とワーク（Ｗ）のピン
部（Ｗａ）を２つずつ加工していくものである。尚この
カッター（１０）、（２０）は円盤状をしており、その
外周部に複数の刃具を有するもので、その回転によって
ワーク（貿）のピン部（Ｗａ）のフライス加工をおこな
うものである。

第１図中の前後の２つのカッター（１０）　、　（２０
）を移動・駆動する装置は、ワーク（Ｗ）軸線に対し対
象に配設されており全く同じものであるから、図中ワー
ク（１１）の前方のカッター（１０）の移動・回転駆動
装置のみ説明し、他は省略する。

第２図の装置側面図に示される如く、前方の装置基台（
１）上の略中央部には左右方向に２木のレール（１１）
、（１１）が固設され、該レール（１１）　。

（１１）上にはこのレール（１１）、（１１）に沿って
左右に移動自在な左右移動台（１２）が載置されている
。該左右移動台（１２）にはレール（１１）、（１１）
右端の装置基台（１）右側部に固定された左右移動モー
ター（１３）の送りネジシャフトが螺着しているため、
左右移動台（１２）は左右移動モーター（１３）の回転
により左右に移動可能となっている。またこの左右移動
台（１２）上のほぼ中央部の前後方向レール（１０゜（
１４）にはカッター（１０）等が配設された前後移動台
（１６）が載置されており、該前後移動台（１６）には
左右移動台（１２）の前端側部に固定された前後移動モ
ーター（１７）の送りネジシャフトが螺着しているため
１前後動モーター（１７）の回転により前後移動台（１
Ｂ）はレール（１４）、（１４）に沿って前後に移動可
能となっている。従ってカッター（１０）は左右φ前後
移動台（１２）　、（１Ｂ）と共に、左右＃前後移動モ
ーター（１３）、（Ｉｆｔ）によってワーク（Ｗ）の方
へ移動し、そのピン部（Ｗａ）回りの加工を行うことと
なる。

前記前後移動台（１Ｂ）にはカッター（１０）の回転駆
動用のカッター駆動モーター（１５）が、その減速装置
や動力伝達装置と共に固定され、前後移動台（１Ｂ）の
前部左方に回転自在に支持されたカッター（ｌＯ）を所
定の速度で回転させている。該カッター（ｌＯ）の右方
にはフライホイール（１８）が連結されていると共に、
カッター（１０）の左端にはカッター（１０）を回動自
在に支持してカッター（１０）の加工振れを防止するカ
ッターサポートアーム（１８）が固定されている。尚こ
のカッターサポートアーム（１８）は前後移動台（１６
）の左側部のくさび状凸部（ｔｅａ）に沿って前後に移
動自在となっており、ロック装置（ｌｅａ）をゆるめこ
れを前後動させることによって、カッター（１０）の取
付・取はすしが可能となっている。

またワークｍ取付部下方の装置基台（１）には切粉孔（
ｌａ）、（ｌａ）が設けられ、該切粉孔（ｌａ）　。

（１ａ）の下方にはチップコンベア（３０）が設けられ
ていて、カッター（１０）で切削されたワーク（Ｗ）の
切粉がこの切粉孔（ｌａ）、（ｌａ）を通り、チップコ
ンベア（３０）によって自動的に装置側方の切粉箱（３
１）に収納されるようになっている。尚装置の下部はピ
ッ）　（４０）中に配設され、作業者による作業高さが
調整されていると共に、装置回りのピッ）　（４０）に
はふた部材（４１）が配設されている。

以下本実施例の作用について説明する。

本装置はＮＣによるプログラム制御によってコントロー
ルされており、ワーク（Ｗ）の形状１例えばワーク（Ｗ
）のジャーナル部（ｗｂ）センターからピン部（Ｗａ）
までの距離、ピン部（Ｗａ）の径、各ピン部（Ｗａ　）
のジャーナル部（ｗｂ）回りの位相、ワーク（Ｗ）軸方
向のピン部（Ｗａ）の位置等、はすべて装置に記憶され
ていると共に、これに対応してカッター（１０）　、　
（２０）は前後、左右に移動してワーク（Ｗ）のピン部
（Ｗａ）の加工を行うようにコントロールされる。

