JPS6310047B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁性ベルトの改良に関し、特に連続組
立製造に適するようなプレハブ構造とし、従来磁
性材片を固着するために用いられていた押え片を
省略して簡素化を図つたプレハブ形磁性ベルトを
提供するものである。本発明の実施例を図面と共
に詳述すれば次のとおりである。

第１図、第２図及び第３図はそれぞれ本発明の
一実施例に係る磁性ベルトの平面説明図、正面説
明図、第２図Ａ―Ａ断面説明図である。なお、第
１図の左側は後述する第１の磁性材片及び第２の
磁性材片を取り外した状態を示し、第２図の左側
は第１図の中央断面の状態を示し、そして、第３
図は磁性ベルトの上部に電磁石を置いた状態を示
している。

この磁性ベルトは次に述べる第１の磁性材片
１、第２の磁性材片２及びベルト部材３から構成
されている。こゝで云う磁性材とは磁界中で容易
に磁気回路を構成し易い鉄ないしは鉄系合金を指
し、磁石である必要はない。

第１の磁性材片１は、第４図Ａに示されるよう
に、留め突出部材１１が所定間隔で取付けられて
おり、ベルト部材３の上面に別の所定間隔をもつ
て第２の磁性材片２と交互に載置され、留め突出
部材１１はベルト部材３内に固着されている。

第２の磁性材片２は、第４図Ｂに示されるよう
に、留め突出部材２１が第１の磁性材片１の場合
と同様な間隔で、かつ留め突出部材１１の間に交
互に位置するように取付けられており、ベルト部
材３の上面に載置され、留め突出部材２１はベル
ト部材３内に固着されている。

第１の磁性材片１及び第２の磁性材片２に第３
図に示すように、対応する電磁石Ｍの外側に突出
する部分１２・２２を設けてやれば、洩れ磁束を
拾うことができ、磁束密度をより大きくすること
ができる。

ベルト部材３は上記留め突出部材１１，２１を
固着するための孔が設けられており、その配置は
千鳥状になつている。この部材２は例えば防水の
ゴム引帆布等で補強されたエラストマーが用いら
れる。ベルト部材３内の千鳥状に並んだ留め突出
部材１１，２１の間を縫うようにして補強芯材３
１が嵌着されている。この場合、補強芯材３を圧
入固定できるように各留め突出部材１１，２１の
間隔を適当に設定するか、或いは補強芯材３の長
さ方向に張力をかけながら補強芯材３１と留め突
出部材１１，２１との接触面に所定の摩擦力が得
られるように補強芯材３１を配設するのが望まし
い。このようにして磁性材片１，２と補強芯材３
１とは相互に把持されている。また、補強芯材３
１は「く」の字折れになつているから、外力によ
つてベルトを伸ばす力が働いても十分な伸び代を
とることができる。

補強芯材３１を磁性材片とし、各留め突出部材
１１，２１間が同芯材を介して密着していれば、
図示の点線のようなバイパス的な磁気回路を構成
することができる。このことにより電磁石Ｍと作
用する部分の磁束密度を高めてその吸着力を大き
くすることが可能になる。この場合補強芯材３１
間に磁性材のピン（図示せず）を割り込ませれ
ば、芯材の張力が作用して留め突出部材１１，２
１と補強芯材３１との密着度を高めることができ
る。

ベルト部材３の下面部は、第２図に示されるよ
うに、その長さ方向（移送方向）に沿つて凹凸部
が設けられている。この溝は磁性ベルトに駆動用
プーリ（図示せず）を介して駆動源（図示せず）
を動力を伝達するためのものである。ベルト部材
３がエラストマーで構成されている場合は、プー
リとの摩擦によつて動力が伝達される際に発生す
るすべり騒音、摺動摩耗等を最小にすることがで
きる。

なお、上述の実施例では多極界磁（最小の３
極）の場合について述べたが、本発明は多極界磁
に限定されるものではなく、Ｎ，Ｓだけの２極界
磁を用いてもよいことは云うまでもない。

以上の説明から明らかなように、本発明に係る
磁性ベルトは、プレハブ構造になつているから連
続組立製造が可能であり、各磁性材片に留め突出
部材を設け補強芯材をその間を縫うように嵌着す
ることで、従来用いられた磁性材の押え片を省略
することができ、実用上きわめて有用な発明であ
ると云える。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図はそれぞれ本発明の
一実施例に係る磁性ベルトの平面説明図、正面説
明図及び第２図Ａ―Ａ断面説明図、第４図Ａ，Ｂ
はそれぞれ上記磁性ベルトの第１の磁性材片及び
第２の磁性材片の側面図である。 １…第１の磁性材片、１１…留め突出部材、２
…第２の磁性材片、２１…留め突出部材、３…ベ
ルト部材、３１…補強芯材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 留め突出部材が所定間隔をもつて取付けられ
   た第１の磁性材片と、留め突出部材が上記と同一
   間隔で、かつ、上記第１の磁性材片の留め突出部
   の間に位置するように取付けられた第２の磁性材
   片とを、上記各留め突出部材をベルト部材内に固
   着するようにして、ベルト部材の上面に交互に別
   の所定間隔をもつて固着し、当該ベルト部材には
   上記各留め突出部材を長さ方向に縫うようにして
   補強芯材を内包固着し、さらに当該ベルト部材の
   下面部に長さ方向に沿つて凹凸部を連続して設け
   たことを特徴とするプレハブ形磁性ベルト。 ２ 留め突出部材及び補強芯材には磁性材を用
   い、ベルトの幅方向の留め突出部材相互が磁気的
   に連絡するように補強芯材をベルト部材に内包固
   着した特許請求の範囲第１項に記載のプレハブ形
   磁性ベルト。 ３ 第１の磁性材片及び第２の磁性材片の長さ寸
   法を、対応する磁石の磁極面の外側に突出するよ
   うな長さにした特許請求の範囲第１項に記載のプ
   レハブ形磁性ベルト。