JPS6296712A - Ｏｈｃ・ｖ型多気筒エンジンの潤滑油路構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はＶ型多気筒エンジンの潤滑油路構造に関し、特
にＶ型多気筒エンジンの動弁機構を潤滑するための潤滑
油路構造に関する。

〈従来の技術〉 近年、エンジンの高出力化を目的として、３バルブ或い
は４バルブエンジンに代表されるように各シリンダ毎に
吸気弁及びまたは排気弁を複数設けることが行なわれて
いる。また、オーバヘッドカムシャフトが一般的になっ
てきており、シリンダヘッド上部の動弁機構か複雑化し
、潤滑を必要とする接触面が増大する傾向にある。更に
、タペットクリアランスを解消するためにオイルタペッ
トを用いる場合もあり、全体として動弁機構に供給され
るべき潤滑油の油量が増大する傾向にある。

動弁機構を潤滑するための潤滑油は、一般に潤滑油ポン
プの吐出側からクランク軸の軸受部を経てシリンダ壁内
に設けられた潤滑油路及びシリンダブロックとシリンダ
ヘッドとの合せ面を経由して動弁機構に向けて供給され
るが、近年エンジンを軽量化するためにシリンダブロッ
クの肉厚が小さくされるため、シリンダ壁内の潤滑油路
の断面積を十分大きくとることが困難となってきた。

〈発明が解決しようとする問題点〉 このような従来技術の欠点に鑑み、本発明の主な目的は
シリンダブロックの肉厚を過大にすることなく、シリン
ダヘッド上部の動弁機構に至る潤滑油路の断面積を十分
大きく確保し得るようなＶ型多気筒エンジンの潤滑油路
構造を提供することにある。

〈問題点を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、潤滑油ポンプの吐
出側とクランク軸の軸受外周部とを連通する第一の潤滑
油路と、前記クランク軸の軸受外周部から、シリンダブ
ロック内の潤滑油路及び該シリンダブロックとシリンダ
ヘッドとの合せ面を経て、シリンダヘッド上部の動弁機
構に至る第二の潤滑油路とを有するＶ型多気筒エンジン
の潤滑油路構造であって、前記第一及び第二の潤滑油路
を有する動弁機構潤滑油路を、シリンダブロックの両バ
ンクの互いに対角位置にそれぞれ設けてなることを特徴
とするＶ型多気筒エンジンの潤滑油路構造を提供するこ
とにより達成される。

〈作用〉 ■型多気筒エンジンに於ては、左右バンクのシリンダ位
置が、軸線方向に沿ってオフセットしていることから、
動弁機構に至る潤滑油路を両バンクの互いに対角位置に
それぞれ設けておけば、シリンダ壁の肉厚を増大させる
ことなく潤滑油路の断面積を十分大きくとることができ
、しかも左右バンクの動弁機構を等しく潤滑することが
可能となる。

〈実施例〉 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳しく
説明する。

第１図はＶ型６気筒エンジンのシリンダブロックの平面
図である。このシリンダブロック１は、左右バンクＡ、
Ｂにそれぞれ３本ずつ計６本のシリンダを有するもので
、シリンダブロック壁とシリンダスリーブ２との間にウ
ォータジャケット３が郭成され、ウォータジャケット３
の内側に位置するシリンダスリーブ２内に鋳込まれたラ
イナ４によりシリンダが形成されている。

次に、シリンダブロック１の上面５、即ち図示されない
シリンダヘッドとの合せ面５に形成された種々の孔或い
は通路について説明する。

ウォータジャケット３の周囲であって、特に各シリンダ
の中間位置及び各バンクの前後端に略等間隔をおいて各
１対、計８本のボルト孔６が設けられており、これらボ
ルト孔６はシリンダヘッドを螺着するシリンダヘッドボ
ルトを螺合するためものである。また、シリンダよりも
外側方のボルト孔６の近傍には、動弁機構に於て使用さ
れた潤滑油をクランクケース下側のオイルサンプに戻す
ための戻し油路７が穿設されている。また、シリンダヘ
ッドよりもエンジン中央部寄りで必ってしかも軸線方向
中央に位置する２本のボルト孔６の近傍には、動弁機構
室とクランクケース至との間にてブローバイガスを流通
させるためのブローバイガス通路８が形成されている。