またワーク（Ｗ）は第３図及び第４図で示される如く、
６気筒エンジンのクランクシャフトであり、その第１ピ
ン部（Ｗａ　１　）と第２ピン部（貿ａ２）、第３ピン
部（Ｗａ３）と第４ピン部（Ｗａ４）　、及び第５ピン
部（Ｗａ５）と第６ピン部（ＷａＥｌ）とはそれぞれ互
いにジャーナル部（ｗｂ）回りの位相が１８０度ずつず
れており、各ピン部（Ｗａ）間はそれぞれ６０度ずつ位
相がずれている。そして本装置でワーク（豐）を加工す
る場合２つのカッター（１０）　、　（２０）がワーク
（Ｗ）を挟み込む如く配設されているため、１８０度ず
つ位相のずれたピン部（Ｗａ）が同時に加工されること
となる。尚カッター（１０）　、（２０）の幅はピン部
（Ｗａ　）の長さと等しくなっていると共に、カッター
（１０）　、（２０）のセンターとワーク（−）のジャ
ーナル部（ｗｂ）センターとは同一水平線上にある。

さてまず第１図の左右のチャック装置（５）　、　（８
）の上部からワーク（Ｗ）を下降させワーク（Ｗ）の両
端部を左右のチャック装置（５）、（８）により把持さ
せて装置にワーク（Ｗ）を固定させる。この場合ワーク
（Ｗ）の周方向の位置合せはワーク（讐）端部のキー溝
等を基準にしてなされるが、この基準に対するピン部（
Ｗ）の各位相はすべて、装置に記憶されている。尚ワー
ク（Ｗ）の長さが所定のものと違っていればロック装置
（３ａ）　、　（３ａ）をゆるめハンドル（３２）によ
りテールストック（３）を移動させて調整する。ワーク
（罰がチャック装置（５）、（６）に把持されるとワー
ク回転モーター（７）によりチャック装置（５）、（Ｂ
）が所定角度回転し、第３図の如く下降すべき第１及び
第２ピン部（Ｗａｌ）。

（Ｗａ２）をカッター（１０）、（２０）から最も遠い
位置に配設させた後ワーク（Ｗ）は固定される。

カッター（１０）、（２０）は左右移動モーター（１３
）　。

（２３）によって第１及び第２ピン部（Ｗａｌ）、（Ｗ
ａ２）の側方に配設されると共に、カッター駆動モータ
ー（１５）、（２５）によって回転させられる。そして
カッター（１０）　、（２０）は前後移動モーター（１
７）　、　（２７）によってワーク（ｆｉｌ）の加工ピ
ン（Ｗａり、（Ｗａ２）の方へ進出し、第５図ａ乃至ｆ
の如くワーク（Ｗ）を加工する。第５図のａ乃至ｆは第
エピン部（Ｗａｌ）のカッター（１０）による加工状況
を示したもので、カッター（１０）はそのａで示される
如く第１ピン部（Ｗａ　１　）の側部まで回転しつつ進
出し、第１ピン部（Ｗａｌ）を支持するワーク（１１）
のアーム部（Ｗｃ）の両内側等を加工すると、次にｂ乃
至ｆに示される如くワーク（Ｗ）がワーク回転モーター
（７）により回転し、該回転に従ってカッター（１０）
もそのピン部（Ｗａｆ）の外周に接する如く回転しつつ
進退し、ピン部（Ｗａｌ）の外周部及びアーム部（Ｗｅ
）の両内側を図中斜線部を消していく如く加工する。こ
の場合第２ピン部（Ｗａ２）はカッター（２ｏ）により
第１ピン部（％１ａ１）の加工方向の全く逆方向から同
時に加工されるため、第６図に示される如きワーク（Ｗ
）に水平に作用するカッター（１０）　、（２０）の切
削荷重Ｆ、Ｆは互いに打ち消され、ワーク（Ｗ）に不要
な曲げモーメント等を作用させない、このことによりワ
ーク（ｗ）を把持するチャック装置（５）、（θ）も把
持力の比較的小さい小型のものですますことができる。

