JPH0525272Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は電子機器等に用いられているプリント
基板を他の部品に電気的に接続するプリント基板
接続装置に関するものである。

〈考案の概要〉 本考案は傾斜して取り付けられたプリント基板
を他の部品に接続するものであり、コネクター手
段とプリント基板との間にスペーサを設けること
により、該プリント基板と他の部品とを確実に接
続し得るプリント基板接続装置を提供するもので
ある。

〈従来の技術〉 従来一般に用いられるプリント基板接続装置を
第３図に示す。

斯る図は２枚の平行に配置したプリント配線基
板５，６が電気的にシールドされたまま雄型及び
雌型コネクター７及び８によつて接続された状態
を示す側面断面図であり、上記両コネクター７，
８が上記プリント基板５，６に各々半田付等の手
段により取り付けられている。

上記プリント基板６及び５は上キヤビネツト１
及び下キヤビネツト２内に突設されたボス４，
４′及び３，３′にビスA′…により取付けられて
おり、上記両キヤビネツト１，２を組み合わせる
ことにより、上記両コネクター７，８が互いに結
合され、結果、上記プリント基板５，６が互いに
電気的に接続される構造となつていた。

〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、上記従来装置においては、両プリン
ト基板５，６のコネクター７，８は一直線上に配
置する必要があるため、上記プリント基板５、６
が互いに平行になつていなければ、両キヤビネツ
ト１，２を組み合わせても上記コネクター７，８
が結合不可能となつてしまう。

従つて、上記プリント基板５，６の取付位置が
規制されると共に、他の部品取付位置にも悪影響
を及ぼす等の問題点があつた。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記問題点を解決するために、キヤビ
ネツトに傾斜した状態で取り付けられたプリント
基板を該プリント基板に対向して配置された他の
部品にコネクタ手段を以つて電気的に接続するも
のであつて、上記プリント基板と上記コネクター
手段との間にコネクター取付面を有する本体部と
上記プリント基板に係合し得る脚部とより成るス
ペーサを設け、該スペーサの脚部を上記プリント
基板に係合した状態で上記コネクター取付面を水
平に保つように上記プリント基板の傾斜角度に沿
つて異なる長さで形成したものである。

〈作用〉 従つて、プリント基板が傾斜していても、スペ
ーサのコネクター取付面が水平状態となつている
ため、上記プリント基板をコネクター手段を以つ
て他の部品に確実に接続することができる。

〈実施例〉 以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を
詳細に説明する。

第１図は本考案に係るプリント基板接続装置の
一実施例の側面断面図、第２図は同上装置の分解
斜視図である。

これらの図において、１１及び１２は上キヤビ
ネツト及び下キヤビネツトであり、上キヤビネツ
ト１１には上面に傾斜部１３ａを有するボス１３
と、同じく上面に傾斜部１４ａを有し上記ボス１
３より短いボス１４が上キヤビネツト１１と一体
に形成されており、これらボス１３，１４により
プリント基板１５を上キヤビネツト１１に対し斜
めに取り付けられるように成つている。

また、下キヤビネツト１２にはボス２５，２
５′が上記下キヤビネツト１２と一体に形成され
ている。

上記プリント基板１５の板面には雄型コネクタ
ー２１の端子２１ａ，…を挿入するための挿入孔
１６，…が一列に穿設されていると共に、スペー
サ１８を取り付けるための取付孔１７ａ乃至１７
ｄが穿設されている。

１８は上記スペーサであり、上記雄型コネクタ
ー２１の端子２１ａ，…を挿入するための挿入孔
１９，…の穿設された本体部１８ａと、該本体部
１８ａの四角に形成された脚部２０ａ，２０a′及
び２０ｂ，２０b′とより成つており、上記本体部
１８ａの下面がコネクター取付面１８a₁と成つて
いる。

そして上記脚部２０ａ，２０a′の長さは上記プ
リント基板１５の傾斜角度に応じて上記脚部２０
ｂ，２０b′の長さより短く形成されると共に各脚
部２０ａ，２０a′及び２０ｂ，２０b′の先端には
係合爪２０a₁，２０a₁′及び２０b₁，２０b₁′が形
成されている。

而して、上記ボス１３，１４に斜めに取り付け
られたプリント基板１５の取付孔１７ａ乃至１７
ｄ内に上記係合爪２０a₁，２０a₁′，２０b₁，２
０b₁′を挿入係合すると、上記スペーサ１８の本
体部１８ａ，よつて、コネクター取付面１８a₁′
は上記上キヤビネツト１１に対して水平になるよ
うに形成されている。

