JPS628289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は型枠締付連結具を利用して先付サツ
シ枠を支持することができる先付サツシ枠支持装
置に関するものである。

従来、先付サツシ枠支持装置としては、型枠に
先付サツシ枠支持用金属製ブラケツトを固定し、
そのブラケツトにより支持された金属製支承枠に
より先付サツシ受枠を支承し、かつその先付サツ
シ受枠により先付サツシを支承した構造のものが
知られている。

しかるに、前記従来の先付サツシ枠支持装置の
場合は、組立施工が煩雑であると共に構造が複雑
であり、かつ組立精度が低いという欠点がある。

この考案は前述の欠点を排除した先付サツシ枠
支持装置を提供することを目的とするものであ
る。

次にこの考案を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第１図および第２図は先付サツシ枠における上
部枠および側部枠の支持に使用する鋼板製上部お
よび側部用サツシ枠支持金具９の一例を示すもの
であつて、長方形の板体１０における一方の対角
線上の両隅部に回動挿入を容易にするための円弧
状切欠部１１が設けられると共に、前記板体１０
における他方の対角線上の両隅部に係止片１２が
切起し形成されて、サツシアンカー１が構成さ
れ、そのサツシアンカー１における表面すなわち
係止片切起し側の面の中央部には、その表面に直
角に配置された平板からなる支持束２の一端部が
隅肉溶接１３により固着され、かつ金属帯板をコ
字状に屈曲すると共に両腕板にセパレータ挿通孔
３を設けて構成した受金具４における中間板は、
前記支持束２の他端部に重合されてスポツト溶接
１４により固着され、前記サツシアンカー１と支
持束２と受金具４とにより前記サツシ枠支持金具
９が構成されている。

第３図は先付サツシ枠における下部枠の支持に
使用する鋼板製下部用サツシ枠支持金具１５の一
例を示すものであつて、サツシアンカー１を構成
する長方形の板体１０の一端部にのみ係止片１２
が切起し形成されているが、その他の構成は前記
上部および側部用サツシ枠支持金具９の場合と同
様である。

第４図および第５図は第１図および第２図に示
す上部および側部用サツシ枠支持金具９を有する
先付サツシ枠支持装置を使用して先付サツシ枠の
上部枠および側部枠を支持するときの組立順序の
一例を示すものであつて、まず第４図に示すよう
に、両端部に雄ねじを有すると共に一端部の雄ね
じに金属板製型枠受片７を螺合係止した金属杆製
セパレータ６が、前記受金具４のセパレータ挿通
孔３に貫通されて、前記型枠受片７が受金具４の
一端部に係合され、かつ鋼製連結ねじ軸１６を嵌
合固定した截頭円錐形の合成樹脂製型枠受片８に
おける前記連結ねじ軸１６の雌ねじは、前記セパ
レータ６の他端部に螺合され、前記枠受片８が受
金具４の他端部に係合され、すなわち受金具４は
型枠締付連結具５における長手方向の両側の型枠
受片７，８の間に嵌設される。

このように型枠受片７，８付きのセパレータ６
をセツトした上部および側部用サツシ枠支持金具
９におけるサツシアンカー１は、その長手方向が
先付サツシ枠の上部枠および側部枠１７の長手方
向に合致する向きで、上部枠および側部枠１７の
裏面にそれぞれ配置され、次いで前記サツシ枠支
持金具９が約90゜回動されることにより、第５図
に示すように、サツシアンカー１における板体１
０の両端部および各係止片１２が、上部枠および
側部枠１７の裏側にある枠巾方向の両側の係止フ
ランジ１８，１９を挟むように配置される。

次に桟木２０を介して内側補助枠２１を釘等に
より固定した内側壁型枠２２および桟木２３を介
して外側補助枠２４を釘等により固定した外側壁
型枠２５に設けた透孔に、前記セパレータ６の一
端部の雄ねじ部および連結ねじ軸１６の雄ねじ部
を挿通し、前記内側補助枠２１を上部枠および側
部枠１７の室内側の側面に接触させると共に、外
側補助枠２４を上部枠および側部枠１７の室外側
の側面に接触させ、かつ各雄ねじ部にそれぞれ締
付連結具本体２６の一端部の雌ねじ部を螺合し、
各締付連結具本体２６の他端側に螺合されたナツ
トからなる締付具２７により、座金２８、横ばた
材２９、縦ばた材３０を介して内側壁型枠２２お
よび外側壁型枠２５を締付ける。なお縦ばた材３
０に代えて縦桟を使用し、これを予め型枠に固定
しておいてもよい。

第６図は第３図に示す下部用サツシ枠支持金具
１５を有する先付サツシ枠支持装置を使用して先
付サツシ枠の下部枠を支持した状態を示すもので
あつてサツシアンカー１における板体１０の室外
側端部が、先付サツシ枠における下部枠３１の裏
側の室外側にある係止溝３２に嵌入され、かつ外
側壁型枠２５に傾斜した外側補助枠３３が桟木３
４を介して釘等により固定されているが、その他
の構成および組立順序は第４図および第５図の場
合と同様である。