かくしてワーク（Ｗ）の第１、第２ピン部（誓ａ１）。

（Ｗａ２）の加工が終了するとカッター（１０）　、　
（２０）は前後移動モーター（１７）　、（２７）によ
ってワーク（Ｗ）から離れると共に、左右移動モーター
（１７）　、　（２７）により次の第３、第４ピン部（
Ｗａ３）　、　（Ｗａ４’）の方へ移動し、前述の第１
．第２ピン部（Ｗａｌ）、（Ｗａ２）　７７）場合と同
様に、ワーク（わが所定角度回転して、第３、第４ピン
部（Ｗａ３）　、　（Ｗａ４）の位相をカッター（１０
）　、（２０）の位置に合せる等以降同様の作業が繰り
返される。すべてのピン部（Ｗａ）の加工が終了すると
カッター（１０）　、（２０）は所定の位置に戻ると共
に、加工の終了したワーク（Ｗ）は別のワーク（Ｗ）と
取替えられる。

ここで使用したワーク（臀）のピン部（Ｗａ）の位相は
特定の隣りどうしかそれぞれ１８０度ずつずれているが
、これに限る必要はなく、隣りどうしでなくてもワーク
（Ｗ）中に位相が１８０度ずつずれたピン部（Ｗａ）の
ペアがあれば何ら問題はない。

（発明の効果） 以上で明らかな如く本発明によれば、クランクシャフト
の径方向両側におのおのカッターを配殺し、クランクシ
ャフトを回転して１８０度位相の異なる加工すべきピン
部を前記カッターに対向する最も遠い側に位置決めした
後、クランクシャフトの両側からカッターを進退させて
前記ピン部を同時に加工できるため、クランクシャフト
に生じるカッターの進行方向の切削荷重を互いに相殺で
き、クランクシャフトに不要な曲げモーメントや撓みを
発生させず、このことにより生ずるピン部の加工不良や
クランクシャフトの曲り等を減することができる。

また実施例にて示されている如く、クランクシャフトの
両端の把持力も比較的小さくてすむため、チャック装置
の小型化を図ることができる。

以上の如き効果とともに、クランクシャフトのピン部を
少くとも２箇所間時に加工することができるため加工時
間の短縮をも図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はクランクシャフトのピン部の加工装置の平面図
、第２図は第１図の側面図、第３図はクランクシャフト
の平面図、第４図は８３図のＡ−Ａ矢視図、第５図はピ
ン部の加工状況を示す図、第６図は２つのカッターによ
るピン部の同時加工の状態を示す図、第７図は従来技術
によるクランクシャフトのピン部の加工装置の平面図で
ある。 尚、図面中（１０）、（２０）はカッター、（Ｗ）はク
ランクシャフト、（Ｗａ）はピン部である。 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代理人　
　弁理士　　　下　　１）　容一部間　　　　弁理士　
　　　大　　橋　　邦　　部同　　　弁理士　　　小　
　山　　　　右同　　　弁理士　　　野　　１）　　　
茂第７図 Ｗａ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 周方向に１８０度位相の異なるピン部を有するクランク
   シャフトのピン部の加工方法において、前記クランクシ
   ャフトの径方向両側におのおのカッターを配設し、該カ
   ッターを１８０度位相の異なる加工すべきピン部におの
   おの対向させると共に、 このクランクシャフトを回転させて、前記加工すべきピ
   ン部を前記カッターから最も遠い側に位置決めした後、 前記クランクシャフトの両側から前記カッターを進退さ
   せて、前記ピン部をおのおの同時に加工することを特徴
   とするクランクシャフトピンの加工方法。