２１は上記雄型コネクターであり、上面及び下
面より各々端子２１ａ，…及び２１ｂ，…が突設
されている。

２２は雌型コネクターであり、上面に端子挿入
孔２２ａ，…が形成されていると共に、下面には
上記端子挿入孔２２ａ，…内より上面より挿入さ
れた上記端子２１ｂ，…に接触する出力端子２２
ｂ，…が突出形成されている。

２３はプリント基板であり、上記ボス２５，２
５′上にビスａ，ａを以つて取り付けられている。
そして、上記プリント基板１５の挿入孔１６，…
に対向する位置に上記出力端子２２ｂ，…を挿入
するための挿入孔２４，…が穿設されている。

本考案は上述のように構成されるものであるか
ら、まず上キヤビネツト１１のボス１３，１４に
ビスａ，ａを以つてプリント基板１５を傾斜した
状態で取り付ける。

次に、スペーサ１８をその係合爪２０a₁，２０
a₁′，２０b₁，２０b₁′を取付孔１７ａ乃至１７ｄ
内に挿入係合して上記プリント基板１５に取り付
ける。

この状態において、上記スペーサ１８のコネク
ター取付面１８a₁は上記キヤビネツト１１に対し
て水平となつている。

そして、雄型コネクター２１の端子２１ａ，…
を上記スペーサ１８の挿入孔１９，…を介して上
記プリント基板１５の挿入孔１６，…内に挿入
し、上記端子２１ａ，…を上記プリント基板１５
に半田付けすることにより、雄型コネクター２１
を上記コネクター取付面１８a₁に取り付ける。

次に、下キヤビネツト１２のボス２５，２５′
にプリント基板２３をビスａ，ａを以つて取り付
ける。

そして、雌型コネクタ２２の出力端子２２ｂ，
…を上記プリント基板２３の挿入孔２４，…内に
挿入してこれら端子２２ｂ，…を上記プリント基
板２３に半田付けする。

その後、上記上キヤビネツト１１と下キヤビネ
ツト１２とを組み合わせると、上記雄型コネクタ
ー２１の端子２１ｂ，…が上記雌型コネクター２
２の挿入孔２２ａ内に挿入される。

すると、上記端子２１ｂ，…が雌型コネクター
２２の出力端子に接触し、上記プリント基板１５
とプリント基板２３は電気的に接続される。

このとき、上記雄型コネクター２１は上記プリ
ント基板１５が傾斜していても、上記スペーサ１
８により水平に取り付けられているため、上記上
キヤビネツト１１と下キヤビネツト１２を組み合
わせることにより、上記雄型コネクター２１の端
子２１ｂ，…は上記雌型コネクター２２の挿入孔
２２ａ，…内に容易に挿入され、両プリント基板
１５，２３を確実に電気接続することができる。

〈考案の効果〉 以上のように、本考案によれば、従来のよう
に、プリント基板を他の部品と平行にしなくて
も、通常のコネクターで他の部品と容易に接続す
ることが可能であり、キヤビネツト内においてプ
リント基板の配置位置が制限されることなく、自
由な設計ができるとの効果が得られるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るプリント基板接続装置の
一実施例を示す側面断面図、第２図は同上装置の
分解斜視図、第３図は従来のプリント基板接続装
置の側面断面図である。 １１……上キヤビネツト、１２……下キヤビネ
ツト、１５，２３……プリント基板、１８……ス
ペーサ、１８ａ……本体部、１８a₁……コネクタ
ー取付面、２０ａ，２０a′，２０ｂ，２０b′……
脚部、２１……雄型コネクター、２２……雌型コ
ネクター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 キヤビネツトに傾斜した状態で取り付けられた
   プリント基板を該プリント基板に対向して配置さ
   れた他の部品にコネクター手段を以つて電気的に
   接続するものであつて、 上記プリント基板と上記コネクター手段との間
   に上記コネクター手段を取り付けるためのコネク
   ター取付面を有する本体部と上記プリント基板に
   係合し得る脚部とより成るスペーサを設け、 該スペーサの脚部は上記プリント基板に係合し
   た状態で上記コネクター取付面を水平に保つよう
   に上記プリント基板の傾斜角度に沿つて異なる長
   さで形成されていることを特徴とするプリント基
   板接続装置。