JPS629646Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電子機器のケース装置に関するも
のである。

電子部品を保持する偏平の保持体に電子部品を
覆う箱状のケースカバーを取付けた型式の電子機
器においては、充電部保護のため先に端子にリー
ド線を接続し、その後ケースカバーによつて端子
を電子部品とともに覆つているものである。一
方、このような電子機器は他の外部回路に接続組
立する前にユニツト毎に検査を必要とし、それぞ
れ電子機器の各端子に接続されるコネクタタイプ
の接続部を有する検査回路により検査作業の合理
化を図つているものであるが、電子機器の端子は
充電部保護のためリード線を接続してからケース
カバーが取付けられているためリード線を一本ず
つ検査回路に接続しなければならず、きわめてわ
ずらわしいものである。検査後にリード線を接続
しケースカバーを取付けることは、その検査工程
までの流通過程において電子部品が無防備となり
好ましくない。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもの
で、検査作業の合理化を図るとともに充電部保護
を確実に行いうる電子機器のケース装置をうるこ
とを目的とするものである。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。
１は偏平の保持体で、この保持体１にはPC板２
が固定され、このPC板２には図示しないが複数
の電子部品が互いに接続されつつ保持されてい
る。また、PC板２の両端には前記電子部品を外
部回路に接続するための複数の端子３が配列され
ている。さらに、前記保持体１の両端には取付用
のブラケツト４が固定されている。そして、前記
保持体１の上部には前記電子部品を覆う箱状のケ
ースカバー５が取付けられている。このケースカ
バー５の長さは前記端子３までは覆わない寸法に
定められ、その両端面６にはその下縁側から切欠
開口７が形成されている。しかして、ある程度の
弾性を有するとともに絶縁性を有するプラスチツ
クスによる板状の端子カバー８が前記ケースカバ
ー５の両端面６に着脱自在に取付けられている。
すなわち、両端面６にはそれぞれ係合部である複
数の円孔９と、大きな窓１０と小さな窓１１とを
連通して凸の字形とした複数の係合孔１２とが形
成されている。端子カバー８のケースカバー５両
端面６との接合面１３にはそれぞれ係合部である
複数のボス１４と、基部１５の先端に形成されて
接合面１３から少し浮かせた係合片１６とが形成
されている。ボス１４の径は前記円孔９の径と一
致し、係合片１６の大きさは前記大きな窓１０よ
りやや小さく、基部１５の大きさは前記小さな窓
１１よりやや小さい寸法に定められている。ま
た、前記端子カバー８の下縁には前記端子３を覆
う覆片１７がＬ字状に屈曲形成されている。

このような構成において、保持体１に保持され
た電子部品はケースカバー５に覆われている。ま
た、端子カバー８の係合片１６をケースカバー５
の係合孔１２の窓１０に挿入し、端子カバー８を
少し反らしつつ押し下げると基部１５が窓１１に
係合し、係合片１６がケースカバー５の内面に位
置し、それらの係合片１６と接合面１３とでケー
スカバー５の端面６を挾持する。この状態ではボ
ス１４と円孔９との位置が一致して両者は端子カ
バー８を反らした反力により弾撥的に係合して端
子カバー８の上方へのスライド動作を阻止する。
これにより、端子３は覆片１７により確実に保護
される。端子カバー８は覆片１７をＬ字状に屈曲
形成してあるため全体の肉厚を薄くすることがで
きる。そして、このような電子機器を外部回路に
接続しつつ組立てる前にユニツト毎に検査を必要
とする。検査回路は図示しないが各端子３にワン
タツチで接続されるコネクタタイプの接続部を有
しているが、端子３にはリード線が接続されてい
ないため、端子カバー８をワンタツチで外して各
端子３に検査回路の接続部を一度に接続すること
ができる。もちろん、検査後に端子カバー８をケ
ースカバー５に取付けてもよい。したがつて、検
査をきわめて簡単に行うことができる。

この考案は上述のように構成したので、電子部
品をケースカバーにより保護し端子を端子カバー
により覆うことができ、端子カバーはケースカバ
ーに形成された大きな窓と小さな窓とによる係合
孔に係脱する基部と係合片とを有するため、一方
向にスライドさせることにより簡単にケースカバ
ーから外されて端子を露出させることができ、こ
のとき、ケースカバーの端面には切欠開口が形成
されているため、端子部分を大きく開放すること
ができ、したがつて、検査回路の接続部を各端子
にワンタツチで接続することができ、これによ
り、検査作業の合理化を図るとともに端子の充電
部保護を確実に行うことができ、また、端子カバ
ーの覆片はＬ字形に屈曲形成されているため端子
カバーの肉厚を全体に薄くすることができる等の
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は一部を切欠した分解斜視図、第２図は正面
図、第３図は平面図、第４図は端子カバーを取付
けた状態の一部を切欠した側面図である。 １……保持体、３……端子、５……ケースカバ
ー、６……端面、８……端子カバー、１０……大
きな窓、１１……小さな窓、１２……係合孔、１
３……接合面、１５……基部、１６……係合片、
１７……覆片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子部品を保持する保持体の端部に前記電子部
   品を外部回路に接続する複数の端子を配列し、こ
   れらの端子の上部を除いて前記電子部品を覆う箱
   型で端面にはその下縁側から切欠開口が形成され
   たケースカバーを前記保持体に取付け、このケー
   スカバーの端面に大きな窓と小さな窓とを連通し
   た係合孔を形成し、この係合孔の小さな窓に係合
   する幅の基部と前記大きな窓に挿入されて前記小
   さな窓の内面に係合される係合片とが形成されて
   前記ケースカバーの端面に密接保持される端子カ
   バーを設け、この端子カバーの前記保持体との接
   合縁に前記端子を覆う覆片を外方へ延出したＬ字
   状に屈曲形成したことを特徴とする電子機器のケ
   ース装置。