JPS6279852A - イオン交換樹脂の除鉄用洗浄剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は復水脱塩装置あるいは硬水軟化装置などに用い
ることにより、鉄酸化物でｌＴ；染されたカチオン交換
樹脂およびまたはアニオン交換樹脂の除鉄用洗浄剤に関
するものである。

〈従来の技術〉 カチオン交換樹脂あるいはアニオン交換樹脂に化学的に
吸着した鉄イオンは、再生剤である酸、アルカリ水溶液
、塩水溶液などで脱着することができるが、当該脱着し
た鉄イオンは通常の場合直ちに加水分解して不溶性の鉄
酸化物となりイオン交換樹脂に物理的に吸着する。また
復水脱塩装置のように被処理水にもともと鉄酸化物が含
まれている場合も、当該装置に用いられているイオン交
換樹脂に鉄酸化物が物理的に吸着する。

このようにイオン交換樹脂に物理的に吸着した鉄酸化物
は通常の再生剤では脱着しにく（、したがって当該鉄酸
化物が徐々に蓄積し、いわゆる鉄汚染を受け、処理水純
度の低下あるいはイオン交換容量の低下などの障害とな
る。

従来からこれらの鉄酸化物で汚染されたイオン交換樹脂
の除鉄用洗浄剤としてエチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウム、亜ジチオン酸塩、酒石酸、塩化ヒドロキシアンモ
ニウム、亜硫酸水素アンモニンム、蓚酸、ヒドラジン、
メルカプト酢酸塩などが提案されている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら従来から提案されている除鉄用洗浄剤は、
いずれもその除鉄効果力ｊ不十分であり、かつ悪臭を放
つものもあり影響衛生上問題となっている。

本発明は従来の除鉄洗浄剤より除鉄効果に優れ、かつ悪
臭を全く放つことのない除鉄洗浄剤を提供することを目
的とするものである。

く問題点を解決する手段〉 本発明の除鉄洗浄剤はアミノポリカルボン酸またはその
塩と、Ｌ−アスコルビン酸またはその塩と、アルカリ金
属塩を混合したことを特徴とするものである。

以下Ｇこ本発明の詳細な説明する。

〈作用〉 本発明は還元剤と溶出剤とキレート剤を組み合わせたも
のであり、これらの三種類の薬剤の有する作用の相乗効
果によってイオン交換樹脂の表面あるいは内部に存する
鉄酸化物を除去するものである。

すなわちＬ−アスコルビン酸またはその塩が有する還元
力で鉄酸化物を可溶性の鉄化合物に還元し、またアルカ
リ金属塩の有する溶解力でイオン交換樹脂内部および表
面から可溶性の鉄化合物を離脱し、またアミノポリカル
ボン酸またはその塩の有するキレ−１−作用で可溶性の
鉄化合物をキレートして溶液中にこれを固定するもので
ある。このように本発明はそれぞれの作用を有する三種
類の薬剤の相乗効果により除鉄するものであるから、い
ずれか一種類の薬剤が欠如しても所期の目的を達し得な
い。

本発明に用いるアミノポリカルボン酸またはその塩とし
ては、たとえばエチレンジアミン四酢酸またばそのナト
リウム塩、ニトリロ三酢酸またはそのナトリウム塩、１
．２−シクロヘキサンジアミン四酢酸またはそのナトリ
ウム塩などであり、また本発明に用いるアルカリ金属塩
としては、たとえば硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムな
どである。

本発明はアミノポリカルボン酸またはその塩と、Ｌ−ア
スコルビン酸またはその塩とアルカリ金属塩の混合水溶
液を鉄酸化物で汚染されたイオン交換樹脂に浸漬したり
あるいは循環通液したりして接触させるものであるが、
これらの薬剤の混合比としては上述の記載順で質量比で
１〜３：１〜３：５〜１５が好ましく、通常は１：１：
１０とする。

また当該混合水溶液の２３度としてはアルカリ金属塩の
）農度として５〜１０質量％が好ましく、たとえば本発
明の典型的な例としては、エチレンジアミン四酢酸二ナ
トリウム０．５質量％、Ｌ−アスコルビン酸ナトリウム
０．５質量％、硫酸ナトリウム５質量％を含む水溶液が
挙げられる。

