JPS628373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデイーゼルエンジンの予熱装置の改良
に関するものである。

従来のデイーゼルエンジンの予熱装置は例えば
キースイツチを予熱位置にすると、予熱タイマに
よりエンジン冷却水温に応じて一定時間エンジン
のインテークマニホルドに設けられたヒータに電
通し、この通電中パイロツトランプを点灯させて
いた。

ところで、上記パイロツトランプが断線した場
合、ヒータへの通電中パイロツトランプは点灯し
ないため、運転者は予熱が完了したものとしスタ
ータモータを回転させエンジンを始動しようとす
るが、まだ予熱が完了しないためエンジンは始動
しないという不具合があつた。

本考案は上記不具合を解消するもので、エンジ
ンの冷却水を検出する水温センサ、キースイツチ
を予熱位置にしたときにエンジンに配設されたヒ
ータ及び第１パイロツトランプに通電を開始し上
記水温センサの検出値に応じた時間上記通電状態
を維持しその後同通電を遮断する予熱タイマ、上
記ヒータの通電終了後一定時間第２パイロツトラ
ンプを点灯させる予熱完了表示タイマ、エンジン
の完爆状態を検出したときに上記ヒータ上記第１
パイロツトランプ又は上記第２パイロツトランプ
への通電を遮断させる信号を上記予熱タイマ及び
上記予熱完了表示タイマに出力するオルタネータ
を備えたことを特徴とするデイーゼルエンジンの
予熱装置に関するものである。

そして、キースイツチを予熱位置にすると任意
時間ヒータに通電し、またこの通電中を第１パイ
ロツトランプの点灯により表示し、上記時間経過
してヒータの加熱が完了すると予熱タイマはヒー
タへの通電を遮断し、第１パイロツトランプは消
灯する。すると、予熱完了表示タイマにより一定
時間第２パイロツトランプが点灯するものであ
る。したがつて、第１パイロツトランプの点灯に
よりヒータを加熱中であるのを視認でき、また第
２パイロツトランプが点灯することによりヒータ
の加熱が完了し、エンジンを始動できるというこ
とが一目で判断できるものである。また、第１パ
イロツトランプが断線していても第２パイロツト
ランプの点灯を確認してからスタータを回転させ
ればヒータの加熱が完了しているのでエンジンを
確実に始動できるものである。

以下、本考案の一実施例について具体的に説明
する。

図面において、キースイツチ１の可動接点２は
メインヒユーズ３を介してバツテリ４に接続され
ている。上記キースイツチ１のヒート位置接点５
は予熱タイマ６に接続されている。予熱タイマ６
はエンジンの冷却水中に設けられた水温センサ７
からの信号に応じた時間ヒータリレー８の励磁コ
イル９と橙色の第１パイロツトランプ１０とに電
気を供給するものである。上記ヒータリレー８の
可動接点１１はデイーゼルエンジンのインテーク
マニホルドに設けられた図示しないヒータに接続
され、上記リレー８の固定接点は上記バツテリ４
に接続されている。予熱完了表示タイマ１２は予
熱タイマ６の作動の終了に応じて一定時間緑色の
第２パイロツトランプ１３に電流を送るものであ
る。オルタネータ１４はその出力電圧を予熱タイ
マ６と予熱完了表示タイマ１２とに供給するもの
である。上記構造により、デイーゼルエンジンを
始動するときには、まずキースイツチ１の可動接
点２をヒート位置接点５に接触させると、予熱タ
イマ６は作動を開始し、ヒータリレー８の励磁コ
イル９と第１パイロツトランプ１０とにバツテリ
４からの電気を供給する。これにより、ヒータリ
レー８の可動接点１１が閉になりヒータに電気が
与えられ、同ヒータは加熱される。また、第１パ
イロツトランプ１０も点灯する。

ところで、上記予熱タイマ６は水温センサ７か
らの水温に応じた信号により、上記励磁コイル９
と第１パイロツトランプ１０とへの電気の供給時
間を制御するものである。

そして、上記予熱タイマ６により定められた任
意時間経過するとヒータの加熱は完了し、上記タ
イマ６によりヒータリレー８と第１パイロツトラ
ンプ１０とへの通電を遮断する。

すると、同時に予熱タイマ６は予熱完了表示タ
イマ１２に信号を送り同予熱完了表示タイマ１２
を作動させる。このタイマ１２の作動により一定
時間第２パイロツトランプ１３は点灯する。

ここで、キースイツチ１を図示しないスタート
位置にするとスタータが回転して、エンジンが始
動する。この始動によりエンジンのプーリーにベ
ルトを介して連結されているオルタネータ１４は
駆動され電力を送り出し、この出力電圧を予熱完
了表示タイマ１２に送り第２パイロツトランプ１
３を消灯させる。

また、予熱タイマ６の作動中にキースイツチ１
を操作してスタータモータを回転させてエンジン
を始動させると、オルタネータ１４からの出力電
圧により予熱タイマ６の作動を停止させ、ヒータ
および第１パイロツトランプ１０への通電を遮断
するものである。

したがつて、第２パイロツトランプ１３の点灯
を視認することによりヒータの予熱が完了したこ
とを確認でき、これによりスタータを回転すれば
確実にエンジンを始動できるものである。また、
第２パイロツトランプ１３が点灯後、一定時間経
過して消灯してしまつたときは、再びヒータを予
熱しなければエンジンを始動できない、または始
動しにくいことを運転者に知らせるものである。
さらに、第１パイロツトランプ１０が断線してし
まつたときにも、第２パイロツトランプ１３の点
灯後スタータを回転させればエンジンが確実に始
動できるものである。

なお、上記予熱完了表示タイマ１２は予熱タイ
マ６の作動停止信号により作動しはじめたが、予
熱タイマ６の作動時から作動させてもよい。ただ
し、このときは予熱タイマ６の作動時間、第２パ
イロツトランプ１３を消灯させておかなければな
らない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す回路図である。 １：キースイツチ、６：予熱タイマ、７：水温
センサ、８：ヒータリレー、１０：第１パイロツ
トランプ、１２：予熱完了表示タイマ、１３：第
２パイロツトランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの冷却水を検出する水温センサ、キー
   スイツチを予熱位置にしたときにエンジンに配設
   されたヒータ及び第１パイロツトランプに通電を
   開始し上記水温センサの検出値に応じた時間上記
   通電状態を維持しその後同通電を遮断する予熱タ
   イマ、上記ヒータの通電終了後一定時間第２パイ
   ロツトランプを点灯させる予熱完了表示タイマ、
   エンジンの完爆状態を検出したときに上記ヒータ
   上記第１パイロツトランプ又は上記第２パイロツ
   トランプへの通電を遮断させる信号を上記予熱タ
   イマ及び上記予熱完了表示タイマに出力するオル
   タネータを備えたことを特徴とするデイーゼルエ
   ンジンの予熱装置。