JPS629298Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、らでん細工様の模様を有する装飾ガ
ラスに関する。

従来、ガラス表面に着色模様を施した装飾ガラ
スは、種々のものがあるが、何れのものも模様は
深みに乏しく、高級品的印象の少ないものであつ
た。又、食刻模様を施したガラス製品は色彩感の
乏しいものであつた。

本考案は、ガラス面にらでん細工様の優雅で深
みのある模様を顕出するもので、食刻模様を施し
たガラス表面に、透明着色塗料層、銀鏡層並びに
保護層を形成し、かつ上記透明着色塗料層は食刻
模様部の縁部において、塗着時の表面張力による
薄層とされていることを特徴とする装飾ガラスで
ある。

実施例を図面によつて説明すると、第１図は一
例の平面図で、第２図はその模様部の詳細を説明
するための断面図である。ガラス１の表面に、食
刻模様２を形成し、その上に透明着色塗料層３を
形成すると、食刻模様２の縁部において段差が生
ずるが、透明着色塗料の表面張力によつて、ガラ
ス表面上の塗料と、食刻模様の内底にある塗料と
は、角部ａにおいて厚さが漸増減する塗料の薄膜
によつて連結される。こうすることによつて、食
刻模様２の角部ａにおいて色の薄いところが現わ
れる。

つぎに、その透明着色塗料層３の表面に均一に
銀鏡層４を形成し、さらにその上に保護層５を形
成して製品とするのである。

かかる本考案品は、ガラス１面を通して光が当
ると、光は透明着色塗料層３を通して、銀鏡層４
によつて反射し、美しい色彩感が得られるが、同
時に角部ａにおいては、塗料の厚さが漸増減して
いるため、光の通過量が微妙に相違し、色の濃淡
を生ずるとともに、銀鏡層４の反射の角度が僅か
づつ違つて干渉し合い、らでん細工様の輝きが生
ずる。

第３図は、透明着色塗料層３と銀鏡層４との間
に、異色の透明着色塗料層３′を設けた例で、基
本的には上記第２図の場合と同様の効果を奏する
が、２つの異なる色が干渉し合つてさらに複雑で
深みのある着色模様を顕出する。

異色の透明着色塗料層は必要に応じて数を増す
こともできる。又、模様はガラス面全体でなく、
例えば中央部を鏡面とし、周囲を模様部とするな
ど、一部に施すことも良い。

本考案は以上のとおりであつて、従来見られな
い優雅で深みのある模様を有するもので、室内装
飾ガラス、家具、鏡その他に応用して極めて有用
なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図は、そ
の模様部の詳細を説明するための断面図、第３図
は他の例の断面図である。 １……ガラス、２……食刻模様、３……透明着
色塗料層、３′……異色の透明着色塗料層、４…
…銀鏡層、５……保護層、ａ……角部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 食刻模様を施したガラス表面に、透明着色塗料
   層、銀鏡層並びに保護層を形成し、かつ上記透明
   着色塗料層は食刻模様部の縁部において、塗着時
   の表面張力による薄層とされていることを特徴と
   する装飾ガラス。