本発明の除鉄用洗浄剤を使用する場合、通常以下のよう
な操作を行う。

すなわち処理対象となるイオン交換樹脂がＨ形カチオン
交換樹脂やＯＨ形アニオン交換樹脂の場合は、あらかじ
め塩化ナトリウム溶液などで処理してＮａ形、Ｃ１形な
どの塩形にした後、本発明の除鉄用洗浄剤を接触させる
。この理由は後述する接触時のｐ　Ｈと除鉄効果に起因
し、Ｈ形カチオン交換樹脂にそのまま当該洗浄剤を接触
さゼるとｐ　Ｈの低下により除鉄効果が減少し、またＯ
　Ｈ形アニオン交換樹脂にそのまま当該洗浄剤を接触さ
せるとｐ　Ｈの上昇により除鉄効果が減少するためであ
る。

なお硬水軟化装置におけるカチオ〉′交換樹脂や、脱色
装置におけるアニオン交換樹脂のごとく、もともと塩形
で使用されているカチオン交換樹脂やアニオン交換樹脂
の場合は本発明の除鉄用洗浄剤をそのまま接触させるこ
とができる。

また復水脱塩装置に使用されているイオン交換樹脂のご
とく、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混合イオ
ン交換樹脂の場合、両樹脂の混合状態のまま本発明の除
鉄用洗浄剤を接触させることもできる。

なお接触時間としては１５時間以上とすることが好まし
く、通常イオン交換樹脂が充填されているイオン交換塔
内の液を本発明の除鉄用洗浄剤と置換し、空気バブリン
グ等で撹拌した後規定時間浸清放置する。なお循環ポン
プ等で当該洗浄剤を循環しても差し支えない。また当該
洗浄剤の使用量としては１〜２　Ｌ／Ｌ樹脂で充分であ
る。

なお本発明の除鉄用洗浄剤とイオン交換樹脂の接触ｐ　
Ｈは３前後の酸性側の方がその除鉄効果が大きい。この
理由はおそらく前述した相乗作用が最も顕著に現れるの
がｐＨ３，０前後の酸性側であることに起因していると
考えられる。

このような接触が終了した後、使用済の当該洗浄剤を水
で置換し、必要であれば洗浄し、次いで処理対象である
イオン交換樹脂がアニオン交換樹脂の場合、あるいはア
ニオン交換樹脂を含む場合は、再び塩化す１−リウム溶
液あるいは硫酸ナトリウム溶液で処理した方が好ましい
。当該塩化ナトリウム溶液あるいは硫酸ナトリウム溶液
の処理は、前記接触中にアニオン交換樹脂に吸着された
アミノポリカルボン酸あるいはＬ−アスコルビン酸を脱
着するために行うもので、当該脱着を行わないと復水脱
塩装置の場合は、その処理水の純度を低下させる場合が
ある。

〈効果〉 後述する実施例で説明するごとく本発明の除鉄用洗浄剤
は従来のそれと比較して除鉄効果が優れ、また悪臭を放
つ薬剤を一切用いていないので影響衛生上も問題がない
。

以下に本発明の効果をより明確とするために実施例を説
明する。

〔実施例〕

復水脱塩装置に長期間用いるごとにより鉄酸化物で汚染
された強酸性カチオン交換樹脂および強塩基性アニオン
交換樹脂を処理対象のイオン交換樹脂とし、第１表およ
び第２表に示すごとく種々の除鉄洗浄剤で処理し、その
除鉄率を測定した。

なお処理前および処理後のイオン交換樹脂中に含まれる
鉄酸化物の量は、いずれもイオン交換樹脂を粉砕し、板
状に成形して螢光Ｘ線法で測定した。

また各種除鉄洗浄剤の接触時間は１６時間とし、その？
農度および液量は各表に示す通りである。

また第１表は処理対象として６６１　ｍｇＦ　ｅ　／　
ＬＲの鉄酸化物を含む強塩基性アニオン交換樹脂の結果
であり、第２表は処理対象として６３５ｍｇＦｅ／ＬＲ
の鉄酸化物を含む強酸性カチオン交換樹脂と６６１■Ｆ
　ｅ　／　Ｌ　Ｒの鉄酸化物を含む強塩基性アニオン交
換樹脂の１：１の混合イオン交換樹脂の結果である。

なお第１表の最下段および第２表の下部２段に示した本
発明の除鉄洗浄剤においては、それぞれｐ　Ｈ３，０で
イオン交換樹脂と接触させた時の結果である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アミノポリカルボン酸またはその塩と、Ｌ−アスコルビ
   ン酸またはその塩と、アルカリ金属塩とを混合したこと
   を特徴とするイオン交換樹脂の除鉄用洗浄剤。