JPS627075B2 - - Google Patents

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JPS627075B2
JPS627075B2 JP57076784A JP7678482A JPS627075B2 JP S627075 B2 JPS627075 B2 JP S627075B2 JP 57076784 A JP57076784 A JP 57076784A JP 7678482 A JP7678482 A JP 7678482A JP S627075 B2 JPS627075 B2 JP S627075B2
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JP
Japan
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concrete wall
size adjustment
adjustment material
liquid storage
wall
Prior art date
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JP57076784A
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JPS5833674A (ja
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Teruo Ogino
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【発明の詳細な説明】 この発明は主として石油類を貯蔵するための地
下または半地下に設けるフイルタイプダム式貯液
槽に関するものである。
一般に石油類の貯蔵は海岸埋立地等、比較的軟
弱な地盤にサンドパイル等の簡単な工法で地盤の
補強をし、その上に円形鋼製タンクを建造し、貯
油されることが多い。このため地盤が不同沈下を
起し、円形鋼製タンク等に亀裂が生じて油類が漏
洩し、これが防油提を越えて海面に広く拡散し、
広範な分野に渡り損害を発生させている例があ
る。
また、洋上備蓄、地下式備蓄等も考えられては
いるが建設費、公害防止対策等に決め手がなく目
下検討中という所が実状と考えられる。このフイ
ルタイプダム式貯液槽はこのような公害を防止す
る目的、あるいは災害が発生し万一貯液槽本体が
破損しても漏液の拡がる範囲を最小限に食い止め
て公害を未然に防止する安全かつ経済的な構造を
提供することを目的として開発されたものであ
る。
このフイルタイプダム式貯液槽は地下または半
地下に円筒形コンクリート壁および円形コンクリ
ート底版からなる防漏壁(漏液防止を完全とする
ため必要により内張鉄板等を張る)を設けその周
囲に提体を築いてなるものであるが、提体ならび
にコンクリート壁の外力(土圧、水圧、温度変化
による温度応力等)に対する変位を両者の弾性範
囲内に抑えるため、前記円筒形コンクリート壁の
周囲を粒度調整材安定処理層(粒度調整材をセメ
ントまたはアスフアルト等で安定処理する)で取
り囲み、その外周をさらに土砂で盛り立てた構造
とし、貯液の液圧、温度応力等の外力の一部を粒
度調整材安定処理層に与えた弾性力によつて負担
し、これらの外力に対し、コンクリート壁と粒度
調整材安定処理層および周囲の土質提体(盛土)
が一体として抵抗するようになつている。
ところで、従来コンクリートで地下式、半地下
式の貯液槽を計画する場合、内部液圧をコンクリ
ート壁にかかる土圧あるいは地下水圧およびコン
クリート壁の弾性力でバランスさせることが一般
に行なわれている。その場合第9図に示すよう
に、コンクリート壁の弾性力は貯液の液圧Pと地
下水圧W、土圧Sの差に対してその大きさを定め
るのが一般的である。しかし、単に埋め戻し土砂
を盛り立てた形式では、抵抗土圧等について、必
ずしも適切な定量方法が得られず、また内圧が大
きいのが通例である。そのため、コンクリート壁
はコンクリートの引張力に対して計画され、壁厚
が大きくなることが多い。なお、図中コンクリー
ト壁右側の,はそれぞれ地下水圧分、土圧分
を示し、残りの空白部分がコンクリート壁に円周
方向の引張力を与えることになる。
これに対し、この発明の貯液槽において、液圧
(内圧)は第10図に示すように、コンクリート
壁の弾性力に対しαP、所要の弾性をもたせた粒
度調整材安定処理層にβP(α+β=1)と分か
れてかかる。従つてコンクリート壁にかかる荷重
は内圧αPと土圧(外圧)Sとの差となり、例え
ばα≦0.4として、αを適当に選ぶことによりコ
ンクリート壁体にかかる荷重を外圧の範囲内(図
ではαP<S)に止めることができ、コンクリー
ト材の得意とする圧縮力の範囲内に設計すること
ができる。すなわち、この例ではS−αPがコン
クリート壁体にかかる圧縮力となる。
なお上述した関係を式で表わすと(第2図参
照)、壁厚d、半径Rの円筒形コンクリート壁が
土圧がかかつていない状態でPなる貯液の液圧を
受けδなる変位をすると仮定したとき、液圧のコ
ンクリート壁に配分される応力をPa、粒度調整
材安定処理層に配分される応力をPs、コンクリ