第７図は先付サツシ枠における上部枠および側
部枠の支持に使用する鋼板製上部および側部用サ
ツシ枠支持金具９の他の一例を示し、第８図は先
付サツシ枠における下部枠の支持に使用する鋼板
製下部用サツシ枠支持金具１５の他の一例を示す
ものであつて、支持束２および受金具４が１枚の
鋼板により連続して一体に構成され、かつ受金具
４の両端部にＵ字状部分３５が切起し形成されて
セパレータ挿通孔３が設けられ、さらに支持束２
と受金具４との接合部付近には、コンクリート流
通孔３６が設けられているが、その他の構成は、
第１図、第２図に示す上部および側部用サツシ枠
支持金具９ならびに第３図に示す下部用サツシ枠
支持金具１５の場合と同様である。

第９図は第７図に示す上部および側部用サツシ
枠支持金具９を有する先付サツシ枠支持装置の使
用状態を示し、第１０図は第８図に示す下部用サ
ツシ枠支持金具１５を有する先付サツシ枠支持装
置の使用状態を示すものであつて、組立順序およ
び組立状態は第４図ないし第６図の場合と同様で
ある。

前記実施例においては、金属板製型枠受片７お
よび連結ねじ軸付き截頭円錐形型枠受片８を有す
るセパレータ６と、そのセパレータ６の一端部お
よび前記連結ねじ軸に螺合される締付連結具本体
２６と、その締付連結具本体２６に螺合されたナ
ツトからなる締付具２７および座金２８とにより
構成された型枠締付連結具５を使用しているが、
型枠受片７，８および締付連結具本体２６ならび
に締付具２７としては他の形状または構造のもの
を使用してもよい。

この考案によれば、サツシ枠に係止されるサツ
シアンカー１に支持束２の一端部が固定され、そ
の支持束２の他端部にセパレータ挿通孔３を有す
る受金具４が固定されてサツシ枠支持金具が構成
され、そのサツシ枠支持金具における受金具４に
型枠締付連結具５におけるセパレータ６が挿通さ
れると共に、その受金具４が型枠締付連結具５に
おける両側の型枠受片７，８の間に嵌入されてい
るので、内側壁型枠２２および外側壁型枠２５を
一定間隔で締付連結するのに用いる型枠締付連結
具５を利用して、先付サツシ枠を所定位置に容易
に支持することができ、かつ前記従来の先付サツ
シ枠支持装置に比べて、部品数が少なく構造が簡
単であると共に、組立施工を迅速に行なうことが
でき、さらにサツシ枠支持金具は、型枠締付連結
具５における両側の型枠受片７，８により壁厚方
向に移動しないように保持されると共に、型枠締
付連結具５におけるセパレータ６により壁面内方
向に移動しないように保持されるので、コンクリ
ート打設前に先付けサツシ枠を型枠内の所定位置
に高精度で支持することができる等の効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は上部および側部用サツシ枠支持金具の
一例を示す斜視図、第２図はその側面図、第３図
は下部用サツシ枠支持金具の一例を示す斜視図、
第４図は型枠受片付きセパレータを上部および側
部用サツシ枠支持金具にセツトした状態を示す側
面図、第５図は第１図および第２図に示す上部お
よび側部用サツシ枠支持金具を有する先付サツシ
枠支持装置の使用状態を示す一部縦断側面図、第
６図は第３図に示す下部用サツシ枠支持金具を有
する先付サツシ枠支持装置の使用状態を示す一部
縦断側面図である。第７図は上部および側部用サ
ツシ枠支持金具の他の例を示す斜視図、第８図は
下部用サツシ枠支持金具の他の例を示す斜視図、
第９図は第７図に示す上部および側部用サツシ枠
支持金具を有する先付サツシ枠支持装置の使用状
態を示す一部縦断側面図、第１０図は第８図に示
す下部用サツシ枠支持金具を有する先付サツシ枠
支持装置の使用状態を示す一部縦断側面図であ
る。 図において、１はサツシアンカー、２は支持
束、３はセパレータ挿通孔、４は受金具、５は連
結具、６はセパレータ、７および８は型枠受片、
９は上部および側部用サツシ枠支持金具、１０は
板体、１２は係止片、１５は下部用サツシ枠支持
金具、１６は鋼製連結ねじ軸、１７は上部枠およ
び側部枠、１８および１９は係止フランジ、２２
は内側壁型枠、２５は外側壁型枠、２６は締付連
結具本体、２７は締付具、２８は座金、２９は横
ばた材、３０は縦ばた材、３１は下部枠である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシ枠に係止されるサツシアンカー１に支持
   束２の一端部が固定され、その支持束２の他端部
   にセパレータ挿通孔３を有する受金具４が固定さ
   れてサツシ枠支持金具が構成され、そのサツシ枠
   支持金具における受金具４に型枠締付連結具５に
   おけるセパレータ６が挿通されると共に、その受
   金具４が型枠締付連結具５における両側の型枠受
   片７，８の間に嵌入されていることを特徴とする
   先付サツシ枠支持装置。