更に、シリンダよりもエンジン中央側であってしかもエ
ンジンの軸線方向に沿う一方の端部に位置するボルト孔
６の近傍には、動弁機構に向けて潤滑油を供給するため
の潤滑油路９が形成されている。第１図に良く示されて
いるように、潤滑油路９は、左右バンクＡ、Ｂのそれぞ
れ異なる側の軸線方向端部に設けられ、即ち両バンクの
対角位置にそれぞれ１本ずつ設けられている。

第２図及び第４図は、バンクＡの側の潤滑油路９の構成
を詳しく示している。シリンダブロック１の下側には、
軸受キャップ１０が、締付ボルト１１．１２により螺着
され、シリンダブロック１と軸受キレツブ１０との間に
郭成される軸受孔２１に、クランク軸１３が軸受メタル
１４を介して回転自在に軸支されている。軸受キャップ
１０の下面には、締付ボルト１５により、ブリッジ部材
１６が螺着されている。ブリッジ部材１６内には、該ブ
リッジ部材を軸線方向に向けて貫通するオイルギヤラリ
１７が形成されており、該オイルギヤラリの一方の端部
がプラグ１８により閉じられていると共に、該オイルギ
ヤラリの他端が図示されない潤滑油ポンプの吐出側通路
に接続されている。

更にオイルギヤラリ１７から分岐する分岐油路１９が、
各軸受キャップ１０に設けられた潤滑油路２０を経て、
軸受孔２１の内周面に周方向に沿って凹設された溝２２
に連通している。本実施例の場合、分岐油路１９と、軸
受キャップ１０の油路２０とが、ブリッジ部材１６を正
しく装着するための中空の位置決めピン２３により互い
に接続されている。溝２２に供給された潤滑油は、軸受
メタル１４に穿設された孔を通過し、クランク軸１３と
軸受メタル１４との間を潤滑する。

第４図に於ける左側の端部に位置する軸受孔２１の溝２
２は、シリンダブロック内を上方向に延在する潤滑油路
２４に連通しており、該潤滑油路２４の上端は、前記し
た潤滑油路９に接続している。

第３図はバンクＢの側の潤滑油路９を示すもので、バン
クＡの側に設けられた潤滑油路９とは、エンジンの中心
線に対して点対称の関係にある点を除いて異なるところ
がないため、対応する部分には同一の符号に添字ａを付
してその詳しい説明を省略する。

従って、本実施例によれば、図示されない潤滑油ポンプ
によりオイルギヤラリ１７に圧送された潤滑油は、分岐
油路１９、軸受キャップ１０の潤滑油路２０及び各軸受
孔２１．２１ａの溝２２．２２ａに供給され、クランク
軸１３と軸受メタル１４．１４ａとの間を潤滑する。ま
た、この潤滑油の一部は、シリンダブロック１内の潤滑
油路２４及び９を経てシリンダヘッド上部の動弁機構に
供給される。しかして、動弁機構に至るこの潤滑油路２
４及び９が、各バンクＡ、Ｂについてそれぞれ対角位置
に設けられているため、シリンダ壁内のスペースを有効
に活用し、シリンダ壁の肉厚を増大させることなく所要
の断面積を確保することができ、しかも両バンクの動弁
機構を均等に潤滑することが可能となる。

〈発明の効果〉 このように、動弁機構に至る潤滑油路を好適に配設する
ことにより、動弁機構に十分な潤滑油を供給することが
でき、しかもエンジンの軽量化が可能となるため、エン
ジンの性能を向上する上で多大の効果を奏することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に基づく潤滑油路構造を備えるＶ型６
気筒エンジンのシリンダブロックを示す平面図である。 第２図は、第１図の■−■線について見た断面図である
。 第３図は、第１図の■−■線について見た断面図でおる
。 第４図は、第２図のＩＶ　−ＩＶ線について見た断面図
である。 １・・・シリンダブロック２・・・シリンダスリーブ３
・・・ウォータジャケット

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 潤滑油ポンプの吐出側とクランク軸の軸受外周部とを連
   通する第一の潤滑油路と、前記クランク軸の軸受外周部
   から、シリンダブロック内の潤滑油路及び該シリンダブ
   ロックとシリンダヘッドとの合せ面を経て、シリンダヘ
   ッド上部の動弁機構に至る第二の潤滑油路とを有するＶ
   型多気筒エンジンの潤滑油路構造であつて、 前記第一及び第二の潤滑油路を有する動弁機構潤滑油路
   を、シリンダブロックの両バンクの互いに対角位置にそ
   れぞれ設けてなることを特徴とするＶ型多気筒エンジン
   の潤滑油路構造。