ートの弾性係数をEc、粒度調整材安定処理層の
弾性係数をEs、その円外方向の幅をxとする
と、 δ/x=Ps/Es ………(1) Pcを円筒形コンクリート壁の円周方向に働く
応力とすると、 δ/R=Pc/Ec=PaR/dEc ………(2) また、 P=Pa+Ps ………(3) (1)式および(2)式より δ=Ps/Esx=PaR/dEc 従つて Ps=Es/EcR/dxPa これと(3)式より となる。
すなわち、液圧Pは(4)、(5)式によりコンクリー
ト壁に及びPa=αPとコンクリート壁を囲む粒
度調整材安定処理層に及ぶ受働土圧Ps=βPに
分解することができる。
上述の関係は壁の変位を伴う外力に対しすべて
応用できる。ただし受働土圧の累計が負となるこ
とはないので受働土圧の累計が負となる場合は累
計で負となつた受働土圧分をコンクリート壁が応
力として受け持つことになる。
なお、コンクリートの弾性係数は通常150000
Kg/cm2程度とされている。これに対し、一般土砂
の弾性係数は0〜200Kg/cm2とされており、これ
にセメントあるいはアスフアルトで安定処理すれ
ば500Kg/cm2〜10000Kg/cm2程度の段性係数が得ら
れることが従来の諸試験で判明している。従つ
て、この発明で用いる粒度調整材安定処理層の弾
性係数Esはセメントあるいはアスフアルトで安
定処理することにより、ほぼ任意の値のものを用
いることができる。
またこの発明を効果的にかつ経済的に実施する
ためには、高さ方向にそれぞれの位置において、
円筒形コンクリート壁の壁厚d、粒度調整材安定
処理層の弾性係数Es、およびその円外方向の幅
xをコンクリート壁の許容応力(座屈等構造的な
ものも考える)、変位に対し粒度調整材安定処理
層が弾性的に安定であること等の制約条件のもと
で合理的、かつ経済的であるよう決定し、これら
壁厚d、弾性係数Es、および幅xを高さ方向に
段階的に変化させることが望ましい。
次に図示した実施例について説明する。図にお
いて1は円筒形コンクリート壁、2は円形コンク
リート底版で、これらを漏液防止の基体とし、円
筒形コンクリート壁1の周囲を粒度調整材安定処
理層3で取り囲み、その外周をさらに土砂(掘削
土等)で盛り立ててある。なお円筒形コンクリー
ト壁1の壁厚および粒度調整材安定処理層3の弾
性係数および円外方向の幅は前述のように土圧、
貯液5(置換液6のある場合これも含む)の液
圧、コンクリートの温度変化による温度応力等を
検討し、それぞれの高さにおいて最適の値が採用
される。
また、本貯液槽が設置される場所は海岸に隣接
した埋立地が多いので地下水位が高いことを考慮
しなければならない。このため掘削に先立ち、円
筒形コンクリート壁1の外方に排水兼調査孔7が
設けられ、施工時は地下水位を貯液槽底部まで下
げ乾いた状態で作業が行なわれ、また構築完了後
はこの排水兼調査孔7により漏液を調べ公害を防
止する。
また、この貯液槽を運用するにあたつては、地
下水位による揚圧力を排浄するため(底版構造を
簡略化できる)常時液面を地下水面以上に保持す
る必要があるので置換液6(水等)を用いた置換
式にしなければならないが、貯液方法、貯液槽群
の群運用(数個の貯液槽の併用運用)により大部
分の貯液5を置換液6なしで給排油することがで
きる。(第4図参照) 次に第5図〜第8図に示したこのフイルタイプ
ダム式貯液槽の構築法(手順)について述べる。
まず所定の位置に排水兼調査孔7(デイープウ
エル)を設け、ここから揚水を行ない地下水位を
所要深さまで底化させて、ドライの状態で掘削を
行なう。次いで、地下水位は所要深さに保つたま
ま掘削完了後の地盤面に円筒形コンクリート壁1
下部および円形コンクリート底版2を構築し、そ
の周囲に粒度調整材安定処理層3を展圧盛り立
て、その外周にさらに掘削土等の土砂を展圧盛り
立てる(第5図参照)。その後、順次、円筒形コ
ンクリート壁1、粒度調整材安定処理層3、およ
び盛土4を高さ方向に築いていき、一定の高さに
達したら、置換液6の給排装置を設置し、水圧の
バランスをとりながら、貯液槽内部に置換液6を
供給するとともに地下水位を上昇させ(揚水の負
荷を軽減させる)、順次所定の高さまで構築を行
なう。
なお、貯液5の供給は貯液補給管8を通して行
ない、適当な時期をみて置換液6が置換液排出管
9およびガードベースン10を経て放出される。
この発明は以上の構成からなり、この貯液槽は
粒度調整材安定処理層の弾性力と円筒形コンクリ
ート壁の外圧に対する抗力の優れた点をうまく組
合わせ、円筒形コンクリート壁にかかる貯液の液
圧を粒度調整材安定処理層に配分するので、経済
的に建設される。また粒度調整材安定処理層の弾
性係数は、500Kg/cm2〜10000Kg/cm2程度の範囲で
任意に変えることができるので、高さに応じ、弾
性係数、円外方向の幅、さらに円筒形コンクリー
ト壁の壁厚を変化させることにより非常に合理的
かつ効果的に施工ができる。
すなわち、円筒形コンクリート壁の周囲を弾性
体としての粒度調整材安定処理層で取り囲み、さ
らにその周囲を盛土で取り囲んで弾性体の安定を
図つたものであり、弾性体としての粒度調整材安
定処理層、盛土の性質は定量的に定まる。
また貯液槽の外周は土質地盤で囲まれているの
で、万一漏液しても土粒の拡散抵抗により漏液の
急激な流出を抑えることができ、そのためこの間
に敷地周辺にシートパイル、防油工等を設ける
等、二次漏出防止対策を適宜とる余裕があり、安
全で、事故の被害を最小限に食い止めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこのフイルタイプダム式貯液槽の縦断
面図、第2図は貯液の液圧に対する応力状態を示
す平面図、第3図は第1図のA−A断面図、第4
図は数個の貯液槽の群運用の概略を示す断面図、
第5図、第6図、第7図および第8図はこのフイ
ルタイプダム式貯液槽の構築手順を示す断面図、
第9図および第10図はコンクリート壁にかかる
内圧と外圧の関係を示す説明図である。 1……円筒形コンクリート壁、2……円形コン
クリート底版、3……粒度調整材安定処理層、4
……盛土、5……貯液、6……置換液、7……排
水兼調査孔(デイーブウエル)、8……貯液補給
管、8′……貯液排水管、9……置換液補給管、
9′……置換液排出管、10……ガードベース
ン、11……シートパイル、12……浮屋根、1
3……地下水位。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 地下または半地下に円筒形コンクリート壁お
    よび円形コンクリート底版からなる防漏壁を設
    け、このコンクリート壁の周囲を、硬化材料等で
    安定処理し500Kg/cm2≦Es≦10000Kg/cm2(但
    し、Esは弾性係数)の範囲で所要の弾性をもた
    せた粒度調整材安定処理層で取り囲み、該粒度調
    整材安定処理層の円外方向の幅を、コンクリート
    壁内部の貯液による液圧が前記コンクリート壁お
    よび粒度調整材安定処理層に所定の割合で配分さ
    れるように、貯液槽の各高さにおける液圧、コン
    クリート壁の壁厚および粒度調整材安定処理層の
    弾性係数に応じて決定し、外力に対し、前記コン
    クリート壁、粒度調整材安定処理層およびその外
    周に盛り立てた土砂とで一体として抵抗するよう
    構成したことを特徴とするフイルタイプダム式貯
    液槽。 2 円筒形コンクリート壁の壁厚、粒度調整材安
    定処理層の弾性係数および粒度調整材安定処理層
    の円外方向の幅を外力の大きさに応じ、高さ方向
    に段階的に変化させてある特許請求の範囲第1項
    記載のフイルタイプダム式貯液槽。
JP57076784A 1982-05-06 1982-05-06 フイルタイプダム式貯液槽 Granted JPS5833674A (ja)

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JP57076784A JPS5833674A (ja) 1982-05-06 1982-05-06 フイルタイプダム式貯液槽

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JP57076784A JPS5833674A (ja) 1982-05-06 1982-05-06 フイルタイプダム式貯液槽

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JPS5833674A JPS5833674A (ja) 1983-02-26
JPS627075B2 true JPS627075B2 (ja) 1987-02-14

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3940259A1 (en) 2020-07-17 2022-01-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Brake pad state estimation device and brake pad state estimation method

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4973711A (ja) * 1972-11-21 1974-07-16

Patent Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4973711A (ja) * 1972-11-21 1974-07-16

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3940259A1 (en) 2020-07-17 2022-01-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Brake pad state estimation device and brake pad state estimation method

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JPS5833674A (ja) 1983-02-26

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